『パブロン学童用』を求めて来店したお客様に子供の年齢を確認しつつ症状を尋ねると、11歳で発熱はしておらず、主訴は喉の痛みのようだった。
めったに風邪をひかない子だそうで、『パブロン学童用』は以前から常備薬にしているとのこと。
発熱していない時に解熱剤を使うと疲労してしまう可能性があることをお話して、喉の痛みにターゲットを絞ってみてはと提案。
『駆風解毒湯』は粉が駄目だということで、『パブロントローチAZ』を案内しすると、一緒に購入された。
お客様から、『葛根湯』の液剤のメーカーごとの違いを質問された。
体感できるほどの明確な違いは無いことを説明したうえで用途を尋ねてみたら、喉の痛みに使うつもりというお話。
喉の痛みが主訴でしたら、『桔梗湯』を併用するか、『銀翹散』ではいかがでしょう。
そう案内すると、鼻水が出ていることが分かり、喉も痛いというよりは痒い感じがするとのこと。
鼻水が出ているようだと上半身を冷やす『銀翹散』は避けて、『葛根湯』で温める方が良さそうである。
そのまま『葛根湯』の液剤を買って頂くことになり、『葛根湯』は早め早めのに服用するのが効果的だから、粉の方が持ち歩きやすいことを伝えたら、「粉があるんですか!?」と驚かれて、こちらがビックリ(^_^;)
液剤と並んで、液剤より広いスペースに粉のタイプが並んでるんですけどね。
人間、目の前にある物に気づかないもんですな。
たいそう元気な、というか声の大きなお客様が来襲……もとい、来店、ゴホゴホ((( +д+))o=3=3
「CMでやってる五十肩の薬!!!!!!」
そう叫んで外用消炎剤の棚に襲い掛かり……もとい、眺めて、棚に見当たらないと言って怒る怒る。
落ち着きましょ、ねぇ落ち着きましょ(;´・ω・)
しかし、「CMでやってるのに無い!!!!!!」と怒声が止まず、商品名を聞き出そうにも、とにかく怒ってるんで口を挟めずヽ(д`ヽ)。。オロオロ。。(ノ´д)ノ
ようやく怒り疲れたのか、息を吸って吐いたところを見計らって捜し物はなんですかと尋ね、飲み薬だということが分かり、『シジラック』(独活葛根湯)かなと見当をつけて案内すると、ドンピシャだった模様。
ようやく会話が成立するくらいにまで、落ち着いて頂けた。
ホッε-(´∀`*)
ちなみに、人に話し掛けるときは「息を吐いた時」を狙うと良いらしい。
セラピーか心理学の本で、読んだところによると。
息を吐く時には、副交感神経が優位になるから……なのかな。
そして詳しくお話を訊いてみると、肩は水平よりも上にあがり、痛くもないそうで、どちらかというと重だるい様子。
それは、五十肩じゃなさそうですね。
さんざん怒鳴り散らしておいて……ブツブツ(-.-)
いかんいかん、気持ちを切り替えないと。
血流改善と神経の疎通に適した『疎経活血湯』を案内してみたら、以前に『当帰芍薬散』を使ったことはあり、その時の感じを尋ねてみたけど、覚えていないという。
また、神経痛に関係するビタミン剤として『キューピーコーワ』シリーズを紹介してみると、錠剤の匂いが喉に上がってきて気持ち悪くなるそう。
もしかすると、胃酸過多で糖衣錠のコーティング成分が異常反応してるのかな。
怒りっぽいのとも関係ありそう。
一方、鎮痛剤については『バファリン』がアスピリンアレルギーで駄目らしく、歯科医で処方された別な鎮痛剤も駄目だったそうなんだけど、それが何だったかは覚えていないという。
薬の名前や成分は取っておいて、使ってみてどうだったかをメモするようお話した。
そんなこんなで漢方薬やらビタミン剤やらを案内している中で、『パワーアクトゴールドα』が気に掛かったようで、購入されて帰っていかれた。
あの患者さんが最後の一人とは思えない。きっとまたいつか、第二第三の怪獣……もとい、荒々しい患者さんが訪れることであろう。(『ゴジラ』一作目のラスト風に)