お客様から『イソジンうがい薬』の大容量を希望され、使用状況を尋ねたところ、家族全員で使うとのことだった。
ただ、『イソジンうがい薬』はあくまで予防に使う物で、現に喉が痛い時には、かえって粘膜細胞を傷めてしまうことと、風邪シーズンなどに集中的に使う用法には適していても、毎日外出のたびに嗽(うがい)をする習慣があれば水道水だけで充分なことをお話した。
すると、少容量のほうを購入された。
あうっ、商売下手な私(;´・ω・)
でも、水道水だけでの嗽では、「帰ってきたら嗽」「靴を脱いだら嗽」を徹底して下さいとも付け加えた。
嗽による除菌効果について疑問を呈する健康情報もあるけれど、現代社会での生活では乾燥の方が問題で、外での汚れを洗い流したうえで喉を湿らせること自体に意味がある。
お客様から、『養命酒』が胃腸の弱い人に使えるか質問された。
成人の息子さんの疲労に、買ってあげようという事らしい。
生薬成分で胃に負担が掛かるものとしては地黄が入っているけど、内容量的には問題にならないはず。
そうお客様に話してみたら、息子さんはすぐにトイレに行くほど腸が弱く、出先ではあまり食事をしないほどだという。
それでいて太っているというお話からすると、腸の栄養の吸収力が悪くて、慢性的な栄養不足により、余分な脂肪を溜めてしまうんじゃあるまいか。
当然、疲労とも関係があるはずで、内服薬として『桂枝加芍薬湯』を紹介した。
すると、本人は暑がりで、クーラーの効いた部屋でも半袖の薄着だという追加情報が。
いやぁ、それは冷え腹も関係しそう。
暑がりというよりは、体温調整が上手くいかないと考えられる。
内臓、特に腸を温めることが体温調整はもちろん、腸の働きに直接関係するため、クーラーの効いた部屋で薄着になりたいとしても腹巻きだけはさせるか、お風呂にしっかり入らせるようにお話した。
そしたら今度は、お風呂に入ると蕁麻疹のようなミミズ腫れができるという、さらなる追加情報が。
次から次へと情報が小出しで、困ってしまう。
まぁ、お客様からしたら、何が関係ありそうなのか分らないのと、やはり本人ではないから話しながら思い出すという感じなのだろう。
お風呂に入るとミミズ腫れは、うちの奥さんも同じだったりするのだけれど、暑いお風呂に短時間だけ入るというスタイルじゃないかを確認するように伝えた。
暑いお風呂に入るとビックリした血管は収縮して、短時間で上がると体が慣れる間も無く今度は汗による放熱冷却が起きるのに、血管の方はようやく開いたところでまた縮込むという過酷な状態にさらされアレルギーのような反応を起こす。
まぁ、要するに寒暖差アレルギーと同じな訳ですが。
ぬるいお風呂に、20以上ゆっくり入っても同じようになるのか確かめてみた方が良い。
内の奥さんの場合、1人でお風呂に入ると豚の行水……もとい、カラスの行水で、そういう時には蕁麻疹が現れるんだけど、私はぬるめのお風呂で長湯なため、一緒に入ると現れないから、寒暖差に反応しているのだと考えられる。
もし違っていたら、それはそれで今後の症状の緩和と体質改善のヒントになるので、できれば本人に来店してもらえるようお願いして、『養命酒』をお買い上げ頂いた。