• タグ別アーカイブ: 辛夷清肺湯
  • 薬剤師に振られて途方に暮れるの巻

     やや高齢のお客様から、鼻水と咳に『パブロン50』を1週間ほど服用していて効かないと相談をの受けた。
     『パブロン50』は、乾燥性の咳止めの『麦門冬湯』に痰を出しやすくするグアヤコールスルホン酸カリウムを加えたもので、鼻水は黄色いそうだから、今回の症状には適応しないと考えられる。
     また、他に『プレコール持続性カプセル』も服用していたという。
     効かなかった薬というのは大事な情報で、ちゃんと覚えているのはありがたい。
     ところが、『ルルアタックNX』や『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内しようと思ったら、病院から降圧剤が処方されているというのだけれど、そちらの薬は覚えておらず、おくすり手帳も持っていないそう。
     ありゃん(^_^;)
     調剤してもらった薬局の連絡先を知っているか尋ねると、携帯電話に登録してるというので取り次いでもらったところ、他に糖尿病の薬を処方されていると分かり、さらに胃がんで胃を摘出していることが判明した。
     薬剤師さんに市販薬の相談をすると、処方箋をFAXするから対応をよろしくという回答。
     ええんΣ(´∀`;)!?
     そんなの登録販売者に投げないで~(悲鳴)
     FAXの使用許可を上司に相談すると、「業務用なんだけど~」とのお返事。
     いや、業務ですから!
    「個人情報だけどいいの~?」
     本人の許可を得てますから!!
     受信した処方箋にある10種類ほどの薬の内容を確認し、症状と照らし合わせて『チクナイン』(辛夷清肺湯)が使えそうなので、試していただくことになった。
     調べるのに30分くらいかかったよ……(;´Д`)
     FAXで送られてきた処方箋の写しは、お客様にお渡しした。
     そしてお客様には、お薬手帳を持ち歩くことと、むやみに市販薬を使う前に担当医か、調剤してもらっている薬局に相談するよう伝えた。
     でも、登録販売者に対応を振ってくるような薬剤師さんじゃ、相談に乗ってもらえないかな(^_^;)

     やや高齢のお客さんから注文された薬の名前が、市販薬では聞いたことがない。
     調べてみると、統合失調症の薬と同じで、しかもドリンク剤だという。
     そういう物は市販されていないことを説明したところ、ニンニクのドリンクだというので『ミオD』だと分かった。
     まぁ、確かに名前が似てるけどね~。
     問題なのは、統合失調症と診断されてるのかどうかを訊くか迷ったこと。
     うっかり訊いて、気分を害されたら困るし。
     今回は、訊かなかっさたけど、お客様の勘違いか分からないと、そのまま押し問答になりかねない。
     ニンニクのヒントがあって助かった。

     

  • 養生の代案の勉強も必要

     お客様から、中学3年生の子供の鼻炎と喉の痛みに『エスタックイブファインEX』で良いか質問されたが、主訴を踏まえて『ルルアタックNX』と『エスタックNT』を勧めた。
     すると、明日からテスト期間になるというため眠くなる成分の入っていない『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内してみたものの、粉が苦手とのことで『ルルアタックNX』をお買い上げいただいた。
     果たして、本当に粉が駄目なのか。
     もしかすると、眠くなる成分が入っていない方を選ぶ可能性はある。
     それは、本人にしか分からない。
     風邪の予兆であれば体力の消耗を一番避けなければならないので、消化にエネルギーを取られないよう食事は量を控えることと、できれば今夜は勉強しないようにと伝えた。
     まぁ、勉強をしないというのは心情的に無理か。

     お客様から、鼻づまりの相談を受け、数日前には頭痛と熱感があり、何か漢方薬を服用したそうなのだが内容は不明。
     現代薬っぽい名前だったと言うから『新エスタックゴールド』かもしれない。
     あれは、上半身を温める『葛根湯』に喉を冷やす『桔梗湯』を加えたものなので、鼻づまりには適さないかもしれない。
     鼻水は透明だったり色が付いたりというので『葛根湯加川きゅう辛夷』を考えたが、すでに日が経っていてて、なおかつ鼻汁が喉に落ちてくるとのお話から胃が弱っていることを考え『チクナイン』(辛夷清肺湯)をお勧めて、お買い上げいただき、入浴などにより体を温めるようお話しした。
     同伴の方からは、洗眼剤の『アイボンシリーズ』の違いを質問され、目的は仕事による目の疲れで痒みなどは無いようなので、無印の『アイボン』をお買い上げいただいた。
     そして、目の修復には長めにお風呂に入って血流を良くするのが効果的なことをお話してみたが、長湯は苦手だそうなので、目の周囲をお湯に浸したタオルで温めるよう勧めた。
     提案した養生にお客様が対応できない場合の代案もまた、大事なんである。
     その辺りの引き出しの少なさが、私の課題( ´Д`)=3

     

  • 親の言葉はドコまで信用できるのか

     お客様から、鼻づまりの相談を受け、数日前に頭痛と熱感があり、漢方薬を服用したというのだが、その内容は分からなかった。
     使った漢方薬は現代薬っぽい名前だったと言うから、もしかすると『葛根湯』に喉を冷やす石膏を加えた『新エスタックゴールド』なのかもしれない。
     鼻水は透明だったり色がついたりを繰り返しているようなので、『葛根湯加川きゅう辛夷』を考えたが、すでに数日が経っているというお話から、鼻汁が喉に落ちてくるかを尋ねると、その通りということなので『チクナイン』(辛夷清肺湯)を勧めて、お買い上げいただいた。
     そして、身体を温めるために入浴をして、積極的に温かい物を飲むよう伝えた。
     同伴の女性からは洗眼剤の『アイボン』シリーズの違いを質問され、目的は仕事による目の疲れで、痒みなどは無いということから、無印の『アイボン』をお買い上げいただいた。
     目の修復には、これまた長湯が効果的とお話したが、お風呂は苦手だそうなので、目の周囲をお湯に浸したタオルで温めるよう勧めた。
     あるいは、目を閉じてシャワーを目の周囲に浴びるというのも有効である。
     シャワーの水流の刺激と、お湯の温かさで、目の周りの血行が良くなるのだ。

     お客様から、中学3年生の子供の鼻炎と喉の痛みに、『エスタックイブファインEX』で良いか質問されたが、主訴を踏まえて『エスタックタックNT』か『ルルアタックNX』をと勧めた。
     明日からテスト期間になるというため、眠くなる成分の入っていない『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内してみたが、粉が苦手とのことで『ルルアタックNX』をお買い上げ頂いた。
     ただ、いつものことながら、この「粉が苦手」というのは、どこまで信じて良いのか分からない。
     症状のつらさと副作用とテストとを天秤にかけたら、本人は粉薬の方を選ぶかもしれないわけで、いずれは自分で薬を買いに来てもらいたいところ。
     親に任せていると、自分で薬を選ぶ機会を失ってしまうことになるので、それが心配。
     本人には、体を温めるために入浴をさせて、体力の消耗を防ぐため食事は量を控えることと、今夜は勉強しないようにと伝えた。
     勉強をしないようにというのは、気持ち的に無理かもしれんけど。

     

  • 蓄膿症は鼻詰まりだけか鼻汁が喉に落ちてくるかの鑑別が重要

     初めから蓄膿症ということで来店されたお客様に、『荊芥連翹湯』と『チクナイン』(辛夷清肺湯)を案内したうえで、鼻汁が喉に落ちてくるのかを確認したところ、落ちてくるのと喉にネバネバ感があり口の中が臭うというお話があった。
     そしてストレスの話をすると思いあたるようだったため、『半夏厚朴湯』も紹介しつつ、今回は鼻汁という実態があることから『チクナイン』を勧めてお買い上げいただいた。
     それから、入浴をすることと温かい物を飲むようにと伝えた。
     体を温めることは血流を良くすることもそうだが、リラックスするのにも必要なことである。
     ただし、上半身が温まるのは不快になることもあるので、頭寒足熱が基本。

     赤ん坊を連れた夫婦が来店し、赤ん坊の顎下などが虫に刺されて大きく腫れているため、蚊ではない可能性もお伝えして病院の受診を勧めた。
     そのうえで『フルコートMD』を案内すると、ステロイド剤は怖いということだったので、ステロイド剤には強弱の段階があることと、非ステロイド剤で炎症が長引くことによるリスクをお話した。
     すると、おむつかぶれで病院からステロイド剤が処方されていると分かった。
     薬の名前は不明であるが、赤ん坊に処方されているとなれば、おそらく一番弱いタイプであろう。
     その薬をそのまま使っていただく事もできそうだが、常備薬にとにと『フルコートMD』の購入を決められた。
     それから、なによりも虫除けが大事なので、虫除けについてはディード不使用の、天然ユーカリの物を案内して、一緒にお買い上げいただいた。

     

  • 治るも八卦、治らぬも八卦

     先月、インキンとのことで『ダマリンL』を購入された高齢のお客様が再訪し、痒みが治らないと相談を受けた。
     局所麻酔の『リドカイン』の効果は一時的なことを伝えると、まさにそんな感じでぶり返すとのこと。
     インキンではない可能性もお話ししつつ、痒み止めに『デリケアM’s』を案内した。
     すると、お客様は『エンクロンクリームEX』に興味を持たれたが、ステロイド剤なので使うのであればもう少し弱い『ロコイダンクリーム』をと提案した。
     今回は、『デリケアM’s』をお買い上げ。
     しかし、前回病院を受診するように勧めたが、やはり行ってはいないとのこと。
     また、前は『オロナイン軟膏』で治ったと繰り返しておっしゃっていた。
     その『オロナイン軟膏』で治らないからと、違う薬を買いに来たはずなのだが………。

     先日、鼻づまりで鼻汁が喉に落ちてくるということから『チクナイン』(辛夷清肺湯)をお買い上げ頂いたお客様の母親が別件で来店し、症状が良くなっていると聞いた。
     それは、なによりです(*´∀`*)

     疲れ目の目薬を買いに来たというお客様から、ビタミンが入っている方が良いのか尋ねられ、それが基本ですと答えると、スッとしなくてよいとの話から、患部を修復するコンドロイチンが入っていて、低刺激の『ロートビタ40α』を案内して、お買い上げいただいた。
     そして、目と下半身を温めるよう勧めた。
     目を温めるのは材料を運ぶための血管を開くためで、下半身を温めるのは腎が目の働きに影響を与えるから。
     腎臓病を患うと失明したり、加齢によって目が霞むようになるのも、つまりは腎が関係する。

     

  • レジで待って売るだけの楽な商売

     お客様から、高校生の息子さんの背中の痛みについて相談を受けた。
     背中の下の方で、急性かつスポーツによるものというお話だったため、フェルビナク製剤とジクロフェナクナトリウム製剤を案内し、フェルビナク製剤の『フェイタス5.0』をお買い上げいただいた。
     ただ、これは余談ではあるが、背中の痛みが他の病気ということもあるため、元気な人ほど気を付けるよう伝えてくださいとお話しした。
     例えば、背中の下の方の痛みということだと胃を悪くしている可能性もあるし、背中から肩にかけての痛みならば肺炎の前兆ということも考えられる。
     内臓には痛みを感じる神経が無いため、周囲の神経が内臓の不具合を代わりに伝えているということがあるのだ。
     時間的なこともあって家族が薬を代わりに買いに来るのは仕方がないとして、自分で買ったり相談する習慣が無いと見逃しがちだから、気をつけてもらいたいんである。

     『葛根湯加川きゅう辛夷』『荊芥連翹湯』を見比べていたお客様がいらしたので声を掛けてみたが、案内は断られた。
     しかし、『葛根湯加川きゅう辛夷』をレジに持ってきたさいに改めて症状を訊いてみると、主訴は鼻づまりで、鼻汁が喉に落ちてきて、お風呂に入っても楽にならないというお話だったので、上半身を温める『葛根湯加川きゅう辛夷』が適用しない可能性を説明し、『チクナイン』(辛夷清肺湯)を勧めた。
     鼻汁が喉に落ちてくるのは、胃が弱っている可能性があるとお話すると思い当たるらしく、胃薬の成分も入っている『チクナイン』をお買い上げいただいた。

     

  • 本当に丸ごと野菜のポトフ

     やや高齢のお客様から、食事が不味いという相談を受けた。
     最近受けた相談の中では、格段に難しい(・_・;)
     亜鉛は飲んでいるそうだけど、喉に通る前の口に入れたときが味気無いとのこと。
     機能の低下を考え『竹茹温胆湯』を案内してみたところ、パッケージに疲労とあるため「疲れてはいない」というお話だったが、乗り換え先として『安中散』『四逆散』の合方の『爽和』を紹介した上で、試していただくことになった。
     というのも、詳しくお話を訊くと息子さん夫婦と同居するようになってからのようで、環境の変化によるストレスが原因とも考えられたから。
     また、食事量も減っているそうなので、『メイバランス』のコーンスープを案内して、一緒にお買い上げいただいた。
     後で調べてみると、機能の低下なら『六君子湯』が、気力の減衰があるのなら『補中益気湯』も味覚障害の候補になるようだ。
     この辺は、正式な効能には無いことだから、もっと勉強しておかないとなと反省(´・ω・`)

     『葛根湯』をレジに持ってきたお客様に、咳と喉の痛みや発熱には適さないことを伝えると、鼻の奥が痛くなり鼻づまりを起こしているとのお話だった。
     花粉症かもしれず、『チクナイン』(辛夷清肺湯)を考えたが、鼻汁は喉に落ちてこないというので『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内して、お買い上げいただいた。
     『葛根湯』は有名ではあるが、『葛根湯』の変方があることを知らなかったと驚かれた。
    「風邪には葛根湯」とも云われるから選んだんだろうけど、私からすると上半身を温める『葛根湯』を、上半身に熱が篭って起きる鼻づまりに使われることの方に驚く。
     これはどんな分野にもある話で、イメージに左右されると判断を誤ってしまうということでもある。
     私も、自分が素人な分野では、ちゃんと専門家を頼るよう気をつけよう。
     そうそう、お客様には体を温めるよう勧めた。
     上半身に熱が篭って鼻づまりを引き起こしてるのに逆に思われるかもしれないけど、体のほうには炎症を起こして温めたい理由があり、しかし現代では普段の飲料水も冷たかったりして体を冷やしがちであるため、体は「もっと炎症を起こさなきゃ」と頑張ってしまう。
     だから、長めに入浴したり温かい物を飲んで積極的に温めることによって、体が自分で「頑張って温めなくてもいいんだ」ということを学習してもらうためである。
     ただし、やはり鼻づまりは上半身に熱が篭ることであるし、熱は上昇するものなので、温めるのは下半身。

     夫婦のお客様が来店し、ご主人が『チョコラBB』や『ハイシー1000』などを見ていたが、声を掛けて用途を訊いてみると、白ニキビだったので『ペア漢方エキス錠』(桂枝茯苓丸)を案内した。
     『ペア漢方エキス錠』は女性向けと思われていたようだけど、血流を改善して不要物の回収と栄養の配布をすることの重要性を説明した。
     血流が大事なのは、男も女も同じなんである。
     あと、ご主人は肉食に偏ってると言うので、『チョコラBB』のようなビタミンB剤の併用か、豚肉かラム肉を摂るよう勧めた。
     すると奥さんから、ご主人が野菜嫌いな理由を「味が薄いから」と知らされた。
     そこで、人参やジャガイモを丸ごと煮込むポトフを提案した。
     うちの奥さんなんかも、煮る時間を短く済ませるためか硬い部分を残さないためか野菜を小さく切りがちなんだけど、それをやると野菜の旨味はスープに出てしまって、スープは美味しくなっても具の野菜からは味が抜けてしまう。
     野菜そのものが嫌いだというのでなければ、皮だけ剥いて丸ごと煮てしまい、煮えてからナイフや菜箸で切り崩すと、野菜の味が具に残る。
     ただし、その場合は今度はスープに味が足りなくなるので、その点はコンソメの素などで補うか、ポトフ用のスープを使うと良いだろう。
     煮る時間は長めになるものの、野菜を細かく切る手間は省けるし、鍋に蓋をしてコトコトと時間を掛けて煮ると、ナイフなんか使わなくても、人参なんかスプーンやオタマでも崩せるくらい柔らかくなる。
     やったことの無い人は、切り分けた野菜を煮た時と、丸ごと野菜を煮た時とでの味の違いに驚くと思う。
     あっ、キャベツは流石に四つ切りくらいにします、念のため(・_・)ノ

     8歳の子供が咳をしているということで、お客様から子供用の咳止めを注文された。
     『ムヒのこどもせきどめシロップS』を案内したが、詳しく訊いてみると乾いた咳をしているということと、粉が飲めるというので『麦門冬湯』を勧めて使っていただくことになった。

     

  • 人には時として増長も必要?

     高齢のお客様から、病院で『ビオフェルミン』を処方されているものの、便秘に効かないと相談を受けた。
     病院で処方されている薬の代わりなんて、ドラッグストアーでおいそれと提案できるもんじゃないけど『ビオフェルミン』は、まぁ乳酸菌だから、ちょっと考えてみよう。
     症状を詳しく訊いてみると、腸が動かない感じだそうなので、『桂枝加芍薬湯』を案内してみた。
     内臓が未発達な幼児の便秘には水飴の入った『小建中湯』を使うが、その『小建中湯』から水飴を抜いたのが『桂枝加芍薬湯』で、本来はストレス性による便秘や下痢を正常の状態に戻す漢方薬である。
     他に、食事の量が減っているというお話もあったため、腸内の水分を吸収して便の嵩を増やす『サトラックス』も紹介した。
     とはいえ、病院に通っているのであれば、加齢による体内の水分の不足で起きる便秘を改善する『潤腸湯』を処方してもらうという手もある。
     なので、担当医に『潤腸湯』『桂枝加芍薬湯』の処方について相談してみるよう勧めた。
     自信は必要だけど、天狗になっちゃ駄目なんである。

     『ルルアタックNX』を購入されるお客様に念のため症状を尋ねると、主訴は鼻水と咳であるものの、鼻水は透明なサラサラで咳もそれほどではないそう。
     ふむぅ、そういうことでしたら体内を温めるだけで改善しそうにも思えます。
     そうお話して『葛根湯』を勧めると、一緒にお買い上げになった。
     勿論、上半身を温める『葛根湯』は咳には適応しないんだけど、咳がそれほどでもないというのは、単純に寒暖差によるものか、花粉などの異物を吸って反応しているだけかもしれず、そういう場合には無視しても構わないので。
     一応の咳についての鑑別方法としては、冷たい水と温かいお湯のどちらを飲むと楽になるかで試すというのがあることを、お客様に伝えた。
      冷やして咳が楽になるようなら『五虎湯』か適しているし、温めて楽になるのなら『葛根湯』『小青龍湯』となる。
     今回の場合は、内臓が冷えていると出る透明でサラサラな鼻水ということだったので、その点は考えなかったけど。

     やや高齢のお客様がサプリメントの『ノコギリヤシ』をレジに持ってきて、「夜飲べば効くか」と質問されるので症状を尋ねると、夜間にトイレで起きてしまうからとのことだった。
     確かに『ノコギリヤシ』は、アメリカなどではそういう用途で処方される薬だけど、日本では医薬品としての効能は、まだ認められていない。
     効能が認められている漢方薬のほうが良いのではないと話すと興味を持たれたので、『八味地黄丸』を紹介すると購入を決められた。
     また、『八味地黄丸』で効果がイマイチと感じる場合には、高齢でもあるから『サモンエース』(知柏地黄丸)や『ジェントスルー』(八味地黄丸加五味子麦門冬)というような乗り換え先もあることを伝えた。

     『チクナイン』(辛夷清肺湯)を購入されるお客様に使用経験を確認したところ、初めてとのこと。
     ただ、蓄膿症と診断されたことはあり、鼻汁が喉に落ちるというから、適応から考えても最初の候補となるので、そのままお買い上げ頂いた。
     そして、鼻汁が喉に落ちてくるのは胃が弱っているためと考えられるので、胃に優しい食事に切り替えることと、蓄膿症は上半身に不要な熱が篭るのが原因だから、上に昇る熱が循環するように下半身を温めるよう勧めた。

     

  • 「つづきはWEBで」って、ホントにアクセスしたことあります?

     お客様から「ホワイトテープを」と注文されたので『ニチバン』のような物かと思って案内したら、テーピングのことだった。
     小学生の子供が靭帯損傷して、整形外科の担当医から薬局で買うように言われ、門前薬局に行ってみたら置いていなかったため、うちの店に買いに来たそう。
     しかも、テーピングの仕方については「フィギュアエイト」の方法でと担当医から言われたものの、詳しくはネットで調べるようにと告げられたとか。
     なに、その「つづきはWEBで」みたいな対応。
     手順を書いた紙なんかを、患者に配っちゃいけない法律でもあったっけ(-_-;)?
     私もテーピングについては詳しくないんだけど、包帯みたいにグルグル巻くんじゃなくて、複数本を適度な長さに切って患部を固定するように貼ることを説明したら、やっぱり包帯のようなイメージをしていた模様。
     そして、38mm幅を一巻きお買い上げ頂いたんだけど、3日後にスキー合宿に参加する予定と聞いてビックリ。
     一週間ほど前に足首を捻って痛みが引かなかったため受診し、一応は担当医からはテーピングすれば大丈夫と言われているらしい。
     ああ、足を捻った程度だからと、初日に受診しなかったのか~。
     日記でも繰り返し書いてるけど、「酷くなったら病院へ」というのは、まったくもって賛同できない。
     今どうなってるのかを知るために、まずは病院で診てもらうくらいの気持ちでないと。
     それも自分の体じゃなくて、子供ならばなおさら。
     私自身も小学生の頃に、足を捻って捻挫だと思ったら剥離骨折を起こしてたことがある。
     その時の担任は、親に連絡もしないで私を普通に歩いて帰したからね。
     教師は例外無くクズヽ(`Д´)ノ………私怨です、念のため。
     今回のお客様にスキー合宿に指導者が付いて行くのかを訊いてみると、どうやらいるらしいので行く前に連絡を取ってテーピングについて改めて訊いてみるよう勧めた。
    https://youtu.be/vwFMZjmoMx8

     『スクラート胃腸薬S』と『チクナイン』(辛夷清肺湯)をレジに持ってきたお客様に、使ったことがあるか確認したところ、『チクナイン』についてはネットで見て自分に合うと思ったそう。
     主訴は鼻づまりと胃の不調で、鼻の奥が詰まり、鼻汁が喉に落ちてくるというから、適応することを伝えた。
     ただ、鼻汁が喉に落ちてくること自体が胃の不調と関係しており、『辛夷清肺湯』の生薬構成は胃薬に近い。
     だから、『スクラート胃腸薬S』の方は不要になると考えられることを説明すると、病院からストレス性の胃の不調に対する薬が処方されていて、それを使い切ったため市販薬をと思ったらしい。
     ありゃ、それでしたら処方していた薬に合わせたほうが良いかと。
     しかし、お薬手帳も現物も持ってきておらず、薬の名前も覚えていないという。
     それですと、なおさら現代薬と生薬を合わせた『スクラート胃腸薬S』は、いったん保留したほうが良いと思われ。
     処方された薬を確認してから市販薬を選定するよう勧めて、本日は『チクナイン』のみをお買い上げ頂いた。
     先にも書いたように、『辛夷清肺湯』は胃の機能を正常にすることで鼻づまりを治す物なので、胃の不調も改善するかもしれないし。

     

  • お客様への声掛けは『恐怖新聞』を読むが如し

     お客様から、『パフロンゴールドA』と『パブロンSα』の違いを尋ねられた。
     こりゃまた微妙な(^_^;)
     こういう時には考える時間稼ぎに、逆質問をする(笑)
     という訳で症状を尋ねると、鼻水と鼻づまりを往来していて、痰が喉に張り付く感じがするという。
     ほほぅ、なるほどなるほど(゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。)
     と頷きながら、目では成分表示を追い、頭の中では情報の突き合わせをする。
     いや、決して聞き流してる訳ではありませんよ。
     念のため(o´・ω-)b
     そして口からでまかせ……ゲフンゲフン((( +д+))o=3=3
     もとい、お客様にイメージしてもらいやすいように用語を選び、『パフロンゴールドA』は広く浅いオールマイティーで、『パブロンSα』の方が痰を伴う咳や鼻炎への効果に期待ができますと説明。
     すると、すでに発症してから日が経っており、その間にも現在も発熱はしていないというので漢方薬を提案すると、実は『小青龍湯』を服用したという。
     はい、症状と経過の他に、使用した薬の確認もしないと駄目ですね私。
     研修だったら、講師から注意されるところです。
     ただ、お客様は今後の発熱を心配して、解熱剤の入っている現代薬を希望されたため、『パブロンSα』に『新ヒストミンゴールド』を併用することを提案した。
     『新ヒストミンゴールド』にはカフェインが入っておらず風邪薬との重複を避けられ、主成分の麦門冬は痰にも良い栄養ドリンクなので。
     また、漢方薬では鼻水と鼻づまりの往来からして『小青龍湯』は適応しないから、発熱にも使える鼻炎薬の『葛根湯加川きゅう辛夷』と、痰の張り付きを主体にしつつ鼻づまりの解消も狙って『ダスモック』(辛夷清肺湯)を案内した。
     本日は、『パブロンSα』と『新ヒストミンゴールド』の組み合わせでお買い上げ頂いた。
     食欲はあるというお話だったけど、痰の張り付きは胃炎による体内の乾燥の可能性があることを説明し、食事は量を控えて消化の良い物にするよう伝えた。
     そして、お風呂には入っているというので、引き続き体を温めるよう勧めた。

     何度か日記に書いているように、お客様から直接的に相談を受けるのは極めて稀(まれ)。
     1日に2~3件は日記に取り上げてるけど、殆どは自動販売機のように買われてしまう。
     中には、薬の注意点や養生法をお話しようとしても、お会計で金銭のやり取りを終えるとレシートすら受け取らずに立ち去ってしまわれる。
     メンタルが豆なので、1日の終りには「明日からは自動販売機かお地蔵さんになろう」と思うくらいに凹んでいたりする(´・ω・`)
     だからたまに、来店するなり一直線にお客様から近づいてこられると、ものすごくビビッてしまう。
     心に余裕が無いから、驚いてしまってごめんなさい(^_^;)
     で、そんなふうに迫られて、その迫力がちょっと怖かった。
     いや、それだけ苦しかったんだと思いますが、お客様の形相が殺気を帯びてるかのようだったので……。
     相談された主訴は、腹痛と吐き気と下痢。
     お臍(へそ)の周囲が痛むそうで、食べた物などでは思い当たらないという。
     まぁ、こうして店頭に来れるくらいなら対処できる範囲かなとも思い、もう少し詳しく訊こうと思ったら、「できるだけやすい胃腸薬を」とリクエストされた。
     予算も大事だからそれは良いんだけど、胃腸薬じゃない物を案内したいのですが、いかが?
     恐る恐る切り出すと、「胃腸薬ではない」という言葉に疑問に思ったのか、さっきまでの殺気のような勢いが穏やかになった。
     言ってみるもんだなー。
     案内したのは、風邪の後期や胃腸の風邪に用いる『柴胡桂枝湯』である。
     柴胡で肝臓を助け、桂枝で胃を助けることで、解毒と健胃と整腸作用を一気に面倒を見ようと。
     1日3回の服用が基本だけど、症状からして、すぐに服用して翌朝まで待たずに寝る前に服用するよう勧めた。
     お客様からは、今日はおかゆにした方が良いかと尋ねられたので、いっそ食べずに水分補給だけにするか、塩分も摂るために味噌汁やスープで過ごすようお話した。

     桐灰の『ひざホットン』の替え用をレジに持ってきたお客様に「取替え用で宜しいですか?」と尋ねたら、「えっ? いや! 本体が欲しいんだけど」と言われて一旦お会計を中止。
     パッケージにデカデカと「取替え用」と書いてあるから間違えようが無いと思っていたけど、やっぱり声は掛けておくもんだなと思った。
     ただ、声を掛けるのは寿命が縮むくらい労力が必要なんだよねぇ。
     まるで『恐怖新聞』を読むかのように(;´・ω・)