若いお客様が、『チクナイン』(辛夷清肺湯)と『荊芥連翹湯』をスマホを見ながら何度も較べていたので案内を申し出たけれど断られた。 『チクナイン』をレジに持ってきてからヒアリングしてみると、病院で副鼻腔炎と診断され漢方薬を処方されたことがあるそうなのだが、何かは覚えてなかった。 『辛夷清肺湯』は『荊芥連翹湯』と同じく副鼻腔炎に使う薬だけれど、処方内容は胃薬に近く、詰まった鼻汁が喉に落ちてくる場合に適応…
- カテゴリー別アーカイブ それさえもおそらくは平凡な日記
お店には薬の情報があり、患者さんは症状などの情報を持っているので、その情報の突き合わせが肝心
お客様から口内炎に使うステロイド剤の『ケナログ』を求められ、2年も前に終売になったことを説明したうえで『オルテクサー軟膏』を案内してお買い上げいただいた。 念のため、症状が軽い場合や日数が経ってる場合の『サトウ口内軟膏』と『口内炎軟膏大正A』も紹介した。 違いとしては、『サトウ口内軟膏』にはステロイド剤より弱いものの炎症を抑える成分が入っており、『口内炎軟膏大正A』は殺菌剤と皮膚の修復成分で…
体が横になっていれば肉体的な休息はできているので、1回の睡眠時間は短くても大丈夫
お客様から何か眠れる物をと相談され、私としてはオススメしないサプリメントの『ネルノダ』と現代薬の『ドリエル』を紹介してから、本命の漢方薬を案内した。 一口に不眠と言っても種類があり、対応する漢方薬もまたそれぞれに合わせての検討が必要だ。 寝入るのに時間がかかる入眠困難は肝の亢進が考えられ、「柴胡剤」と呼ばれる『柴胡加竜骨牡蛎湯』や名前に「抑える」意味が入っている『抑肝散陳皮半夏』が候補となる…
ストレスが喉に来るか胃に来るかで、使う漢方薬が変わります
親子のお客様が来店して漢方薬の相談を受け、子供の主訴が喉のつかえ感というため『半夏厚朴湯』を案内したところ、母親の話によれば子供がネットで見つけた漢方薬と同じとのことだった。 実際には痰が引っかかていないのに痰があるかのように何度も咳払いをしてしまう、ストレスなどによる気道の狭窄を喩えた、「梅の種の核が喉に詰まったように感じる」とされる“梅核気(ばいかくき)”の説明をした。 試験の前、人前で…
「効く薬」を探すのと同じくらい、「避けたほうが良い薬」に気を使いましょう
お客様からのど飴を求められ、『浅田飴』を案内しようと思ったけれど、使うのは高齢の母親で、喉の痛みと微熱を訴えており、血圧を下げる降下剤など複数の薬を服用してるというため、案外と他の薬とぶつかる『浅田飴』を避けて、抗炎症剤のアズレン製剤の『パブロントローチAZ』と『アズリートスプレー』を紹介したうえで、お菓子の『龍角散のど飴』をお買い上げいただいた。 市販薬を買い求めるときにもお薬手帳を持ってき…
新型コロナウイルスは「ただの風邪」だからこそ治す薬がありません
お客様から『カロナール』を求められ、市販薬としての名前の『タイレノール』は品切れ中のため、アセトアミノフェン製剤なら子供用だけど単味剤の『バファリンルナJ』か、抗炎症剤のエテンザミドなどとの複合剤である『ノーシン錠』があることを伝えると、新型コロナウイルスが心配で、家には『ロキソニン』があるというので、アセトアミノフェンだからといって安全とは限らないとと、新型コロナウイルスに他の解熱鎮痛剤が駄目…
自分が専門家ではないことを忘れずに! 専門家は使い倒しましょう♪
お客様が抗生剤の『ドルマイシン軟膏』をレジに持ってきたけれど、火傷(やけど)に使うそうで、しかし既に数日経っており主訴は痛痒いとというため炎症を抑えるステロイド剤を提案したうえで、皮膚の再生を助ける成分も入っている『メディクイッククリーム』と『エフェクトプロ軟膏』を案内した。 火傷した患部は感染症を起こしやすいから初期であれば抗生剤を使うことに意味はあるけれど、『ドルマイシン軟膏』には炎症を抑…
薬は補助であり、解決策ではありません! 目の疲れには目の周囲を温めてみて
若お客様から眼精疲労にいつも『ナボリンS』を使っているものの、今回は効かないというため薬を使うよりも、目の周囲を温めることを勧めたところ、家に『めぐリズム』があるのにまだ使っていないとのことだった。 いくら栄養を摂っても行き渡らなければ意味が無く、栄養を運ぶ目の周囲の血管は細いので、血管を開くためにも細胞を活性化させるためにも、温めるのは手軽な養生法。 まず『めぐリズム』を使ってみることと、…
打撲や捻挫をしたら、最初に用意するのは薬ではなく氷です
お客様がジクロフェナクナトリウム製剤の『ボルタレンローション』を購入されるさいに、服用している薬の有無を尋ねたところ緑内障とのことで、お薬手帳を持参していたため確認すると炭酸脱水酵素抑制薬とカリウム錠が処方されていた。 直接的には併用しても問題は無いが、ジクロフェナクナトリウムが血液中にも入っていくことは知らなかった様子なので、貼り薬を使う場合にも他の薬や持病との影響に注意が必要なことを説明し…
できるだけ患者さんの要望には応えたいですが、適切な医療機関に相談するのを忘れずに
お客様が高齢の母親から『正露丸』を頼まれたとのことで売り場を案内したうえで、整腸剤の『ザ・ガードコーワ整腸錠α³+』も紹介したところ、今回は渋り腹で以前は便秘だったというため、胃腸の機能の偏りを整える『桂枝加芍薬湯』も案内した。 しかし、複数の薬が病院から処方されており、医師には相談していないというので、担当医か調剤している薬局の薬剤師に問い合わせてみるのも良いことをお話すると、本日はお帰りに…