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≪通巻32号≫
提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
編集 : 北村俊純
窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
※10月28日(火)……バイアグラは精力剤ではありません
※10月29日(水)……閉店の噂が独り歩き
※10月30日(木)……暴走族は産業廃棄物
※10月31日(金)……大多数の“中途半端”
************************* 先週の平凡な日記 ***************************
◆10月28日(火)/2003年◆
滅菌ガーゼを買いに来たお客さん、「同じ物を下さい」とパッケージを切り抜いた物を取り出した。
「子供のお遣いみたいで恥ずかしいけど」と言っていたが、実物を持ってきてもらえるのがコチラとしても助かる。一目で扱っている商品かどうか分かるし、間違えることも無い。
英国南部の中学校で今月中旬、13歳の生徒6人が校内で性的不能治療薬『バイアグラ』を服用し、“元気”になりすぎたのが教師にバレて、病院送りとなるという事件が起こったとのニュース。
6人は効き目が消えるまで、病院に“お泊まり”させられたという。
英大衆紙サンなどによると、生徒の1人が16日、父親のものと思われるバイアグラを自宅から持ち出し、昼休みに同級生5人に見せびらかせ、度胸試しのつもりで1人1錠を服用して午後の授業に出たところ、同級生の告げ口で教師にバレたとのこと。
バイアグラは通常、勃起力が低下した成人男性なら、服用から30分~1時間で効果が出始める。6人は教師に病院に連れて行かれ、効果が無くなるまで病室で安静にさせられた。副作用は起こらず、無事に退院したらしい。
しかし、日本でも多くの人が誤解しているようだが、あれは勃起させるだけで精力を高める訳ではない。
陰茎を弛緩させて、血流を多くするだけの話である。ぶっちゃけて言えば、正座をしていて急に立ち上がると一気に足先に血液が流れて足が痺れた状態と同じで、聞いた話によると“感度”は良くないそうだ。
男なら分かるだろうが、やはり椅子に深く座っていて立ち上がると陰部が痺れて、まるで“アソコが無い”感覚になるが、アレと同じ状態である。そんな状態でセックスしても、あまり楽しくはないのではないかと思う。
そして、心臓発作などの血液循環に関する副作用が起きる事があるのも、この薬理作用によるものであって、決して興奮してという訳ではない。身体的かつ他に方法の無い不能でもない限り、わざわざ個人輸入に頼ったりして危ない橋を渡っても、あまりにもリスクの方が大きすぎるだろう。
そう言えば、女性用の性欲を高めたり陰部を潤おしたりする薬や健康食品を“女性用バイアグラ”なんて称して販売しているようだが、薬理作用から考えると「そんなバカな」と言わざるをえない。
誤解を拡げてどうするのか。
今日は雨なので、病院からの処方箋は別にして、一般の店売りのお客さんは来ない。
実は今、ホームページのリニューアルを計画していて、その準備を少しずつしているのだが、せっかく来店者が少ないので(嫌な理由だ)、薬剤師会の中央薬局と保健所で済まさなければならない用事を片付けることにした。
薬剤師会の方には、今年の6月に『基準薬局』としての看板を申請していたのに、なかなかその看板が来なくてすでに申請した事も忘れていたら、つい先日「取りに来て下さい」という連絡があったのだ。なんだかなぁ。
で、その看板を雨の中スクーターで抱えながら(危険運転だぞオイ)持ち帰る途中、保健所に新しく雇った薬剤師さんの登録を届けるために立ち寄った。
ところが、登録申請にはその薬剤師さんの免許証の原本が必要だとの事。
うう、事前に申請方法を問い合わせた時には、そんなこと言われなかったぞ。
保健所の方は後日出直す事にしてお店に戻った。その間も、ほとんどお客さんは来なかったようである。
雨の中、スクーターで1時間ばかり走ったのが災いして、クシャミが止まらなくなる。そういや、先日から風邪気味でしたなと他人事のように思いながら、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)で体を温めることにした。
しかし、麻黄の入った漢方薬を続けて服用すると私のような虚弱体質だといずれは胃に負担がかかって、なおさら具合を悪くする。
そこで、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)も合わせて飲んだ。
こんな、いい加減な服用の仕方でいいのだろうか。(いくない←日本語は正しく。良くない。)
自分の体に責任を持ちましょうと言いつつ、自分の体だからといい加減に扱ってしまう心理の妙。
朝鮮中央通信によると28日、日本人女性1人が最近、第三国を通じて北朝鮮に亡命したらしい。
女性の詳しい身元や「第三国」の国名、入国経路などには触れていないが、 北朝鮮から連絡があったのと同じ名前の女性が今年4月に中国・瀋陽の日本総領事館を訪れ、「北朝鮮への亡命申請を希望している。手続きについて教えて欲しい」という問い合わせはあったそうで、総領事館では、亡命申請をやめるように促したという。
誰もが、「何を好き好んで」と思うだろうが、それだけになかなか興味深い。
亡命というのは、普通は命からがらというところだが、なにしろ日本は1人や2人殺したって簡単には死刑にならない“おおらか”な国である。普通は外国、それも国交の無い国に逃亡しようとはしないだろう。
このご時世だから、借金取りに追われてとかだったら少しは同情できるかもしれんが。
まさか、誰か選挙に合わせて手引きしたんじゃあるまいな(笑)
ネットでの通信販売の注文で、オーダーシステムの不具合を指摘された。
『防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)』をクリックしても、表示が『猪苓湯(ちょれいとう)』になってしまうというもの。
ギャッ!!Σ( ̄□ ̄;)
失礼いたしましたと恐縮。
原因を調べてみたら、システムのセキュリティーに関わるので詳しくは言えないが、プログラムの表記を一段間違えるという初歩的なミス。
なんで、こんなコトに気がつかなかったのかという感じ。
だからこそ初歩的なミスな訳で、事の大小に関わらず気をつけなければと自戒。
衆院選の公示が成された。
民主党は「二大政党を」と訴えているが、もはや二大政党というものも時代遅れだと思うのだがどうか。
例えば、道路行政の政策には賛成だが郵政事業に関する政策には反対というように、思想に基づいて政党を支持するよりも、本当は政策それぞれに賛成や反対をしたいという人の方が多いのではないだろうか。
いわゆる“無党派層”というのは、その名前の通り政党には興味が無いか、政党を頼ろうとは思っていないわけで、いくら党としてのマニフェストとやらを掲げられても、選びようが無いように思える。
それこそ民主党が、政策集団として党を越えて意見集約していく事を公約するのならば、それでいいのだけれど。『脱政党党』とか名前を変えて(笑)
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◆10月29日(水)/2003年◆
近所のニシワキという薬局が本当に閉店してしまった。
(10月16日の日記参照)
商店街がますます寂れるのも問題だが、一番の問題は噂が独り歩きする事。
どうやら、ウチが閉店したという話が近所に伝わっているらしい。
ウチはまだ営業しています(^-^;
勘違いの理由は2つある。
1つは、ウチとニシワキは同じ商店街の同じ通りの、同じ側に何件かのお店を挟むという立地条件になっている。
そして、商店街は『北園商店街』という名前なのだ。
つまり、「北園商店街のニシワキ薬局が潰れた」という話が人から人へと伝わるうちに、だんだんと簡略化されて伝言ゲームとなり、「北園商店街の薬局が潰れた」からさらに間が省略されて「北園薬局が潰れた」となっているようなのだ。
おかげで、来るお客さん来るお客さん、みんな「お宅、お店閉めちゃうんだって?」とか、「閉めたって聞いたけど」と言われる。
さらに電話でも、「お宅やめちゃったらしいけど、まだ買えるかね?」などと尋ねられる始末。
それでもまぁ、お店に来てくれたり電話で問い合わせてくれるお客さんはまだいいとして、近所にはドラッグストアーが犇(ひし)めき合っている。中には、閉店したという噂を信じて、他のお店に流れてしまった人もいるんじゃないかと心配。
どうしよ~(@_@)
分裂を始めた人間の受精卵(ヒト胚(はい))を使う研究について話し合ってきた総合科学技術会議の生命倫理専門調査会が28日、2年あまりの論議を中間的な報告書にまとめ、国民から幅広く意見を聴くことを決めたとのニュース。
焦点は(1)研究のためにヒト胚を作っていいか、(2)ヒトクローン胚を作っていいか。いずれも現在は禁じられている。
21人の委員の意見は鋭く対立しており、論議の行方に注目が集まっているそうだ。
東京大人文社会系研究科教授の島薗進氏は「医学の有用性を追求するほど、人を手段として使うことになり、医学と幸福が遠くなる」と語り、国立がんセンター総長の垣添忠生氏は「助けを求めている人の幸福や尊厳もある。有用な研究なら、非常に厳しい審査のもとで進めればいい」と語っているとの事。
ヒト胚からは、「万能細胞」とも呼ばれるES細胞を作ることができる。
しかし、作る過程で胚を壊すため、「生命への尊厳を損なう」との意見があり、またヒトクローン胚は、拒絶反応のない組織や臓器を作る研究に期待が高いが、クローン人間につながる恐れもあるというのが主な争点。
調査会は、ヒト胚を「ヒトの生命の萌芽(ほうが)」とし、最大限の尊敬を払うことでは一致しているものの、研究については、積極的な意見と、反対意見が対立したままなのだとか。
先の島薗氏の発言などは、「研究者らしい意見」だと思うし、対する垣添氏の発言は「目の前に助けるべき人がいる人の意見」だというのは分かる。
さらに、岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所長(長いな)の勝木元也氏は「研究の恩恵と生命の尊厳は比較できるのか」という単純な二元論にならない意見を語っており、着地点は見えてこない。
2年にわたる論議の中では、宗教、倫理、生殖など60人以上の専門家から意見を聴いたそうだが、私はぜひSF作家などの意見も聞いてもらいたいと思う。というのも、ヒト胚の倫理的な解釈は別にして、クローン人間については多くの人が勘違いしているように感じるからだ。
よくSF作品にはクローン人間が出てくる。
そこに出てくるクローン人間は歴史上の人物だったり、作品中の登場人物だったりと様々だが、大抵は“成長した姿”で現れ、“記憶を共有”している。
だが、クローンの技術と“急激な成長”を促す技術、また“記憶を再生”する技術は、それぞれまったくの別物である。
成長に関して言えば、仮に成長を促進させる事が可能だとしても筋力を鍛えなければクローン人間は立つことも寝返りを打つことすら出来ないだろう。
そして、記憶を植えつけるにしても言語などをどうやって学習させるのか、よしんば記憶を植えつけることが出来たとしても、元の人物の思い出的な記憶だけではなく膨大な知識なども刷り込まなければ、クローン人間を“誰かとすり替える”などというような使い方はできない。
つまり、クローン人間を創る事がすでに可能だったとしても、SF作品で描かれているようなクローン人間は誕生しえないのだ。
SFは空想科学と訳されるように空想の産物でしかない。その空想を前提にクローン人間を危険視するというのは、空想と現実の区別がついていないようなものである。
もし、亡くなった肉親などをクローンとして再生しても、残念ながら赤ん坊として再生することしか出来ない。それでもいいと思う人もいるかもしれないが、それこそDNAが同じなだけの“赤の他人”を育てるだけという、より哀しい事にしかならないだろう。
クローン人間に希望があるとすれば、それこそ赤ん坊が亡くなった時に再生するという方法かもしれないが、それであれば人工授精とあまり変わらない。
むしろ私は、クローン人間の人権についての議論も進めておくべきだと思うのだが、どうか。
JPS製薬の営業マンが来店。
このあいだ来てもらった時に『サースモン煌樹』を120本注文しておいたのだが、後で調べてみたら今までの注文量と比べてもかなり多いので心配された。
しかし、『サースモン煌樹』の売り上げは順調なのだ。
ウチではメジャー商品を抑えてダントツの売り上げがある。(お店全体での売り上げは低迷ではあるが)
飲んで“効いた気がする”だけという物ではなく、本当に元気が出るからであろう。
なにより、単なる栄養剤と違って胃腸を助ける効果もあるので、元気が持続するのだ。
そして、葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)と乙字湯(おつじとう)のドリンク剤について詳しい説明を受けた。
10月14日の日記で書いていたドリンク剤の新商品とはコレの事である。
葛根湯加川きゅう辛夷の方は鼻づまりや蓄膿症、慢性鼻炎などに用いる。
本格的に必要になるのは、やはり花粉症の流行る春先だろうが、寒くなってきて体内に熱を溜め込んでしまうような人は鼻づまりを起しやすいので、その場合に用いると良いだろう。
乙字湯の方は、痔や便秘の治療に用いる。
特にタクシーの運転手などのように、一日中座り続けていながら、顆粒や錠剤などのように水が必要だと不便な場合はドリンクタイプの痔の薬は有用だと思う。
ただし、今回の新商品の入荷に関しては、やや納得しかねる面もある。今年度のJPS製薬の全国支部長会において、「新製品については会員店全店取扱をお願いする」という事になったのだ。
もちろん、それだけに提案される新商品は幹事会の承認を得た、いわばお勧め商品なのだが、強制になりかねない方法で好ましくない。
「お願い」と言いつつ、言外に“必ず”という意味合いが含まれている感は否めない。
これでは、頭を下げる営業マンも大変だろうと、いらぬ同情をしてしまう。
とはいえ、先に書いた通り商品自体はきっと必要としている患者さんはいるはずなので、積極的に売り込んでいこうとは思っている。
今週末にはJPS製薬の全国大会に出席するが、口にチャックして余計な事を言わないように気をつけねば(苦笑)
ところで、鼻づまりに対して鼻水が出る場合に服用する小青龍湯(しょうせいりゅうとう)のドリンク剤は? と思われた人もいるかもしれない。
他のメーカー製である事はあるのだが、ウチでは取り扱っていない。
何故なら、ちょっと許せないほど不味いのだ。
JPS製薬でも商品化に取り組んだことはあるそうなのだが、今のところ味を改善する事ができなくて、目処は立っていないそうである。
ドイツの首都ベルリンの南東の町の町会議員選挙でドラキュラ伯爵の子孫を名乗る人物が当選したとのニュース。
なんじゃらほいと思って調べてみると、その町会議員はオットマール=ロドルフ=ブラッド=ドラキュラ=プリンス=クレツレスコという長い、しかもどこまでホントか分からない名前の男性で、普通はオットマール=ベアビークの名で通しているとか。通してるって、それも偽名かなんかなんじゃ(苦笑)?
726票を獲得して当選したというから、本当に小さな町らしい。
なんでも彼はトランシルバニア(現在のルーマニア西部)の吸血鬼のモデルとされた15世紀のブラッド=ドラキュラ伯爵の血縁者ではなく、1987年にその直系子孫の養子になったとの事。
ブラッド伯爵は昔、トルコ人捕虜たちを串刺しにしたことから、「串刺し屋のブラッド」と呼ばれ、アイルランドのブラム=ストーカーが19世紀末にこの逸話にヒントを得て小説『ドラキュラ』を書いたとされる。
今回のベアビーク氏はベルリンで菓子職人およびアンティーク商をやっていた人物で、ドラキュラ家の養子になった事からドイツのシェンケンドルフに居城があるというからやはり今は金持ちなのかと思ったら、ドラキュラの城として毎年10万人が訪れているそうで、どうやら商売人のようだ(笑)。
城は石造りの門や物見の塔の他、棺桶を調度品とする中世風レストランなどがあり、ドイツ赤十字のために献血パーティーもやっているというから、なにやら洒落好きの慈善家のようでもある。
こーゆー、どうでもいいニュースって心が和んでいいなぁ。……変(苦笑)?
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◆10月30日(木)/2003年◆
咳止めが欲しいという患者さんが来店。
まずは症状の確認。痰が絡んでいるという事で、麦門冬湯(ばくもんどうとう)を勧めてみた。
しかし、漢方薬はお気に召さないらしい。
もちろん、そういう人はいるので無理に売りつけるつもりは無い。
そこで、他の咳止めの薬を勧めた。
咳なら咳というように、止めたい症状の主訴がハッキリしている場合は総合感冒薬などよりは、ちゃんと咳止めを謳っている薬の方が良い。
ところが、その患者さん他の咳止めも嫌だという。
ハテ(・_・?
こちらの応対が悪いのかと恐縮しつつ、どのような薬を希望しているのか尋ねたら、一言こう返された。
「咳止めは大正製薬でないと効かないのよ」
??????????????????
ど、どういう根拠というか経験に基づくものなんでしょうか……(汗)。
残念ながら、大正製薬の咳止めは置いていないので、他のドラッグストアーを案内した。
うう~む、理由を深く考えても無駄だろうかσ(^◇^;)。
茨城県三和町で6月、所属していた暴走族からリンチを受けた少年が死亡した事件で、水戸家裁下妻支部の裁判官が、傷害致死罪で起訴された少年2人を「君らは犬のウンコより悪い」と糾弾していた問題が波紋を広げているとのニュース。
どこに問題があるというのだ?
ニュースによるとネット上で議論が大爆発し、掲示板などへの大半の書き込みは「よくぞ言った」と擁護し、同家裁にまで賛否両論の電話が多数寄せられたとか。ところが、テレビの情報番組や新聞などでの識者の論調は批判的な感じである。
問題発言とされる言葉を裁判官が発したのは、水戸地裁で27日に開かれた高校1年の少年(15歳)と運送会社作業員の少年(16歳)を被告とする刑事裁判の公判だったそうで、事件の概要は加害者である2人の少年が、暴走族仲間らと、グループを抜けようとした少年(当時15歳)を『締め会』と称して、殴る蹴るの集団リンチを加えて死亡させたというもの。
水戸家裁下妻支部の少年審判は「刑事処分が相当」とし、2人は同地裁に検察官送検され、傷害致死罪で起訴された。
その公判で、少年を担当する弁護士が、被告人尋問などを通じて、「(7月22日の)少年審判で、裁判官から(少年たちが)犬のウンコ以下と言われた」と明らかにしたのだそうだ。
少年の父親は「裁判官から『暴走族は犬のウンコより悪い。犬のウンコは肥料になるが、お前らは産業廃棄物でどうにもならない』と言われた。更正するのに、落っことされた感じがした」などと証言し、母親の方は「息子が人間じゃないと言われている気がした」と言ったらしい。
人間じゃないでょ。更生は人間がするもんだよ。
情報番組でのコメンテーターもそうだが、今回の件で裁判官の発言をケシカランと言う人たちは、どうも暴走族というものに対して寛容というか、たいした事じゃないという認識があるようだが、被害者の事を考えていないんじゃなかろうか。
同じように軽く認識されているモノに、万引きもある。
以前に書店で中学生が万引きをして、110番通報で駆け付けた警察署員に連絡先などを言わなかったため任意同行しようとしたところ逃走し、遮断機の下をくぐって踏切に入り特急にはねられて死亡したという事件があった。
その後、市民から「人殺し」とか「配慮が足りない」といった非難の電話などを受けた書店は、店頭に謝罪文を張り出し、とうとう廃業に追い込まれた。
確かその時には、加害者の少年の父親は「あの店が閉店してくれてよかった。店の前を通るとつらい」と言っていた。(のちに本屋に謝罪した模様。)
しかし、冗談ではない。
仮に1個100円の物を万引きされたとしたら、その損失を取り返すためには利益率にもよるが最低でも5個以上は売らないと取り返せないだろう。しかも、それでも損失を取り返しただけで儲けにはならない。万引きされるという事は、店側からしたら弄(なぶ)り殺しにされるようなものだ。ウチが被害者なら、私の手で絞め殺したい。
翻って暴走族の方に戻れば、ウチの近くは4車線の道路があり暴走族が良く通る。交番の前を通っていくのだから、警察もナメられたもんである。
そして、その騒音で眠れないとか、神経が鎮まらないと相談に来る患者さんも多い。
先に書いた事と矛盾するかもしれないが、万引きならば少なくとも被害者側に謝って損失を補填すれば許されない事もない。
だが、今は真面目にやってますという元暴走族の輩がいるが、“オトシマエ”もつけずに、ただ「やめました」で済まそうというのであれば大甘だ。
暴走族をするには、バイクを手にいれ、走るための“労力”をかけている。
いわば、“つい出来心で”とは違い、完全に“意図的な”行為だ。
そして、被害は広範囲に渡る。暴走族をやめるにさいして、自分が迷惑をかけた人たちに頭を下げて回ったというのなら“更生”というのに値するだろうが、それをしないでやめただけならば、悪臭を振り撒いて迷惑をかけた生ゴミのままである。
ただのオチコボレならば本人のせいだけではないけれど、自分でバイクを手に入れて自分の意思で乗り回すという、自分の意思で人の道を外れてゴミになる事を望んだのだから、更生させる必要がどこにあるのか。
更生させるのに税金を使うのも無駄だと思う。
他人の手を煩わせないように、自分で自分を葬ってくれればいいものを、自分を人間だと錯覚してるのだとしたらホント迷惑な。
暴走族ならば目の前で事故って瀕死の重傷でも、絶対に助けない自信があるぞ。法的には自分に可能な範囲で救助行為(救急医療への通報など)をしないと罪に問われる場合もあるのだが、その暴走族が生存する事で迷惑をこうむる被害者の事を思うと、被害者の方を助けたい。
そして、今回の件では殺人までしているのだから、肥料としてならリサイクルできない事もない生ゴミではなく、使いようの無い、再利用の利かない産業廃棄物だと指摘した裁判官の見識は的を射ているだろう。
今回の騒動について、司法ジャーナリストの鷲見一雄氏は「(弁護士が裁判官の発言を明かしたのは)非常識な裁判官だという世論を作り、地裁の裁判官に被告の言い分を認めさせようという法廷戦術」と分析していた。
「弁護士の話は依頼者の立場に立ったもので、裁判官の話は社会正義や社会秩序を守るという視点でなされた。だから、必ずしも弁護側が正しいわけではなく、裁判官の言葉尻だけをとらえることにも問題がある」というコメントには、こと人権問題ではなにかというと弁護士の意見が絶対の正義のように持ち上げて、判断をするのは司法だというのを忘れているかのような人がいるので、そういう人にはしっかりと考えてもらいたい。
ただ鷲見氏の、「裁判官は諭そうとしたのだろう」というフォローには私は同意できないが。
それと良く分からないのは、他の裁判のニュースではたびたび裁判官の“市民化感覚との乖離(かいり)”を指摘する向きがあるのに、どうして今回のような極めて市民感覚に沿った発言が問題になるのか。
市民感覚とユーモアを持った、実に人間らしい裁判官だと思うのに。
ところで、『暴走族』という名前がカッコイイというイメージを作り上げてしまうから、『珍走団』とか『珍走族』と呼ぼうという提案をしている人たちもいるようだ。
ならばついでに、『暴力団』も『お馬鹿の集団』とか呼んでみるのはどうか。
法律や条令では暴走族や暴力団という名称が使われているが、マスコミの報道などでは法律用語を別な言葉に置き換える事はしばしばあるのだから問題無いだろう。
ニュースなどで、「珍走行為を繰り返していた珍走団のメンバーが検挙されました」とか、「昨夜繁華街で発砲事件があり、拳銃を所持していたお馬鹿の集団の構成員が逮捕されました」とか、激しく情けなくて良いと思うのだけれど。
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◆10月31日(金)/2003年◆
乙字湯(おつじとう)の液剤が入荷。
黄色とオレンジの派手なパッケージに少し引いた(笑)
これからの季節、痔の薬は主力商品になるので、商品の“顔見せ”を兼ねてお店の真ん中に山積みにしてみた。
でも、黄色は色褪せしやすいのであまり長くは店頭に置いておくのは避けておいた方がいいだろう。
消毒薬を買いにお客さんが来店。
糖尿病(生活習慣病)の患者さんで自分で注射をする人などがよく消毒薬を買っていかれるので、普段は売る時にも特に気にすることはしないのだが、念のために何に使うのかを尋ねてみた。
すると買いに来た本人ではなく、会社の同僚が手に怪我をしたとの事。
それならば消毒薬よりも、傷薬の方がいいので会社に置いてあるのかを訊くと、無いとの返事。
しかし、消毒薬が欲しいという。
うう~ん、血が出ているのであれば消毒薬なんて気休めにもならない。水で傷口を洗い流したら、止血して傷薬を塗った方が確実なのだが。化膿止めの傷薬には殺菌作用もあるし。
どうも怪我した本人が消毒薬をと言っているらしい。分かっててそう言っているのか、分からなくて消毒さえすればいいと思っているのか判断が付かない。
とにかく頼まれて来ている人も勝手に決める訳にはいかないだろうし、やむなく消毒薬を売った。
売ればどのみち儲けにはなるからいいのだけれど、心配だなぁ。できれば本人にも消毒だけじゃなくて傷薬を使うように言ってやって下さいと伝えたが。
物静かなお婆さんが来店。
龍角散が欲しいとの事で差し出したが、訊くとここ数日咳が止まらないのだとか。
それならば、龍角散よりも漢方薬の麦門冬湯(ばくもんどうとう)はどうかと勧めてみた。
お年寄りの咳は体内の“潤い”が不足する事に起因することが多い。麦門冬湯は潤いを与えて咳を出にくくすることができる。
胃が痛むという患者さんが来店。
特に原因として思い当たることは無いと言っていたが、何か悩み事とかは無いかと尋ねてみると、ちょいと孫の事で心配事があるとのお話。
もしかすると、神経性のものかもしれない。肩こりもあるというので、その肩こりも胃から来ている可能性もある。
ひとまず、半夏写心湯(はんげしゃしんとう)を試してもらう事に。
医者からもらった血圧関係の薬の事で相談に患者さんがみえた。
医者からもらった薬の中で“飲まなくても良い物はどれか”と。
そんなコト、薬局では言えません。医師の指示に基づいて飲んでもらわないと。
しかも、ウチで処方箋を受け付けて出した薬ではないから、ウチから医師に問い合わせて服薬指導をする訳にもいかないし。
どうしても飲みたくないのであれば、直接担当の医師に相談してみてはとお話したら、夜はどうしても薬を飲みたくないのだと力説する。
その理由は、「夜は酒を飲むから」だとか。
「医者に『どうしてもダメですか』と訊かれたから、『だったら薬は飲まない!』と言ってやったよ」と嬉しそうに語る。
なんなんだ(^-^;;;
可哀相な医者。
案の定、その医師は「嫌な顔してたよ」との事。心中お察し致します( ̄人 ̄)
まぁ、顔に出しちゃダメだけどねー。きっと腹立ったろうなぁと(笑)
患者さんの趣味や嗜好を取り上げる訳にもいかない。しかし、病気を治してあげたいとも本気で思っている。
完全な健康体の人間など存在しないし、同じく絶対に完璧に治療する事など神ならぬ人間にはできようはずもない。だから、病気の治療に最低限必要な事柄と、楽しい生活を送るためのバランスが大事なのだが、これがまた難しい。
いつだかの人のように、「俺は楽しんで死ぬ」と豪語するところまで達観しいてる人なら、「好きにして下さい」とも言えるけど(ことの是非はともかく)、この人のように中途半端に治したくない訳じゃないけど楽しみは取っておきたいというのは、どうにも手を焼いて困る。気持ちは分かるだけどね(笑)
おそらく、この“中途半端”が大多数だろうし。
とにかく、今回のところは医師とお話して下さいとお願いするしかなかった。
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映画評『キル・ビル』/テレビ評?『開運! なんでも鑑定団』/神経性の食道狭窄━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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※10月25日(土)……映画評『キル・ビル』
※10月26日(日)……テレビ評?『開運! なんでも鑑定団』
※10月27日(月)……神経性の食道狭窄
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◆10月25日(土)/2003年◆
今日は、奥さんの妹さんが上京してくるという事で部屋の片付け。
昨日の内にしておけよという感じではあるが、私は夏休みの宿題は最後の日にやるタイプなので。(より正確には、夏休みが明けてからやっていたが)
私の座っている周りには、本が山積みで、それこそ文献やら漫画やら書類やらが雑多に置いてあり、特にエロ本は目の届かない所に仕舞うように奥さんから念押しされる。手近な所にある方が使いやすいのに。(ナニにだ?)
本の方はあらかた本棚に、書類は段ボール箱に、エロ本は押入れにと片付けて、じゃあコルクボードに貼ってあるヌードポスターもはずしておかなきゃならないかと思って訊いたら、「それくらいならいい」と言われた。基準が良く分からん。
倉橋のぞみのヌードポスターなのだが、胸が無いからいいのか(笑)?
http://www.kurahashinozomi.com/index.shtml
倉橋のぞみといえば、Aカップのモデルとして有名(?)で、3年ほど前に久しぶりに写真集が刊行された時には、同じくファンの友人たちと、「やっぱり倉橋は胸が無いのがいいよね」とか「胸が出てたら倉橋の魅力が台無しだよ」と、大変失礼な感想を漏らしたものである。
……って、何故に力説している。>俺
巨乳アイドルが跋扈(ばっこ)しているから、判官贔屓(はんがんびいき)というヤツかもしれない。(日本語誤用)
妹さんは新宿駅に午後に到着するという事で、ひとまず迎えに出かけたが、やや早く出かけ過ぎて2時間ほどの余裕ができてしまった。
それなら待つ間に映画を1本観ようと、映画館でちょうど時間の合うものを物色。
そして、観たのが『KILL BILL(キル・ビル)』。
http://www.killbill.jp/
今年最高のバカ映画と前評判が高い(?)この映画、私はてっきり物好きしか観ないだろうと思ったら、行列ができていて驚いた。
「こんなに物好きがいるのか!?」(自分を棚に上げて)
いつもならば、以下はネタバレなので、これから観る人は読み飛ばして下さいと言うところだが、バレて困るような深い内容もストーリーも無い(笑)
なおかつ、今回の作品はクエンティン=タランティーノ監督の好きな映画をコラージュして創ったような作品なので、ネタを知っていた方が楽しめるかもしれない。
それでも、なんの情報もナシに観に行こうと思っている人は読み飛ばしていただきたい。
ただし、ネタバレ警報は発令しません(笑)
一応ストーリーらしきものは、ヒロインのザ・ブライド(ユマ=サーマン)は、かつて史上最強と云われた暗殺者だったが、組織を抜けて普通の生活をしようと結婚することを決めた。ところが自分の結婚式当日に、元ボスだった男とその部下、つまり元の仲間たちに襲われて、夫とお腹の中の子供を殺されてしまう。自身も重傷を負い5年もの昏睡状態から目覚めたブライドは、復讐の旅に出る。
中身が無いとはいえ、テーマとしては重々しい。少なくとも、このテーマに縛られて観ると、数々の残酷なシーンは、ひたすら残酷にしか見えず不快感を覚えるかもしれない。なにしろ、血飛沫(ちしぶき)に次ぐ血飛沫、腕が飛ぶ足が飛ぶ首が飛ぶ、画面めいいっぱいに死体と血の海が広がり、アメリカ上映版では血の色を黒く加工したくらいだ。
しかし、監督自身が「ここまでやれば笑えるだろう?」と語っているように、フィクション(つくりもの)と思って観れば、腹を抱えて笑うのが精神衛生上もよろしい。
そして、飛行機の機内の座席に刀を置いておくホルダーがあったり、何故か日本料理屋の青葉屋にはステージがあったりと、思いっきり“間違えた日本像”も、「知らない」んじゃなくて「知っててやっている」ところがニクイ。
間違った日本が描かれた映画の代表としては、日本軍が野外で陣幕を張って軍議を開いていた『パール・ハーバー』や、自衛艦の中に畳部屋があった『コンタクト』などがあったが、あれは完全に取材不足による“いい加減”なせい。
ところが、タンティーノ監督は自分が好きになった日本映画からのイメージを“大好きだから”やったという。
その“大好き”として取り入れた日本映画が、『修羅雪姫』(2001年版にあらず)、『吸血鬼ゴケミドロ』、『バトル・ロワイヤル』、『攻殻機動隊』などなど、どれもこれも日本国内での評価はあまり高くない作品ばかり。
まるで、浮世絵が海外に持ち出されて海外での評価が高まってゴッホなどの有名な画家が自分の作風に取り入れたかのようで、日本人としては喜んでいいのやら、複雑な心境ではある。
さて、なんとか真ん中の前の方の席を確保して始まるのを待つだけという段になって、奥さんがお腹が空いたと言い出した。
私は、映画館で観る時には物を食べるのは大嫌いである。自分がされると嫌だから。
しかし、ちょっと考えてみると、今回の『KILL BILL』は場末の映画館でポップコーンとコーラを手にして観るのが正しいような気がしてきた。
奥さんのためではなく、ここは“映画を観る”という行為を演出するためにと買う事にした。馬鹿だね、どうも(苦笑)
そして始まると冒頭に、ショウ・ブラザースのタイトルが出て椅子からズリ落ちそうになってしまった。いきなりコレかい(笑)!!
続けて深作欣二監督に捧ぐという字幕が現れ、フランク=シナトラの娘ナンシーが歌う『バン・バン』が流れてくる。
知らない観客は、冒頭から置いてけぼりだろう。
それにしても、「子供の頃のピストルごっこでバン・バンと撃たれたみたいにハートがブレイクしちゃった」という失恋の歌を、本当に主人公が銃で撃たれてるシーンに使うとは、どうぞ笑って下さいと言わんばかりである。
おそらく意図が分かったのであろう、一部の観客だけが笑い声を上げていた。
この時点では私はまだ笑っていいのか戸惑っていたので笑わなかったのだが、その後も普通の映画のように観客が皆でドッと笑うよりは、自分が分かる所でだけそれぞれが笑うという事でいいんだと理解して、遠慮無く笑うことにした。
なにしろ、シーンが変わって、最初の復讐のシーンでは、いきなり「武士たるもの……」と服部半蔵(千葉真一)のナレーションまで入ってしまうのだからたまらない(笑)
で、ストーリーの方を追っても先に書いたようにストーリーは無きに等しいので割愛。ただし、時系列を入れ替えたりしているので単調ではなく、充分に観客を楽しませるための工夫をしている。タランティーノ監督は趣味人だが、職人としての映画監督ではなく、サービス業の映画監督なのだろう。とにかく、自分の趣味を前面に押し出しつつ、「サービスサービス!」というサービス精神旺盛な人のようである。
そんな訳で、以下は印象に残ったシーンの羅列となる。と言うか、私も自分の分かる所しか感想の述べようが無いσ(^◇^;)。
復讐相手の1人である女親分のオーレン=イシイ(ルーシー=リュー)の過去は、アニメで描かれる。いきなりアニメのシーンが挿入された時には、周りの観客からは戸惑いの声も聞こえた。
しかし、今回監督はなんとしてもアニメを入れたかった、いやアニメ作品を手がけてみたかったそうで、わざわざ自分が好きだったアニメ『マッハGoGoGo』や『攻殻機動隊』を製作した日本のアニメスタジオであるプロダクションI.G.を訪ねて依頼したそうな。
その上、ただ脚本を渡してお任せではなく、コマ割りごとの細かな指定をしたらしい。
その甲斐あって、日本製のアニメとも違う、アメリカ人がモノマネしたアニメとも違う、まぎれもなくタランテイーノ監督のアニメ作品を現出する事に成功していた。
こんなモノを見せられては、諸外国から“ジャパニメーション”と祭り上げられて喜んでいる場合ではない。もはや、危機感を抱かなくてはならないと感じた。ディズニーアニメは怖かないけど(笑)
ブライドが飛行機で日本に来るシーン。いかにも作り物な真っ赤な夕日をバックにミニチュア然とした旅客機が飛んでいく。そのチャチさがいい(^.^)
なんでも監督自身がスタッフに『吸血鬼ゴケミドロ』のようにしてくれと指示したそうな。この映画、超低予算で作られた脱力B級恐怖映画で、だからこそそんなシーンしか作りようが無かったんだけど、わざわざ何十億円もの予算をもらっておいて、そんなシーンを再現するかね普通(笑)。
そして沖縄で服部半蔵に刀を譲ってくれと頼み込むのだが、なんとこの服部半蔵に千葉真一という配役、単にテレビシリーズ『影の軍団』へのオマージュかと思ったら、ホントに『影の軍団』の頭領、服部半蔵その人という設定らしい(^_^;
しかも念の入った事に、部下のがま八を演じた大葉健二を今回の服部半蔵の部下に配していた。同じくスキンヘッドにさせて(笑)
今回の劇中で半蔵が「このハゲ!」と部下を怒鳴り、部下の方がブライドに「ハゲではない! 剃ってるだけだ!」と言うシーンがあるのだが、公式サイトのBBS(掲示板)には「笑えなかった」という書き込みがあった。ううむ、やはり知ってる人しか笑えないか。
大葉健二は『コータローまかりとおる!』という映画に天光寺輝彦という、これまたスキンヘッドで出演したことがあり、その時に同じ「ハゲではない! 剃ってるだけだ!」というセリフを言っているのだ。一部の人だけ笑っていたが、知ってて笑ったのか純粋にセリフに受けたのかは謎。
劇中ではブライドを始め、女親分のオーレンやその部下のソフィ=ファタール(ジュリー=ドレフェス)などが珍妙なアクセントの日本語を操り、公式サイトのBBSで批判の対象にされていたが、これもまた監督は意図的にOKを出したようである。
その、たどたどしい日本語に頭がクラクラきてしまい、しまいにはカッコイイとまで思ってしまった。完全に監督の罠にはまってるよ(苦笑)
その辺りのシーン、DVD化の時に日本語吹き替えなどはどうなるのか今から楽しみである。半蔵が英語を喋るシーンでは千葉真一が声をあてるのだろうかとか(笑)
また、オーレンが「ココカラハ英語デオ話シイタシマス」と言って、その後の英語を部下が同時通訳するシーンなど、“言葉の壁”そのものをギャグにしていて、これを観てわざわざ下手なままの日本語を喋らせた事に納得いった。
ところで、この同時通訳のシーン、映画の翻訳業界の女王である(本人はさすがに自称はしていないが)戸田奈津子氏に喧嘩を売ってるとしか思えないんですけど(苦笑)
洋画の日本語字幕では見かけないことの方が少ない戸田氏は、近年ではあの『ロード・オブ・ザ・リング』で日本語字幕を製作するにあたって監修者を付けることを拒否し、誤訳しまくったまま上映という暴挙に出て、原作ファンの批判を受けたためDVD版では一部の字幕を修正したというエピソードがある。
http://www.interq.or.jp/blue/zhenyizi/lor/trans.htm
戸田氏は同じく映画の日本語字幕を製作している清水俊二氏から「映画字幕は翻訳にあらず。日頃から、全ての物事に興味を持ち、雑学博士となれ」と言われた事を今でも忘れられないと語っていながら、やっていない訳である。
それを踏まえて、先の同時通訳のシーンを観ると、監督が「ここは、こう訳してくれ!」とイヤミを言ってるように見えるワケだ。
今回の映画で、なんと言っても記憶に残ったのはオーレンのボディーガードである女子高生の制服を着たGOGO夕張(栗山千明)である。
なんちゅうネーミングやねんと思う名前だが、なんでも『マッハGoGoGo』と、北海道で行われた『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』に参加した時に夕張を大層気に入った事に由来するそうな。理由が分かっても良く分からん(笑)
栗山千明を起用した理由は、『バトル・ロワイヤル』での彼女の演技に惚れ込んだからだそうで、「彼女がいなければ完成しない」とまで熱を入れあげて今回の出演となったというだけあって、その使い方も揮(ふる)っている。
鋭い刃が複数付いた鉄球(ゴーゴーボール)を鎖でブン回すのだ。最初、この武器は大した事ないと思っていた。鎖で振り回しても回転が遅く、攻撃を見切るのは簡単に思えたから。しかし、これもまた嬉しい裏切り方をしてくれた。
どうするのかと思っていたら、足で蹴ったりしてタイミングを狂わせ、相手の意表を突いて攻撃するのだ。
そして、なんとブライドを追い詰めてしまう。ハリウッド初進出の女優としては、あんまりといえばあんまりな役どころだが、同時に美味しすぎる役である。
それでいて、観ているコッチが「え?」となるほどあっけない殺され方をしてしまう。やはり、タランティーノ監督あなどりがたし。
そして山場のオーレンとの決闘。青葉屋の障子を開けると雪が降り積もっていて(いつのまに)、流れてきた曲が『修羅の花』!!
そこまでやりますか、旦那(タランィーノ)!!Σ( ̄□ ̄;)
この時にオーレンが、高草履を片方ずつ脱ぐシーンがあり、この演出に痺れてしまった。ここまでやられたら、もうただただ呆れて感動するばかり。
今回の映画ではやはり役者陣の殺陣の甘さが観た人たちから指摘されているが、CGを最低限度に抑えてあくまで役者本人によるアクションを見せる事に拘(こだわ)った事に拍手を送りたい。
『マトリックス』以来の、肉体を感じられないアクションなどクソくらえである。
でもって、オーレンの殺され方が絵的に美しくない最後にした事で、キッチリとこの決闘が復讐であった事を表現していたのに脱帽。
その後はパート2に繋ぐシーンとなり、エンディングタイトルが流れた。
この時、エンディングタイトルで席を立ってはいけない。あえて言おう、立つな!!
いや、ホントに。エンディングタイトルで席を立つようなヤツは、家でビデオで観賞していれば良い。好きな所で切れるんだから。
なにしろエンディングでは、梶芽衣子の『怨み節』がフルコーラスで流れるのだ。外国映画なのに!!!
映画館で、客席から拍手が湧き上るのを体験したのは久しぶりである。映画なのだから、演劇とは違い関係者がそこにいる訳ではない。
それでもやはり、拍手を送られずにはいられなくなった気持ちは良く分かる。
そんなこんなで興奮して劇場から出た時には、もう妹さんが到着している時刻だったのだが、どこだかの映画雑誌のアンケート調査に声をかけられ、奥さんが急ごうと言っているのにもかかわらず、つい応じてしまった。
アンケートには、「満足度サイコー、脚本サイテー」と回答。
妹さん、お待たせしてゴメンなさいm(_ _)m
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◆10月26日(日)/2003年◆
午前中は、奥さんが妹さんを連れてお買い物。
女性の買い物に付き合うのは、いかにも大変なので私はお店に。
旦那さんがダニに喰われたというお客さんが来店。
腹部だけが痒くて、塗り薬のムヒが効かなかったとの事。
ダニなのに腹部だけが喰われるというのも不思議。患部を実際に見てみたか尋ねたところ、奥さんは見ていないという。
旦那さんは、とにかく痒みが治まる強い薬をとの事らしいのだが、ううむ、どうしたものか。
とりあえず、頼まれて買いにきているのでは、旦那さんの言うとおりに効き目の強い薬を出すしかない。あまり長くは使わないようにと、一度患部を見てから、また相談に来て下さいと伝えた。
私が売る時に一番緊張するのは皮膚の痒みの塗り薬だ。合わない物だと、余計に悪化してしまう事がある。
ところが、患者さんが気軽に指名して買っていってしまうのも塗り薬。湿疹なのか、虫刺されなのか、あるいは水虫のような菌による疾患なのか、良く確かめてもらいたいと思うのだけれど、痒みでイライラしていると冷静な判断よりも、とにかく痒みさえ治まればと考えてしまうのも仕方の無いことなのかもしれないが………。
午後から出てくるように奥さんに言われていたので、渋々出かけた。
行き先は、川口駅前の川口総合文化会館リリア。
今日は、ここでテレビ東京の『開運! なんでも鑑定団』の出張鑑定のテレビ収録があるのだ。
それに奥さんが観覧の応募をしていて、チケットを入手していたのである。
http://www.tv-tokyo.co.jp/kantei/
行ってみると、まだ開場1時間前だというのに長蛇の列になっていた。私は早くも疲れてしまった。いや、まぁ興味が無い訳でもないんだけどね。
奥さんと合流して会場に入ると、満席も満席。約2千席がめいいっぱい埋まっていた。
会場に到着したのが遅かった事もあり、3階席まである会場の2階席になんとか滑り込んだ。
まずは市長の挨拶。今回の出張鑑定は、川口市の市制70周年記念事業の一環なのだ。安易な企画ではあるが、経費削減の観点から言えば良い事だろう。
現在の川口市の市長である岡本幸四郎氏は、地元民だから言う訳ではないが、凡百の首長連中の中では、なかなかに有能な人だと思う。前の市長だった永瀬洋治氏が悪すぎたというのもあるが(苦笑)。
なにしろ当選してまず手をつけたのが公共事業の見直し。新規の建設をほとんど白紙に戻してしまい、あり物の施設をフルに活用するように指示したのだ。
そして、なんと言ってもノリが良い。
以前に、市の事業で子供たちに忍者の格好をさせて市内をウォークラリーするというという企画に私が携わった時に、私は蛍光グリーン(!)の忍者装束を着て子供たちの誘導をしたのだが、その実行委員の提案で市長に総大将をお願いしたところ、「やっぱり自分も忍者の格好をした方がいいかね」という事で、当日本当に忍者の格好をしてくれたのだ。やるとは思わなかった(笑)。
で、大抵は退屈な市長挨拶も今回は番組にからめて市が取り組んでいるゴミの分別とリサイクルに触れて、「今年は皆さんが分別したゴミを売って○千万円の売り上げがありました」とか「ゴミも宝になるんです。もっとゴミを出して儲けましょう」と語った。
番組収録前のツカミとしても上手いと感じた。
奥さんも、「なんかハキハキとして元気な人ねぇ」と言っていた。と言うか、その口ぶりだと市長を知らなかったな、お前(笑)
そして本番が始まる前には、ADさんが出てきて拍手の練習。やはり、こういう事をやるのね、と付き合う。
そして、拍手の練習が終わったら、続いて「オオォォ!」というドヨメキの練習をしますと言われた(笑)。
いやぁ、拍手まではいいけど、なんにも無いのに驚きの声を上げるというのは難しいな。ナニゴトも経験である。
その練習も終わって、いよいよ収録開始。
……かと思ったら、その前に司会者である松尾伴内氏の挨拶があった。収録前に観客のテンションを上げようとするのだが、いかんせん2千席は1人では(プラス、アシスタント1名)会場として大きすぎる。ちょっと気の毒である。
今回のアシスタントの名前は失念。鑑定士は中島誠之助氏と安河内眞美氏の2人だった。という事は、今日のメインのお宝は焼き物などの陶芸と、書画などの掛け軸だろう。
詳しくは本放送までは公表する訳にはいかないので、大まかな感想のみ。
放送は関東圏で12月2日(火)だそうである。
まず驚いたのが、依頼人1人にかける時間の長さ。15分~30分はかけていた。それも、鑑定している間の時間稼ぎではなく、お宝の由来についてなどの云わば前フリだけで10分以上を費やしている。
本放送では、カットしているのだろうとは当然考えていたが、ものの1~2分だから実際も5分程度だろうと思っていたので、こんなに長いとは思わなかった。
依頼人の方はテレビ出演に関しては素人だから、少しでも多く喋らせて面白そうな場面を拾っておこうという事なのだろう。
そして私が一番興味深かったのは、そうやって依頼人がトークをしている間、鑑定士が何をしているのか。
中島氏は、もうニッコニッコして依頼人のトークに頷(うなづ)き、実際はどうだか知らないが話を聞いているふうに見える。
対して安河内氏の方はというと、あからさまに退屈そうで「早く終わらないかしら」と言っているかどうかは分からないけれど、全身から退屈オーラを放っていた。依頼人が喋っている間、ずっと下を向いているか、ときおり自分の服を整えていたりする。
その2人の違いは、鑑定の仕方にも現れていて、中島氏はいずれも興味深そうに観察するので、鑑定額が上がるのか下がるのか予想がつかない。
しかし、安河内の方は明らかに素っ気無く観て席に戻る時と、じっくり観察する時とで、鑑定額がどうなるのか予測できてしまう。
そして鑑定後のコメントも、中島氏が金額が上がった時にも下がった時にも、依頼人が喜ぶであろう言葉を添えたり慰めの言葉をかけたりするのに対して、安河内氏は容赦が無い(笑)。
番組サイドの方で、そういう演出を依頼しているのかどうか。依頼しているのであれば、中島氏も安河内氏も大した役者である。
ただ、個人的には私は“客商売”の観点で捕らえてしまうので、やはり中島氏の方が好感が持てる。
もし本当に自分は鑑定だけでタレントじゃないと思っているのであれば、安河内氏は番組の出演依頼を断ればいいんじゃないのと思ってしまう。鑑定がシビアなのはいいとしても、依頼者の話を聞かないという態度は演出というよりは、素の様な気がするのだけれど、ホントのところどうなのだろう。
愛想が良ければいいというものではないが、普通に客商売で考えたら失礼としか思えない。
そんなこんなで、予想していたよりは休憩ナシで2時間というのは長く感じて少し疲れた。
ただし、この疲れはどうやら風邪の前兆だったようである。
終わってから、奥さんの妹さんを新宿まで送って帰宅。
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◆10月27日(月)/2003年◆
夕べ、夜中に寒気がして目が覚めた。
気温が下がったからかなとも思ったが、布団を被っても寒いので、悪寒に間違いないだろう。
無汗で悪寒がするような風邪のひき初めには、やはり葛根湯(かっこんとう)である。
ところが、家の常備薬のケースを探しても、葛根湯が見つからない。おかしいなと思い、他の漢方薬を仕舞ってある袋なども漁ってみたが、見当たらない。
見当たらないはずである。虚弱な私は、普段は葛根湯など使わないのだ。だから、家には置いていない。
グハァッ! と血を吐いてる場合ではない。(血など吐いてないだろう。>俺)
さりとて、まだ汗の出ていない時の風邪に何を使ったもんかと、夜中に目覚めた朦朧とした頭で考えても思い浮かばない。
「そうだ、自分の所のホームページを見れば載ってるじゃん」とパソコンを立ち上げた。すぐ近くの本棚にある、漢方薬の処方一覧を見る手間が面倒臭かったらしい(苦笑)。
そして、見つけたのが香蘇散(こうそさん)。香蘇散ならば、たくさん置いてある。
そう言えば、香蘇散の効能は「胃腸虚弱で神経質な人の風邪の初期」。私はいつもは、アレルギー性のクシャミや湿疹という、適応外の目的で使っていたので、すっかり忘れていた。
普通は、香蘇散なんて効き目が弱くて、お店で売る機会などもほとんどない。
その香蘇散を飲んで寝なおすと、明け方近くになって今度は寝汗をかいて目が覚めた。どうやら、効いたようである。
一度着替えてから、さらに香蘇散を飲んで、合わせて地竜(ぢりゅう)も飲んだ。
目覚めは快適とはいえないが、とりあえず動けない事もない。汗を流すためと体温を上げるためにお風呂に入った。
風邪をひいた時には体力を消耗したり湯冷めすると良くないので、お風呂に入るのはあまり人には勧められないが、私のように虚弱体質で自分で熱を出せない場合には、入ってしまうという手もある。
お風呂から上がって、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)を飲んだ。
お年寄りの場合は、体力が低下していて自分で熱を出す力も不足している。そういう時に使う風邪薬である。うう、年寄りなみの体力(^_^;)
上手くいけば、このまま症状が先に進まずに治るだろう。
肩こりがするという患者さんが来店。
初めは塗り薬だけを頼まれたが、詳しく話を訊いてみると一年中肩こりがするとの事。しかも、職業的なもので、塗り薬を使っても楽になる訳ではないらしい。
それならば、何か別なアプローチもした方が良いと思い、五積散(ごしゃくさん)を勧めてみた。
薬を飲むと胃がムカムカするとの事で、あまり気乗りしないようであったが、肩こりも胃腸の働きが弱い事に起因する可能性がある事もお話ししたところ、一週間分づつの顆粒ではなく、260錠入りの瓶で買っていかれた。
子供が風邪だというお客さんが来店。
子供と言っても、中学生との事。
そして症状を詳しく尋ねると、エヘンエヘンと咽喉が痞(つか)えているようで、鼻水がやや出るものの、熱などはないという。
この時期ならばもしかして……と思い当たる事がある。中間試験である。
テストが近いのではないかと尋ねたら、その通りだとか。
風邪に似てはいるけれど症状が激しくなくて、咽喉が痞えた感じがするという事は、神経性の食道狭窄かもしれない。
「梅の種が咽喉に引っかかったような状態」に例えられる、『梅核気(ばいかくき)』だ。
だとしたら、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)が効くはずである。
この漢方薬は、神経を鎮め緊張を解くので、受験シーズンに良く売れる。
もし、エヘンエヘンと咽喉が痞えている感じがするのに強い咳にならず長く続くようであったら、一度この神経性の食道狭窄を疑ってみた方が良い。間違えて咳止めや咽喉の痛み止めの薬などを服用したりすると、かえって痰がからんだりして悪くなってしまう。
それと、今回の場合は数日前に風邪をひいていたのも確かだそうなので、胃と肝を養うために、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を合わせることにした。
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☆締切:2003年10月31日から4日間
~~~~~~~~~~~~~~ ≪読者より一言≫ ~~~~~~~~~~~~
通巻30号より☆面白かった
ちなみに私もキリスト教徒です (^_^#)ゞ
でも、セフレもいるし、酒もガンガン飲むし、不真面目そのものです。(真面目に不真面目をする、というのか??)
わはは・・・・。敬虔なクリスチャンのイメージが・・・・。
(MIKA)
★不真面目な方が他の宗派や無宗教の人たちとの軋轢も少なくていいです。と、言い訳してみるテスト(笑)
余談ですが、よく宗教家や信者で「信教の自由を侵害するのか」とか「私たちには信教の自由があるんです」と声高に言う人がいますが、そういう時には、こう諭してあげて下さい。
「信教の自由は認められているが、宗教の自由までは認められていない」
どういう事かというと、“思想の自由”に置き換えて考えてみると分かります。
例えば「セクハラオヤジは殺してしまえ」と考えたとしても、そう考える事自体はなんら罪には問われません。考えるのは自由です。よしんば、人に語るのも自由でしょう。
しかし、本当に自分の手で殺したら罪に問われます。また、人に勧めたり命令したりしても罪になります。
つまり、“信教の自由”としてどんな宗教を、それこそ悪魔を崇拝する宗教を信仰する事も確かに憲法で保障されています。
しかし、信仰に基づいて行う行為、すなわち“宗教の自由”までは憲法でも法律でも保障していません。
その区別をつけられない人には、一言云ってやりましょう。
「バ~カ(⌒▽⌒)」
……争いを誘発してドースル。>自分
■■■■■■■■■■■■■■■□免責事項□■■■■■■■■■■■■■■
記載内容を利用して生じた結果について、当方では責任がとれませんのでご了承ください。
また、筆者が思った事や感じた事を率直に書いている事柄に関しましては、反証可能な事実誤認以外の訂正には応じられません。
URLで紹介した先のページの著作権は、そのページを作成した人にあります。
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また、『コミュニケーション』のコーナーでWEBラジオ番組『幻想時間』を公開しています。
私は主に、映画についてトークをしています(・v<)
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北園薬局メールマガジン★咳止めの漢方薬め/ニキビの漢方薬/皮膚病はまず病院へ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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≪通巻25号≫
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編集 : 北村俊純
窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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★川口薬剤師会主催による市民介護講習会が下記の内容で開催されます。
会場に来れる方は、ぜひご参加下さい。参加費は無料です。
日時 2003年10月11日(土) 13:30~16:00
会場 リリア11階大会議室(JR川口駅西口徒歩1分)
内容 『くすりの正しい使い方Part4』
~生活習慣病と薬物療法~
講師 川口医療センター薬剤長 福田太仁夫先生
定員 100名
主催 川口薬剤師会
後援 川口市
・リリア
http://www.lilia.or.jp/
・川口薬剤師会
http://www.yakuzaishikai.com/
参加を希望される方は、メールにて当店までお問い合わせ下さい。
メールの件名は『くすりの正しい使い方』として、本文には氏名・住所・電話番号・メールアドレスを書いて下さい。
~~~~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~~~~
※10月4日(火)……咳止めの漢方薬
※10月5日(水)……ニキビの漢方薬
※10月6日(木)……皮膚病はまず病院へ
************************* 先週の平凡な日記 ***************************
◆10月4日(土)/2003年◆
咳止めの漢方薬を求めて患者さんが来店。
以前から漢方薬を買いに来てくれる人なのだが、いま一つ自分では覚えてくれないのが困ったところ。
今回は咳が出て、家に置いてあった五虎湯(ごことう)と麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)の両方を飲んだのに咳が止まらないと言う。
うう……、それでは治りません(^-^;;;
どちらも咳止めの漢方薬には違いないが、適応する咳の種類が違う。
五虎湯の方は悪寒や発熱などが無くて激しく咳込む場合で、どちらかというとゼーゼーと濡れた咳に使う。
一方、麻杏甘石湯は熱感などがある場合で、コンコンと乾いた咳に使う。
しかし、いずれにしろ両方とも激しい咳込みに使うので、痰の絡むような咳の場合は、まず麦門冬湯(ばくもんどうとう)を使うのが良い。
今回の患者さんの場合も、咳込んでいる訳ではなく痰が絡んでいるようなので、麦門冬湯を勧めた。
今日は午前中にお店をあがって、午後からIちゃんとのデートに出かけた。
本当は来週の土曜日に予定していたのだが、『くすりの正しい使い方』という市民介護講習会があるので、予定を繰り上げたのだ。
半日しか一緒にいられないが、月の後半はIちゃんの方が試験シーズンに突入してしまうので、無理矢理予定を突っ込んだ。
今回Iちゃんに案内されたのは、茨城県陶芸美術館。
http://www.edu.pref.ibaraki.jp/tougei/
『ロシア・アヴァンギャルドの陶芸』が最終日前日という事で、私の好きな物を良く分かっていらっしゃる(⌒▽⌒)
20世紀初頭のロシアにおいて、美術・音楽・演劇など様々な分野にわたって展開された前衛的な芸術運動であるロシア・アヴァンギャルドの芸術から主に陶芸作品が展示されており、作品点数は少ないながら楽しむ事ができた。
1917年のロシア革命の前に制作された作品群の中にあった真っ白なティーセットが特に気に入った。ただし、形がティーセットとしては使いにくそうだったけれど(苦笑)
塩入れの塩の出る穴が容器の横に開いてる物があって、欲しいなぁと思ったのだが、現在は見かけないところをみると、開け口が横に付いていると使いにくいのだろうか。
ロシア革命の翌年以降の作品になると、「働かざる者食うべからず」などのスローガンが書かれた皿などが多く製作されたらしい。毎日、そんなスローガンを目にしながら食事をするのは嫌だなぁ(苦笑)
しかし日本人だからロシア語もデザインの一部として見れるという事もあるのだろうが、カラフルで芸術性と機能性が上手く融合したデザインになっていて感心。このままレプリカを作ってくれたら、ぜひ使いたいと思った。
残念ながらロシア・アヴァンギャルドの芸術作品は、1932年に国家統制によって有害と見做され終焉を迎えてしまった。
しかし今回の展示会では、ロドチェンコのデザイン画を元に岐阜県の工芸工場がカップ&ソーサーを製作して販売していた。模様はプリント印刷なので、味わいの点では今一つだが、洗練されたデザインの過去の食器が使えるというのは面白い試みだろう。
私としては、マレーヴィチの食器をぜひ作って欲しかったが。
今日は午後からのデートだったため食欲の方は置いといて、先に性欲の方を満たすためにホテルへ(笑)。
車の運転がIちゃんなので、「連れ込むみたいでイヤ~」と言っていた。
ホテルの中での事は割愛。
お風呂場が無駄に広くて遊べる良い所だったのだが、紹介しようにもホームページなどは無い模様。
もっとも、ほとんど満室状態なので利用する側としても、あまり知られたくはないと思ってしまったり(笑)。
あっという間に時間は過ぎて、さすがにそろそろ帰らねばというくらいに外も暗くなってきてしまった。
できるだけ長く一緒にいようと、夕食はこっちで食べていく事に。
しかし入ったお店は『とん楽』というトンカツ屋。ムードもヘッタクレも無い(笑)。
通りかかっただけのお店だったが、ネットで検索してみると評判はなかなか良いらしい。
http://sagisou.sakura.ne.jp/~arakawas/backn003/tonraku/tonraku.html
実際、食べてみた味としては大満足。お店に入った瞬間には「値段が高い」と思ったのだが、味と値段を比べれば値段以上に美味しいと思えた。
ただしボリュームたっぷりで女の子には多すぎるかもしれない。Iちゃんが少し残したので、それも私が食べた。
最初にメニューを選ぶ時に、店の主人があれやこれやと勧めてくれて、それがちょっと鬱陶しいと思ったものの、この味からすると自信の表れなのだろう。
食事も終わって駅に向かう時に、Iちゃんに「こっちに住んではくれないよね」と言われてドキリ。
次の瞬間には「ゴメン、あたしらしくなかったね」と照れてみせたが、本音を言うような子ではないので、かえってその言葉は重かった。
帰りの列車に乗る段になって、奥さんから可愛い小物をお土産に買って来いと頼まれていたのを思い出して、慌てて売店で御当地限定の『キティちゃん』のストラップを購入。
ところが家に帰って渡したら、「これ前にもらったよ」と言われてしまった。
あうっ(^_^;
夜中に実家のお母んから電話。
爺ちゃんが体調が悪くなって、夕方にお店から帰したのとの事。
明日は休ませたいという。それには私も同意。
しかし問題が一つある。明日は、SEのコンベンションなのだ。
私が欠席すると、今回はMちゃんもS氏もお休みなのでスタッフが3人だけになってしまう。
慌てて現場責任者の武井くんに連絡。事情を話して相談したところ、明日の参加者は少ないと予想しているのでなんとか乗り切れるだろうと言われた。
しかし、そう言うのは武井くんならば当然。申し訳ない。
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◆10月5日(日)/2003年◆
SEのコンベンションは欠席としたので、朝はのんびりと起きた。
日曜日だから、お店自体は人はほとんど来ないのがなんとも歯がゆい。
ニキビの治療に使える漢方薬を求めて患者さんが来店。
それほど多くは無いが、顔に何箇所かニキビができている。今回は、特に鼻の頭にできた面疔(めんちょ)が痛いので、それを治したいとの事。
ニキビの治療には清上防風湯(せいじょうほうふうとう)を使う事が多いのだが、化膿していて痛みが強い場合には排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)の方が良い。
排膿散及湯は、名前の通り膿を散らして排除する事ができる。これを短期間に集中して服用すると効果的だ。
化膿するまでいかない、赤い発疹のようなニキビは、清上防風湯を少し長めに服用すると良いだろう。
今回の患者さんは、両方を買っていった。
当然ウチとしても儲けになるから良い訳だが、賢い選択である。
夕方近くになって、お客さんも“ますます”来なくなり、お母んがお店をあがって良いと言うので、SEのコンベンションに向かった。
閉会式に、もう少しのところで間に合わず、もはや時間潰しに行った感じ。
せめてもと、机の片付けなどの撤収作業で労働力を提供することに。
参加者の方は予想通り少なかったらしいのだが、不思議なことに初参加者は予想より多かったとの事。
時期的に他の地域でもTRPGのコンベンションが開催されているので、ヘビーユーザーはそちらに流れたのかもしれない。
「濃い層がいないだけで、こんなにも快適なゲーム環境になるとは」とH氏の弁。
撤収作業を終えて、『ジョリーパスタ』で打ち上げ兼反省会。
ネットで調べたら、『サンデーサン』の系列だった。
http://www.sundays-sun.co.jp/top.html
このお店は、ファミリーレストランの括りに入れるのがもったいないくらい、値段に比して味が美味しい。
調理担当者によって味のレベルが違うのがタマニキズだが、今のところ『サイゼリヤ』のような大ハズレに出逢ったことは無い。
今回はハーフ&ハーフでパスタは『ボローニア風ミートソースとモッツァレラチーズ』を、ピッツァは『トゥレフォルマッジ』を注文した。
美味しい物を食べると余計にお腹が空くという事があるが、まさにそんな感じで、デザートに『ミックスベリーのパルフェ』まで注文してしまった。
惜しむらくは、ハーフ&ハーフのドリンクにホット紅茶を頼んだら、ポットにお湯が先に入れられていて、ティーバッグが別に添えられて出された事。
紅茶の葉にお湯を叩きつける事で渋みが出るのを抑えて香りが広がるのに、先にお湯を入れられてしまっては、どうやってもティーバッグはお湯に沈まず、無理矢理スプーンなどで沈めても渋みが出てしまい、どうにも困ってしまった。
お湯を先に入れておくというのは、マニュアルで定められている事なのだろうか?
できれば、美味しい料理をしめくくるための紅茶も美味しくいただきたい。
ところで、日本では紅茶を注文すると「レモンにしますか? ミルクにしますか?」と尋ねられる事が多いが、これはどういう歴史によるものだろう。
一説には、紅茶にレモンを添えるのは、保存技術が発達していなかった頃の名残(なごり)で、“謙遜”として添えてお客に出した物だとも伝えられている。
いわば、「レモンで香りを付けないといけないほど粗末な紅茶ですが」という意味で、添えられたレモンを本当に入れるのは失礼に当るのだとか。
実際、香りの良い紅茶にはレモンは強すぎて邪魔になる。ミルクも良い物でないと味を濁らせてしまうだけだ。
その場合はストレートティーとなる訳だが、オレンジなどを入れたフレーバーティーや、ジャムを入れて飲むのも楽しいし美味しい。
ぜひ、紅茶の専門店でなくても紅茶をもっと楽しめるメニューを充実しているレストランが現れて欲しい。
メールでIちゃんから、「生理が来ないのよね~」と送られてきて蒼くなる。
ところが何故か奥さんにまで、「妊娠してるかも」と告げられた。
うう、Σ( ̄□ ̄;)どうなる!?
待て、次号!!
……ドラマじゃ済まんぞ。>俺
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◆10月6日(月)/2003年◆
朝から小雨。雨を涼しいというのではなく、寒いと感じるようになってきた。
風邪の患者さんが増えて、売り上げをUPするチャンスである。(←マテ)
踵に水虫ができたいとう患者さんが来店。
確かに踵にできない事もないけれど、珍しい。しかも痒いかを尋ねたところ痒みは無いとの事。
そこで実際に患部を見せてもらうと、プツプツと小さな泡のような物ができており、その周りは血色が悪く紫色になっている。
確証は持てないが、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)のようだ。
この皮膚病は汗疱状白癬症(水虫の一種)に酷似しているが、まったくの別物。
さらに、患部ではなく体の別な部位に原因となる菌が潜伏していることがあり治療が難しい。
虫歯や扁桃腺炎を治療する事で症状が改善する事があり、皮膚科でこの病気と診断されると歯科に行って下さいとか、内科に行って下さいと指示される事もある。
なんにしても、皮膚病は専門医でさえ誤診をしやすいと言われている難しい疾患である。患者さん自身が自己判断するのも危ないし、町の薬局で判断できる代物では無い。
今回の患者さんには、薬を買う前に病院での診察を受けるように勧めた。
水虫の薬を自分で買う前に相談してくれて良かった=3
子供が風邪をひいたというお客さんが来店。
小学生で、以前に地竜(ぢりゅう)を飲ませたところ早く治ったという事で、それと合わせて柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を購入された。
熱が出やすい事を心配していたが、「それは体力が充実している証拠ですから」と安心するようにお話した。
私のような虚弱体質だったりすると、風邪と戦って熱を出す事もできず、かえって風邪が長引いたりする。
熱が出るという事は、肺炎のような異常な高熱が出るのではなければ、熱を出して風邪と戦う基礎体力がある証拠なのだ。
沖縄県石垣市川平(石垣島)の沖合で5日午後、遊泳中に行方不明になっていた69歳のお年寄りが6日朝、無事に自力で岸まで泳ぎ着いたとのニュース。
このご老人、5日午後0時半ごろから、約1キロ沖のリーフ(環礁)沿いで潜りを楽しんでいたところ、同3時頃に潮流でリーフ外に出てしまったのに気付き、体力を消耗しないよう、ウエットスーツの浮力を使い、立ち泳ぎをしたり、仰向けになったりして、潮流が変わるのを待ち、6日の朝になって陸に向かう潮の流れに乗って泳ぎ、午前7時過ぎに岸にたどり着いたとか。
泳ぎが得意な人ほど自分の泳ぎを過信して溺れたりするそうだが、潮の流れに逆らわず、冷静な判断で体力を温存したのが功を奏したらしい。
生き残るのにも“知恵”が必要なのだ。
私のように“知識”があるだけでは、とうてい生き残れないだろう。
『まぐまぐ』のページを見てみたら、気になる記事を発見。
『個人ルールの大法廷』というページの8月分に『ニキビができたら 』というのがあり、多数の人が「ニキビは必ず潰します!」と回答しているのだ。
http://www.mag2.com/vow/daihoutei/200308.htm
ううむ、みんなそんなにニキビの痕を残したいのか( ̄▽ ̄|||?
ニキビの中心の白くなっている芯のような所は、いわば細菌と戦っている戦場である。そこを潰してしまっては、敵味方の別無く爆撃するようなもので被害甚大である。
できれば放っておくべきだし、もしどうしてもという事であれば吸い出し用の塗り薬を使って、手は出さないようにして欲しいところだ。
さらに、編集部のコメントとして「皮膚を清潔にしておくのがニキビ予防には一番ですかね。」と無責任な事を書いているが(まぁ、バラエティ企画のコメントに責任ある発言を求めるのは野暮とも言える)、いささか誤解を招いてしまう。
人間の皮膚は皮脂によって外敵(細菌など)から守り、かつ水分の蒸発を防いでいる。
「清潔に」というのは、汚れた皮脂や皮膚細胞の死骸(垢)が毛穴などに残って細菌に侵されるのを防ぎましょうという意味である。
だから、ただ清潔にしようとしてやたらに洗ったりすると、皮脂が皮膚を守る事ができなくなり、かえってニキビの原因となってしまう。
より的確な予防方法を助言するとすれば、あまり強力ではない石鹸などで、汚れは落としつつも皮脂を失わないように適度に洗いましょうという事になる。
また、清上防風湯(せいじょうほうふうとう)のような漢方薬で、体質から整えるのが良いのだが、まぁそれはウチの商売上のアドバイスとなるので、『まぐまぐ』には関係無い。
なんにしても、“裏付け”が必要なテーマを取り上げる時には、もう少し周辺情報を調べてもらいたいなぁと思う。
Mちゃんに送ったつもりの不倫メールが、携帯電話の操作を間違えて奥さんに送ってしまった(^-^;;;
奥さんからは一言「アホ」との返信。
某サイトのチャットで「どうやったら多くの女性と付き合えるのか教えて下さい」と質問された。
そのうえ、どうしたら女性とセックスできますかと訊かれてもねぇ( ̄▽ ̄|||
したいだけならお金で買えばと答えたら、今度は「どこで買えますか?」とまで訊かれたのにはさすがに呆れてしまって何も言う気が無くなってしまった。
相手を“生きた人間”として認識してないんじゃ、買春するにしたってセックスする資格も無いのでは?
関係無いが、中国広東省の珠海市を慰安旅行で訪れた日本人団体客が集団買春したというニュースの方は、なんだか訳の分からない事になっている模様。
そもそも発覚したのは、同ホテルを利用していた中国人の会社社長が中国紙に対して行った証言が元だというのだが、集団買春をしたとされる日本人団体客がホテルのロビーに日の丸を掲げるように要求したうえ、宴会でも軍隊調の音楽を流していたと伝えられていて、「ホントかよ?」という内容なのだ。
そもそも満州事変72周年の直前に起きたというのも出来すぎだし、日本国内における中国人による犯罪の報道は中国では一切報道されていない。
それに、手配したとされるブーローカーは中国人のはずなのに、「中国に来る日本人が中国の法律を守るよう教育してほしい」と言われる筋合いは無いだろう。それなら、中国に対しては「中国に住む中国人が中国の法律を守るよう教育してほしい」と返しても良いのでは?
政府が未だに国民を統制しようとしている中国での事を、政府に対する批判を公然とする自由がある日本と同じに考えて、安易に“申し訳ない気持ち”になって謝ってしまったら、ますます日本の立場を危うくしてしまうだろう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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卓上ゲームが好きな人や、興味のある方は覗いてみて下さい。
また、『コミュニケーション』のコーナーでWEBラジオ番組『幻想時間』を公開しています。
私は主に、映画についてトークをしています(・v<)
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------------------------------------------------------------------------≪通巻21号≫
お金は大切に/『アスタロン』が効いています/箱書き(注意書き)を読みましょう/風邪に『地竜(ぢりゅう)』はいかが?/膀胱炎に猪苓湯(ちょれいとう)/映画評『座頭市』━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★彡☆-=★彡 それさえもおそらくは平凡な薬局 ★彡☆-=★彡
≪通巻21号≫
提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
編集 : 北村俊純
窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
※9月9日(火)……お金は大切に
※9月10日(水)……言葉の壁
※9月11日(木)……『アスタロン』が効いています
※9月12日(金)……箱書き(注意書き)を読みましょう
※9月13日(土)……風邪に『地竜(ぢりゅう)』はいかが?
※9月14日(日)……膀胱炎に猪苓湯(ちょれいとう)
※9月15日(月)……映画評『座頭市』
******************* 先週の平凡な日記 *********************
◆9月9日(火)/2003年◆
ウチは自民党所属なので(特に支持してるワケじゃないけど)、総裁選の投票用紙が届いた。
実は数日前から、亀井氏の事務所からは投票をお願いする電話が4回もあった。そのため、お母んは「お金を無駄遣いするよう人に任せられない」と呆れていたのだが、私も同感。
本来、経済活動など政治がどうこうするモンじゃない。せいぜいが、交通整理程度で良い。
それを、景気対策を名目に財政出動させようなんて、自分の金じゃないから、まぁ景気のいい話で。まさに、戦後高度経済成長期の亡霊のような人。亡霊は早いトコ成仏してもらいたいものだ。
藤井氏と高村氏は、out of 眼中。言ってる事が亀井氏と変わらないなんて、いったいなんのために出てきたのか。小泉首相の“ハッタリ”を見習って出直して来い(笑)
病院からの処方箋で、在庫の無い薬が出た。
値段を調べてみると、最小仕入れ単位でも5万円以上する代物。
同じ患者さんが継続して来るのであれば一括して仕入れても良いのだが、もし治ってしまったり(失言)、亡くなってしまったら(大失言)大損となる。
そう言えば、以前にも高い薬が出て仕入れたら、その後使用する患者さんがパッタリと来なくなってしまい、他の薬局で必要としている所があったので譲った翌日に、実は入院していましたとの事で来られた事があったな。
あれはあれで困ったものよ。
とりあえずここは安全策で、備蓄センターに小分けを取りに行くことにした。
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◆9月10日(水)/2003年◆
アラブ系の患者さんが来店。
ウチの地域は外国人が多く、東南アジア系とアラブ系の患者さん自体は珍しくない。
ところが今回の患者さん、日本語がほとんど喋れない様子。カタコトの日本語も喋れない人というのは珍しい。
うう~、何を言っているのか分からない~(>_<)
そうだ、英語は………私が喋れない~(^-^;
向こうも話が通じないと思ったのか、ポケットからチューブ状の物を取り出した。そして、腕に塗る動作をする。
チューブの方はずいぶんと潰れていて中身が空のようだ。
そうか、同じ物が欲しいんだなと思い、そのチューブを受け取った。
するとチューブにはなにやら文字が書かれているのだが、どっかで見た事だけあるよ……。このミミズののたくったような文字は、確かアラビア文字とかいうものでは………。(違うかもしれないけど。)
効能書きなどが書かれているのだろうと予想はつくけれど、全然全く完璧に分からない。
患者さんは、どこの言語とも分からない言葉を早口でまくしたてて、これまた全く糸口がつかめない。
すると、患者さんが『ベトネベート』という単語を口にしたように聞こえた。
「ベトネベート?」と私が言うと、「ベトネベート!」と笑顔で返してきた。
そしてもう一度チューブの方をグルリと見回してみると、一箇所だけアルファベットの表記があるのが目に止まった。
『BETNEVATE』と書いてある。ミミズののたくったような文字に囲まれて。
やっと患者さんが求めている薬の正体が分かり、持ってきたチューブに書かれている文字の綴りと、お店に置いてある薬のパッケージに書いてある文字の綴りを並べて見せて、同じ物であることを確認してもらい、買っていただいた。
薬の名前だけでもアルファベットで良かった。
もし中国語圏だったりすると、全部漢字だったりするのだろうか。
自民党の野中広務元幹事長が引退を表明したとのニュース。
「自ら退路を断ち、最後の情熱と志を、今回の小泉政権を否定する最大の戦いに燃焼し尽くしたい」と語ったが、それならもっと早く言うべきだったのではないか。
すでに情勢が小泉首相に傾いている事が分かってからでは、敗軍の将について行く者はいないだろう。
村木氏や青木氏への苦言も、この期に及んでは悪口にしか聞こえない。それを涙ながらに語るというのは、むしろ権力にしがみもつこうとした鈴木宗雄氏の醜悪さと重なる。
私は、反対の立場をとる時に相手と違う組織に属するのは自己満足に過ぎないと思っている。“実行力を伴って反対する”のなら、主流派の中にあって少しでも自分の意見を盛り込んだ方が反対意見の命脈を保てる。そういう意味で、小泉首相の政策に対して反対意見を述べながら応援する事に決めた青木氏の方が、責任ある態度ではないだろうか。
野中氏はたびたび小泉氏を「独裁者だ」と批判していたが、実際には小泉首相は妥協に妥協を重ねたために、国民からは改革が進んでいないという批判がなされた。見方を変えれば、「まったく改革されないよりは良い」と言えるし、同時に「激変して混乱するよりは良い」とも言え、トータルではバランスが取れている。
イラク特措法にしても、“完全なる非戦”から見れば暴挙に映るかもしれないが、“国家の安全”を守るためと称して核武装まで持ち出す北朝鮮と比べれば、積極的に戦争をするために成立させたわけではなく、現実に即した対応だったと私は考えている。
本来なら野中氏のような旧態依然とした保守派が後方を守り、革新派が改革を進めるというのがバランス的に理想なのに、その後方の守りから降りてしまうというのは、私には政治家として無責任だとしか思えない。
笑ってしまうのが、民主党や社民党、共産党などが野中氏に好意的なコメントを出している事。
「気骨ある発言」とか、「強い信念の持ち主」とかって、自分の思い通りにならないからと投げ出すような人に言う言葉じゃないと思うのだけど。
理念だけでは政治家は務まらないという事を、まったく学ばないらしい。
ところで、奇しくも解散総選挙が来月にもと報道されているが、今月には日朝会談から一周年を迎えることになる。となると、社民党や共産党の過去の拉致問題に対する姿勢が取り沙汰されるのは必至。
総選挙後に生き残れるんだろうかね?
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◆9月11日(木)/2003年◆
外務省の田中均・外務審議官宅に不審物が仕掛けられた事件について、石原都知事が「爆弾が仕掛けられて当たり前の話だ」などと発言したというニュース。
相変わらず率直な(苦笑)
確かに公人としては不穏当な発言ではあるから、外務省が11日に予定されている茂木敏充副外相の記者会見で「遺憾の意」を表明する方向で調整するのは当然だし、小泉首相が「(不審物を)仕掛けられた方は悪くない。仕掛けたほうが悪い」とコメントを出したのも対外的には必要だとしても、民主党の枝野幸男政調会長の「大衆迎合のポピュリズムで許しがたい」という批判は的外れではないか?
石原都知事のアレは、大衆迎合じゃなくて本心だろ(笑)。
以前に誰かが「言っていい事と悪い事があるのではない。言っていい事と言いたくても言えない事がある」と語っていたのを何かの本で読んだが、石原都知事は言いたい事を率直に口に出しているに過ぎない。
だいたい、「大衆迎合」って事は、枝野氏も「大衆(多くの人)はそう思ってる」という事を認めてる事になると思うのだけれど、自分で言ってて気づかなかったのか(笑)?
ウチで使用している調剤管理のソフト『調剤くん』を納入しているシステムブレイン社の営業マンが来店。
今日は近くの別の店に寄ったついでだとの事。
こちらもついでに、操作上の不明な事をいくつか質問できて助かった。
http://www.gai.co.jp/chouzai/dairiten/dairiten.html
システムブレイン社も、やっとホームページを開設したそうなので覗いてみようと思ったら、まだサーバーに情報が載っていない模様。
後日、再度アクセスしてみよう。
目の栄養として販売している『アスタロン』を、続けて服用したいという患者さんが来店。
医薬品ではなく健康食品なのだが、服用してから飛蚊症(ひぶんしょう)が改善してきているとの事。それはなにより。
そうかぁ、これだけ良くなったと言う患者さんがいるのなら、その声を集めて宣伝に使えばいいんだ。
……と思ったものの、そういうのって胡散臭く見えるんだよなぁ(苦笑)
もしかすると、その方が大々的に売れて儲かるのかもしれないが、なんかイヤσ(^◇^;)。
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◆9月12日(金)/2003年◆
子供の腕に湿疹ができたという患者さんが来店。
子供を連れてきていたので実際に患部を見てみると、肘の内側に掻き毟(むし)った痕がある。どうやら、汗疹(あせも)が悪化したもののようだ。
親の話だと、オロナイン軟膏を塗ったのだが効果が無かったとの事。
そりゃあ無いでしょうねぇ。オロナイン軟膏は殺菌消毒剤で、皮膚疾患を治療する成分も、痒みを抑える成分も入っていませんから(^-^;
さらにその後に、今度はメンソレータムを塗ったとか。ズゲッ!!Σ( ̄□ ̄;)
メンソレータムは、ヒビやあかぎれを改善する塗り薬で、湿疹や汗疹とは縁も所縁も無い。汗疹が悪化した直接の原因ではないとは思うが、そこまでで止めて来てくれたのは御の字か。
突発的な事故で気が動転してというのであればまだ分かるが、せめて箱書きか説明書を読んで欲しいな。
20代と思わしき女性が来店。
「いらっしゃいませ」と迎えたが、無視をしてお店の中をウロウロと見て回る。
薬局には生理用品などを買いに来る人も当然いるので、しばらくはそのままこちらもお客の視界に入らないように別な作業をして、気にかけないフリをする。
しかし、何度も同じ所を行ったり来たり。そこは避妊具のスペースである。
ウチはお店が小さいこともあって商品の種類はかなり絞ってある。探している物は大抵“置いてない”事の方が多い(苦笑)
そこで「何かお探しですか?」と尋ねると、そっと近づいてきて小声で(周りには誰もいないのだが)「女性用のコンドームはありますか」と言われた。
ああ、やっぱり。残念ながらウチには置いていない。
ドラッグストアーならばどうかと思ったが、近隣のお店はすでに見てきて、置いてなかったそうだ。
インターネットをやっていれば通販でという手もあるが、家にはパソコンは無いらしい。
それならばと、『コンドマニア』の原宿店を教えた。
http://www.condomania.co.jp/
ウチからならばJRを利用して1時間もあれば行ける。今すぐにという訳でなければ、そこに行った方が確実だろう。なにしろ、“無いコンドームは無い”くらいなのだから。
ホームページを検索して地図を渡すと、やたら感謝されてしまった。
いい事をした……のか(笑)?
後でホームページの方を覗いてみたら、“波動共振加工を施した”というコンドームを見つけた。“波動”なんて、まさに「無いもの」をどうやって用いてコンドームを加工したというのか。言い訳がましく、「波動共振による効果は100%保証される物ではありません。」と但し書きがあるのが微笑ましいぞ(笑)
個人的には『四十八手コンドーム』というのに興味があるな。この“四十八手”というのはわりと目にするものにも拘らず、文献や資料によって内容が違っており、一説には百手以上になるらしい。このコンドームには、四十八手の解説が添付されているそうで、自分が知らない手があったりしたら面白い。8千円で、ちゃんとコンドームも48個入っている模様(笑) あれ? でも、椋鳥(むくどり)や岩清水にはコンドームはいらないよなぁ。余ってしまうぞ。
う~む、通販で買ってみようかな。
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◆9月13日(土)/2003年◆
娘さん(30代)が出血性の痔との事で相談された。
排便をすると、その後に必ず出血してしまうという。しかし、痛みは無いらしい。
内臓が弱っていて痔になってるのかとも思ったが、肌の色つやは良く他に健康上の問題は無いと言うので、ハテと悩んでしまった。
ところが、もう少し詳しく話を訊いてみると、貧血気味になる事はあるとの事。貧血をすでに日常的な事と捉えていて、健康上の問題だとは思っていなかった模様。
「他に、何か症状はありますか?」と型通りに尋ねるだけだったら、危うく見逃すところだったかもしれない。
貧血を伴う出血性の痔の治療には、きゅう帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)が適応するだろうと思い勧めた。
子供が風邪をひいたと言う患者さんが来店。
そろそろまた花粉症の季節なので、症状を良く確かめないと花粉症と気づかずに風邪薬を服用してちっとも治らないという事がありえる。
今回は、寒気がして咳も出ており、すでに咽喉も痛いとの事で風邪には間違いないようだ。
風邪のひき始めならば葛根湯(かっこんとう)が良いが、咽喉が痛いとなると麻黄湯(まおうとう)の方が効果的である。ところが、吐き気もあるという。吐き気がするのでは麻黄湯は効き目が強すぎて、余計に吐き気が酷くなるかもしれない。風邪の症状を感じたのも、3日前くらいからだという。
ううむ、もう少し早く気づいてもらいたかったが、子供が学校に行っていると1日に顔を合わせるのは数時間も無いから、難しいのかもしれない。
胃腸を助けながら風邪を治療するために、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を勧めた。
風邪は目まぐるしく症状が進んでいく。それに合わせて服用する漢方薬も次々と変えていくのが大事である。そのためにも、葛根湯(初期)→麻黄湯(中期)→柴胡桂枝湯(後期)の3種類の漢方薬は普段から揃えておくのが良いだろう。
ところで、実は通信販売のページに載せていないのだが、とてもよく効く風邪薬が1つある。私としてはぜひお勧めしたいのだが、果たして買う人がいるかどうか。
店頭でなら、詳しく説明するので大抵は納得して買ってくれて、一度使うと次に風邪をひいた時のためにと、まとめ買いをしてくれるくらい良く効く。
ソレは何かと言うと、『地竜(ぢりゅう)』である。
地竜ではなんだか分からないかもしれない。“地”の“竜”とは、“ミミズ”の事である。
ミミズと聞いて引いた人は、ゴメンなさい(^-^;
しかし、このミミズというのは風邪に効果覿面なのだ。
いや、日本での効能は“熱さまし”としてでしか認められていないのだが、実際のところは応用範囲がものすごく広い。
頭痛、関節痛、気管支喘息、高血圧、動脈硬化などにも効果があるのだ。成分的には、脂肪、脂肪酸、コリン、核酸分解物等を含んでおり、ちゃんと裏付けがある。
栄養的にも、昔から「山で道に迷った時にはミミズを食べれば生き延びられる」と言われているほどで、栄養価が高い。そのため、男性ならば精力剤としても使える。その辺の安い栄養ドリンクなどよりよほど効くだろうし、バイアグラなんて危険な物を服用するよりは、ミミズで元気になった方が良い。
そう言えば都市伝説で一時期、「マクドナルドのハンバーガーはミミズの肉が混じっている」なんてヨタ話があったが、冗談ではない。国産の牛肉と比べても同じグラム数なら10倍以上も値が張る高級品である。とても、ハンバーガーに使うなんて贅沢な事はできようはずもない。
ちなみに、ミミズには微量の毒があるので生食はしないように。必ず、煮るか焼くかして火を通す事。食感は、伸びたウドンのようだそうである。…って、別にミミズを食べるのを勧めているのではなくて、そのミミズを原料に用いた薬を通信販売して、注文する人がいるかどうかという事。
一応、粉になっているからミミズとは分からないし、乳糖を添加してあるので、ミミズの味がする訳ではない。あくまで、イメージの問題である。
ウチでは一週間分を2千百円で販売しており、これを先に挙げた風邪のための漢方薬と一緒に飲めば、相乗効果で早い回復が期待できる。私なんかは、スキーに行った時に風邪をひいてしまい、夕方から夜にかけて『地竜』をどんどん飲んだら、翌日には治ってスキーを楽しんで帰ってきてしまったくらいだ。
さて、通信販売のページに掲載しようかどうか。検討中………(・_・)
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◆9月14日(日)/2003年◆
今日は町内会の運動会。
私はお店番だから参加はしない。やれ、助かった(笑)
喘息の患者さんが来店。
私もここ数日息苦しく感じていたので来るかなと思ってました(苦笑)
この患者さんの住んでいる所は近くに工場が多くあるため、晴天と高い気温が続き、公害の影響もあるものと思われる。
前回勧めた麦門冬湯(ばくもんどうとう)が効いたようで、今回も買っていかれた。
飲み物に関しては、体に余分な水分を溜めやすいコーヒーや烏龍茶は避けているとの事。体に余分な水が溜まると、喘息は酷くなるので。
膀胱炎ではないかという患者さんが来店。
今までに膀胱炎になったことは無く、病院での診察も受けておらず、あくまでそう思ったとのことなので、詳しく症状などを尋ねてみた。
喉が渇き、夜間にトイレに起きるのだが、残尿感があるようである。痛みは無いそうなので、もし膀胱炎だとしても軽度のものだろう。
疲れやすいとか冷え性とかも無いようなので、猪苓湯(ちょれいとう)で様子を見てもらう事に。
もし膀胱炎でなかったとしても、猪苓湯は体が水を上手く捌(さば)けないのを助ける作用があるので、体調は良くなるはずである。
逆に症状が改善しない場合は、病院に行ってみて下さいとお願いした。
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◆9月15日(月)/2003年◆
関節痛の患者さんが来店。
前に相談にみえた時に牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)を勧めたのが効いているそうで追加を希望された。
牛車腎気丸は主に、加齢による全身の機能の低下を抑える効果があり、特に排尿困難、多尿、頻尿、排尿痛などを改善するのだが、腰痛や下肢痛を和らげる事もできる。
本来ならば桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)の方が関節痛には良く効くとも思ったが、連日の残暑で体力が落ちている事を考慮したのが功を奏したのだろう。
それと喘息も患っているので最近の様子を尋ねてみると、寝る前や明け方に息苦しさを感じているとの事。
念のために、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)を勧めた。
同じ喘息でも咳が強い場合は麦門冬湯(ばくもんどうとう)を使う事が多いが、咳は目立たず、代わりにヒューヒューという喘鳴がする場合は、半夏厚朴湯を用いた方が体力の低下を防ぐ事ができる。
午後はお店が落ち着いてしまってポツネン(・_・)
そう言えば今日は休日なんですね。忘れてました(苦笑)
しかも敬老の日であった。敬老の日なんて、生まれてこの方ずっと忘れてます(エッヘン)。
お母んが今日はあがっていいと言うので、これ幸いと映画を観に行くことにした。
1人で行こうと思っていったん家に戻ったら奥さんがいて、一緒に行きたいと言う。
忘れてたよ、お休みだったのね=3
新宿まで出て観たのは、北野武監督・脚本・編集、ビートたけし主演の『座頭市』。
http://www.office-kitano.co.jp/zatoichi/
この映画、観に行くかどうか自分としてはかなり迷った。
私は話題になった映画はあまり観ようとは思わない。私が観なくても誰かしら観る訳だから、それだったらマイナーな映画を観て後世に伝えていかなければならないと思うから(苦笑)。
それがベネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞してしまい、がぜん世間の注目を集めるようになっては、もはや評判が先行して観る必要が無い。
しかし北野監督の作品は『その男、凶暴につき』の頃からのファンである。
当時は芸人が映画を撮るという事でイロモノとして観られていたのが、今では世界の北野監督となってしまった。
俺は昔から好きだったんだぞという歪んだファン心理が、無意味に葛藤を起してしまってどうにも素直に観れそうにない。
それでも結局は、「嫌いな役者が出ていない」という理由で観ることにした。
(私は嫌いな役者が出ていると、好きな監督作品や好きな役者が出演していても観ない事がある。後藤久美子が出演したジャッキー=チェン主演・監督の『シティーハンター』とか)
だが、映画館に到着して「しまった」と思った。
上映1時間前だというのに、すでに長蛇の列なのだ。こんな列に並んで疲労すると作品の良し悪しに余計なファクターがかかってしまう。
『タイタニック』の時は苦労した甲斐があったとプラスに働いたが、『もののけ姫』の時には待ち時間も含めて無駄にしてしまったとマイナスに働いてしまったのだ。
うう……、不安だ。
それでも、ど真ん中の席を確保できたのでホッとした。
ここから先はネタバレがあるので、これから観るのに余計な情報はいらないという人は、下記のアンケートまで飛ばして下さい。
ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!
今回の物語は、三組の旅人が同じ宿場町で出逢うところから始まる。
一組目は当然、盲目の居合いの達人である座頭市(ビートたけし)。
二組目は故あって脱藩してきた浪人の服部源之助(浅野忠信)と妻おしの(夏川結衣)。
三組目は幼い頃に盗賊に家族を殺され復讐相手を捜している旅芸者のおきぬ(大塚由祐子)と、おせい(橘大五郎)の“姉妹”。
そして宿場町では、ヤクザたちのショバ争いが起こるという次第。
まず、導入部で登場人物たちがほとんど勢ぞろいするのだが、これは往年の時代劇の作劇法を踏襲したとの事。しかし、三組の“生業(なりわい)”をフラッシュバックのように挿入したりと、始めから物語の世界に引きずり込んでくれる。
いわば観客の側は、ぼうっと観ていても映画の方で勝手に引き回してくれる訳だ。こいつぁ楽だ(笑)
ただし、その引き回し方もハリウッドメジャー作品のような乱暴な引き回し方ではなく、座頭市に助けられた野菜売りのおうめ(大楠道代)が盲目の座頭市の手を引いて道案内するように、安心して着いていける。
一方で切り合いのシーンは、鍔迫り合いなどは無く、かなり淡白な印象を持った。これは、リアルな“殺し合い”を目論んだのかもしれない。それだけに、切られるシーンなどは“痛み”を感じて迫力があった。
最近のストップモーションでの格闘シーンに食傷気味の人には、爽快感があるかもしれない。もしかすると、ベネチア国際映画祭で評価されたのも、その点なのでは。
視覚的な面白さが切り合いのシーンだとすれば、聴覚的な面白さは随所に散りばめられた“リズム”だろう。
農民が畑を耕すところや、雨のシーンなどで様々なリズムを聞かせてくれて、それがラストで下駄でのタップダンスへとつながっていく。
映画というものは日々の退屈な日常から一時離れる“祭り”でもある。この作品は、まさしく娯楽に徹した祭りなのだ。
惜しかったのは、私の隣に座った爺さん2人組が、終始何かを食べていた事。
いや、食べるのはいい。歌舞伎なんか、物を食べながら観るものだから、そんな観客の耳目を振り向かせるために見得を切るようになったくらいだ。
ただ、今回の『座頭市』は音も重要な作品の要素となっている。それを、とりわけ音の大きな物を次から次へと食べられて、いささか閉口した。1人で来ていたら怒鳴りつけるか殴り倒していたかも。奥さんと来たのは正解か(^-^;
そして、やはりベネチアで人気を博した理由の一つはドンデン返しにあったのではなかろうかと思う。
ヤクザが抗争して最後に銀蔵一家が残るのだが、その大親分の正体が実は……と思わせておいて、そいつもまた操り人形で本当の大親分は───となり、そこにさらに実は座頭市は……という私としては「おいおいおい」とツッコミを入れたくなったのだが、確かに仕掛けは面白い。
あんまりドンデン返しが面白くて、最大の見せ場となるはずの服部との対決シーンが記憶に残らなかった(苦笑)
ただし、その服部との対決シーンにも小ドンデン返しが仕組まれていて、「やられた!」という気分にしてくれて面白かったのだが。
ビデオ化される前に、もう一回くらいは映画館で観ておきたいな。
今度は、食べ物を持っていない人の隣の席で。
ちなみに、“座頭市”というのは名前ではないそうな。
“座頭”も“市”も、それぞれ盲人の身分の事を指すのだとか。だとすると、“座頭市”というのは、“目の見えない盲人”と言っているようなものなのか。なんだか、「頭痛が痛い」とか「馬から落馬した」みたいだな(笑)
座頭市の由来を知っている人がいたら、ぜひ教えていただきいたい。
帰りに奥さんが、敬老の日なんだからと“寿”と描かれたカステラを買った。
それを私から爺ちゃんと婆ちゃんに渡せと言う。
うう、そんな事やったコト無いよ~(>_<)
しぶしぶ家に立ち寄って、出迎えた婆ちゃんにカステラを渡したら、なんの偶然か、私が小学生の頃の学級新聞に載った詩を読んでいたと持ち出してきた。
ひえ~! や~め~て~!!
そんなモノが残っていたとは( ̄▽ ̄|||
逃げるように帰りました(笑)
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-------------------------------------------------------------------≪通巻20号≫
霊アレルギー!?/合わない漢方薬を飲むとこうなる(T-T)/“手入れ”/(私の)皮膚疾患解決!/映画評『ドラゴンヘッド』/「必要な物は必要な時に壊れる」/フリーターを“職業”に━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★彡☆-=★彡 それさえもおそらくは平凡な薬局 ★彡☆-=★彡
≪通巻20号≫
提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
編集 : 北村俊純
窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
※9月2日(火)……霊アレルギー!?
※9月3日(水)……合わない漢方薬を飲むとこうなる(T-T)
※9月4日(木)……“手入れ”
※9月5日(金)……(私の)皮膚疾患解決!
※9月6日(土)……映画評『ドラゴンヘッド』
※9月7日(日)……「必要な物は必要な時に壊れる」
※9月8日(月)……フリーターを“職業”に
******************* 先週の平凡な日記 *********************
◆9月2日(火)/2003年◆
近所のヒグラシがうるさくて閉口。
昔読んだ『マカロニほうれん荘』という漫画で、主人公の1人がセミに「うるさいわね! ミンミン鳴くんじゃないわよ!!」と言ったら、セミが「シクシク……、シクシク………」と鳴くというギャグがあったなぁ。
http://www7.ocn.ne.jp/~sa-kku/makaronimain.htm
問屋さんの1つが、担当者が代わってから入荷ミス連発。
注文していない物を持ってきたり、軟膏とクリームを取り違えたり。
“連発”と書いた通り、注文どおりに入荷した回数を数えた方が早いくらい。
実は今の担当者は注文してない物を持ってくる事が多いのだが、前任者は注文したのに忘れる事が多かった。2回連続で、ダメ社員が当たるというのは、確率からすれば運がいいのか悪いのか。
前々任者に戻して~。・゜゜⌒(TOT)⌒゜゜・。
霊アレルギーの患者さんが来店。
……えっと、ウチでは手も足も出ませんσ(^◇^;)。
「いらっしゃいませ。どうされましたか?」と私が尋ねると、開口一番「霊アレルギーでして───」
詳しく話を訊くと、貸家をリフォームして住み始めてからというもの、赤ん坊がひどい湿疹になって、旦那さんも疲れやすくなって頭が重く感じ、本人は誰もいないはずなのに「死ね」とか「お帰りなさい」とか聞こえる(「死ね」と「お帰りなさい」では、言う事が違うから複数か?)との事。
印象としては、シックハウス症候群かなと思ったものの、お話を信じる姿勢を見せて信頼を得てからでないと、どうにも言い出しにくい。
http://www.ztv.ne.jp/mukaide/seihxou/sickh.htm
すでに霊能者にお払いをお願いする事を決めているようで、詐欺かとも思ったが、交通費だけでやってくれるという事になっているそうなので、まぁそれで本人が安心するならいいかなと、これについても言い出せぬまま。
本来なら精神的に休まる薬を勧めたいところだったけど、これもあからさまに疑ってるようで言い出せず、結局は「霊アレルギーの薬は置いていませんので」と謝って、代わりに湿疹などに対するお薬だけ勧めた。
また来てもらえるか分からないものの、現実に苦しんでいる事柄(病状)があると、どうしていいものやら(^-^;
ちなみに、子供の頃から4回ほど引っ越しているのだが私は生まれついてのアレルギー体質なため、、私は家財道具を全て運び出した後の家に寝袋で1ヶ月ほど寝泊りして、その間に引越し先で親が毎日家中の窓という窓を開け放して有害成分を散らすという事をしていた。
それでも、引っ越してから2週間ぐらいは喘息と皮膚炎に苦しむ事になったのだけれど(^-^;
奥さんが皮膚疾患で病院に行ったので、処方箋で指示された薬を用意しようとして薬歴簿を探したのだが見つからない。
前回薬を用意した時に、いったいどこにやったのか、棚中を引っ掻き回す。
そして探しているうちに、ふと気がついた。
旧姓で探していたのだ。そりゃ見つからんワケだ(^^ゞ
結婚して、もう3年も経つのに未だに旧姓で呼んでいるのもどうか(苦笑)
『ドン・キホーテ』で、テレビ電話を使用した薬の販売に厚生省が待ったをかけたとのニュース。
http://www.donki.com/index.html
ドン・キホーテの店舗で、薬剤師が勤務していない深夜帯に六本木店に薬剤師を常駐してテレビ電話によって“対面販売”していたのだが、それが「電話での販売は認められない」という主旨で販売中止を勧告したらしい。
5月13日の日記で、「コンビニでOTC薬の販売は是か否か」という問題を取り上げた時に、私もテレビ電話を使ったらどうかと提案したが、正にそれを実施した訳だ。
そして勧告されたドン・キホーテ側は、「販売がいけないなら」という事で、薬の無料配布をしたらしい。アッパレ(笑)
さすがに厚生省側も激怒し、坂口厚生労働大臣が「販売しなければいいというものではない」と記者会見でコメントし、薬事法違反でのドン・キホーテの医薬品販売の免許を取り消す事も視野に入れると表明した。
もちろんドン・キホーテが薬の無料配布は褒められた事ではないが、ちゃんと薬剤師が患者とテレビ電話で“対面”しているのを、テレビの部分を無視して、電話だからという理由で販売中止を勧告するというのは根拠が希薄で、言いがかりをつけてる感は否めない。
特に坂口氏は医師である。利権が絡んでいるのがミエミエで、なんともミットモナイ。
だいたい、すでに薬局や薬店のホームページは稼動しているのだから、テレビ電話での“対面販売”を中止させるのは違和感がありすぎる。
いや、そもそも実店舗での薬の販売だって患者との“対面”はできていないのが現状だ。この日記でも何度か書いているように、家族が病気になって代わりの人が薬を買いに来るというケースはかなり多い。そのようなケースの場合は、むしろ患者“本人”と電話やメールで詳しく病状を尋ねた方が、代理の人と“対面”するよりも、よほど有効である。
ウチとしては、近所にもドン・キホーテがあるので脅威になるが、それでもテレビ電話で薬剤師に相談した上で深夜に薬を購入できるシステムの活用は支持したい。
キャンプに行った女子高生のHちゃんからメール。
「文化祭に来たい?」
即座に「来るなと言われても行きたいです」と返事。
プライドは無いのか(笑)?>俺
ところが返事を送った後で、その日はお店に出る日だった事に気づいた。
なのでパートさんにお願いして、お休みを交代してもらった。
そこまでして女子高の文化祭に行きたいのかお前は?>(゚゚)(。。)うん
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◆9月3日(水)/2003年◆
昨日寝てから、全身の痒みが強くなって目が覚めた。
腕を見ると、蕁麻疹のように赤く腫れあがっている。ズゲッ!!Σ( ̄□ ̄;)
「なんじゃこりゃーーーーーーーーーー!!(松田優作ふうに)」
白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)が合わなかったのか?
白虎加人参湯の主成分は石膏で、非常に体を冷やす作用があるのだが、どうやらそれに対して体が過剰に熱を出している模様。過ぎたるは及ばざるがごとしという事だろうか。
それと、含まれている生薬の種類が少ない漢方薬ほど、効果が鋭く出る事がある。体の防御機能が働いて、抵抗しているのかもしれない。
なんとも情けない限りだが、完全な誤用だったようだ。
蕁麻疹として現れたという事は、血の循環と水の代謝が悪くなってしまったという事でもある。
こうなると十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)か温清飲(うんせいいん)が候補だが、今回の痒みには十味敗毒湯は最初に試して効果は無かった。温清飲も血の循環は改善するかもしれないが、どちらかというと精神的な疲労などが原因の場合に用いるから、ちょっと合うとも思えない。
血の循環を改善する地黄(ジオウ)と、赤く腫れたのを抑える当帰(トウキ)の入った物がいいな……、と漢方薬の一覧表を探してみたら、消風散(しょうふうさん)が目に付いた。
「長年治らない頑固な皮膚疾患」に使うというように覚えていたので、今までまったく使う事を思いもしなかった。
しかし、肌が乾燥していない痒みで試していない漢方薬は、あとはこれくらい。石膏(セッコウ)が入っているのが気になるが、白虎加人参湯の五分の一で他の生薬の種類が多いから、相互補完でそれほど強くはないだろう。
それで試しに飲んでみたら、1時間もしないうちに症状が落ち着いて肌の色が元に戻った。
難しい事は後で考える事にして、ホッと一息ついたところで寝直した。
寝直した後は、グッスリ眠る事ができて意気揚々とお店に出た。
天気も良くて気分は上々。
全身の痒みも、腕にやや弱い痒みが残っているが、おおむね沈静化している。
どうやら、消風散が効いている模様。
地黄と当帰が上手い具合に効果を現しているのか、それとも単に白虎加人参湯の石膏が多すぎたのが災いしただけなのか。もう少し経過を観察してみよう。
自民党総裁選に亀井静香前政調会長が立候補を正式に表明したというニュース。
出馬にあたって明言している事がスゴイ。
“内需拡大”って、今頃「戦後は終わった」みたいな事を言われても……。
また、「経済的な荒廃が社会の荒廃を生んでいる」として、治安対策強化の必要性を強調しているが、それならバブル期には今と比べて犯罪が特筆するほど少なかったとでも?
小泉首相が経済政策に関して何もしていない事を失政のように言っているが、むしろ経済活動に政治が直接的には介入しないという事こそが、今後の日本の発展のためには重要な事なのではないだろうか。
政府からのお金(税金)を当てにしているような企業に発展性があるとも思えないんだけどなぁ。
天気が良すぎて、今日はお客さんがほとんど来ない。
私のお母んからして、学校に絆創膏などを配達するのを夕方にしようなどと言う始末。
そうしたら、夕方になって雷雨になった。
風も強く、外の商品が危ないのでお店の中に引っ込めた。
そうこうするうちに停電になった。どこかに雷が落ちたらしい。
灯りをと思い携帯電話の画面のバックライトを点灯すると、圏外という表示になっていた。
そうか、停電になると携帯電話の中継アンテナも電力が供給されなくて使用不能になるのか。
当たり前と言えば当たり前だけど、それはちょっと不安だな。
停電の方は、1分もしない内に回復。
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◆9月4日(木)/2003年◆
いつの間にか連載のようになっている全身の痒みの方は沈静化。
消風散が効いているようである。
ところが、左腕だけに発疹が残り、これだけが痒い。ハテ(・・?
額にガーゼを絆創膏で貼ってある患者さんが来店。
脱脂綿が欲しいとの事で差し出したが、それは違うと言う。
代わって脱脂綿をカットしてある『カットメン』を出したのだが、それもまた違い、もっと小さいのと言われる。
しかし、ウチで扱っている脱脂綿は一番小さいのでも50gの物くらいだ。
これ以上小さな物は置いてない。
そこで、何に使うのかを尋ねてやっと分かった。額の傷のガーゼを貼りかえるのだそうだ。
つまり、最初から患者さんが求めていたのは脱脂綿ではなくガーゼだったのだ。
ううむ、額の手当ての跡を見ていながら、患者さんの言い間違いに気づかないとは、なんたる想像力の欠如か。反省。
肌荒れしているという患者さんが来店。
お話を訊くと、お風呂で体を洗う時のスポンジが硬くて痛いという。
それならばと、ウチには置いていないが近所のホームセンターで良いスポンジがあるのでそれを勧めたのだが、そんな物は見たことが無いとの事。
んん~(?_?)
まさかと思い、いつもドコの売り場でスポンジを買っているのかを尋ねたら、台所用品売り場で食器洗い用のスポンジを買っている事が判明。
食器洗い用のスポンジで体を洗ったら、痛くて当然だと思う( ̄▽ ̄|||
体を洗うためのスポンジはお風呂用品の売り場にあるという事を教えたら、ものすごく感謝されてしまった。
お役に立ててなによりだが、なんだか釈然としない(苦笑)
マックスファクターの営業マンが来訪。
………って、事前に連絡寄こせよ(^-^;;;
なんで毎回毎回いきなり来るかね。飛び込みの営業じゃあるまいし。
それで毎回、ウチのお母んとすれ違い。
ウチのお母は学校薬剤師をしているから、検査や配達で留守にする事があると何回言えば覚えるのか。学習能力が無いのかね。
夕方に“手入れ”を受けた。
保健所による抜き打ち調査である。
先月分のレセプトを提出するために処方箋のチェックをして忙しい時に(^-^;
もちろん、抜き打ちでなければ意味は無いのだが。
特段の違反などは無いという事で、ひとまずホッ=3
ただし、2~3点だけは改善するように指摘された。
「劇薬物の棚には鍵を付けて下さい」と。……確かに。
一方で、医薬品と健康食品を別な棚に置くように言われても、ウチのような小さなお店では、ちと困る。どう並べたって隣同士になってしまう。
それに、医薬品にしろ健康食品にしろちゃんと説明しているし、お客さんの希望のままに売るという事もしていないから、お客さんが間違えて買うという事も、お客さんに誤解させたまま売りつけるという事もしていない。……はず。
まぁ、努力はしますが、ムニャムニャ。
ハッ!!Σ( ̄□ ̄;)
保健所の人とお話していて、薬の注文を問屋さんにするの忘れた………。
目の疲れのための目薬が欲しいという患者さんが来店。
ところが勧めた目薬は、どれも嫌だと言う。
曰く、「テレビで有名な俳優が宣伝しているのは嫌いなの」、「薬は高いのしか買わない事にしているの」だとか。
はぁ、そうですか(^-^;
メディアの戦略に乗らないというポリシーは良いと思うけど、そこまで言うのであれば、どうせなら成分や効能で選んでもらいたいなと思ったり。
特に目薬は、値段と効能に関連はほとんど無い。成分の含有率が違うだけで、ほとんどは同じ内容と言っても差し支えないし。
で、結局、疲れ目関係の目薬の成分表を見てもらい、どれもたいして違いのない事を確認してもらって、患者さんに選んでいただいた。
それにしても、値段の高い目薬って、普段はどんなのを買っているんだろうか。そっちの方が気になる。
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◆9月5日(金)/2003年◆
旦那さんに栄養ドリンクを頼まれたというお客さんが来店。
安いのと高いのと、どちらが良いかと尋ねられた。
一概には言えないが、高い栄養ドリンクの方には漢方薬に含まれるような生薬が入っており、安い方にはビタミンやタウリンなどの栄養素が入っている。
使い分けとしては、疲れててもまだ頑張らなきゃいけないという時には高い物を、あと一頑張りすれば休めるという時には安い物で良いだろう。
ところが詳しく話を訊いてみると、熱が出て咽喉が痛いと言っているとか。
それって、風邪なんじゃ……。しかし、本人は風邪じゃないと言い張っているとか。ううん、どうゆう事なのだろう。
熱があってそれを下げたいのならば薬を飲んだ方が良いと勧めたのだが、薬は本人が嫌いだとの事。それならば漢方薬はどうでしょうかと勧めたが、漢方薬は効くのに時間がかかるから嫌(そんな事実は無い)だと言う。
まぁ、確かに頼まれて買いに来たのだから違う物を買っていく訳にもいかないか。
それにしても、効くかどうか分からない栄養ドリンクは飲んでも、より効果が期待できる薬の方は嫌いというのは私には良く分からない。その気持ちを理解しなくてはいけないのだろうが………。
JPSの営業マンが来店。担当者が代わるとの事。
ウチではJPSの漢方薬は、主に錠剤を取り扱っているのだが、一週間単位で購入できるツムラ製品の方が良く出るので申し訳ない。
しかしJPSは元々、薬局販売のための漢方薬を開発してきただけあって、営業マンも漢方薬の知識が豊富。
このところ私が苦しんでいる皮膚の痒みに関して、色々とサジェスチョンを受けた。
やはり、胃腸虚弱な私が白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)を服用したのは乱暴だったようだ。
ついでに詳しく聞いたところによると、石膏(セッコウ)が“体を冷やす”というのは、内臓ではなく体表部、皮膚の内側なのだそうだ。となると、先日試してみた時に発疹が酷くなったのは、やはり体が抵抗をしたという事か。
確かに胃炎の時などに使う黄連解毒湯(おうれんげどくとう)などに含まれる黄連(オウレン)は、同じ“体を冷やす”のでも内臓に作用する。
という訳で皮膚の痒みの方は消風散(しょうふうさん)で順調に回復してきている。やはり、自分の体質に合わない漢方薬は飲まない方が良いというのを身をもって体験したのは勉強になった。(それを日記に書いて、メールマガジンで逐一公開したのは信用を失ったかもしれないが(^-^;)
他には、健康維持食品の『蠣源(れいげん)』が、皮膚疾患に効果があるという話をされた。
ウチでは、“買い物カゴ”の“健康食品(錠形)”の欄に掲載している。
今ひとつ売れ行きが芳しくないのだが、どうもテレビなどで「味覚障害の改善には亜鉛が良い。亜鉛は牡蠣に含まれている」と宣伝されてしまったのが裏目に出たようだ。
味覚障害など、気にならない人は気にしないのだから、取りたてて実害を感じないため、特に必要だと認知されていない模様。
そこで、メーカーとしては「皮膚の栄養になる」という方向性を打ち出して販売を拡げたいとの事。
私は『蠣源』を飲んだ事は無いのだが、営業マンが「噛んで食べるととお酒のオツマミにもなりますよ」と冗談を言うので、試しに一瓶を開封して(売れ残っているので)食べてみた。
すっぱ~(>_<)
確かにスルメのような味がするが、これは酸っぱすぎ。やっぱり直に食べるもんじゃないぞ(笑)
とりあえず開けてしまったので、しばらく飲んでみよう。
効果が実感できれば、売り込みをかけてみるという事で(⌒▽⌒)
病院からの薬をお渡しした患者さんから電話。
「薬が1つ入っていないんですが………」
すわっ! 渡し忘れか!?
いやいや、確かに渡す時にその薬は「冷蔵庫に入れておいて下さい」と説明までした記憶がある。
「あのぅ、冷蔵庫に入っていないでしょうか?」と尋ねてみた。
すると、やはり冷蔵庫に入っていたとの事。冷蔵庫に入れたのを忘れてしまったらしい。
ああ、良かった=3
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◆9月6日(土)/2003年◆
今月は、病院からの患者さんの出足が鈍い。
先月、お盆がはさまり長期間分の薬を処方された患者さんが多かったというのもあるとは思うが、やや不安。
なにしろ、医療センターの前に新規の薬局が開店して、浴衣を着た女性スタッフたちがチラシを配るなんて事までしたそうである。見たかったな。(←おい)
それでもやはり土曜日は、小児患者が何件か。
うち一件は、取り扱った事の無い薬だったので、他の薬局に問い合わせて薬があるというので取りに行った。
そのお店の話では、備蓄センターに指定されている薬局ではないのだが、近隣の薬局の中で多種類の薬を揃えているので、頻繁に薬を求められるらしい。
で、中には図々しいのか、そもそも思い至らないのか、手ぶらで取りに来るのだとか。この手ぶらというのは、別に代金の上乗せをという事ではなく、薬を入れる袋を持たずにという事である。
薬局間での薬の取引は薬価(いわば原価)でやり取りするから、薬を渡せば渡すだけ袋代が負担になってしまう。それを気にしないなんて、困ったモンだ。
先々週に行ったキャンプに関連して、浦和市などの他の地域の人たちと『キャンプ経験交流会』が明日行われるという事で、急遽頼まれたキャンプの時の写真をプリンターで印刷して事務所に届けた。
すると、会場にはビデオがあるという事で、ビデオも上映できないかと相談された。今日の明日でかい( ̄▽ ̄|||
今から帰って編集すれば間に合わない事もないけれど、ついさっき今日のお店が跳ねたら映画を観に行くと奥さんと約束したばかり。
明日は、SEのコンベンションで奥さんをかまってあげられないし、その後はデートや文化祭見学など1人で遊びに行く予定を入れてるので、今のうちにご機嫌をとっておかなければならない。(「ならない」ってのもなんだが。)
うーむと唸ってはみたものの、結局は引き受けてしまった。
後でどーなっても知らんぞ。>俺
お店をあがってから奥さんと新宿へ。
リクエストは、『ドラゴンヘッド』であった。
http://www.dragonhead-movie.jp/
私は原作付きの作品でも、映画とは別物と思っているので、あえて比較はしない。だから、原作と同じシーンでも、それを使った事に対しての良し悪しで感想を書く。
以下、しょっぱなからネタバレを書くので、これから観ようという人は、翌日の日記まで飛ばして下さい。
───ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!ネタバレ警報発令!
20世紀末には、最後の最後に希望の片鱗が残っているかいないかに関わらず、破滅的なラストを迎える作品が多かったものの、新世紀に入ってから激減した。
一部に期待感のあった、ノストラダムスの大予言に記されていた(とされる)人類滅亡が起こらず、現実感が薄れたというのもあるのだろう。
しかし、米国での同時多発テロやイラク戦争などで、なおも人類の危機が続いている事を意識したのか、最近また人類滅亡のシナリオを用いた作品が増えたように思う。
そういう意味で、最後まで救いの手が差し伸べられないまま終わるこの『ドラゴンヘッド』の原作が世紀末に世に出て多くのファンから支持を得たのは当然だし、新世紀になって映画化の企画が通ったというのは、決して「遅すぎた」という事は無いだろう。
物語は、修学旅行帰りの高校生の主人公、青木テルを乗せた新幹線が、トンネルの中で脱線転覆した後のシーンから始まる。
クラスメートは全員即死しており、他に生存者はいないかと探すと、瀬戸アコと高橋ノブオと出会う。
しかし、新幹線の乗客乗員で生き残っているのは、この3人だけ。しかも、イジメラレっ子であったノブオは、イジメっ子やそれを助けてくれなかった教師が死んだ事からの開放感か恐怖からの絶望感からか、狂ってしまう。
テルとアコは、恐怖から逃れるためトンネルから脱出するが、外は一面の白い灰に覆われていて、荒廃した大地が眼前に広がるだけだった。
それでも2人は、絶望感を振り払い東京を目指す。
その途中で、狂った人々が殺し合い全てを無かった事にしようとする町の人々に襲われたり、この破滅的な状況を楽しんでいる節さえある自衛官と出遭ったり、恐怖を取り除いてあげようとした両親によって脳を改造されたため一切の感情を持たない双子を廃墟で見つけたりする。
そして、東京に辿り着くと渋谷駅の地下に生き残った人々がいたが、みな虚ろな表情で語り合うことも無く、ただ“生きている”とうそれだけだった。政府が配布した非常食には、感情を失う成分が含まれていたのだ。この滅亡の恐怖の中で救われるのは、感情を失う事しか術は無いのか……。
しかしテルとアコは、感情を持ったままで生き残る事を誓うのだった───。
こうしてストーリーを書き出してみると、テーマは人類の滅亡や未来への希望云々ではなく、極限状態で人は人として生きられるのか、あるいは人が人である事が幸せなのかという、かなり観念的なもののように思える。
出てくる登場人物も、テルとアコ以外はほとんど現在の常人と自認している人から見れば、キチガイ(放送禁止用語)ばかりだ。だが、はた目から見れば不幸にも思える人たちも、狂っていてその事を認識していないのだから、それで幸せなのもしれないという妄執を抱かせる。
だから、テルとアコがトンネルを脱出する時に、狂ったはずのノブオが一瞬我に返った表情をして、崩れるトンネルの中に取り残されるシーンは、観ていて可哀相になってしまった。死ぬ時まで狂っていれば楽だったろうにと。
観ている側にそう感じさせておいて、ラストで「絶対に生き残ってやる」とテルに叫ばせたのは、私には絶望感を強くするだけだと思えたのだが、どうなのか。もしかすると、たとえ絶望と恐怖に包まれても人間として死にたいという“希望”を描いたのではないかと私は思ったのだが、やや深読みのしすぎかもしれない。
そんな深読みを脇に置いておいても、テルとアコの描き方には好感が持てた。
状況の急激な変化の中で、いきなり逞しくなったり大人っぽく成長する事が無く、時に弱気になり時に優しくなりと感情のブレが描かれていて、映画館の座席で観ているという現実の中の観客から離れすぎないのが良い。
また、テルもアコも銃を手にするシーンがあるのだが、いずれも自分の意思によって引き金を引くことは無い。あそこで撃っていたら、それこそこの作品は別な世界へと行ってしまっただろう。それを踏みとどまった点でも、この映画は高く評価したい。
ただ、映像に関しては少し不満が残る。
荒廃した大地、廃墟となった街の“汚さ”が映像的にキレイすぎるのではないか。
ウズベキスタンでのロケは、確かに日本では撮れない映像だったと思うが、映像に漂う“空気”が澄み過ぎていて、現実の世界の閉塞感からすると、廃墟となった街並みの方が開放感があって、かつてのノストラダムスの終末予言に対する絶望への“希求”を抱いてしまう。
死体があちこちに転がっているのに、まったく陰惨な感じがしないのだ。
それも監督の狙いなのかとさえ邪推するのは、もはや私の妄想だとは思うのだが、やはり荒廃した映像には“汚さ”に通じる“雑さ”が欲しい。美術スタッフや撮影班の頑張り過ぎか。
とにもかくにも、この映画は「絶対にお薦め」とは言えない。観た後の疲労感もまた映画の醍醐味と思える人なら、悪くはないだろう。
実は観終わった直後は、観た事をちょっと後悔したのだが、こうして思い出しながら感想を書き連ねていたら、そんなに悪くはなかったなと変わってきた次第。ウチの奥さんは、『最終兵器彼女』の方が良かったと言っていたが。
http://www.saikano.net/
ところで、松田聖子の娘のSAYAKAって、古臭い顔のつくりをしてるんだねぇと再確認。
70年代~80年代のアイドルの顔で、果たしてやっていけるのか思ったが、最近のピンクレデイーの復活などからするといらぬ心配か。
ぜひ、衣装も70年代の物でコンサートなんかをしてもらいたい。誰か企画しないかな。
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◆9月7日(日)/2003年◆
結局、昨日家に帰ってからキャンプのビデオの編集をしたのだが、徹夜作業になってしまった。
しかし今日はSEのコンベンションでスタッフも努めなければならない。
http://www.snake-eyes.gr.jp/
ノートパソコンで作業をしたので、ファイルをデスクトップに移し、動画をビデオにダビングして、キャンプの実行委員に手渡せば、とりあえずキャンプに関する私の役目は終わる。そうすれば、SEの方に安心して専念できる。
ところが、ファイルの転送に思いのほか時間がかかった。やはり、いつまでもUSB1.0の環境というのは現実的ではないようだ。それでも転送が終わり、後はビデオにダビングするだけと思ったら動画が正しく再生されない。「コーデックが見つかりません」とエラーメッセージが出た。
編集作業に『VideoStudio7』を使用したのだが、MPEG2に変換した時に独自のコーデックを使っていてプレイヤーで再生できなかったらしい。MPEG2って、共通仕様のはずじゃなかったのか?
慌ててデスクトップパソコンにコーデックを組み込んだが、今度はテレビに映像が出力されない。ビデオカードのドライバをチェックすると、勝手に更新されていた。どうやら『Windows
Update』の弊害らしい。
ビデオカードのドライバーを入れようと思ったが、そこで時間切れ。もう家を出なければSEのコンベンションに間に合わない。私の役目は、駅まで参加者を迎えに行くことだから遅刻はできないし、なにより今回はスタッフがの出席率が半分以下で人手が足りないのだ。
もっとも、SEのスタッフ間では欠席については暗黙の了解がある。
「デートは優先しろ」
SEはあくまで趣味のサークルだ。そして、デートは1回逃せば、それで人生が決まる事もある。だから、デートで欠席するのはOKという事になっているのだ。
そんな訳で、今日はそれが重なってしまっている。
とりあえず、ノートパソコンだけ抱えてコンベンションを開催する会場の最寄り駅、JR八王子駅に向かった。
家を出る時に現場責任者の武井くんに「出発しました」とメールを打ったつもりが、間違えてウチの奥さんに宛てて送ってしまった。徹夜で判断力が相当に鈍っている。
八王子駅に到着すると、参加者で待っているのは1名のみ。それも、常連者であった。
グハァッ!! 俺必要無いじゃん!!!
という訳にもいかないので、参加者を会場まで案内。
今回は参加者が半分程度だった。時期的なせいか、それとも最近はマナーの悪い参加者を追い出す方向で活動しているので、それを嫌って参加者が減ったのだろうか。
まぁ、参加者が少ないと進行もスムーズで、事務作業も楽だから良いのだけれど。
参加者のテーブル分けが終わったところで、武井くんに謝って途中退席。キャンプのビデオをなんとかして、交流会の行われている会場に届けなければならない。
電車の中で動画を再編集しながら、頭の中で彼是(あれこれ)と手順を整理する。
とにかくビデオドライバをインストールし直して試してみない事には次の手が打てない。
しかし1つだけ重要な心配事として、そもそも会場にビデオを上映する機器が本当にあるのかという疑念があったので、キャンプの実行委員のKくんに宛てて「会場に到着したら、ビデオの機器が使えるのか確認して連絡を下さい」とメールを打った。
すると、即座に返信があって「事務局の人に確認したところ使えるそうです」との事。使えなければいいのに(苦笑)
使えるとなると、やっぱりなんとしても届けない訳にはいかない。しかし徹夜明けで判断力が落ちているので、逆に落ち着くように自分に言い聞かせる。
特に駅と家の間のスクーターでの行き来で事故を起さないように。
家に着いてから、再編集したファイルをデスクトップに転送してから、ビデオドライバをインストールし直した。ビデオファイルを再生してみると、ちゃんとテレビにも出力されている。
これでやっとビデオにダビングできると思ったら、今度はビデオの方の調子が悪い。うがぁ!!Σ( ̄□ ̄;)
急いで他のビデオデッキに配線し直して(捨てないでおいたら6台も溜まってしまった)ダビングした。古いデッキを捨てないでおいて良かった良かった。
時計を見ると、すでに交流会が始まっている時間。慌てて飛び出し、しかし事故には注意して、さいたま市の会場までビデオを届けた。
で、ビデオを届けたところでお役御免とばかりにSEの方に戻ろうとしたら、会場のビデオが故障している事が判明。ガーン!! 私の苦労はいったい……。
だーかーらー、「会場に到着してから、使えるのかを確認して」とメールを打ったのにィ。「使える」というのは「使える」という意味であって、「ある」だけじゃダメなのよ、Kくん。まぁ、即座に返信があった事で安心して、念を押さなかった私にも落ち度はあるが。やはり、徹夜によって判断力が低下しているのが災いした。
しかし、会場にいらっしゃっていたキャンプの統括責任者でもある運営委員長のF氏がビデオデッキを車に積んでいるとの事。貸して下さると言うので、会場に運び込んだ。何故、ビデオデッキが普通に車に積んでいたのかは謎だが。
なんとかキャンプのビデオも上映できて肩の荷が降り、ホッと一息。
さて、本気でそろそろSEの会場に戻ろうと思ったら、せっかく川口市とさいたま市の子供たちがキャンプという共通の事で交流ができた事だし、川口市のキャンプでやったゲーム『クマ狩り』をみんなでやろうという話になった。
だが、どうにも子供たちのまとまりが悪い。お互いに自分たちの連れてきた子供たちの面倒を見るのが精一杯で、全体でまとめる役の人がいないのだ。
余計なおせっかいとは思ったが、なんかここで「失礼します」と去るにも去れず、まとめ役を買って出てしまった。自分に呆れ。
『クマ狩り』については、8月20日(金)の日記を参照。
近くの公園で、『クマ狩り』を始めると、周りの人たちが不思議そうに見ていた。
まぁ、30人くらいの子供たちが突然現れて、ワーワーキャーキャーと走り回ったらビックリするわなぁ(苦笑)
一応迷惑にならないように、人がほとんどいない一画をフィールドにしたのだが、良く考えたら子供たちが遊んでいない公園というのも異様かも。
一時間ばかり『クマ狩り』をして会場に戻ったところで、さすがに辞去。
その時に実行委員会の三役の1人であるTくんに、参加者への配布方法などキャンプの写真と動画の今後の取扱について決まったら連絡を早めにおくれと話した。今回のように、今日明日で編集してくれと頼まれても困るので(^-^;
ところが、自分は事後の担当に関わっていないからと、なんとも頼りない返事。
もう1人の三役であるFくんにも、同じように伝えたところ、やはり自分は担当者ではないからと、今回の依頼が突然だった事も関わりが無いという態度。
おいおいおい、企業ならともかく実行委員会形式でその中心であり頂点でもある三役が担当者まかせで良いのか?
実行委員会の会議の時には、あれだけ厳しく実行委員に厳格な運営姿勢を求めていたくせに、とりあえず本番が終わったら後は大人任せかね。
子供キャンプの主旨は、子供自身による子供の自治にあるのだから、最後まで責任を持って運営して欲しいぞ。
君達は、何十人もの子供たちの命を預かって何十万円ものお金を動かしてキャンプを実行したのだ。それは将来、何かをする時に経験として生きてくるはずだと思っているからこそ、大人は最低限の社会的責任を負って裏方に回っているのだ。
大人が勝手に抱いている期待に応える必要は全然無いが、最後まで自分たちでやり通す気概は見せてくれないと、協力者を失う事になるぞ。
という所まで話す時間的な余裕は無かったので、とりあえず胸に仕舞ってSEの会場の方に急いだ。
SEの会場には、閉会式ギリギリに到着。急いで開催中の様子を撮影した。
私の留守中には、特にトラブルはなかったとの事でホッとする。
1人だけ、注意事項を守らなかった参加者がいるので、イエローカードを出すかレッドカードを突きつけるか意見交換。
違反行為自体は前回と合わせて2回連続なので武井くんはレッドカードをと言ったが、私は前回の時に注意勧告していないのなら今回はイエローカードで良いだろうと主張し、とりあえず今回のところは本人を呼び出して注意勧告のイエローカードという事になった。
会場を撤収して、居酒屋へ移動。
今回は誰も車で来ていないので、みんなでビールで乾杯。
お酒に強い訳ではないが、誰も泥酔する事もなかったため、今後の活動についてを話し合った。
その中のアイデアの1つとして、試しに1回だけ参加費無料でコンベンションを開催したらどうだろうかと。ただし、参加基準はスタッフが恣意的に決めるという事で。
私は一瞬反対しようかなと思ったが、“勘違い客”を一掃するためには面白いかもしれないと思い直した。
ゲームのイベントであるコンベンションは、企業主催のものとサークル主催のものとがある。企業主催ならば営利活動なのだから客は「お客様は神様です」
という事になるが、サークル主催の場合にはホームパーティーみたいなもので、客は「招待した人だけ」と同じで誰でも良いという事はない。
ところが近年、サークル主催のコンベンション参加者の中に明らかに「俺はお客様だぞ」という人が増えてきていて、運営に支障をきたしている。
そして困った事に、私をはじめとしたスタッフのほとんどが普段は客商売をしているため、つい企業的な客として扱ってしまい、さらにつけ上がらせるという悪循環を招いているのだ。
ここらでハッキリと、“呼びたくない客”の選別を表明しておくべきかもしれないという訳だ。
ちなみに、“呼びたくない客”というのは“招かれざる客”と言うのではないのかと思う人もいるかもしれないが、それは間違い。
“招かれざる客”というのは、「呼んでもいないのに“素晴らしい客”が来た」という時に使うのが正しい。
という訳で、毎月開催しているコンベンションのどの時期にそれを行うかを検討する事に。
他には、最近の若者は(って自分たちは30代前半だが)自分のレールを自分で敷く事をしなくてケシカランという話など。
なので私たちは自分たちで敷いたレールは、後に続こうとする者たちの将来のためにも撤去しましょうとイジワルク笑い合う。
その後は、とりとめのない雑談に。
先月、広島の平和記念公園で折鶴に放火した馬鹿な大学生がいたが、その後に今度は折鶴を何万羽も届けた馬鹿な大学生がいた事の後日談。
新聞などでは、放火事件を知った大学生たちがインターネットの掲示板で折鶴を届けようと呼びかけて、数万羽の折鶴が広島市役所に寄贈されたという事で美談のように取り上げられていたが、実際のところは保管に困ったそうな。
そりゃそうだ。善意で届けられた物だから捨てるにも捨てられず(捨てた事がバレたらマスコミに糾弾されるのは目に見えている)、市役所では途方に暮れているらしい。
どうせ折鶴を送るなら、日本では古くから供養という意味合いで焼いたりする風習があるのだから、一言「焼いて下さい」とでも書き添えておけば気が利いてるのに。
相手の迷惑を考えない善意ほど迷惑なモノはない。
それから、『喫煙喫茶』を誰かやらないだろうかとか。
日記では私は、禁煙場所での喫煙に怒って注意したり、飲食店で禁煙席を頼んだのに隣が喫煙席では意味が無いと店員に文句を言ったりしているので、嫌煙家だと思われている向きもあるようだが、私は煙草は大好きである。
大好きであるがゆえに、毎日のように吸っていては楽しみが薄れてしまうので、仕事が終わってからとか、ゆっくり読書をする時とか、自分で制限している。(そんな吸い方なので、大抵は一箱吸い尽くす前にシケってしまうが。)
前々から疑問に思っているのだが、“煙草好き”と言う人は本当に煙草が好きなのだろうか。“コーヒー好き”な人ならば、自分の好きな銘柄を別格に置いて、新しい物や珍しい物は試してみたくなるものだし、その日の気分によって違う銘柄を楽しんだりする。しかし、“煙草好き”と言う人は、ほとんど同じ銘柄を吸い続けて、あまり他の物を楽しむというのを見かけない。
他人の楽しみ方をとやかく言うのは野暮ってもんだろうけれど、漫然と吸い続けているのでは健康を害しながら高い税金を払っている訳で、ずいぶんと太っ腹な生き方だなぁと思ってしまう。
で、この酒の席(反省会じゃなかったのか)で出たアイデアが『喫煙喫茶』というわけ。
JTBがやっている喫煙車のような味気の無いものではなく、「煙草を吸う」という行為を完全な娯楽として楽しむためのお店である。
例えばお店の造りは、木製のロッジ風にしてヨーロッパ的なオシャレな雰囲気を演出し、煙草は2本ずつ購入できるようにする。そうすれば、違う銘柄も気軽に楽しめる。
そして、煙草というのは刺激物でもあるのだから、煙草に合わせた飲み物や食べ物という物もあるはず。お酒のオツマミのように、それらを提供するのである。
現在は煙草が気軽に手に入れられるものだから未成年者も簡単に楽しんでしまうわけだが、煙草をもっと“大人の嗜好品”にしてしまえば、子供が吸っている姿が滑稽に見えるのではなかろうか。
しかし、残念ながら今日のメンバーは、煙草をまったく吸わないか、たまにしか吸わないので、お店を始めるまでの情熱はナシ。誰かアイデアに乗ってくれる人がいたら、ぜひ協力はするのだけれど。
それにしても、今日は1日クタビレタ日だった。
先日、『ピザハット』のキャンペーンで、代金を支払う時にクジを引くというのがあって、全額無料の大当たりで運を全部使ってしまったのではないかと思ってしまった。なんとも、安い運である。
そして、今日の教訓。
「必要な物は必要な時に壊れる。」
マーフィーの法則も懐かしいな(苦笑)
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◆9月8日(月)/2003年◆
昨日の疲れが残っていて、やや頭が重い。
栄養補給に、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を飲んだ。
今日の体調不良は自業自得。
それを狙いすましたかのように、備蓄の無い薬が処方箋で次々と出され、備蓄センターまで何度も往復。
やっぱり、先週ピザ代が無料になった事で運を使い果たしたか?
血尿が出て膀胱炎になったという患者さんが来店。
病院で診察を受けて抗生物質をもらったものの、服用すると余計に具合が悪くなるので、漢方薬を欲しいとの事。
誰も彼もにとはいかないが、咽喉の渇きを確かめたところ、あると言うのでファーストチョイスに猪苓湯(ちょれいとう)を勧めた。
ところが葛根湯(かっこんとう)も欲しいと言うのでさらに詳しく話を訊くと、風邪気味で昨日麻黄湯(まおうとう)を飲んだら気持ち悪くなって吐いてしまったらしい。それはそうだろう、膀胱炎を起していて体力が低下している時に麻黄湯を飲んだのでは、体の方がビックリして拒絶してしまう。
その上、体力が落ちているからとポカリスエットを飲んだと言う。
確かに風邪を引いた時にポカリスエットを飲むのを勧める人もいるが、あれは運動をしたり同じ風邪を引くにしても「体力があって高熱を出し汗をかいた場合」である。つまり、体力がある時に「維持するために」飲むのであれば良いが、すでに体力が落ちている時に飲んでは、体の方で含まれている成分を処理できなくて、ますます体力を落としてしまう。
さらに、膀胱炎にはお茶類が良いだろうと思って烏龍茶も飲んだとか。同じお茶類でも烏龍茶は“冷やし薬”である。温めて飲んでも、体を冷やす働きがあるのだ。膀胱炎の時に体を冷やすお茶を飲んだのでは、悪化するだけである。
ううむ、何とかしようという気持ちは分かるが、悪い方物を悪い物をと選択しているのには苦笑するしかない。……って、ついこのあいだ自分も同じ事をしていたワケだけどσ(^◇^;)。
さてそうなると、葛根湯にも麻黄が入っているから、やはり合わないだろう。
もともと痩せ型の患者さんなので胃腸も弱そうだという事を考慮して、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を勧めた。
今回は膀胱炎が主訴なのと、すでに体力が低下しているようなので柴胡桂枝湯を勧めたが、通常の風邪のプロセスであれば初期(風邪かなという時)は葛根湯→中期(悪寒・発熱など)は麻黄湯→後期(治りかけ)は柴胡桂枝湯というように、次々と変えていった方が総合感冒薬などよりも早く治る。
夕方に、子ども劇場おやこ劇場埼玉センターのK氏より事務所の引越しが完了したのがパソコンの接続が分からないので助けて欲しいとの救援要請の電話。
来店のピークが過ぎてから、新しい事務所があるさいたま市に駆けつけた。
なんと、新しい事務所は郵便局の建物内だった。どんな小ズルイ手でこんな良い物件を入手したんだ(笑)
とりあえず明日からの業務ができるようにパソコンを2台だけセットアップして、電話回線でインターネットにも接続できるようにした。光回線の申し込みをしていて工事待ちとの事なので、一時しのぎで充分だろう。
問題は、まだ4台もパソコンがあり、これをLANでつなぐ事。OSが、XPだのMEだの98だのと、Windowsシリーズではあるけれど、てんでバラバラなので、私の手に負えるかどうか。
残りのパソコンについては、光回線が開通してから手をつける事にした。
Kさんがお礼に奢ってくれるとの事なので、近くの『バーミヤン』中浦和店に入った。
このお店はプラザホテルの2階にあるのだが、これがもう「ナンデ営業デキルノカ」不思議なくらいに酷かった。
テーブルには店員を呼ぶためのベルが置いてあるのに、何度押しても待てど暮らせど来やしない。
通りかかったところを捕まえて注文。ところが、メニューを指差して、ちゃんと商品名を復唱したのに出てきたのは別な物。かてて加えて、箸も何も持ってこない。どうやって食べろというのか。
後ろの方で別な客が怒鳴っているのでナニゴトカと思って振り返ってみると、どうやらフリードリンクの所の氷がカラになっていたらしい。店員が誰もチェックしていないのか。
そして、作り直してもらって食べた料理は……。
K氏「おいしくないねぇ」
私「食べ切れませんよね、コレ」
他のバーミヤンで同じ物を食べた事があるが、まるで別物と言ってもいいくらいのマズさであった。
バーミヤンの料理は中華料理とは言いがたい。中華風料理と言った方が妥当だろう。それは決して、質が悪いということではない。値段とのバランスを考えれば、充分に美味しい。
しかしそれも、マニュアルに従って作った時の最低限のラインを守ってこそであって、この時のマズさは明らかにマニュアルを無視したからだ。
ここまで酷いと、文句をつける気力も失せる。もしかして、そういう作戦か?(なんのだよ)
バーミヤンで食べ残してしまったので小腹が空いて、帰りに近所のセブンイレブンに立ち寄った。
ここのセブンイレブン、ご主人が脱サラして始めたようなのだが、これがまぁ「客商売は無理でしょ」というくらい愛想の無い人で、いや愛想が無いだけならまだしも、「お店に出てこない方がいいよ」というくらい無礼な人。
しかし、奥さんの方は大変に気さくで、またお客さんを大切にする人で、何度かアルバイトを叱っているのを見かけたが、とても的確に指導していた。(それを客の前でやるのはどうかと思うが。)
そして旦那さんや男性のアルバイトは夜間で、奥さんや女性のアルバイトは昼間という事が多かったので、夜はちょっと立ち寄りたくない(苦笑)
ところが入ってみると、なんだかいつもと雰囲気が違う。
何が違うという具体的な事は説明のしようがないのだが、なんだか落ち着く感じなのだ。
いつもなら、目的の物をパッと選んでサッと帰ろうと思うのだが、落ち着いて選ぶ事ができる。
コンビニでバイトをした経験から言えば、あれやこれやと商品を選ぶ客は邪魔である。棚の商品を揃えたり、掃除をしたりという作業をしながら、いつレジに客が来てもいいように神経を研ぎ澄ましていなければならないからだ。もちろん、そんな事は客には関係無い事なのだが。しかし同時に、それをちゃんとやる事で、客に“待たせない”というサービスを提供する事ができる。
かくして、私が商品を選び終えてレジへ向かうと、サッと店員がカウンターに入ってきた。慌てている様子はまったくない。実にスマートな身のこなしだ。
おそらく、私の動きをそれとなく観察していたのだろう。(ジッと見つめられていては、かえって気分が悪い。)
そして、テキパキと商品のバーコードをレジで読み取っていくばかりか、お金を受け取ってお釣りを渡すさいの動作も無駄が無い。
極めつけは、ビニール袋に整然と商品を入れてビニール袋を差し出された時の、自然な満面の笑みだった。
まっ、負けた!!(なんの勝負だ。)
完璧である。さっきのバーミヤンの店員が酷すぎたせいで良く見えるのだという事を差し引いても、この店員は只のアルバイトではない。
こう言って良ければ、アルバイトのプロだ。
厚生労働省は、フリーターや無職の若者が企業で有給の実習をしながら職業教育訓練を受けられる『教育連結型実践訓練システム』を04年度から導入する方針を決めたそうだが、フリーターと無職を同列に扱い、いずれは定職に就かせようというのは、やや的外れなのではないだろうか。
現在の『フリーター』の定義は「アルバイトのみで定職に就かない人」というのが一般的な認識のようだが、すでにアルバイトは職種を問わず“即戦力”となっていて、まぎれもなく“現場”を支えている。アルバイトがいなければ、それこそ日本経済は成り立たないだろう。
とすれば、そろそろアルバイトに特定の地位を与えても良いはずだ。
企業における正社員とは、会社を継続的に運営するための人材だと仮定すれば、アルバイトは先にも書いたとおり、頻繁に入れ替わりつつも現場で即戦力となって働く人材だと言える。
それなら例えば、接客業の能力に長けている人には、そのお墨付きを与えるというのはどうだろうか。いわば免許証のような物だ。雇い主や客からの苦情が相次げは減点となり、それが累積すれば失効。一定のスキルを保ち、点数が上積みされていく事で、アルバイトとして雇われる時にも待遇面などで優遇されればなお良いだろう。
すでに人材派遣業というものはあるが、人材派遣の場合は会社の取り分が30%~50%とかなり多く、実働で働く側の労働対価はかなり低い。
私も人材派遣業の会社に登録していた事があるが、1日分の手取りが8千円で、派遣先の会社の人にコッソリと支払っている代金を尋ねたら1万4千円だと聞かされて驚いた事がある。「だったら、直接雇って下さいよ」と(笑)
ちなみに、登録する時に「派遣先と直接交渉しません」という誓約書を書かされた。さもありなん。
つまり私が言っているのは、個人で“現場”となる仕事先を渡り歩く、アルバイトのプロの社会的地位を確立しようというのだ。これこそ、『フリーアルバイター』、略して『フリーター』という呼び方が相応しいと思う。
無くてはならない存在のアルバイトの地位を低い所に置いているから、アルバイトをする側にも腰かけ程度にしか思わず手抜き仕事をする輩がいるのだ。
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また、筆者が思った事や感じた事を率直に書いている事柄に関しましては、反証可能な事実誤認以外の訂正には応じられません。
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&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& 趣味の活動 &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&
◆TRPGのサークル『SNAKE-EYES』に所属しています。
卓上ゲームが好きな人や、興味のある方は覗いてみて下さい。
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URLを変更するかどうか/死は誰のためか/アトピー性皮膚炎治療のための漢方薬/日焼けの処置に注意/献血者の輸血によるB型肝炎/怪盗法のある世界/虫歯は不治の病━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★彡☆-=★彡 それさえもおそらくは平凡な薬局 ★彡☆-=★彡
≪通巻15号≫
提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
編集 : 北村俊純
窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
※7月29日(火)……URLを変更するかどうか
※7月30日(水)……死は誰のためか
※7月31日(木)……アトピー性皮膚炎治療のための漢方薬
※8月1日(金)……日焼けの処置に注意
※8月2日(土)……献血者の輸血によるB型肝炎
※8月3日(日)……怪盗法のある世界
※8月4日(月)……虫歯は不治の病
前回は《クリックアンケート》に協力していただき、誠にありがとうございます。
回答していただいた集計結果を今号に掲載しようと思いましたが、さすがにメールマガジンの内容が長くなりすぎるようなので、のちほどコメントも付けたうえで増刊号として発行しようかと思います。
また、今回は前回使用した《クリックアンケート》では回答の選択幅が限られてしまうため、試しにcgiを使って新たにアンケートページをホームページ内に設置してみました。
メールから直接投票できるのと、どちらが使い勝手が良いかも検討したいと思いますので、ご協力をお願いしますm(_
_)m
アンケートのURLは、日記の最後にございます。
******************* 先週の平凡な日記 *********************
◆7月29日(火)/2003年◆
高齢の患者さんが来店。
ウチの祖父は何歳かと尋ねられ、「87です」と答えると「元気でいいねぇ」と言われる。
なんのなんの、「自分の足で買いに来られるんですから、まだまだ大丈夫ですよ」と答えた。
FAXで入った処方箋の解読に悩まされた。
字が汚くて判読しにくいうえに、薬の量の単位を間違えていて、正確な量を計算し直す。
さらには、患者さんの保険番号が未記入で、処方日の日付も間違えていた。
そそっかしい医師なのか、定年間際でボケが入ってるのか。
書き間違い程度ならまだこちらで対処できるが、ちゃんと診察はできてるのかと、そちらの方が心配。
喫茶店でお酒を飲んでて薬を置き忘れてきてしまい、あと3日分が足りないので薬をもらえないかと言う患者さんが来店。
気がついてその喫茶店に戻ったのだが、どうやら捨てられてしまったらしい。
うむぅ、心情的には出してあげたいのはやまやまだが、それをやってしまうと犯罪になるので丁重にお断りするしかなかった。
患者さんの方も一応は納得してくれた様子で、これから病院の方に行ってみるとの事。
利用しているISPの1つ『MBN』から合併後のサービスの変更についての連絡が物理メールで届いた。(友達の間では、電子メールに対して郵便で届く手紙の事を、物理メールと呼んでいる。)
http://www.mbn.or.jp/
当初は合併後もメールアドレスは変更されないという事で契約を更新する事に決めていたのだが、届いた書類によるとホームページのURLは変更になってしまうとの事。
先に言えよー。せっかく8年かけて薬局のURLも浸透してきたのに、今さらURLが変わるなんて。
う~む、独自ドメインを取っておくべきだったか。毎年の更新料がもったいないと思ってケチしていたのがマズかったか。
ただし、パソコン雑誌の調査によると、最近ではURLを入力して訪問する人は少なくて、大抵は検索エンジンで調べたい内容を検索しているうちに辿り着く人が多いので、URLの変更はそれほど影響は無いという記事を見かけた事もある。
このままISPの合併で自動的にURLが変更になるのを受け入れるか、それともいっそのこと解約して別なサーバーに移転するか。ちょっと考えよう。
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感想や健康相談はコチラの掲示板へ(・v<)
http://www111.sakura.ne.jp/~kitazono/bbs_kitazono.htm
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◆7月30日(水)/2003年◆
今日はお店を開けてから、次から次へと処方箋がFAXで入ってきた。
長期治療の患者さんが、お盆になる前に薬をもらいに病院に行っているのかもしれない。
そのせいか、これだけ患者さんが来ても、日記に書くような特徴のある患者さんはいらっしゃらない。
ゆえに、書くネタも無し。
人間、平凡に過ごしていると刺激が欲しくなり、ひとたびトラブルがあると、どうしてこんな目に……と嘆くもののようで。
落ち着いたところで、ネットで相談の来ている患者さんたちに返信。
スタッフの1人が、「便利になったもんだわね~」と言うと、「でも自殺サイトとか怖いよねぇ」と別なスタッフが。
すると、「でも……」と私。
かつては自殺しようとする人は1人で寂しく死んでいくか、1人は寂しいからと他人を巻き込んで自殺する人がいた。もちろん、今でもいるが。
しかし、死にたいと思っている人たちが出会って、関係無い人を巻き込むこと無しに、1つの目的を共有して死ねるというのは幸せではないかとも思う。
「生きてれば良い事もある」と言う人も、そんな保証はできない訳だし、「頑張ってる人もいるのだから」と言う人は、自分が努力してるからと他人の痛みや苦しみなど分からぬ人ではないのか。
「あなたが死ねば悲しむ人がいる」と諭すのは、生きる気を起させるかもしれないが、それは拷問ではないのか。
漫画版の『花の慶次』では、こんなセリフがあった。
「生きるのは人のため。ならばせめて、死ぬのは自分のためであろう」
記憶で書いてるので、ちょっとニュアンスが違うかもしれないが、現代医学の前では死ぬ事すらままならない事を思うと、より死にたい時に死んだ人を羨んでしまう。
http://www8.ocn.ne.jp/~porco/keijisyoukai.html
とはいえ、人間が一生のうちに得られる知識や体験は限られている。
苦しみから逃れたいという耐え難い“希望”にすがりつくために自殺するのならともかく、繰り返す日常に飽きて死ぬようなのは「もったいない」と思う。
少なくとも私は、来年の春に『イノセンス』(押井 守監督作品)を観るまでは死ねない。
いいのか、そんな単純な事で(苦笑)?
http://www.production-ig.co.jp/anime/innocence/
さて、そろそろ寝ようかという深夜2時頃に、お母んから電話があった。
いったいナニゴトかと思ったら、「今日の(日付変わってるぞ)『ためしてガッテン』観た?」と訊かれた。
観ていません。と言うか、それで深夜に電話してきたんかい(^-^;
http://www.nhk.or.jp/gatten/
30日の番組内容は“アレルギー体質改善の切り札”という事で、幾つかの漢方薬が紹介されたらしい。
で、例によって買いに来る人がいるかもしれないから、調べておけと。
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◆7月31日(木)/2003年◆
早朝の天気予報では関東は曇りのはずだったのだが、見事なピーカンになってしまった。
いや、天気が良いのは気持ちも良くていいのだが、あまり暑くなり過ぎるとお客さんが来なくなるので困る(苦笑)
夜中にお母んが電話してきた『ためしてガッテン』の件で、番組の方は未見なので、番組のホームページで確認すると、確かにアトピー性皮膚炎の治療薬として漢方薬が紹介されていた。
痒みを止めるのに白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)を、アレルギーを抑制するのに梔子柏皮湯(ししはくひとう)を勧めている。
うう…、どちらもウチには置いていないσ(^◇^;)。(※注・白虎加人参湯はその後取り扱い開始) 漢方薬にも流派があって、一番大きな分け方としては、中国での古い流れを組む『中医学』と、インドでの研究が進められてきた『アーユルヴェーダ』と、日本で比較的近年になって開発されてきた『日本漢方』の3つだろう。
私は『アーユルヴェーダ』については資料を持っているだけであまり読み込んでいないのでちょっと脇に置いておくが、『中医学』と『日本漢方』については講習会などで勉強している。
そして、『中医学』と『日本漢方』は同根ではあるが、その応用となるとかなり違いがある。
例えば、『中医学』では熱風邪に黄麻湯(まおうとう)を用いる事が多いが、『日本漢方』ではあまり用いる事は少ない。
その理由は、気候風土の違いが大きい。まず、原料に含まれる成分の割合が違う。中国で黄麻湯(まおうとう)を購入すると、日本で購入するものより効き目が強く、心臓がドックンドックンとして元気になりすぎて具合が悪くなるそうだ。
また、日本の方が湿度が高く、それゆえに日本人は体内の水分に起因した病気が多いため、胃腸の調子を整えるのが風邪の治療に有効だったりする。すると、黄麻湯は胃腸に負担をかけるので『日本漢方』では選択肢からはずれる事となる。
で、今回の番組で取り上げてる漢方薬の選び方から推察すると、断定はできないが、どうやら『中医学』の理論に基づいているように思える。
と言うのも、白虎加人参湯は日本で医薬品としての販売許可を得ている効能は「咽喉の渇き」で、皮膚疾患での効能書きは認められていない。しかし、成分を調べてみるとセッコウ(石膏)が入っていて、これは炎症を抑える効果があるので、咽喉の渇きを抑えるのと同じように皮膚の炎症を抑えられるであろう事は容易に想像できる。
ただ、効き目が強いので冷え性の人には私としては勧められない。それに、もしウチで仕入れたとすると値段が一週間分で2千8百円になってしまう。
それならば、セッコウの量が半分で劇的な効果は無いが体に負担をかけない十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)の方が良いだろう。値段も一週間分で1千8百2十円で済む。
梔子柏皮湯となると完全に『中医学』の処方で、『日本漢方』をメインにしているお店では入手は難しいかもしれない。
主成分のサンシシ(山梔子)とオウハク(黄柏)を含んでいて入手しやすいのは、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)だろう。
ウチでも入荷するとなると、問屋さんに調べてもらわないと梔子柏皮湯の値段は決められない。黄連解毒湯ならば一週間分で2千3十円で、おそらく梔子柏皮湯と比べてもそう高くは無いと思われる。
番組のホームページではちゃんと、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)や補中益気湯(ほちゅうえっきとう)など他の漢方薬もある事を示して、体調や体質によって効果が違う事も案内しているのは好感が持てる。
ただ、「漢方薬を扱っている医療機関、薬局で手に入ります。特別な薬ではありません。」というのは余計だなぁ。
白虎加人参湯はともかく、梔子柏皮湯の方は漢方薬の老舗メーカーのツムラにも無いし、大衆メーカーのカネボウでも出してないし、これまた薬局販売の大手メーカーのJPS製薬でさえ取り扱っていない。
NHKだから番組のスポンサーが噛んでるという事はないだろうが、番組に出演した漢方薬の研究者が梔子柏皮湯を製造しているメーカーと関わってるんじゃなかろうかと邪推したり。
ちゃんと話を分かってくれる人なら、成分と効果を案内すれば番組内容と違う漢方薬を勧めても大丈夫だろうが、中には商品名をメモしたら「同じ物じゃないと」と納得してくれない人もいるので、来店に関しては、期待半分憂鬱半分といったところか。
震度6の地震が相次いだ宮城県では、これからが夏のイベントや祭りの本番。
県外からは「宮城は大丈夫なのか」との問い合わせが相次いでいるものの、県全体では特に震源地に近かった所など一部を除き、予定通り開催するとの事。
そう言えば、普通は避けるものなんだなと苦笑した。
ウチのお母んなど、「今年は仙台の方に旅行に行ったら?」などと勧めてくる。
どうもウチのお母んの教育の賜物か、人が避ける時を狙って遊びに行くようになってしまった。
例えばディズニーランドなども、台風が接近してる時に行ったりする。屋外でのアトラクションは楽しめないが、なにより空いてるのがいい。屋内施設の乗り物など乗り放題である。
伊豆の群発地震の時などは天候が良かったうえに、宿泊施設はもちろん遊技場やお土産屋さんも最高のサービスをしてくれて楽しめた。どうして、みんなこうゆう時に繰り出さないのかと思ったものである。
被災地のためなんて言わない。人の不幸につけ込んで得をするチャンスである。それでいて誰に迷惑をかけるワケでは無いのだから、良心も痛まないという事で(^.^)
東北3大祭りの1つで、毎年200万人以上が訪れる『仙台七夕まつり』も8月6~8日の開催に変更は無いそうだから、できれば行ってみたい。
あっ、でも、みんなが繰り出してしまうと人がごった返してしまうので、やっぱり「行くのに不安がある人」は行かなくていいです( ̄▽ ̄)
酢酸エチルを求めてお客さんが来店。
酢酸エチルは、揮発性が高く、発火点も低い危険物であり、取り扱いも正式な許可がいる薬品なので何に使うのかと思ったら、昆虫採集に使うそうな。
調べてみると、確かに昆虫標本にするさいに使用するようだ。
使い方は、酢酸エチルを染み込ませた綿花をビンに入れて、直接昆虫に触れないようにしきりをして(触れると変色する)
10分~1時間ほど密閉するとの事。
なんにしても、普通は薬局でも常備している物ではないので、問屋さんに注文する事になった。
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◆8月1日(金)/2003年◆
旦那さんが胆石らしいというお客さんが来店。
お腹が痛くて吐いたりしていたが、仕事に行ってしまったという。
ええ~!?
胆石での腹痛なら、歩けないくらいだと思うのだけど、病院での診察は受けたのだろうか。
そう尋ねると、病院には行っていないとの事。
なんでも、救急車を呼ぼうかと旦那さんに言ったら、「みっともないからいい」と断られたのだそうな。
うう、それほど痛かったのなら救急車呼んで下さい。みっともなくたって、間違っていて笑い話で済むなら、その方がいいです。
そりゃ、救急車で運ばれた人の半分近くが必要なかったというデータもあるけれど、普段から簡単に救急車を呼びつけたりしてる訳ではないのなら(中にはそうゆう人もいるらしい。そうゆう人は論外)、遠慮しないで呼んでいただきたい。
胆石と断定できれば思い切って強めの漢方薬も勧められるが、分からないと手の打ちようが無い。
少なくとも痛み止めには芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を使うとして、普段から体力があるのなら柴胡という成分の入っている漢方薬が候補に上がる。
小柴胡湯(しょうさいことう)か大柴胡湯(だいさいことう)か、いやいや柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)ならば風邪にも使えるから、胆石でなかったとしても症状を緩和する事ができるはず。
とにもかくにも、旦那さんを明日絶対に病院に連れて行って下さいと念を押して、芍薬甘草湯と小柴胡湯を勧めた。
うむぅ……、心配σ(^~^;)。
日焼けでヤケドした患者さんが来店。
「ヤケドの薬が欲しい」と言う。
顔が真っ赤に腫れていて、分泌物が滲んできている。
雨や曇りが続いていたから、たまの晴れで油断してしまったらしい。
ヤケドの厄介なところは、“ヤケドを治す”という薬は存在しない事だ。
切り傷などもそうだが、ヤケドは皮膚が自然に再生するのを待つしかない。
なので薬は、皮膚が再生するまで雑菌で化膿したりするのを防ぐという消極的な治療をするのみなのだ。
お話を聞いてみると、別なドラッグストアーで冷やす物は購入したとの事。
だが、日焼けしたのは昨日である。今さら冷やしては、逆に血管が収縮して皮膚の回復が遅れる事になる。
しかも、念のために何を買ったのかを確かめてみて、ビックリ。
フェイスマスクタイプの冷却剤だった。成分を見ると、メントールが入っている。
おいおいおいおい、どこだよ。こんなのを売りつけたドラッグストアーは。
メントールは確かにスーッと冷たい感じがするが、立派な刺激物だ。
こんなのをヤケドした所に着けたら、それこそ皮膚が炎症を起して悪化させてしまう。使っていたら危ないところだった( ̄▽ ̄|||
とりあえず患者さんには、化膿止めのクリームを勧めて、患部を冷やしたり刺激したりしたりしないように伝えた。
これから海などに行った場合は、日焼けは立派なヤケドなので処置を間違えないように気をつけてもらいたい。
まず、日焼けした当日は日焼けした所を冷やす事。できれば冷たい流水で30分以上冷やすのが理想なのだが、体温が奪われると危ないので、冷却剤などを薄手の布でくるんで特に痛む部分を冷やすのが良いだろう。
最近は水枕のような大型で柔らかい冷却剤もあるので、それを使う事をお勧めする。
そして、冷やすのは最初の1日目だけである。翌日からは、早く皮膚を再生させるために肌触りの柔らかい服を身につけ、赤く腫れているようであれば、炎症を抑えるクリームなどを塗る。
さらに、ビタミンBの含まれている栄養剤を飲むと、皮膚の原料になる。
閉店間際に、市内の調剤薬局のTさんから電話。
調剤専門でやってきたが、市販のOTC薬も置こうと思うのでどんな物を揃えたら良いかという相談。
しかし、Tさんの薬局の近くにはドラッグストアーがある。
ウチだって近所に何軒ものドラッグストアーがあって、仕入れ値より安く売ってる物があると、ドラッグストアーで買ってきてお店に並べてるのに、何を揃えたら良いかと相談されてもなぁ(苦笑)
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◆8月2日(土)/2003年◆
お店に出てすぐに、処方箋がFAXで襲来。
そのほとんどが小児科であった。
やはり夏休みとはいえ、親が休める時でないと、なかなか子供を病院に連れて行くのもままならないのだろう。
小児科の薬を用意する時に厄介なのは、薬の分量を小児向けに計量しなればならない事。
錠剤なら割って、散剤(粉薬)ならば袋から出して音叉振動式電気計量計でコンマ1mgまで計る。
そして、それをパッケージングしていくので1人分を用意するだけで10分~30分程度を要する。
それが連続して来ているので、用意しているうちに「あれ、○○ちゃんのはどこまで出来たっけ」とか、「△△(薬名)は、どこ~!?」とか、「それはもう用意したよ」という大混乱に陥る。
もちろん、それだけに患者さんに渡すまでには何度も確認するのだが、ちょっと患者さんには見せられない光景である。
しかも、中には兄弟姉妹で受診していて、それが3姉妹であったり双子の兄弟だったりで、二重三重の罠である。(←罠ってなんだ。)
そう言えば以前にある小児科の先生に聞いた話で、患者の母親から診察を予約する電話があって受けたら、当日連れてくる子供を親が間違えたなんて事もあったとか。
他にも、病院で診察後にすぐに薬を子供に飲ませる時に、飲ませる子供を親が間違えて昏睡してしまったなどの危ない話も聞いた。
医療関係者も気をつけるようにはしていますが、親が自分の子供を間違えるという事までは分かりようがないので、くれぐれもご注意下さい(^-^;
やっと全てを用意してホッとしたところで、炭酸水素ナトリウムが余った。
主に胃酸過多などの時に処方されたりする。小児科に混じって大人の患者さんの処方箋も来て、その薬を用意する時に使ったのだ。
余っているのは1g程度。値段は安いので捨ててもかまわないのだが、なんだかもったいない。
お母んがこともなげに「舐めちゃったら」というので試してみた。
しょっぱい~(>_<)
そりゃそうだよ、ナトリウムなんだから。塩と似ている。
なんでも昔は小学校の家庭科の授業で、お饅頭を作るのに膨らし粉として使っていたとか。
ン十年前の話だ(笑)?
献血者の輸血でB型肝炎になったとみられる女性が死亡したとのニュース。
女性はもともと循環器系の疾患があったため、劇症肝炎が死因と断定はされなかったらしい。
だとすると遺族が解剖を希望したのか、それとも医療機関の方で解剖をしたいと遺族に申し出たのか。
いずれにしろ、死因の特定がなおざりにされなかったお陰で今回の事が分かった。
そして残念だったのが、日赤の対応。
死亡した女性は手術で複数の人からの献血を輸血され、献血者の一人が献血をした後に「病院でB型肝炎ウイルス(HBV)に感染していると言われた」と日赤に連絡。
連絡を受けた日赤は保管していた血液を再検査したが、HBVは検出されなかったため、追跡調査を打ち切ってしまったのだとか。
今やウイルスを検出できない期間(ウインドーピリオド)がある事はマスコミでも報道されていて、素人でも知っている事のはず。
肝炎ウイルスなどの感染が判明した人が過去に献血していたことが分かった場合、その血液を輸血された患者に検査および治療を呼びかける必要性がある事は明らかなのに、どうして怠ったのか。
患者と相対している医師でさえ、仕事としてこなしていくうちに患者が人間であるという事を忘れてしまうという。片付けなければならないノルマの1つになってしまうのだ。
日赤のスタッフもまた、自分たちが扱っている物がなんであるのかを忘れてしまったのかもしれない。
自分の仕事も流れ作業になっていやしないかと自戒。
気象庁の発表によると、関東地方もやっと梅雨が明けたようだ。
ニュースサイトを見てみると、ビール業界や家電メーカーなどは、これからの盛り返しに期待しているとの事。
ビール業界や家電メーカーなどは季節ごとの業績の事を大手を振るって公言できて羨ましい。
まさか医療業界が、「今年の夏は天候不順で体調を崩す人が多いと予想しており、収益増を見込んでいる」なんて言えないからねぇ(笑)
今日は隣の戸田市で花火大会があり、奥さんが観たいと言うので早くお店をあがって出かけた。
戸田公園駅から花火の観覧場所まで歩いて行くと、通りには屋台が何軒も並んでいる。
カキ氷の屋台を覗くと、「シロップかけ放題」の文字が。しかも、シロップの入ったケースには蛇口まで付いていた。子供たちは、2~3種類のシロップをかけたりしていた。
自分はそれはしなかったけれど、ラムネ味に惹かれてカキ氷を食べた。
その後で「具だくさん」と書いた札を掲げていたヤキソバの屋台を見つけて、試しに買ってみた。後でパックを開けてみるとビックリ。
屋台のヤキソバなんて、「高い・マズイ・ショボイ」物だと思っていたのだが、他の屋台と同じ値段でありながらボリューム満点だった。
入っているキャベツやニンジンも大きめに切ってあって、キクラゲやウズラのゆで卵なども入っている。
麺も太めで食べ応えがあり、味も申し分ない。う~む、女将さんの心意気といったところだろうか。
とまぁ良い事もあったが悪い事、と言うか嫌な事もあった。
花火を観覧する土手には、当たり前のように場所取りのブルーシートなどが敷いてある。それでも、誰かしら人がいるのはいい方で、中には誰もいないのに敷き詰めてあったりする。
それどころか、ハーケンなどの大きな金具でビニール紐などを地面に打ち付けて場所取りをしてあったりするのだから呆れる。多くの人出があるのに、転んだりしたらどうするのか。
そんな訳で、私もそうだし他の多くの人たちも座る場所に困って右往左往していた。
そのうちに打ち上げ開始の10分前になった。
そこで、ロープだけ張って誰もいない所などには、ポツポツと人が座り始めた。そりゃそうだ、誰も来ないのなら空けておく必要はあるまい。
そもそも事前の場所取りは主催者側も禁止している。
で、私もすでにどこが取ってある場所だか分からなくなってる所に座った。
そして、もうすぐ始まるという頃になって場所を取っていたらしい一団がやってきた。
「なに座ってんのォ! そこ取ってたんだよォ!」とオバサンが怒鳴りつけてくる。
お怒りはごもっともですが、主催者が場所取りを禁止している以上、違反しているのはそちらです。それに、持ち主が不明で放置してある物は拾得物として扱われる物です。
そう説明すると旦那さんらしい人が、「理屈を言うか!!」と怒り出した。
理屈じゃないって。アンタは規則と言うものを知らんのか。
周りの人たちも戸惑うばかりである。
「普通、子供がいたら譲るわよねぇ」などとまで言い出して溜息。
なるほど、子供をダシにするという事は、自分の方が正しくない事は分かってるワケね( ̄▽ ̄)
とりあえず、もうすぐ花火が始まるのでいつまでも騒がれるのは迷惑。
「空いてるスペースはあるんですから座ったらいいでしょう」と勧めた。
すると、「ああ、座るよ! 当たり前だろ、こっちが先に場所取ってたんだから!」と逆ギレ。連れの子供がオロオロしてて可哀相なくらいだ。
一家族だけじゃなくて三家族ぐらいの一団だが、誰も自分たちが悪いとは思わないらしい。座ってからも文句をブツクサ言うは、周りの人たちを威嚇するは(動物かい(^-^;)、まるでお子様の集団であった。
なんだかなぁ。子供がまっすぐ育つか心配になる。
花火の方は、不況の影響か玉数が減っているとはいえ、花火師の工夫や腕の冴えとでも言うべきか、タップリと楽しめた。
何枚かスローシャッターで撮影してみたので、よろしければ覧下さい。
http://magical-shop.web.infoseek.co.jp/photo/200308/index.html
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◆8月3日(日)/2003年◆
今日は私が所属しているゲームサークル『SNAKE-EYES』のコンベンションである。
予定通りに出発し、会場に向かった。
http://www.snake-eyes.gr.jp/
夏休み中で他の行楽に出かけているのか、それともワンダーフェスティバルと同じ日だからなのか、久しぶりに参加者が30人を割った。
http://www.kaiyodo.co.jp/wf/garage.html
運営費としては赤字だが、人が少ない方が部屋は快適(笑)
そして今回は現場責任者の武井くんに勧められて、ゲームに参加する事になった。
いつもは事務作業をしているので、ゲームに参加するのは久しぶりである。
1年ぶりくらいかもしれない。
さて、なんのゲームかと言うと、『SNAKE-EYES』がなんのサークルかをしなければならないかな。
『SNAKE-EYES』の活動で扱っているゲームは、『TRPG』である。
これは、『テーブルトークロールプレイングゲーム』の略で、直訳すると『対話型役割演技遊戯』とでもなるだろうか。ひらたく言えば、“ゴッコ遊び”である。(やや、ひらたく言い過ぎかも)
アメリカでは子供の遊びとしての他に、学校などの教育の現場で活用されたりしており、日本でも一部の学校では取り入れてるところもあるようだ。
むしろ日本では、子供たちにイジメッ子の役やイジメラレッ子の役をやらせて、その“気持ち”を体験させたりと言う使い方をされていて、やや硬いイメージがあるかもしれない。
一方でテレビゲームで“トーク(対話)”を省いた『RPG(ロールプレイングゲーム)』として、『ドラゴンクエスト』などの方がメジャーになってしまったために、悪いイメージの方が定着してしまった感もある。
http://www.square-enix.co.jp/
とにかく『TRPG』とは、様々な世界で様々な役になって対話しながら楽しむゲームの事だと理解してもらって不都合は無いはずだ。
様々な世界と言ったが、それこそ各種のゲームがあり、いわゆる剣と魔法の出てくるファンタジーな世界もあれば、現代を舞台にした物や、宇宙を舞台にした物、ホラーやバトル中心の物などがある。
そして、それぞれの世界でゲームごとのルールに沿ってキャラクター(登場人物)を設定して、そのキャラクターを演じる。
子供の頃は、やはり演じるなら強くてカッコイイヒーローが良くて、やたらと腕力があったり頭が良かったりと弱点の少ないキャラクターを作成していたが、年を経るにしたがって“弱点のある人物”を演じるのが面白くなってきた。成長したねぇ(苦笑)
今回は3種類のゲーム卓が立ち、その中の『ガープス・マジカルシーフ』というゲームに参加した。
この『ガープス・マジカルシーフ』の舞台は、現代の日本である。
しかし、1つだけ特徴的な法律のある世界だ。
その法律は、『怪盗法』───。
私も初めてプレイするゲームなので解説を間違っていたらゴメンなさい。
私の理解したところによると、ゲーム中の日本では激増する凶悪犯罪を“コントロール”するため、泥棒をしても良いという法律が施行されているとの事。
ただし、条件が幾つかある。
まず、盗む前に必ず警察に、「いつ・どこで・何を」盗むかを予告しなければならない。そして、予告時間ピッタリでは盗むのは無理なので、予告時間の前後一時間以内ならばいつ盗んでも良い。ただし、予告をした本人だと証明するために、予告時間の前後1時間以内に必ず一度は警備している人間の前に姿を現す事。
犯行後、5時間逃げ切れば現行犯ではないものとして追跡されない。そのため、正体がバレても逮捕される事はない。
それと盗む時には、窓ガラスを割るなどの器物損壊や、人を傷つけるなどの過剰な抵抗はしてはならない。
これらを守る事で、泥棒が許されるのである。
さて、そうなると中には人々の人気を集める怪盗団もいたりして、さらにそれを捕らえようとする探偵団も存在する。探偵団の多くは、それこそ人気商売のアイドルグループなどで、これまた多くのファンがいたりするのである。
今回のGMさん(ゲームマスター/ゲームの進行係であり審判であり監督でもある)の言によると、いわば『ルパン三世』や『キャッツアイ』、『怪盗セイントテール』を演じて楽しむ事ができるゲームだそうだ。確かに。
そんな世界観の中で、プレイヤーたちは新進気鋭の怪盗団のメンバーを演じるのだ。
怪盗団のチームは4人。
おとり役のファワード、変装術を駆使するスカウト、道具を用意するメカニック、策を練るプランナーの中から好きな役どころをという事で、私はメカニックを選んだ。
自分が演じるキャラクターだから、みんなどうやったら楽しめそうかを考えながら性格や能力などを決めていく。
さっきも言ったが、オールマイティーで有能なキャラクターを作ってもあまり面白くはない。なにがしか弱点があった方が楽しい。
なので私は、性格を“誠実で正直”と設定した。泥棒なのに、誠実で正直ってのは間違いなくゲーム(物語)の途中で面白い事になるはずだ。
女性スタッフには、「北さんが誠実なキャラ? 絶対無理!」と笑顔で断言されてしまったがσ(^◇^;)。
他のプレイヤーさんたちも、それぞれに自分のキャラクターの設定をしていくのだが、なにげに弱点を作るのが楽しい様子。
フォワードは目立ちたがり屋(泥棒が目立ってどーする)、スカウトは強欲(金に目がくらんで失敗するタイプだな)、プランナーは深謀遠慮(石橋を叩き続けて渡れないぞ)という具合である。
そしてキャラクターの設定ができたところで、怪盗団のチーム名と盗む時の登場方法を話し合った。
プランナーの提案で音楽を流す事になったのだが、理由は後片付けがいらないから(笑)
確かに逃げなくちゃならない事を考えれば、音楽を流すのは楽な方法。で、その曲目はクラッシックがいいとスカウトが言い出して、私がバッハの『トッカータとフーガ』にしようと言ったら、あっさり通ってしまった。目立ちたがり屋と設定したフォワードは呆れていたが(苦笑)
と言う事で、怪盗団のチーム名は『旋律のバッハ』と決まった。怪盗団にしてはマヌケな名前である事よ。
さて、そんなこんなでゲームは開始された。
以下は、今回のゲームのストーリーである。
ここまで読んでちっとも興味の湧かなかった人は明日の日記まで飛ばしてもらってかまわない。
ゲームのストーリーは基本的にGM(ゲームマスター)がシナリオを用意しておくのだが、ゴッコ遊びはアドリブが身上。どんな展開になるのかは誰にも分からない。GMが用意した罠に次々とはまって大波乱の物語になるか、偶然の積み重ねでまったく山場の無い淡々とした物語になるか、神のみぞ知るである。
それと、各キャラの名前もプレイヤーが設定しているが、著作権が絡んでくるので、ここではフォワード、スカウト、メカニック、プランナーという役割で表記しておきますです。
先にも書いたように、このゲームの世界では怪盗法によって予告した上での泥棒行為は認められているので、新進気鋭の売り出し中の怪盗団が盗みのテクニックを競い合うテレビ番組などもある。
我々『旋律のバッハ』も、とある高校の女教師とその生徒たちで結成したチームであり、これから名を売ろうという怪盗団だ。
そこで、そのテレビ番組に出演し、見事に番組側で用意した賞金を指定された場所から盗み出す事に成功した。
それで気を良くした私たちは、師匠の家に訪れた。(すでに怪盗が職業として成立しており、ゲームのタイトルに『マジカルシーフ』とある通り、魔法が存在していて、各怪盗たちにはそれらを教える師匠がいるという設定なのだ。)
すると師匠が倒れていて、介抱する一方で師匠の家にある書斎を調べてみると、特別な魔法の薬が必要だと言う事が分かる。
しかし、その魔法の薬は高価で、また自分たちには作り出す事ができない。
そこで、魔法の研究をしている人を頼って譲ってもらえるように交渉に向かった。
相手は薬を譲るにあたって金銭ではなく、博物館に展示されている古代アステカの石仮面を要求してきた。
物語の展開としては、当然博物館に盗みに行くところだが、ここで各プレイヤーたちが設定したキャラクターの性格を考慮する事になる。
私は“正直で誠実”な性格としたので、多少の危険は伴うが依頼された通り博物館に盗みに行こうと主張した。
ところがスカウトは“強欲”という設定なので、どうせなら石仮面と薬を両方とも盗んでしまおうと言い出した。プランナーも、石仮面はともかく博物館より個人宅から薬を盗む方が楽で安全だと言う。
しかし私はあくまで「騙すのは良くない」と反対し(泥棒なのに)、“目立ちたがり屋”であるフォワードに「博物館から盗み出した方が目立つぞ」と持ちかけて、みんなを説得してくれるように持ちかけた。
この交渉こそが『TRPG』の醍醐味である。あらかじめプログラムされたスタンドアロン(ネットに接続されていない環境)のコンピュータゲームでは楽しめない。
で、やはり名前を売るためには博物館から盗む事にしようと決まった。
そうなると、まずは警察に予告状を出さなければならない。それを怠ると、逮捕される事になってしまう。
で、フォワードが「どうせなら予告状も目立つようにしたい」と言うので、予告状自体を博物館の展示コーナーに展示物のように置くという演出をした。
ちなみに、これらのキャラクターの行動は“行動宣言”という事で、GMに「○○をします」と伝えて、GMが「分かりました」と了承する事で認められる。GMが自分の用意したシナリオに固執するかどうかなど、キャラクターの取れる行動はルールよりも多分にGMの性格と懐の広さに左右される。
予告状を出したら、次は侵入経路と逃走経路の下調べと、手順の確認である。
いやぁ、悪巧みって楽しい(笑)
なんか“いけない相談”をしているみたいでワクワクしてしまう。
そして予告した時間(ゲーム内の)になり、プランナーが囮のハングライダーを飛ばして警官隊を陽動したところで、フォワードがさらに現場を混乱させて、その隙にスカウトが忍び込んで石仮面を盗み出した。
あとはメカニックである私のキャラクターが用意した車で逃走するだけである。
ところがそこに、美形のアイドル探偵が登場。しかも、ただ顔がいいだけじゃなく、実力のある探偵だ。
警官隊や、探偵などのキャラクターはGMが演じている。1人で何役もこなしつつ、ルールの判定などを行う。
ルールでは、盗み出す時に過度の抵抗は禁止されている。あまり強力な武器を使う事はできない。
そこで、目立ちたがり屋のフォワードが特殊な加工をしたトランプを探偵に投げつけた。探偵の服を壁に縫い付けてしまおうというのである。狙い通りに使えるかどうかは、3個の6面ダイス(サイコロ)で判定する。この時にダイスの出目だけでは偶然性に左右されすぎてしまうので、キャラクターの能力値に基づいて判定される。
例えば、やはり運動能力が高ければ命中率も良い。そこで、キャラクターの運動能力値が15の場合は、15以下の出目が出れば成功となる。(6面ダイス3個の最高値は18だから18が出れば絶対に成功である。)反対に運動能力値が10などの低い数値設定だと、10以下の出目を出さなければ失敗してしまう。つまり、運動能力が低ければ成功率も低い訳だ。
フォワードが投げたトランプは見事に命中、探偵の足を止める事ができた。
そこですぐに脱出すればいいものを、スカウトが“強欲”なうえに“好色”という性格設定だったため、カメラ付き携帯電話で美形な探偵の写真を撮っておきたいと言うので撮影した。(当然、プレイヤーが「写真を撮ります」と宣言して、GMがOKを出したからである)
そんな余計な事をしていたら、探偵の方もトランプを振り払ってしまって、また追われるハメになってしまった。仕方が無いので、フォワードがもう一度トランプを投げつけた。ただし今度は、探偵のズボンのベルトを狙って。
哀れ美形な探偵は、ベルトを落とされてパンツ丸出しになってしまった。
そうしたら、スカウトがまたも写真を撮った。おいおい(笑)
こうして、無事に石仮面の盗みに成功し、石仮面を良く調べてみると額の所に宝石らしきものがはまっていた。すると、なんとスカウトがその石を取り外してしまった。
曰く、「依頼されたのは仮面なんだからいいでしょ」と。
えーい、この泥棒め(笑)
かくして、額の石を取り外した仮面を依頼主に渡すと、約束通りに魔法の薬をもらい、それを師匠に飲ませて一件落着。……と思いきや。
なんと石仮面には魔物が封印されていたはずだと、目覚めた師匠に教えられた。石仮面の額に埋め込まれていた宝石が、封印だったのだ。
放っておけば、石仮面を手にした人物が魔物に取り付かれてしまう。かと言って、事情を話して宝石を返すとなると、もしかすると予告無しに宝石を盗んだという事になって逮捕されてしまうかもしれない。
そこで、今度は石仮面を渡した人物から石仮面を盗み出す事に決まった。
犯罪の隠蔽のために、また犯罪を犯そうというのだ。ひどい話だな、おい(笑)
かくして、改めて警察に予告状を出して、周囲からは「なんで個人宅なんて狙うんだ?」と不審がられながら、手はずを整えた。
ところが、アイドル探偵がこのあいだ恥をかかされたのがよほど悔しかったのか、事前に情報を流していて、ファンの女性たちまでもがアイドル探偵を加勢するために駆けつけていて容易に侵入できない。
そこでプランナーが立てた計画は、容赦の無いものだった。それは、スカウトが撮影した、前回の恥ずかしい写真を印刷してバラまくというもの。
ネットを通じてハッキングして画像データを流す方が手軽だが、ファンの女性たちを混乱させるためには、写真という物理的な物が良いという事で、メカニックの私が急遽その画像をプリンターで増刷した。
そして予告時間、アイドル探偵のパンツ丸出しの写真が何百枚と空からバラまかれた。ヒドイ作戦だね、どうも。
そのおかげで侵入は成功したものの、こちらの作戦に逆上したアイドル探偵には手を焼いた。あんまり手を焼いたので、動きを封じるためにフォワードが例のトランプでまたも服を切り裂いて裸にしてしまった。なんと、下品な展開。
しかし、ギャグはそまで。すでに石仮面の封印が解かれていたため、手にした薬をくれた人物は魔物に操られていた。
本人に危害を加えてしまっては怪盗法違反である。なんとか魔力を封じながら戦うという不利な展開になり、プランナーが策を立てて、なんとか封印のための宝石を石仮面の額に戻す事ができた。
そして、石仮面ごと持ち去って逃走した。
ちなみに、本当は変装術が得意なスカウトが、警察官に変装してスリ替えるという方法もあったのだが、強欲なスカウトに宝石を預けると、そのままトンズラしそうだったので、強行的に侵入して苦労するハメになった。同時に、スカウトが好色で、アイドル探偵の写真を撮っていたのが役に立ったのだから、何が幸いするか分からないものであるなと、妙に感心。
ゲームが終了してから、GMがゲームの展開上使わなかったネタなどの話を聞いた。
アイドル探偵の服を脱がすというのは予想していなかったので、まさかこんな下品なギャグ物になるとは思っていなかったとの事。
この、用意したネタにおさまらないところが楽しい。
それと、やはり私に“正直で誠実”な性格を演じるのは無理だという事が証明されてしまった(苦笑)
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◆8月4日(月)/2003年◆
“歯の薬“”が欲しいという患者さんが来店。
実は何度か来ている患者さんである。歯の薬とは痛み止めの消炎鎮痛剤の事なのだ。
それが分かってるから、続けて「炎症剤ちょうだい」と言ったのはご愛嬌。
「炎症させてどーする」というのは野暮なツッコミである。
それと一緒に、“化膿止め”も欲しいと言う。ウチで化膿止めと言えば、漢方薬の排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)の事である。読んで字の如くの名前で、化膿の原因になっている毒素を排出して散らす事が出来る。
しかし、まだ歯医者に行ってなかったんですか(^-^;
何度も勧めているのだが、歯を抜かれるのが嫌で薬だけを買いに来ている。
だが、消炎鎮痛剤で痛みを抑えて化膿止めで虫歯の進行を遅らせても、絶対に治る事は無い。
販売を禁止されてる薬じゃないし、もし売らなくても他の店に行くであろう事は目に見えている。
となれば言い方は悪いが、この患者さんを目の届く所に置いておかないと心配。とりあえず根気良く歯医者に行く事を勧め続けるしかない。
どうも『虫歯』という名称が、「痛みはともかく、たいした事は無い」というイメージを与えているのではないかと思う。
それは大きな間違いで、虫歯は“不治の病”なのである。癌(ガン)でさえ完治する可能性は現代においては大きいと言えるのに、虫歯だけは“完治”する方法は未だに無いのだ。
現役の歯科医が書いた『歯は中枢だった』と言うトンデモ本があるが、虫歯を内臓疾患に例えれば、臓器移植、しかも人工臓器に交換する以外に治療のしようが無い。
http://homepage3.nifty.com/hirorin/tondemotaisho2003hahachusu.htm
普通の病気なら早期発見早期治療によって回避できる病巣の切除も、虫歯の場合はどんなに初期でも削る以外に方法は無く、ただひたすら予防する以外に有効な手立てが無いという、他に類を見ない恐ろしい病気なのである。
そのうえ、感染症だから虫歯の患者が自分の箸で料理を取り、その同じ皿から他の人が料理を取れば感染してしまう。だから、特に幼い子供がいる場合は、親が使っている箸や皿は絶対に子供が食べる物に触れさせないようにしなければならないのだ。
ゆめゆめ油断なされぬように。(←何故、時代劇口調なんだ。)
北朝鮮から非政府組織(NGO)『レインボーブリッヂ』が持ち帰った子供の手紙と写真を、政府支援室を通じて拉致被害者が受け取ったニュース。
『レインボーブリッヂ』事務局長の小坂浩彰氏の記者会見は何度見ても笑える。
まさか、こんな面白いキャラクターが登場するとは思わなかった。
http://www.ngo-rb.org/
当初、小坂氏は写真は政府支援室に預けても良いが手紙は直接拉致被害者に渡したいとゴネていた。その理由が、「手紙には封がされていないから第三者に委ねられない」と言うので、テレビの前でズッコケてしまった。
だったら、自分が封をすればいいじゃん(笑)
もしかすると、それを誰かに突っ込まれたのか、結局は政府支援室に預ける事となった。
『レインボーブリッヂ』の活動を調べてみると、やってる事に関しては人道支援という事で、特に非難されるべき点は無いように思える。
しかし、分別はつけてもらいたいとも思う。
私はNPO(特定非営利活動法人)の子供教育の団体に関わっているが、正直なところ“善意”ほどやっかいでハタ迷惑なモノはない。
なにしろ、自分たちのやってる事は正しいと思い込んでいるものだから、検証するという視点に欠けている。
だから私は、「子供の教育を国にまかせっきりではいけない」という主旨には賛同しているから関わっているが、距離を置くようにしている。でないと、どうにも危険な気がしてならないのだ。
肝心の子供たちに目を向けずに、幻想の中の勝手なイメージの子供のための活動をしてしまいそうで。
今回の騒動も、記者会見やインタビューでの小坂氏を観ていると、なんで騒ぎになってるのか本当に分からないといった顔でキョトンとしてる。
何を叱られてるのか分からない子供と同じ表情で、おそらく『レインボーブリッヂ』が胡散臭く思えてしまうのは、これからも何をしでかすか分からない警戒心を抱かせるからだろう。
一方、拉致被害者が政府に対して不信感を抱くのも、政治取引に利用されるのが不愉快なのも良く分かる。良く分かるが、情に流されない対応こそが、必要なのだと私は思う。
政治取引に使われると言う事は、目的が定められるわけで、目的が定まっていれば道筋も付けようがある。
少なくとも拉致被害者やその家族はともかく、支援者までが同じ視点で腹を立てるのは感心しない。
むしろ政府を動かすのに今まで何十年もかかったのは、情に訴えていたせいではないだろうか。
政治家の既得権益などは良く批判の対象となり槍玉に挙げられているが、実効力を考えれば、もっと早く“人気取り”として使える事を知らしめて働きかければ良かったのにと思う。
子供の便秘で親御さんが来店。
子供用の浣腸を下さいと言われたが、念のために便秘の状態を尋ねた。
訊くと、浣腸してもなかなか出なくて、出ても兎のようにコロコロした便だと言う。
便がコロコロしているのは、腸が痙攣している可能性がある。
腸が痙攣している便秘の場合は、いくら浣腸をしても無駄である。むしろ、腸に無用な刺激を与えて腹痛を起こしてしまう事もある。下剤も同じ。
そして、子供が痙攣性の便秘を起こすのは、ほとんどが精神的なストレスが原因だ。
そこでさらに詳しく話を訊くと、思い当たる事としては下の子供が生まれてから便秘になったようだとの事。
おそらくその推測で間違いないだろう。
親としては、上の子も下の子も同じく接しているつもりだろうが、子供の感じ方はコントロールできるものではない。下の子供ばかりをかまってるように感じて、それがストレスになっているというのはあり得る事だ。
だとすると、便秘をどうこうというより、精神的なストレスを緩和してあげた方が根本的な治療になる。
漢方薬では、小健中湯(しょうけんちゅうとう)が有効だろう。
ところが、ここで問題が。なんでもその子は、大の薬嫌いなのだそうだ。
ゼリーに混ぜて飲ませるのもダメだという。
う~む、困ったな。
ハンバーグのような物に混ぜても分かってしまうかもしれない。
考えているうちに、ポンッと閃いた。
カレーはどうだろうか。
カレーの原料になっているスパイスは、そのほとんどが漢方薬の原料と同じである。あの独特の色も、ウコンが入ってるからだ。
それにカレーは匂いも味も濃い。漢方薬を入れても気づかないはずだ。
聞けば、その子もカレーは大好きとの事。
好きな物を食べるというのもストレスの緩和になる。上手くいくかもしれない。
親御さんも試してみるという事で、小健中湯を買っていった。
さて、結果はいかに。
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カウンセリング過誤”は無いのか?/漢方薬の講習会『和解』/ビデオ評『ギャラクシークエスト』/子供は就職難/介護講習会『住宅改修』/災害体験の思い出/“怪傑オバサン”の怪━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★彡☆-=★彡 それさえもおそらくは平凡な薬局 ★彡☆-=★彡
≪通巻13号≫
提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
編集 : 北村俊純
窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
※7月15日(火)……“カウンセリング過誤”は無いのか?
※7月16日(水)……漢方薬の講習会『和解』
※7月17日(木)……ビデオ評『ギャラクシークエスト』
※7月18日(金)……子供は就職難
※7月19日(土)……介護講習会『住宅改修』
※7月20日(日)……災害体験の思い出
※7月21日(月)……“怪傑オバサン”の怪
******************* 先週の平凡な日記 *********************
◆7月15日(火)/2003年◆
病院からの処方箋を持ってくる患者さんの中には、投薬瓶や軟膏壷、注射器などの機材が必要な場合がある。
その機材の代金には保険が効かず、実費となる。
そしてその実費に利益をどれくらい乗せるかはお店しだい。まぁ、そんな馬鹿な利益を乗せる事は普通はしない。
で、ウチでは基本的に仕入れ値で売っているのだが、たまたま今日、機材だけを処方箋で指示された患者さんの処方箋がFAXで入った。パソコンに入力して会計をしてみるとやけに金額が少ない。
おかしいと思って、単価を調べてみるとビックリ。消費税分を乗せるのを忘れていた(^-^;
問屋さんには消費税は支払っているので、伝票上の仕入れ値で売っていては、売るたびに消費税分がマイナスである。今までは薬との合計の金額が出ていたので、まったく気がつかなかった。
このあいだは、軟膏壷を仕入れ値より安く登録していたのに気づいたが、ちょっとサービスしすぎである。
長崎県での幼児誘拐殺人事件に関して、加害者の少年と同じ学校に通っている生徒たちへ、カウンセリングが行われているそうだ。
池田小事件などの時にも、被害者の子供たちなどに対してカウンセリングが行われていたように、最近はよくカウンセリングの大切さが伝えられている。
しかし疑問に思うのだが、以前はつまりそのようなカウンセリングはあまり頻繁には行われていなかった。重要視されてこなかった。
それでも被害者、あるいは加害者たちは心の苦しみを乗り越えてきたはずだ。
もちろん精神を病んで専門医の治療を受けたりした人もいるだろうが、基本的には自力でその苦しみに立ち向かっていたはずだ。
だとしたら、最近のカウンセリングはいったいなんなのか。
本当に本人のために役に立っているのか。
実は、日本では最近になって取り組むようになったたため、カウンセリングの良い効果ばかりが喧伝されているが、すでに取り組んできていた諸外国では薬で言うところの“副作用”の研究も進んでいるそうだ。
英国の研究チームによると、対象者にかえってそうした問題で自分が苦しむ事を予期させ、それによってさらに心理的問題を引き起こしてしまう可能性が考えられるとの報告がある。
また、事件事故の遭遇者のうち助けが必要なのは20%止まりだという研究結果も出ているらしい。
同様の研究は、オランダやアメリカなどでも行われているそうだ。
思うに、「カウンセリングが必要かどうかのカウンセリング」が、まず必要なのだろう。その辺りの事は、マスコミの報道では分からないのだが、日本でも研究が進められているのだろうか。
“医療過誤”があるのなら、“カウンセリング過誤”というのもあるような気がする。
今後、ちゃんと検証がなされる事を望みたい。
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◆7月16日(水)/2003年◆
今日は漢方薬の講習会。
テーマは、『和解』。
いや、示談や裁判の和解じゃなくて。
漢方では、臓腑間、すなわち内臓間の機能調節などを正常にする事である。
例えば熱を下げる事を普通は“下熱”と言う。
これは、ガスコンロに火がついてる時に水をかけて消すようなものだ。
火は消せるが、ガスコンロ本体にもダメージを与えてしまう可能性がある。
一方、もう1つ熱を下げる方法が漢方にはある。それを“清熱”と言う。
これは、ガスコンロの火がついてるなら元栓を閉める事で火を消すようなものだ。
どちらが良いということは無い。状況に応じてである。
もともと体力がある人や、あまりに熱が高くなって早く下げなければならない場合は下熱するし、ふだんから体力の無い人や急激に熱を下げる必要が無い場合は清熱して穏やかに熱を取り去るのが好ましい。
この“下熱”と“清熱”を総称して“解熱”と言うので、口頭の場合は注意。
そして、“和解”の1つとして“清熱”作用があるという訳である。
和解のための“和解剤”の代表的な生薬には、『柴胡(さいこ)』がある。
つまり、柴胡という生薬の入っている漢方薬は、和解剤として使われる事が多い。
小柴胡湯(しょうさいことう)や大柴胡湯(だいさいことう)、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)、柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などがこれに該当する。
やはり分かりやすい例として風邪を例にとると、風邪の初期には葛根湯(かっこんとう)や麻黄湯(まおうとう)を用いて下熱に努める。ただし、この二つはさっきのガスコンロの例えとは矛盾するように思われるかもしれないが、漢方薬では熱を下げるために一度体温を上げて汗をかかせて、その冷却効果によって熱を下げる。(現代薬は、それこそさっきの例えのように直接水をぶっかけるように熱を下げるので、体には乱暴。)
しかし、風邪も後半になってくると胃腸が弱くなっていたりして、回復力が上がらない。微熱を引きずってしまう事もある。
そこで、柴胡桂枝湯に切り替えると、胃腸だけでなく肝臓の働きも助けて、それにより残った熱を散らして体力を回復する事ができる。
この辺りの事は、風邪だと言うとすぐに葛根湯を処方する医師にこそ覚えておいてもらいたい。
また、柴胡には神経を安定化させる作用もあるので、病気で不安になっている患者にとっては、さらに有効だとの事。
唯一の欠点は、柴胡は生薬としては栽培が難しく値段が高いので、当然それが入った漢方薬も高くなる事か(^-^;
そうそう、小柴胡湯は別名『三禁湯(さんきんとう)』とも呼ばれている。
内臓疾患の治療法として“汗吐下和(かんとげわ)”というのがあるのだが、この内の“汗吐下”の治療法を使えない患者に用いるのだ。
“汗”とは「汗をかかせて熱を下げる」こと、“吐”とは「吐かせて毒(原因)を取り去る」こと、“下”とは「排便させて毒(原因)を取りのぞく」ことである。
つまり、これらの治療法では患者の体に負担がかかる事が懸念される時に、「和をもって癒す」訳だ。
もっと、ぶっちゃけて言ってしまうと、どうにも適した治療法が分からない時の“最後の頼み綱”として用いる。
そう言えば、私も最近の持病の喘息が良くならなかった時に小柴胡湯を飲んだら効果覿面であったな。
風邪を例にばかり挙げたが、講習会では和解剤を用いる症例として『肝胃不和(かんいふわ)』などについても述べられた。
『肝胃不和』とは、読んで字の如くで肝臓と胃の相互の働きが悪くなった状態の事である。お酒を飲みすぎると、肝臓を過労させてしまい胃を痛めてしまうのも、この症状だ。
一般的によく飲まれている胃薬は、漢方薬の安中散(あんちゅうさん)と同じ成分が入っていたりする。消化剤などが該当する。
ところが安中散の効能は、胃を温める事で治療するため、胃炎には向かない。
冷たい物の飲みすぎや食べすぎで胃の働きが弱っている時に限定されなければならないのに、手軽に入手できるせいで間違って買われるケースが後を絶たない。
では、胃炎の場合は何が良いかというと、黄連(おうれん)という生薬が入った漢方薬、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)や五苓黄解(ごれいおうげ)などだ。お酒の飲みすぎによる二日酔いなどの場合は、胃炎までいかなくても胃が熱を持っている事が多いので、安中散はタブーとなる。
以前の日記で、やはり胃薬として用いられる事の多いガスターが胃酸過多以外の症状には合わないように、胃薬は店頭で簡単に入手できるが、安易に選ばない方が良い。
簡単な見分け方としては、温かいお湯を飲んで胃が落ち着く時は胃が冷えていて、温かいお湯を飲むと胃がむかつく時は胃が熱を持ってると判断して良いだろう。ただし、これもまたあくまで判断材料の1つに過ぎないという事を肝に銘じておいてもらいたい。
帰りに新宿で奥さんと待ち合わせをして、映画『ターミネーター3』を観に行った。女性は1,000円で観れるので(笑)
http://www1.t3-jp.com/
ここから先は、ネタバレがあるのでこれから観に行く人は翌日の日記まで飛ばしてもらいたい。
実のところ、この作品は各方面から試写会の段階で評判が悪かったので、あまり気乗りしなかった。
だから、気持ち的には奥さんのお付き合いで、しょうもない内容だったら寝てりゃいいやと思っていた。
それからすると、概ね満足のいく作品だった。
予想通り、2作目を越える事はできなかったし、観ている途中も「おいおい、ちょっと待てよ」とツッコミを入れたいシーンもあったのだが、ラストでスッキリとまとめてくれたので不快感は無い。
そして、純粋にエンターテインメント作品として観れば、映画館で観る価値はあった。
物語はというと、サラとジョンが世界を救った時から10年後。
すでに予告された“審判の日”は過ぎて自分の使命を果たし終えたと思ったジョンだったが、本当に“審判の日”を回避できたのか不安な日々を送っていた。
その予感は的中して、ジョンと未来で部下となる人間たちを抹殺するために女性型ターミネーターT-Xがやって来る。
もちろんシュワルツェネッガーが演じるT-800が、ジョンを「生かす」
ように「命じられ」て助けに来るのだが、途中で中学時代のクラスメイトの女性ケイトと出会い、一緒に逃げる事になる。
そして、前作で破壊したはずの人類を滅ぼすスカイネットがまだ生きている事を知り、スカイネットを破壊するために軍の施設に向かう。
もともと3作目は予定されていなかったのだから、強引な辻褄合わせとも言える展開が続くが、前作を知らなくても理解できる範囲に収めていて、その点は上手いと思った。
それに格闘シーンが、最近は『マトリックス』などで良く観るようなストップモーションもハイスピードなども使わずに、ちゃんと重力を感じる描き方をしていたのも好感が持てる。
でもなぁ、最初にジョンたちが逃げ切った時にT-Xは追いかけなかったのに、何故か墓地ではジョンたちを追いかけたりと、行動に一貫性が感じられなかった。何か意図があったのかな。
それと、ケイトがジョンの将来の妻になるという設定をより際立たせ、かつケイト自身に戦う理由を持たせるために、ケイトの婚約者がT-Xに殺されるシーンを入れていたと思うのだが、父親まで殺すなら必要なかったのではないかと思ってしまった。
婚約者が死んだ事を知って悲しむケイトに、ジョンが「どうしようもない事もある」というような慰めの言葉をかけていたが、傍(はた)から観てると印象悪いぞ(苦笑)
インターネットが普及した現在では、オチは薄々と分かったので“どんでん返し”という程では無かったものの、主人公ともども脱力させてくれる演出は悪くなかった。ただ、そこでいきなり決意を固められても、「大丈夫か?」と言いたくはなったが。
観客として醒めた目で見るとそう思えるだけで、彼にとっては現実な訳だからそれでもいいのか。
そして今回のラストからすると、今回の作品によって“ターミネーター=シュワルツェネッガー”という枷がはずれて、同じ世界の中の別なストーリーで作品が創られる事になるのではないかという気がする。
観たいような観たくないようなσ(^◇^;)。
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◆7月17日(木)/2003年◆
お店に出てビックリ。
今度のマックスファクターの新製品を展示する組み立て式の厚紙製の台が壊されている。
一昨日到着して組み立てたばかりなのに。
イタズラでもされたのかと思ったら、昨日祖父が捨てるのだと思って壊してしまったのだそうな。
しまった~。いくら爺ちゃんが片付け魔でも、まさか新品の台を捨てようとするなんて思いもしなかった。
新製品の発売は21日にせまってるし、もうマックスファクターから同じ台はもらえないし、これが無いと新製品を並べられないしで、お母んが寝込んでしまった( ̄▽ ̄|||
13日に自宅を出たまま行方不明になっていた東京都稲城市の市立小学校6年生の女の子4人が無事に保護されたとのニュース。
詳細はまだ不明だが、赤坂のウィークリーマンションに監禁されていて、1人が脱出に成功して近所の人に助けを求めた事から警察が保護したらしい。
監禁されていた女の子たちが手錠をかけられていたというのも不気味だが、そこまではよくある話。(そうか?)
さらに不気味なのは、仕切りのある隣の部屋で男が1人死亡していたという。
しかも、練炭入りのビニール袋を顔に被せてあったとか。仲間が殺すにしても普通の殺し方ではない。なぜ、刃物を使って即死させなかったのか。
子供達が無事に保護されたことから(心に傷は負っただろうが)、みんな“安心”して事件の推理を楽しめるみえて、長崎県での中学生による幼児誘拐殺人事件よりもさらに盛り上がってるのがナントモハヤ。
せっかく世界水泳シンクロで金メダルを獲得した選手たちが話題にならず、なんだか可哀相である。
巽さん、鈴木さん、米田さん、原田さん、藤丸さん、川島さん、渡辺さん、北尾さん、全然知らないけどお疲れ様でした。
テレビで観ただけだけど、確かに素晴らしい演技で感動しました。
いや、ホントに。
友人から勧められて、ビデオで映画『ギャラクシークエスト』を観た。
http://www.uipjapan.com/galaxyquest/
『スタートレック』のような宇宙船が画面に現れるものの、その造りはなんともチープ。画面サイズもテレビサイズ。
いったいなんなんだと思っていたら……。
いや、笑った笑った。笑い通しで、お腹が痛くなった。誇張ナシに(⌒▽⌒)
どうしてオープニングがテレビサイズだったかというと、設定がテレビドラマだったのだ。つまり、テレビで放送されていた番組のシーンが導入部なのだ。
そして、その番組は宇宙を舞台にしたSF作品で20年前に打ち切られたものの未だに熱狂的なファンに支持されていて、その作品のファン大会で番組の出演者である主人公たちが舞台挨拶をするシーンへと変わっていくのだ。
しかし、舞台に立つまでに主人公たちは愚痴をこぼしたり、お互いを罵ったりと険悪な雰囲気。
例えば、主人公たちは宇宙探査局の宇宙船プロテクター号の乗組員という設定なのだが、女性隊員役のグエン・デマルコ(なんと演じてるのはシガニー・ウィーバー!)は、「インタビューされても誰も私の役の事なんて聞かないのよ! 聞かれるのは、いつもバストのサイズばっかり」と怒り、異星人役を演じているアレックス・デーンは「私は名優。リチャード三世を演じたんだぞ。……それがこのざま」と嘆くのである。
ところが1人、艦長役のジェイソン・ネズミスだけは、嬉々として演じている。売れない役者でもある彼は、ファンにもてはやされるのが好きなのだ。それが余計に他の出演者たちの反感を買ってしまう。
それでも、プロの役者としてファンの前に出ればみんなファンサービスをするものの、会場に来ている熱狂的なファンの中に本物の異星人が紛れ込んでいた事から物語は思わぬ方向に展開していく。
実は、その異星人は主人公たちが出演していたテレビドラマを歴史的なドキュメンタリーだと思い込んでいて、他の異星人からの侵略の危機を救ってもらいに来たのだ。
かくして主人公たちは異星人たちが造った、出演していたテレビドラマに出てくるプロテクター号と同じ形と能力を持った宇宙船に乗り込み、本物の宇宙戦争に巻き込まれていく事になる。
この物語展開だけでも面白いのだが、「痒いところに手が届く」とでも言うのか、いわばテレビドラマを茶化したパロディネタも盛りだくさんで飽きる事が無い。
どうして主人公たちが異星人の宇宙船が操縦できるのかというと、異星人の方が観ていた主人公たちが出演していたテレビドラマを元に制作していたからだし、その宇宙船の中の通路には何故か罠とも言える仕掛けが施してあって、グエンが「このシナリオライターは死ね!」などと毒づく。
一番笑ったのは、自爆装置が作動してしまい、それを止めに行くシーンだ。
さすがに宇宙船の内部構造を知らないジェイソンは通信機で地球にいる熱烈なファンに連絡を取り、自爆するのを阻止する方法を聞きだす。
つまり、熱烈なファンなら番組の出演者が知らないような細かい設定を知っているという事をネタにしているワケだ。
そして、いざ自爆装置のタイマーを停止させようとしてみても止まらない。いったい何故か!? 果たしてどうなるのか!?
言えない言えない、もう言えない。
もしこれから観る人がいたら、一番笑えるこのシーンは実際に観てもらいたい。確かに、あの異星人たちが造った宇宙船なら、「そーゆー仕掛け」になってるわと納得(笑)
なんでこの映画が劇場公開時に話題にならなかったのか不思議なくらいだ。
高い金を払って『マトリックス』なんかを観るくらいなら、この作品を観た方が断然お得である。
『ターミネーター3』と比べても遜色ない。内容的には、比べるようなもんじゃないけど(^^ゞ
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◆7月18日(金)/2003年◆
とりあえず、マックスファクターの新製品を置く台の残骸はあるので、使えそうな部分を集めて修復。
やってはみるもんで、なんとか使えそうである。
紙だから壊しやすいわけだが、直す材料も紙なので。
しかし、結構頑丈な造り。よく爺ちゃん1人で壊せたなと、妙な感心。
女の子4人が無事に保護されたニュースの続報。
どうやら、死亡していた男性は自殺らしい。
動機は良く分からないが、自殺するのに女の子を巻き込むなよ。
でも、一酸化炭素中毒で自殺するのに女の子たちを道連れにしないように自分だけビニールを被ったそうだから、偉いぞ。(←誤記)
一方、事件に巻き込まれた女の子たちのうち3人は以前にも渋谷で女性に声をかけられて掃除の手伝いをしてお金をもらっていたらしい。
そこで今回も友達をさそってバイトでお金を稼ごうと思っていた模様。
今回は当然のことながら犯罪の方がクローズップされていて、学校関係者なども「危ないところには近づかないように指導したい」と言うような事を発言していたが、子供たちの教育だけではなく子供達が“安心して働ける”仕組みも作っていくべきではないだろうか。
現在、子供は自由に働く事ができない。芸能関係など、ごく限られた分野で特例として働く事が認められているばかりである。
これは、日本自体が貧しい頃に貧しい家庭の子供が不当に労働させられる事を防ぐための措置だった。
外国では、やはり貧しい子供たちが新聞売りや靴磨きなどをしている。現在の日本人の感覚からすると可哀相だと思えるが、しかし別な視点で見ればそうゆう子供たちは早くから商売を通じて他人との接触を学んでいるとも言える。
一方、日本でも法的には検挙の対象にはなっていないが、自営業の家庭では子供が家の商売を手伝うという事がある。私も、幼い頃はお店の手伝いをしていた。(大抵は邪魔していたとしか思えないが)
家の商売を手伝った子供が特別優れているなんて事は無いが、少なくとも「おべっか」は上手くなるだろう(苦笑)
いろんなお客さんと接する事で、「世の中には変な人もいる」という事を学ぶ事ができたのは、おおいに役に立ったと私は思っている。
そこからすると、子供たちが働ける環境を整えるのは将来の日本のためにもなるのではないだろうか。
学校で勉強し、働いてお金を稼ぎ、余暇で遊ぶ。社会の仕組みの中で子供が育つ環境というのは理想的だと思うのだが。
今の一般的な環境では、学校で勉強をしてお金は親からお小遣いとしてもらい、楽して得たお金で遊ぶという事になってしまう。
お金は楽して得るものだと思ってしまえば、正規に働く先が無いのだから、いかがわしい所で楽して稼ぐという事になるのも当然の成り行きだと思う。
行政が子供を受け入れてくれる店舗や企業を審査のうえ登録し、子供が働く事を希望している家庭で親が申請すれば親の勝手による不当な労働でないか面接のうえ調査し、子供が働き始めてから追跡調査して子供の安全を確保する。
仕組みとしては、少し複雑になるが、子供にただ口だけで注意を促すよりは、よほど効果があるのではないだろうか。
湿疹用のスプレー剤を求めてお客さんが来店。
あいにくと同じ製品は扱っていなかったので、注文しましょうかと尋ねたが、無ければいいとの返答。
薬の成分を見ると副腎皮質ホルモンが入っている。長期間使用したり、効き目が強かったりすると腎臓への悪影響もある。あまり長期間使うのは好ましくない。
その上、スプレータイプという事は背中など手の届かない部分の湿疹なのかもしれず、親が直接は患部を見ていない可能性もある。
そこでもう少し、詳しく尋ねみたところ、患部は頭皮だとの事。
しかも、オデキのような物だと言う。
患部が頭皮ならば、やたらと広がってしまうスプレータイプより、ピンポイントで狭い範囲に塗布できるローションタイプの方が良い。
そして、もし本当にオデキだとしたら湿疹とは使う薬が正反対だ。
しかし、本人は痛がっていない事や、髪を染めていて地肌が赤っぽくなってるらしい。それなら、湿疹だと思って間違いないだろう。
とりあえずそれらの事を説明すると、ローションタイプの効き目の弱い(つまり副作用の弱い)湿疹用の薬を買っていった。
やはり、尋ねておくもんだ。
元衆議院議員の辻元清美氏が国から秘書給与をだまし取っていた疑いで逮捕されたとのニュース。
辻元氏も菅直人氏と同じように、市民運動家から政治家に転向したが、どうも市民運動家は脇が甘いように思える。
特に辻元氏は「船旅を通じて国際交流を深める」とか「反戦平和を訴える」というNGO団体『ピースボート』に関わっていたが、あれだってわざわざ他所(よそ)の国に行って迷惑をかけてくる活動をしている。
“イイコト”を掲げているから批判しにくいのをいい事に好き勝手をやっているのが余計にタチが悪い。
それは、「正義のためには悪い事もかまわない」……と思ってるくらいならまだいいが、やってる事が全て正しいと信じている“確信犯”みたいなものである。
ちなみに、テレビなどで「これは“確信犯”ですね」という使い方の大半は間違い。おそらく、「悪い事と知りながらやった」事を確信犯だと勘違いしてるのだと思うのだが、正しくは「正しいと“確信”してやった」人の事を“確信犯”と言う。───まぁ、どうでもいい知識だが。
とにかく、私としては、この手の手合いは市民運動家止まりでいてもらいたい。
妙な正義感を持った市民運動家が政治家になって国政に関わる事ほど恐ろしい事は無い。
それこそ、近所づき合いというモノを考えずに町内会で孤立を招くように、日本を世界の孤児にしてしまいかねない危険がある。
だいたい市民“運動家”というのがオカシイ。“運動”になった時点で、それは“市民感覚”から乖離していく事になる。その事に気がつかないのが痛々しく、そして厄介な存在と言えるだろう。
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◆7月19日(土)/2003年◆
子供の患者さんの処方箋がFAXで入った。
幼児なのに、かなりの量と種類の薬である。こんなに飲めるのかと心配になる。
しかし、いざ親が子供を連れてきてお話を訊いてみると、なんだか薬を飲むのが好きなんだそうな(苦笑)
いや、まぁ先日などは口を絶対に開けなくて飲ませるのに苦労しているという患者さんの親の話を訊いていたので、ホントにいろんな子がいるんだなぁと。
私はというと、子供の頃から店にある漢方薬はほとんど飲んでいる。イヤだね、どうも。
今日は午後から介護講習会に出席するため、お昼前にお店を出た。
JRの駅で、堂々とタバコを咥えたまま改札口を入っていった馬鹿者がいたので注意した。
本人はこちらの顔も見ずに(怒鳴ったのでビビッたのか?)喫煙コーナーを指で指して「向こうで吸いますから」と言い訳していたが、そこまで吸い続けるつもりとは、なんとも図々しい。
「消してから行きなさい」と言うと、「どこで」と不貞腐れるので(小学生かお前は?)、「足で消せばいいだろう」と言ったら意外に素直にその通りにした。
ホッ=3
なんだか、私が死ぬとしたら喫煙を注意して返り討ちにあってという事になるんじゃなかろうか。
もっとも、友人たちに言わせると「その前に女に刺されるだろ」だそうだが。
私もタバコは吸うだけに、マナーを守れない喫煙者がいると迷惑この上ない。
『健康増進法』などがドサクサ紛れに成立してしまうのも、そうゆう輩のせいだと思うと腹立たしい。
これで腹を立ててしまったせいなのか、それとも今日はツイてないのか。
駅を出て会場に向かう途中で、中学生くらいの野球部の自転車集団と遭遇。
しかも、歩道を2列で走行してきた。さらに、まったく避ける気配も見せない。
つまり、歩行者がよけて当然とでも思ってるらしい。
で、とりあえず一列で走行できる分には空けたのだが、そのまま突っ込んできてぶつけられてしまった。
それも、次々とぶつかっておきながら誰一人として謝りもしないで通り過ぎていく。
しばらくは我慢していたのだが、さすがに20人くらいを越えたところで我慢ができなくなり、ガッと走行中の自転車の生徒の腕を掴んで止めた。(ヤメレ)
どこの学校かを尋ねると地元の幸並中学校の生徒だった。
http://www.tachi-bana.co.jp/school2.html
とりあえず今は急いでるので、学校に苦情を入れるのは後回し。
説教をたれるのは嫌だし面倒なので、その場で解放した。
しかし、幸並中に限らず中高生の自転車の乗り方は、かなり問題があるように思う。
原因として思い当たるのは、自分もそうだったが学校での指導内容だ。
対自動車やバイクからの被害を避けるために交通ルールを守るようには教えても、対人への加害者とならないようには指導された覚えが無い。
私は自動車の免許こそ持っていないが、原付の免許を取るときには交通法規の教本は読んだ。
一読すると分かるが、自転車は意外なほど規制が厳しい。
本来は車道を走らなければならないし、横断歩道は降りて渡らなければならない。
2人乗りは当然禁止だが、2列になって走行するのも禁止されている。
「えっ?」とも思ったが、歩行者に対して警笛(ベル)を鳴らすのも禁止である。
よく歩道で歩行者に自転車がベルを鳴らして道を譲らせたりする光景を目にするが、2万円以下の罰金だそうで意外と重罪なのだ。
実際には違反行為と罰則とのバランスを取るために悪質なケースでなければ取り締まらないが(2人乗りなども大抵は口頭注意のみ)、本来は違反行為をしているのだと意識しておいた方が良い。
例えば、歩道を走っていて歩行者にぶつかった時に、運悪く相手が転倒して怪我をすれば業務上過失傷害となる。今回のように謝らずに通り過ぎてしまえば、当て逃げとして罪がさらに重くなる。
学校でも、そろそろそうゆう事を教えておくべきではないだろうか。
そう言えば、小学生の頃には信号は「青は進め・黄色は注意・赤は止まれ」
と教わったが、あれだって交通法規では「黄色は止まれ。ただし、停車する事で危険がある場合は進め」というように定められている。
これもちゃんと子供たちに教えておかないとならないのではないか。
誰だ? 最初に「黄色は注意」なんていい加減な事を言い出したのは?
介護講習会の会場には、やや遅れて到着。
今日の講習会のテーマは、『介護保険制度における住宅改修(居宅介護支援住宅改修)』についてである。
講師は現役の医師で、まだ介護支援の制度が出来る前から、患者さんを在宅介護できるように相談に乗り、時には患者さんの家にも出向いて家の状況を調べたりという事をしてきたそうだ。
介護保険制度の難しい点は、医療関係者だけではなく税理士や司法書士など、財産や法律に関する専門家も連携していかなければならない事だ。
ちょっとした申請の不備で保険給付金が受け取れなくなったりする。
そうなると、知恵を絞っていささか裏技的な方法を用いる事も、まぁ私からはお薦めはしないが考える必要があるだろう。
例えば、福祉用具の購入費が1年間に10万円までを限度(1割は自己負担)に給付されるとした場合、現実的には10万円などあっとい間に越えてしまう。
しかし、年度をまたいで購入して申請すれば………。
これ以上は言えません( ̄▽ ̄)
住宅改修の申請は、素人にはかなり敷居が高い。
まず、介護保険居宅介護支援住宅改修費支給申請書を用意する。これは、市町村の役所や役場に行けばもらえる。
問題は、その他の書類だ。
住宅改修が必要と認められる理由書。これは、担当の医師に患者さんの状態を詳しく訊いて作成しなければならない。
工事に関わる領収書および工事内訳書。これがなかなかに曲者で、材料なども細かく調べなければならない。本当にその材料を用いて工事したのか、後でかなり厳しく調査されるので、工事を依頼する工務店と綿密な打ち合わせが必要となる。ハッキリ言って、材料費や工事費の相場など普通の人には分からないので、よほど信頼できる工務店でないと心もとない。
改修前・改修後の状態を確認できる書類(日付入り写真・図面)。特に忘れがちなのは改修前の写真だから要注意である。これが無いと、給付を受けられなくなるか給付額を減額されてしまう。
それから、住宅の所有者が本人でないない場合は、所有者本人の承諾書。例え家族でも、本人の持ち家でなければトラブルの元になる事から、ちゃんと手続きをしなければならない。
そして、これらをトータルでサポートしてくれるのが介護支援専門員(ケアマネージャー)である。
今並べてみたように、医師や工務店など専門家の間を取り持って手続きをしてくれる。しかしそれだけに、依頼するケアマネージャー選びにはより慎重さが必要となる。
引き受けるケアマネージャーも大変だが、患者さんの方も神経が磨り減る事このうえない。世の中善人ばかりではないから、いたしかたないところなのだが。
ちなみに、上限額が20万円(1割は自己負担)の場合、給付されるのは1回限りとなる。もし工事費が安く済んでも、残金で他の改修も行うという事はできない。つまり、最初に詰め込めるだけ詰め込んで計画を立てた方が良い。
できるだけ予算は低く抑えたいという国の方針は分かるが、もう少しフレキシブルでないと、限度額ギリギリまで申請する人が多くて逆に困るのではないだろうか。
特に、リハビリ目的の在宅介護の場合は、なんでもかんでもバリアフリーにてしまうのは好ましくない。
下肢の運動機能が衰えているからと家中の段差を改修してしまっては、脚の上げ下げをする機会が無くなってしまう。
逆にリハビリに励んでも残念ながら、より身体機能が衰えてしまう事もありえる。その際には前回の残金が使えた方が良いはずだ。
今後も制度の見直しが行われるはずなので、一般の人も積極的に意見を行政に出してもらいたい。誰のではなく、自分が必要とする時があるかもしれないのだから。
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◆7月20日(日)/2003年◆
今日はSEのコンベンションである。
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奥さんから解放されるので嬉しい(笑)
しかし、体調はいまひとつ。昨日体が冷えて喘息が出てしまい寝不足なのだ。
う~む、油断した。
会場近くの駅で参加者を出迎えると、初参加の人もいて人数が予想より多かった。もしかすると、会場の方も人が多いのではないかと心配になる。
しかし、会場に着いてみるとトータルの参加人数は経費ギリギリだった。
まぁ今年は、イタイ参加者を締め出してマナー向上を目指してるので、あまり気にしない。
むしろ問題は私。
寝不足で頭がクラクラしていたのか、開会式の司会で何度かトチッてしまった。あうあう(>_<)
元役員のS氏が久しぶりに参加。どのくらい久しぶりかというと、顔を忘れるくらい(苦笑)
そんな訳で、コンベンションが終わってから会場の近くの居酒屋で打ち上げをしたのだが、参加者のマナーが悪くなっている事にS氏も困惑した模様。
家に帰ると、九州地方での土石流災害のニュースをやっていた。
昨日の夜に、特急が脱線転覆した事故のニュースをやっていたが、まさかそれが前哨戦だったとは。
私の住んでいる所は、滅多に水害というものは起こらないが、子供の頃に旅行先で体験した事はある。
河口湖の近くの旅館に泊まっていたのだが台風が上陸して、夜中の3時に館内放送で緊急避難命令が出たことを知らされ、タクシーで避難所へと向かった。
その時にはすでに橋の上を川が流れている状態で、タクシーは小船のように川の水を掻き分けて進んだ。今考えると、よく流されなかったものだ。
そして公民館で夜を明かして、帰ろうと外にでたところ公民館から2~3軒隣の家が流されていて街の中を川が流れていた。その光景は目に焼きついて今も忘れられない。
帰る時の電車はものすごい混み様だったが、いつまで動いてるか分からないというお母んの判断でスシ詰めになって帰ってきた。
家に着いてからテレビのニュースを見ると、帰りに乗った電車が通過した後に土砂崩れがあったとかで不通になっており、泊まっていた旅館が水没している映像が流れた。まさに危機一髪だったようだ。
しかしそんな体験も、祖母には「あら、楽しかったわねぇ」と言われ、無事に帰ってきた後となっては、いい思い出である。
今回の被害者の1人でも多くの無事を祈る。
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◆7月21日(月)/2003年◆
ネットで毎日新聞のコラムを読んだ。
ちょっと長いが引用しよう。
「東京の閑静な住宅街で、塾帰りの小学生男児がいわゆる社会の窓を開けて歩いていた。すれ違いざま気付いた松田妙子さんが注意すると、思いがけぬ言葉が返ってきた。「この助平ババア!」▲今から21年前のこと。目がくらむようなショックを受けたのに、憤慨、失望しただけで済ませなかったのが、75歳の今も生涯学習開発財団理事長などを務める“怪傑オバサン”の面目躍如たるところだ。子供が変だ、と直感して、住環境が子供の成長に与える影響の研究を始め、住宅の社会史としてまとめて71歳の時、東大から工学博士号を取得した▲子供部屋は「文明の凶器」、が研究から得た結論の一つ。個室化で家族のコミュニケーションが損なわれ、子供は利己主義に陥る。密室が非行の温床にもなる。凶悪犯罪で補導された非行少年700人の生活環境を調べたら、ほぼ全員が自室を持ち、50人に1人は自室に冷蔵庫まで備えていたので驚いたという▲状況はその後悪化はしても好転はしていない。「子供部屋ができたせいで、しつけが満足にできないのが子供による犯罪多発の遠因」と松田さんは指摘、マイホームブームや持ち家政策が裏目に出た、と語る。とくに問題視するのは、玄関から居間を通らず子供部屋に直行できる住宅構造だ▲確かに、神戸の連続児童殺傷事件のように親の目の届かぬ子供部屋で残忍な行為にふけったり、犯行計画が練られたりしたケースは少なくない。新潟の女性監禁事件などは、狭い部屋を何人もで使っていた時代には想像もできなかった犯罪だ▲子供が親からどんどん遠ざかるように感じるのは、理解に苦しむ事件が相次ぐせいなのか。夏休みには親子が川の字になって寝て、個室の功罪を語らう機会も見つけたい。」
ふぅ……それほど長い文章ではないが、読むのに疲れてしまった。
言っちゃ悪いが、この“怪傑オバサン”がボケていない事を切に願う。
いったいどんな研究をしていたら、こんな強引な結果が導けるのか。
補導された非行少年700人のほぼ全員が自室を持ってると言うが、じゃあ逆に自室を持っている子供の何割が補導されるほどの非行を行ったかのデータを示していない。
ようは普及率のことをまったく考えていないのだ。普及率が高まれば、犯罪者がソレを持っていたとしてもなんの不思議も無い。普及した中で犯罪にどれだけ使われたのかが問題のはずだ。
例えばインターネットや携帯電話を利用した犯罪件数が増えていると言われているが、利用者の増え方と比べれば単に正比例している事が分かるはずだ。それは、ある意味正常な事だ。
もし、普及率に対して犯罪利用が急上昇しているのであれば何か別の要素を疑うべきだし、普及率に対して犯罪利用が少ないのであれば何か犯罪を防ぐ手立てがあるのかもしれないと、さらに調査するべきだと思うが今のところ、そんなデータは出ていない。
だいたい「子供による犯罪多発の遠因」と自身が述べているように、遠因でしかない。普通、遠因よりももっと大事なところに目を向けるんじゃないのかという素朴な疑問が浮かぶ。
それでいて特に問題視しているのが、「玄関から居間を通らず子供部屋に直行できる住宅構造」と言うのだから、何をトンチンカンなと思わずにいられない。生活スタイルの事を忘れている。
現代では両親が共働きというのも珍しくない。いくら子供部屋に行くのに居間を通る構造だったって、子供の方が先に帰ってきていれば同じ事である。
逆に子供が塾にしろ夜遊びにしろ遅く帰ってくれば、親が先に寝室で寝てる事もある。居間で子供が帰ってくるのを待っていたとても、それで良い親子関係を保てる訳でもない。
「夏休みには親子が川の字になって寝て」と文を結んだのは記者だが、それこそそんなモノは一時の親の勝手な満足でしかないだろう。
私の実家はとりあえず居間の前を通るが、私も弟も個室があってあまり親とのコミュ二ケーションが取れていたとは言えない。
しかし、である。
ドアの前には、よくお母んのメモが張ってあったりした。オヤツの事や、出かける予定の事、時には私が好きそうなテレビ番組があるよと書いてあった事なども。
興味のありそうな新聞の切り抜きや雑誌の切り抜きなどが置かれてる事もあった。
私が言うのもなんだが、上手い距離の取り方だなぁと思う。
顔さえ合わせていれば分かり合えるとか、親の気持ちは子供に伝わるなんていうのは幻想に過ぎない。
なんとか子供事を理解しようとなんていうのは自分が育てたという驕(おご)りに過ぎない。
分かり合えないもんは分かり合えないのだ。分かり合おうとして自分の気持ちだけ押し付けて勝手に失望して勝手に怒られては、子供の方だってたまったもんじゃない。
分かり合おうとするよりも、距離を測ってゆく事の方が大事に思える。
このコラムを読んで、勘違いした親が子供との距離を測ることを怠って、ますます離れてしまわないといいのだが。
連休最終日で、だ~れも来ないので、ついついネットニュースを読み込んでしまった。
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-------------------------------------------------------------------≪通巻6号≫
薬が合わないと感じたら相談を/携帯血糖値測定器を入荷/Webラジオの収録/『マトリックス リローデット』/ラブホテルで歯科衛生の講義/オムレツレストラン『ラケル』のパン/新型肺炎SARSには冷静な対応を━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★彡☆-=★彡 それさえもおそらくは平凡な薬局 ★彡☆-=★彡
≪通巻6号≫
提供 : まぐまぐ
発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
編集 : 北村俊純
窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
※5月27日(火)………薬が合わないと感じたら相談を。
※5月28日(水)………携帯血糖値測定器を入荷。
※5月29日(木)………Webラジオの収録。
※5月30日(金)………『マトリックス リローデット』
※5月31日(土)………ラブホテルで歯科衛生の講義。
※6月1日(日)………オムレツレストラン『ラケル』のパン。
※6月2日(月)………新型肺炎SARSには冷静な対応を。
******************* 先週の平凡な日記 *********************
◆5月27日(火)/2003年
朝の情報番組で“ビブリオマンシー(書物占い)”の事を取り上げていた。
なんでも、『魔法の杖』という邦訳本でビブリオマンシーをして、前向きに生きていこうと言うのが流行っているとか。
無理矢理、流行らせようとしてるとしか思えないんだけど(笑)
だいたい、占いに頼る時点で後ろ向きな気もする。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/478971859X/250-8095144-0462617
ちなみに、本来はビブリオマンシーは聖書で行う。
いわば、聖書を読ませるための方便である。
テレビでは、「好きな女の子に告白するべきか」とか「一戸建ての家が欲しい」という事でビブリオマンシーをしていたが、本来はそんな“願掛け”のための占いではない。
聖書には、「貧しい者は幸いである。(中略)富める者は災いである。」と書いてある。
喘息を患っていると言う患者さんが来店。
話を聞くと、鼻づまりもあって夜寝る時に苦しいと言う。
しかし、病院からもらってる薬は小青龍湯らしい。
確かに小青龍湯は喘息の治療に使うが、同時に体を温める効果がある。
そして、鼻づまりの原因は“のぼせ”である事が多い。つまり、冷やさなくてはならない。
担当の医師が喘息を先に治療しようと考えているのか、それとも単に小青龍湯がどのように作用するのかを知らないだけなのか。
病院から処方されてる場合は、患者さんに直接「その使い方は間違ってますよ」とも言えない。
医師と患者さんの信頼関係を損ねる事になりかねないからだ。
せめて処方している薬局がウチならば、担当の医師に連絡を取って薬の変更を提案する事もできるが、薬は別な薬局で受け取ってるようなのでそれもできない。
一応、患者さんに漢方薬の一覧表を渡して、鼻づまりに効果のある漢方薬が“あるという事”だけを教えた。後は患者さんが自分で医師に相談するか、薬を受け取っている薬局に相談してももらうしかない。
ウチには、漢方薬に詳しいと言う事で来てくれたようではあるが、今回はウチから出した薬ではないので、出来るのはここまで。なんとも歯がゆい。
病院からの処方箋で薬を受け取りに来た患者さんが、今回は前回の錠剤を半分に割った物なので値段も半分のはずだとゴネて困った。
薬の量が半分になったとしても、単純に半額にはならない。
調剤基本料や薬剤情報料などが加算されるので、薬の量が減ったとしても少ししか下がらない。
また、今回のように錠剤を半分に割った場合は、薬代が減っても薬を割る手数料が加算されるのでトータルでは割高になる。
確かに患者さんの側から料金の算定方法が不透明な面があるのは否めないが、医療改革の流れの中で、領収書にはそれらを記載するようにはなってきている。
それに、ラーメン屋で半ライスを頼んだって値段は半額ではないのだから、分かりそうなものだとも思うのだが………。
夕方頃になってクシャミが止まらなくなる。
頭もボーッとしてきて、風邪のような感じ。
柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を飲んだものの効き目が弱いようなので、続けて葛根湯加川弓辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)を飲んだ。
いささか乱暴な飲み方ではあるが、スーッと楽になってきた。
家に帰って夕飯を食べてから、今日は早めに寝る事にした。
◆5月28日(水)/2003年
問屋さんが新しい商品として、携帯血糖値測定器を持ってきた。
針で指先を刺して、滲んでくる血液を試験紙に付けて測定するという物だ。
先端恐怖症の私でも使えるように、ペン状の先に針が隠れてるので安心して使える。
針も使い捨てで、毎日測定しなければならない生活習慣病の患者さんなどは今までより少し楽になるかもしれない。
http://www111.sakura.ne.jp/~kitazono/order/order_kanri_kettou.html
雑貨が少なくなったので近所のドラッグストアーに買出し(笑)
ウチの近くには7件のドラッグストアーがひしめき合いしのぎを削っている。
仁義無き戦い状態である。
しかし、ウチはそもそも雑貨は諦めたので、あまり影響は無い。(おいおい)
まずはBiGドラッグの浦和円正寺店に行ってみた。
このBiGドラッグというのは(株)シブヤ薬局の系列で、関東を中心にチェーン展開をしているらしい。
http://www.shibuya-pharm.co.jp/
で、他のお店は知らないが、近所の浦和円正寺店の不思議なところは、まず店員が挨拶をしない。ほぼ、ポーッと突っ立ってるだけ。
商品の棚を尋ねても、ほとんど分からない。
なんだか楽そうで羨ましい限りだ。
目当ての商品は見つけたものの、結局買わずにセイムスの柳崎店の方に行ってみた。
すると、セイムスの方はまったく違う。
http://www.fujiyakuhin.co.jp/seims/
外で商品の整理をしていた店員が挨拶をしてくる、店内に入るとレジの店員が挨拶をしてくる、店内を移動している店員が挨拶をしていく。
しかも、その挨拶はシツコイわけでもなければ、片手間の感じもしない。ごく自然の雰囲気だ。
実はウチに来る患者さんからも、セイムスは良い評判を聞く事が多い。
BiGドラッグは怖くもなんともないが、セイムスは脅威となる。
さすがは、ウチの奥さんが面接を受けて落ちただけの事はある(苦笑)
アルバイトといえども、教育が行き届いてるのだろう。
とても気分良く買い物が出来て、つい必要の無い菓子類などまで買ってしまった。罠か(笑)!?
なんにしても、あの接客の姿勢は学ばねばなるまい。
◆5月29日(木)/2003年
今日の関東は7月上旬並みの気温だそうな。
患者さんが少ないのも、暑すぎて出かけないのだろうか。
夕方になれば化粧品のお客さんが来るかもしれないと待ちつつ、ホームページの更新作業を進める。
今日は早めに仕事をあがって、SEでやっているWebラジオの収録のために貸しスタジオへ行くことになっているのだが、弟が夜勤で夕飯を食べてから出かけるため、お母んが用意するためにいったん家に帰ってしまった。
戻ってくるまで店番である。
こちらも出なきゃならない時間がせまってるのに、なかなかお母んが戻ってこなくてジリジリと待つ。
予定時間を少し過ぎてしまったが、お母んが戻ってきたので慌ててお店を出た。
ところが……、なんとスクーターがガス欠。
エンジンが止まってしまい、ガソリンスタンドまで引くハメに。
最近は健康のために自転車か歩きだったため、ガソリンの残量を確認していなかったのが敗因。
完全なガス欠になると、ガソリンを入れてもしばらくはエンジンがかからない。
駅へと向かってスクーターを引っぱりながら何度かエンジンをかけてみて、やっと始動した。
しかし、これで大きくタイムロス。
そして、焦って判断能力が落ちていたのか、いつもと違う電車での乗り換えルートを選んだら、これも大失敗。乗り換えの接続が上手くいかなかった。
結果大遅刻となり、番組を2本収録するはずだったのだが、1本は次回に収録と言う事になった。
一緒にパーソナリティーを努めているMちゃんとスタッフには申し訳ない。
番組の方は昨年の12月に第1シーズンを終えて、今回収録するのは第2シーズンの最初の回である。実に半年振りで、マイクを目の前にして少し緊張してしまった。
第2シーズンから聞くリスナーさんのために、パーソナリティーの自己紹介を収録してから、私が担当している『幻想時間・緑』を収録した。
緑で今回取り上げたのは、映画が『時をかける少女』の原田知世版と中本奈奈版。
http://www.imasy.or.jp/~yamve/timetravelers/story/
TRPGは『ダンジョンズ&ドラゴンズ』である。
http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/
果たして、今回収録したものが本放送に使えるデキだったかどうか自信が無い。編集でなんとかなれば良いのだが。
ちなみに第1シーズンの放送は、以下のサイトで聞けますのでヨロシク(・v<)
http://www.snake-eyes.gr.jp/radio/
◆5月30日(金)/2003年
昨夜は寝苦しくて何度も目を覚ましてしまった。
暑いせいなのだが、冷房に弱いのでつけなかった。
冷房をつけて寝るためには、体の冷えすぎを予防するために小青龍湯(しょうせいりゅうとう)を飲まなければならない。
なんともコストパフォーマンスの悪い体だこと(苦笑)。
朝の情報番組で『マトリックス リローデット』のイベントの裏側をやっていた。
あの、東京タワーをグリーンにライトアップした時のものだ。
私も規模はだいぶん小さいとはいえイベントを手がけていたりするので、苦労も分かるし達成感も分かる。
イベントの裏側の方が、映画の前作よりもワクワクした(笑)
http://www.getthematrix.jp/
前作はまったく印象に残らなくて、私の映画ワースト10の中では上位にランクインしている。
昔からSF小説を楽しんでいた人からすれば題材も陳腐だし、日本のアニメを楽しんでいた人からすれば映像表現にも真新しさがまったく無い。 なんでそんなに話題になるのか不思議といったところだ。
居眠りした覚えは無いのに、オープニングシーンもラストシーンも、ストーリーも、どうにも思い出せない。
見せ場がCMで流れていたシーンだけだったから、そこだけは憶えているのだが………。
しかし、今回のイベントで謎が解けた気がする。
『スターウォーズ』と同じなのだ。
http://www.starwars.jp/index.html
『スターウォーズ』は、映画としてはそれほど素晴らしいものではない。
人物造詣は単純だし、物語の展開も単調で、気を抜くと観ていて眠くなる。
じゃあ『スターウォーズ』の魅力は何かと言うと、“お祭り騒ぎ”だ。
関連したイベントやグッズなどで、「みんなで盛り上がる」事が楽しいのだ。
映画は『スターウォーズ』というイベントの一部にしかすぎず、自発的に楽しもうと言う人以外にとっては、どうでもいい事にしかなりえない。
そう理解すると、「ノらなきゃソンソン♪」と思えてくる。
『マトリックス リローデット』の映画には期待していないが、今後のイベントなどには注目しておこう。
長期治療の患者さんは、担当医師の診察との兼ね合いもあって、ほぼ毎月同じ頃に来る。
だから、前回の処方箋をチェックしておいて薬を取り揃えておく。
そんな訳で、来週の月曜日に患者さんが多く来るだろうと予想していたのだが、どうゆうわけか今日集中的に来てしまい、薬が揃っていなくて困ってしまった。
まさか、台風に備えて早めに通院したのだろうか。
薬が不足している患者さんには謝って、後で配達する事に。
◆5月31日(土)/2003年
今日は、浮気の日(笑)
Iちゃんに会いに茨城県まで出かけた。
駅までIちゃんが迎えに来てくれる事になっていたのだが、急遽学校に行く用事が出来たとの事で、しばし駅で待つ。
昨日までは暑いくらいだったのに、今日は例年より早い台風が来ていて荒れ模様のため、いささか肌寒かった。
いつもは私の方が30分~2時間くらい遅刻してくるので、これで貸し借りナシって事で(苦笑)
迎えに来たIちゃんの車に乗って、まずはモスバーガーで昼食を食べに向かったのだが、Iちゃんの運転は怖い。怖すぎる(^-^;
免許を取ったのは3ヶ月前らしいが、乗るようになったのは1週間くらい前からだとか。
知ってれば乗らなかったのに……。
なのでモスバーガーの駐車場に入るのも四苦八苦。
お腹空いてるのも忘れちゃったよ(笑)
モスバーガーのいいところは、禁煙席がちゃんとしている事。
http://www.mos.co.jp/index.html
どうゆう事かと言うと、禁煙席のスペースが広く、窓際の見晴らしのいい場所に設けられている。何店かを利用した事があるが、おおむね良かったように思う。
一方、喫煙者を優遇しすぎているのではないかと思ってしまうのが、マクドナルドとロッテリアだ。
http://www.mcdonalds.co.jp/
http://www.lotteria.co.jp/
禁煙席が地下や3階など見晴らしが悪かったり移動の労力がかかる所に設けられていたり、ひどい所になると店内の端の方に追いやられたりしている。
タバコを吸わない状態が普通なのに、なぜ禁煙席がないがしろにされてるいのか理解に苦しむ。
しかも喫煙者に対しては、灰皿を“無料サービス”している。吸わない人には、何か無料でサービスしてくれるわけではないらしいのに。
5月から施行された『健康増進法』では、第五章特定給食施設等の第二節受動喫煙の防止の第二十五条において、「飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。」と定めている。
http://www.ron.gr.jp/law/law/kenko_zo.htm
空調設備の充実なども必要な措置の1つだろう。だとすれば、その費用は喫煙者が負担するべきで、吸わない人も同じ料金というのはオカシイのではないだろうか。
と、ここまで書くと私がタバコを吸っていないように思われるかもしれないが、実は吸っている。
健康のためには、まったく吸わないのが一番なのは確かだが、しかし吸いたくはなる。
そこで月の初めに1箱買ったら、それで次の月まで過ごすのだ。
そうする事で吸い過ぎないようにしている。
そんな訳で、出かけた先で他人の迷惑を顧みずに吸う人の神経も、またそれを優遇する飲食店の存在も私には理解できない。
予定では雨と言う事が分かっていたので美術館に行くつもりだったのだが、Iちゃんがすでに運転疲れの模様なので(苦笑)、ホテルに直行した。
なんでもIちゃんが友達から勧められたラブホテルだそうな。
Iちゃんが友達と、そうゆう情報交換をしているという事に、妙に感慨深いモノを感じてしまった。
行ってみると満室。悪天候のせいもあるのか、それともやはり評判のホテルなのか。
ホテルのホームページを検索してみたが見つからなかった。残念。
待つよりも他のホテルへという選択もあったが、Iちゃんの運転する車に乗ってるよりは、ここで待っていた方が安全そうなので待つ事に。
待合室には、2人掛けのソファが幾つかあり、ちゃんと仕切られていた。
待ってる間もイチャイチャ(古いな)出来る訳である。
しかし、どうも仕事病というかなんと言うか、Iちゃんは歯科衛生士の勉強をしているので、ちょっとその事で色々と尋ねてみた。
Iちゃんは学校に寄ってきていたので、教科書やノートなどもそろっていて、しばし歯科衛生に関する講義となった。
ラブホテルの待合室でなにやってるんだろうね(笑)
一見すると健康そうな歯茎が、実は腫れているケースなど写真を交えて教えてもらう。
また、虫歯はいわば感染症なので、子供に親が使った箸で食べ物を取り分けたりするのは良くない事なども教わる。言われてみれば確かに。
一通り講義が終わった所で空き室が出来たとの案内が。
部屋に入ってみると、なるほどビックリ。
ベッドは普通だが、お風呂場が広くて、部屋もゆったりとしていて値段と比較すると評判がいいのも分かる気がする。
あまり居心地が良くて、結局ここで半日過ごしてしまった(苦笑)
◆6月1日(日)/2003年
さて、本来なら月初めと言う事でお店の方は忙しいハズなのだが、天候がいまだ不安定なのか客足が少ない。
お母んに上がっていいと言われたので、奥さんと出かけることにした。
昨日は浮気してきたので、その埋め合わせと言う事で(苦笑)
どこに出かけようかと思ったが、奥さんがカラオケがいいと言うので直行。
なんとも安上がりな。
3時間ばかり付き合うハメになったが、奥さんは満足した模様。
少し遅い昼食を川口市内のダイヤモンドシティで摂ることにした。
http://www.carat-mail.com/
お目当ては、オムレツレストランの『ラケル』である。
http://www.rakeru.co.jp/
新宿店や渋谷店などと違って、ココに入ってる『ラケル』のメニューは、パンやジャガイモ、そしてオムライスが少し小ぶりなのだが、味がほぼそのままなのが嬉しい。
特にパンは最近まで何故か置いてなくて、「なんであの美味しいパンが無いんだ」と残念に思っていたのだが、やはりお客から要望があったのだろうか。私はパンは嫌いな方なのだが、ラケルのパンだけは別で、これが食べられると少し幸せな気分になれる。(やや大げさ)
ただし……、ココのダイヤモンドシティの飲食コーナーはちょっと問題。
昨日の日記にも書いたが、禁煙席の扱いがぞんざいで、そもそも喫煙席との間になんの仕切りも無く、空調もうまく効いてないため、禁煙席の方にタバコの煙が流れてきてしまう。
ダイヤモンドシティのホームページには「人にやさしい施設」と書いてあるのだが、なんだか空々しい。
それと喫煙席で、自分の子供の前でタバコを吸ってるのを見ると絞め殺したくなるのだが、傷害罪になるので自粛。
◆6月2日(月)/2003年
病院でもらってる薬を飲むと便秘になるように感じるという患者さんが来店。
調べてみると、薬の方は胃の働きを抑えるものらしい。
しかしこの薬は、胃が悪くなってから飲むものだ。
おそらく、主な治療の薬の副作用として胃が悪くなるので、それを防ぐために処方されたのだろう。
だが、胃の働きを抑えるという事は消化も悪くなるので便秘や下痢をする可能性はある。今回も、それが原因かもしれない。
あいにくウチで出した薬ではないので、医師と相談せずに服用をやめるようには指導できないので、とりあえず相互作用の影響が無い便秘薬を勧めた。
もちろん、何か体調がおかしいと感じたら、やはり医師に相談するのが望ましい事も伝える。
新型肺炎SARSの影響で、中国や台湾などだけではなく外国からの帰国者や渡航者の検疫が強化されていると言うニュース。
しかし、現実にはどれほど効果があるのかは疑問である。
例えば、ウチの周辺の学校は“多国籍学校”の様相を呈している。
なにしろ、市内でも一番外国人が多く、当然通っている子供たちも多種多様な人種だ。
お母んは学校薬剤師も勤めていて、給食センターの人たちの検査も請け負っている。
すると、宗教上の理由で牛肉を食べられない子供などがいて、給食のメニュー作りだけでもかなり大変なのだとかいう話を聞いてくる。
そして、春休みには故郷に帰り、そのまま新学期から通ってるらしい。
どこぞでは、海外から帰国した子供を10日間自宅待機にするなどしたという報道もあるが、不思議な事に近所の学校では聞いた事が無い。
日本でSARS患者が出ないのは奇跡と言っていいだろう。
ただし、マスコミの加熱ぎみの報道もまた疑問ではある。
確かに現在のところ特効薬は開発されていないし、医療体制は後手に回っているが、同時に基本的な風邪の予防方法、すなわちマメに手を洗い嗽(うがい)をする事で効果がある事も分かってきている。
備えあれば憂い無し。油断大敵。
どちらかに偏ることなく、冷静に対応する事が肝要だろう。
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