タイトルが2つあるのは、私自身は「薬剤師」ではないからです(^_^;) もちろん、お店に薬剤師はいますし、私も漢方薬の勉強をしていますから、ご安心を。 で、漢方薬の相談が増えてくると、患者さんが通っている医者が薦める漢方薬と、当店でお薦めする漢方薬の種類が違うことがあり、度々患者さんを戸惑わせてしまうことがあります。 漢方薬には類似処方が数多くあるので当然といえば当然なのですが、あきらかに…
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第10回 「体質改善」
最近、体質改善という言葉をよく耳にします。 そして漢方薬といえば、その代表的な薬というイメージがしますし、体質改善の薬であると勧められると、妙に安心したり納得して服用してまうことがあると思います。 現代医学的には、酸性体質よりアルカリ体質ほうが感染症や成人病にかかりにくいので、カルシウムなどを摂取してアルカリ体質にするというのが、体質改善の考え方です。 しかし漢方薬はアルカリ体質にするため…
第9回 「高血圧のQ&A」
Q 血圧が高いということは、どういうことですか? A 血圧は、血液が体の中を流れる状態を表しています。 血圧が高いということは、血液が流れにくくなっているということです。 その原因は、大きく分けて二つあります。 動脈硬化(血管が弾力性を失う)によって、血液が流れにくくなっている場合。 血液自体がサラサラときれいな状態でなく、ドロドロして汚れている場合。 Q 血圧が高いまま、ほおっておくとど…
第8回 「高血圧の誤解」
高血圧に関して、何軒か問い合わせがありましたので、今回はQ&A形式で書きたいと思います。 その前に「高血圧」に関して、一つ誤解があるようなので、そのことについて書いておきます。 それは、「高血圧」というのは「高血圧症」という病気だということです。 「当たり前じゃないか」と思う人もいると思いますが、この病気は正確に解説すると、「血液中の塩化ナトリウムを分解できなくなる」病気で、「血液中の塩化ナ…
第7回 「体質における実証と虚証」
第5回では「病証における実証と虚証」について解説しました。 ところが「虚実」は、体質を表現するときにも使われており、胃が丈夫で体格が良く普段から体力がある人を「実(じつ)」といい、胃が弱くて体格が弱々しく普段はあまり体力のない人を「虚(きょ)」といいます。 そのため両者を混同して、体質が実の人は実証で、体質が虚の人は虚証だと決めつけてしまっている俄(にわか)漢方医さえいます。 確かに、体力…
第6回 「正気(せいき)の源(みなもと)」
漢方では、人体をつくり正気の源になっているものを「気」・「血(けつ)」・「津液(しんえき)」といいます。 したがって正気の衰退(虚証)は、さらに気・血・津液の中のどれが不足したものかによって「気虚」や「血虚」などに区別されます。 今回は、気・血・津液について解説します。 気 人体中の「気」は、人体を構成する物質の中でもとくに生理活動を担う物質です。 気は、食事や呼吸および先天(両親からの…
第5回 「病証における実証と虚証」
今回と次回は、少し難しい話になります。 分かりやすいようにしようとは思いますが、不明な点がありましたら遠慮なく質問して下さい。 漢方では、人体に障害を与える「病邪」が人体の防御能力「正気(せいき)」に勝ってしまうと病気が発生し、正気が病邪に勝れば回復すると考えます。 しかし、この病邪と正気との関係は相対的なものであって、正気が充分でも、それ以上の強力な病邪に襲われれば発病しますし、病邪の力が…
第4回 「漢方薬の正しい飲み方」
お客様からの質問にお答えする第2弾です。 みなさんも、どしどし質問をお寄せ下さい。 ネタに困らなくて助かりますので(^ ^;) さて、漢方薬の効果的な服用方法ですが、 漢方薬は基本的に食間か食前に服用するようにして下さい。 食後は、薬が食べたものと混ざって効き目が薄れるからです。 一方、食間だと飲むのを忘れがちであるため、 普通は食前に飲むように勧めています。理想的なのは食事の30…
第3回 「漢方薬は長く飲まないとダメ?」
初めてお客様からの質問に答えることになります。 ついでに言うと、初めて漢方薬の具体的な内容になります(^ ^;) 漢方薬は一般に、効きが遅いと思われていますが、決してそんなことはありません。 漢方薬は、病気の初期から遷延期までの進行具合と患者さんの体質に応じて使い分けられるように 体系化されています。 例えば、よく風邪に用いられる葛根湯(かっこんとう)は、 風邪をひいたなと感じた時…
第2回 「漢方医学と西洋医学の違い」
西洋医学は、人間の体を分析し、個々の臓器や細胞などの状態を調べ、 その結果をもとに胃の病気、心臓の病気というように病気を分別していきます。 そして、胃が悪ければ胃を、心臓が悪ければ心臓を治そうとします。 これは主に西洋のキリスト教徒に、この世界は神が「人間のために作られたもの」との考えがあり、 「病気(自然)に対して挑戦する」・「思い通りにコントロールする」という発想によるものです。 …