• タグ別アーカイブ: 七物降下湯
  • 咳の音は重要な情報、マスク越しなら聞かせて下さい

     湿った音の咳をしているお客様が、『パブロンSせき止め』と『パブロンせき止め液』を比較していて後者を持ってきたので、体を冷やす成分が入っているため合わないと考えられることを説明したけれど、そのまま購入された。
     本当なら、湿性の咳は内臓が冷えてる可能性があるから『カンポアズマ』の方を勧めたいところ。
     お腹周りを温めてもらいたいので、お客様には積極的に温かい物を飲み、下半身に厚着をするよう勧めた。

    【第(2)類医薬品】《ツムラ》 生薬製剤 カンポアズマ 8包

     お客様が『エスタックイブファイン』をレジに持ってきたけれど、主訴は鼻水で、ちょうど出た咳が湿った音をしていたため、内臓が冷えている可能性をお話して『パブロンSせき止め』ならば、鼻水への効果も期待できることを説明して変更となった。
     お客様が『アルフェミニ』も一緒に購入されるので詳しく訊いてみると、貧血というものの回転性の目眩(めまい)のようなので、水分代謝の異常と考えられることを説明して『苓桂朮甘湯』を紹介した。
     鉄分の補給が有効なのは、ストンと落ちるような目眩である。
     もっともそれも、検査を受けてみないと分からず血流不足ということが考えられ、その場合には『人参養栄湯』の方が適応する。
     雲の上を歩いてるようなフワフワとした目眩だと、血圧が考えられ、これもまた病院を受診してみないと分からないが、『七物降下湯』が候補となる。
     お客様は栄養ドリンクにも興味を持たれていたので、タウリン系と生薬系との使い分けを説明した。
     『リポビタンD』に代表されるタウリン系は、最後のラストスパート、後は倒れるだけという場面に向いていて、『ユンケル黄帝液』のような生薬系はまだ先が長いとか、これから何かを始めようという時に適している。

    アルフェミニ

     高齢の常連のお客様から肩の湿布を貼り直してくれとお願いされたけれど、法律上、患者に触れられないことを繰り返し説明するしかなかった。
     詳しく訊いてみると介護施設で貼ってもらったようなのだけれど、話が判然とせず認知症が進んでるようにも思われた。
     ううむ、1人で出歩いてるのが心配。

    認知症の人を理解したいと思ったとき読む本
     

  • 薬を買うお店は、決めてもらった方が良い理由

     常連の高齢のお客様がお薬手帳を持って来店し、主治医に処方されたという3種類の薬の残りの扱いについて相談された。
     調べてみると全て胃薬で、保護成分と修復成分と制酸剤だったのだけれど、それぞれ違いを考慮しないまま自己判断で使っているというため、調剤してもらった薬局で残薬の相談をするよう勧めたところ、病院ごとに薬局を変えていると分かり、薬局を一本化するよう提案した。
     前はお薬帳を持たないまま薬を買いにいらしたから、こうして持ってきてくれたのは、まずは一歩前進。
     お説教にならないように、少しずつでも現状の改善を目指していきたいところ。
     お客様からは、他に目眩(めまい)の相談を受け、高音の耳鳴りもするというため、科目が違ってもいずれかの医師に相談してみるようお話をした。
     受診している病態が変化していたり、使っている薬の副作用ということもあり得る。
     高音の耳鳴りを伴う目眩となると血圧が考えられるから、『釣藤散』『七物降下湯』が適応するかもしれないと思い当たったが、今回は残薬のことも含めて調剤薬局や医師を頼ってもらうことを優先して、口を出さないことにした。
     情報を隠すつもりはないものの、出せば良いってもんじゃないのが難しいところ。
     ありがたいことに、提案した薬を「アンタが言うなら買うよ」って患者さんもいるんだけど、それはそれで困るんである。
     通ってもらえる回数が増えれば、提供する情報を個別の患者さんにカスタマイズして、より精度を高めることができるのだ。

    七物降下湯

     家族連れのお客様から子供用の虫除けの相談があり、ユーカリ油とディートとイカリジンの違いを説明した。
     ユーカリ油はハッカ油と同じく健康被害が少なく虫の忌避効果があるので、子供にも安心して使える。
     ただ、効果としては弱いのも確かで持続時間も短め。
     ディートは濃度によって、医薬品と指定医薬部外品との区別が代わり、子供に使う場合の濃度は薄い物を選んだほうが良い。
     その段階で怖いと思われる人もいるかも知れないが、そもそも虫と人間とでは神経の構造が違い、虫には効果があっても人間に害があるとすれば、あくまで濃度の問題。
     塩も摂りすぎれば毒になるのと同じだから、使用する濃度に気をつければ効果と安全性のバランスが一番取れている。
     なによりも、開発されてから50年以上の実績があるのと、対応する虫の種類も多い。
     イカリジンはドイツで開発されたのは1986年だが、日本では2015年に承認された新顔。
     年齢制限や使用回数の制限が無いという点が安心で便利だけれど、現在のところ対応できる虫で確認されているのは「蚊、ブヨ、アブ、マダニ」のみなとこには注意が必要。
     学童で先生に虫除けを預けておくというため、効果の確実性を取ってディーとの『ムシペールα』を案内し、お買い上げいただいた。
     本人には、スプレーをするのではなく掌に出して手足に塗る方法を教えた。

    ムヒの虫よけ ムシペールα
     

  • 手荒れ予防に、キッチンペーパーでこすり洗い

     お客様から手荒れに『メディクイッククリームR』を求められたけれど品切れだったのと、手の皮が剥けていたため患部を保護する『メディクイック軟膏R』を勧めたところ、お買い上げいただいた。
     軟膏はベタつくから嫌がる人がいるけれど、クリームとの違いはまさにそのベタつくことであり、ベタつくことによって服と擦れたり物を触ったりして患部が刺激を受けるのを防ぐ。
     一方クリームは、人間の皮膚のバリヤーが強くて薬効成分が浸透しにくいのを、バリヤーを破るように調合されているので、特に症状が酷い患部に向いている。
     だから場合によっては、患部の場所と症状によって使い分けるという方法もある。
     ただ、今回のお客様の場合は患部の見た目が重い症状に見えたため、病院を受診することを勧めた。
     また、手洗いをするさいに石鹸やハンドソープを使わずに、キッチンペーパーでこすり洗いする方法も提案した。
     手を洗った後にキッチンペーパーで水気を取るのではなく、キッチンペーパーを使って流水でこすり洗いすることにより、汚れだけを落として肌を守る皮脂を落としすぎないようにするのだ。
     お客様がお帰りになってから、『ヒビケア軟膏a』を案内するべきだったかもと思った。

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     サプリメントの『ヘム鉄』を手にしたお客様から目眩(めまい)の相談を受け、詳しくお話を訊くと病院を受診したことは無く、天井が回るような回転性だというため、水分代謝の異常の可能性を説明し『苓桂朮甘湯』を案内したところ、購入された。
     目眩には他に、ストンと落ちるような感覚のものがあって、鉄剤が必要となるのはこのタイプである。
     ただし鉄分不足とは限らず、血流の改善が必要な場合があり『人参養栄湯』も候補となる。
     そして、雲の上を歩くようなフワフワとした目眩は、血圧が関係するので注意が必要なことを伝えた。
     漢方薬では『七物降下湯』などが考えられるが、一度は受診しておく方が良い。
     今回は水分代謝の異常が考えられるため、水分の補給をこまめにするように勧めた。
     というのも腸が一度に吸収できる量は少なく、喉が渇いたときだけ飲んでいると吸収できなかった分を排泄したり、反対に余分な水分を不要な場所に溜め込んでしまうため、30分~1時間といったように時間を決めて一口程度を飲んでおくのが良い。

     

  • 痛み止めの飲み薬には、鎮痛成分だけのタイプと鎮静剤入りのタイプとがあります

     お客様が『イブA』を購入されるさいに、無印と違って眠くなる可能性のある鎮静剤が入っていることを説明してヒアリングすると、頭痛に使っていて緊張型と偏頭痛の両方というため、頭を締め付けられるような緊張型の症状が起きているときには上半身を温める『葛根湯』を使ったり軽く体を動かしたりするのが効果的で、ズキズキするタイプの偏頭痛の方は胃の不具合と関係があるため、内臓も含めて体を休めるのが重要であることを説明した。
     頭痛だから食事を変えようという人は少ないかもしれないが、胃と関係する偏頭痛の時には消化に良い食事をするように勧めた。
     漢方薬を使うとすれば、『呉茱萸湯』『五苓散』が候補となる。
     朝方に頭が重くて午後にかけて頭痛が和らぐ人は血圧が関係していると考えられるため、繰り返すようなら病院を受診しておいた方が良い。
     適応する漢方薬としては、『釣藤散』『七物降下湯』などが考えられる。

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     夫婦のお客様から『OS-1ゼリー』の問い合わせがあり、品切れであることを説明し、他の経口補水ゼリーをお勧めしてお買い上げいただいた。
     腸は一度に受け止められる水分の量が決まっているので、液体よりゆっくりと胃に送られるゼリーを使うのは体の吸収の面で良い選択であることを伝えた。
     ただ、飲むのが高齢の父親だというため、 『OS-1』を入手したとしても他の経口補水液と比べて腎臓に負担がかかる内容なので、自己判断で飲ませずに医師や薬剤師、あるいは管理栄養士の指導で飲ませるようお話ししたところ、医師の往診があるというから、使う前には医師に相談するよう勧めた。

    OS-1ゼリー
     

  • 鎮痛剤は、どれもが「同じ痛み止め」ではありません

     お客様が『バファリンプレミアム』を購入されるさいに、『バファリンA』とは縁もゆかりもない別物と伝えたところ、「同じ痛み止めですよね?」と尋ねられた。
     『バファリンA』は末梢神経に効果のあるアスピリン製剤で、末梢神経というのは神経の先っちょのことだから、虫歯とか肩こりとか「痛い場所で効く」のが特徴。
     ただし、その働きゆえに胃を傷めやすいので胃を保護する成分が一緒に入っている。
     一方『バファリンプレミアム』はイブプロフェン製剤とアセトアミノフェン製剤を重ねて、さらに鎮静剤を足した物であるから効果は抜群と言えるかもしれないが、その反面、眠くなる可能性がある。
     イブプロフェン製剤の化学構造式はロキソニンに似ていて、痛みの信号の伝達を阻害するとともに、その信号を受信するのも抑制するから、良く効くといえば効くが、痛みを伝達するホルモンは胃を保護する命令も兼ねているため、それを止めるということは胃を保護する機能も止まってしまい、それはそのまま副作用となる。
     アセトアミノフェンは痛みを抑えるという効果は遜色ないものの、炎症を抑えるのは弱いとされている。
     そのことからも分かるように、「痛み」と「炎症」は別な現象なのだ。
     そして『バファリンルナi』はイブプロフェンとアセトアミノフェンを合わせているのが同じだが、鎮静剤は入っておらず、効果を高めるのに興奮作用のあるカフェインが加えられている。
     生理痛の薬と思っている人が多くて、男性に勧めると不思議に思われることもあるけれど、鎮痛剤に男女の区別は無い。
     むしろ気をつけるべきは、カフェインが入っているから、ゆっくり休みたい場合には向かないと考えられる点で、睡眠のことを考えると『バファリンプレミアム』の方を選ぶ場面もあるだろう。
     お客様には痛み止めにも得手不得手の症状があり、例えば頭痛に使うとしても頭痛自体に種類と異なる対処法があることを説明した。
     先にも書いたように痛みを止めると胃の保護機能も止まってしまい、ズキズキする偏頭痛は胃の不具合と関係するから、胃を悪くして起きた偏頭痛に鎮痛薬を使って一時的に治まっても、それで普通に食事をして胃に負担をかけてしまうと、また偏頭痛が起きて鎮痛剤を使うという無限ループに陥ってしまうこともある。
     このタイプの頭痛には、漢方薬の『呉茱萸湯』『五苓散』など水分代謝を改善する物が向いている。
     また、頭を締め付けられる肩こりと連動した頭痛の場合は、末梢神経に働きかけた方が良いのでアスピリン製剤が向いているといえるし、血流を良くすることが養生法でもあるから上半身を温める『葛根湯』を使うという方法も考えられる。
     目の奥が重くなったり、午前中は頭痛がして午後に楽になったりするタイプは血圧と関係する頭痛なので、鎮静剤が入っている鎮痛剤のほうが効果的で、漢方薬なら『釣藤散』『七物降下湯』が適応する。
     鎮痛剤だけでも、症状によりいろんな選択肢があるのだ。
     お客様は鎮痛剤として常備薬にしたいというので、症状と適応を外した時のために、小容量の物を揃えておく方法を伝えた。

    バファリンプレミアム

     夫婦のお客様が来店し、『ルルアタックNX』を購入され症状を確認したところ、患者は奥さんで、主訴は鼻水と咳だというので適応することを伝えた。
     ただ、熱が無いのであれば解熱鎮痛薬は要らないから総合風邪薬ではなく、鼻炎薬か咳止めの薬を選べば、鼻炎薬にも咳止めの成分が入っているし咳止めの薬にも鼻炎に効果のある成分が入っている物があるので、その方が適切とも言える。
     お客様には風邪で体を休めるのは内臓も含めてとお話しして、食事は消化に良いものをと勧めたところドリンク剤も希望されたので、『ヒストミンゴールド液プラス』を案内して、一緒にお買い上げいただいた。

     

  • 鎮痛剤には、眠くなる成分が入っている物もあります

     常連のお客様から『ズッキノン』を求められたけれど、うちの店には置いていないため同じ処方の『釣藤散』をお買い上げいただいた。
     同じ頭痛にも種類があり、『釣藤散』が適応するのは高血圧からくる頭痛。
     ただし、この場合の高血圧とは数値上のことではなく、その人自身の一日の中での血圧の変化に起因する。
     だから、患者さんが「血圧は高くない」と言っても、実際に測ってみて一日の中での変化が大きいと起こりえる。
     症状としては偏頭痛に多いズキズキではなく、締め付けられて肩こりと連動していたり、朝方に頭が重く、午後にかけて楽になるタイプに向いている。
     ズキズキするタイプは胃の不具合と関係していて、水分代謝の異常も起きていると考えられるから『呉茱萸湯』が適応する。
     数値的に高血圧の場合は、『七物降下湯』が候補になる。
     お客様は『ロキソニン』を飲むと眠くなると言っていたけれど、市販薬だそうだからと鎮静成分の入ったタイプかも知れず、現物が残っていれば調べるのでお待ち下さいとお願いした。
     病院から処方される『ロキソニン』は単味剤だけど、市販薬には単味剤の『ロキソニンS』の他に、眠気を催す鎮静剤を足したタイプの両方があるから注意が必要。
     まぁ、第1類医薬品だから薬剤師さんが説明してくれるはずだけど、急いでる素振りを見せたり、説明不要のオーラを放っていると、説明を省かれてしまう危険があるので、購入時の態度の方が注意が必要かもしれない。

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     お客様が『イハダ』シリーズの顔用と目元用を比較していたので声をかけたところ、ご主人が花粉症で目の周りの痒みを訴えてるというため後者を勧めたうえで、痒み止めや抗ヒスタミン成分の入った目薬を目の周りに塗る方法もあること教えると、目薬は持っていて処方された内服薬が無くなりそうだとのお話だった。
     処方薬の写真を撮ってきてあったので、私用のスマホで調べるとビラスチン製剤の『ビラノア』だと分かり、乗り換え先としてエピナスチン製剤の『アレジオン』を紹介すると、そちらも購入された。
     スマホで調べたさいに、エロゲーの広告が表示されて危うくお客様に見られるところだった。
     あぶねーあぶねー(;´Д`)
     仕事用のスマホを持たせて貰いたいもんである。
     お客様には、花粉症は敵味方の識別をしている腸の機能が低下することで、花粉を敵だと誤認して攻撃することにより起こる症状なので、入浴して下半身を温め、上半身は薄着をしても下半身は厚着をするというように、腸の環境を整えるためにお腹周りを冷やさない対策を勧めた。

     

  • 使っている市販薬の同じ銘柄での違いを知らない人は多い

     お客様から『イブ』を求められたので鎮痛剤の棚を案内したところ、探しているのは『イブA』だった。
     『イブA』には鎮静剤が入っているので眠気を催すことがあれかもしれないとお話ししたうえでお買い上げ頂いたけれど、無印とAの区別がついていない患者さんは多い。
     お客様の主訴は頭痛とのことで、声が弱々しかったから、頭痛でも風邪の時でも胃に優しい食事をするのが大事なことを伝えた。
     頭痛にも種類がありそれぞれ対処法が違うから、本当は詳しい頭痛の話をしたかったのだけれど、そこまでは踏み込めなかった。
     いわゆるズキズキするタイプの偏頭痛は胃の不具合と密接に関係するため、体を安静にして胃に優しい食事に切り替えると症状が軽減する。
     そして鎮痛剤以外では、『呉茱萸湯』『五苓散』といった水分代謝を整える漢方薬が候補となる。
     頭が締めつけられるタイプの頭痛の場合は、肩こりと連動していることが多く、むしろ体を動かして筋肉をほぐすとともに血流を良くすると改善するので、上半身を温める『葛根湯』が適応する。
     他に目の奥が重く感じたり、朝方に頭重感があって午後にかけて楽になるタイプは血圧が関係する可能性が高い。
     この血圧は数値上のことではなく、個人の一日の中での変化の幅が問題になるので「自分は血圧は高くない」といったこととは別。
     また、このタイプも肩こりと連動していることがあり、『釣藤散』『七物降下湯』など血圧を調整する漢方薬が効果的。
     もちろん人間の体は機械ではないから、これらの症状が複合的に現れることがあるため、単純に切り分けも出来ないので、まずは店頭で相談してもらいたい。
     そのさいには、生活サイクルや仕事の内容など、プライベートな情報の中にヒントが隠されていたりするし、できるだけ時間に余裕があるのが望ましい。

    【第(2)類医薬品】エスエス イブ 36錠

     お客様が酔い止め薬の棚の前で迷っていたので声をかけたところ、息子さんが使うそうで、普段は使ったことが無く、水無しで眠くなりにくい物をと要望された。
     しかし息子さんは海外に行くと分かり、飛行機に乗るのであれば眠気を催す物の方が良い事をお話しし、『センパアトラベル1』を案内して、お買い上げ頂いた。
     他に息子さんは、『ウオノメコロリ』の液剤を使っていたそうで、絆創膏タイプを使ってみたらイマイチだったとのお話があった。
     おそらく、『ウオノメコロリ』の液剤には皮膚を柔らかくする成分が入っているのに対し、絆創膏タイプには入っていないから、そう感じるのだろう。
     さっきの『イブ』と同じで、同じ銘柄での処方の違いを知らないのだと思われ、私が「まず相談を」と繰り返し書いているのは、「いつも使っている」という薬をどの程度理解しているのかを確認するためでもある。
     足のイボについては以前に病院で液体窒素での処置を勧められたそうだから、やはり専門家の意見を聞くために再受診するように勧めた。
     それから、海外に行くのであれば塗り薬のステロイド剤と抗生物質があった方が安心なので、家に置いてあるなら持たせるよう勧めた。

     

  • 総合胃腸薬は、胃酸が出るのを抑える制酸剤と消化を助ける消化酵素が一緒に入っているカオスな処方

     お客様から『タイレノール』を求められ、お買い上げいただいたけれど、頭痛や喉の痛みに使っているというので炎症には弱いことを説明して、喉の痛みには『ペラックT』との併用を勧めた。
     それから、頭痛にもズキズキするタイプの偏頭痛や、締め付けられる肩こりと連動したタイプ、朝方に頭が重くて午後になるにつれ楽になるタイプなど種類があり、それらによっても適応する鎮痛剤や対処法が変わってくることも伝えた。
     ズキズキするタイプは胃の不具合と関係するから胃の負担が軽いとされるアセトアミノフェン製剤の『タイレノール』が向いていると考えられ、食事は消化しやすいものが良い。
     漢方薬では、『呉茱萸湯』『五苓散』などが候補となる。
     肩こりと連動した締め付けられるタイプは、上半身を温めて血流を改善するのが良いので『葛根湯』が候補になるし、鎮痛剤は末梢神経に作用するアスピリン製剤の『バファリンA』が効果的。
     朝方に頭が重くて午後に軽くなるようならば、血圧と関係すると考えられるるので、鎮痛剤を使うよりも初めから漢方薬の『釣藤散』『七物降下湯』を使った方が体にも良いだろう。
     こう考えると、鎮痛剤としてはイブプロフェン製剤や同系統の『ロキソニン』は、やはり万能なんだなと思ってしまう。

     お客様が『第一三共胃腸薬』を人から頼まれたというのだけれど、誰が使うのか教えてもらえず、患者がどんな症状かは分からないというので、売って良いものか迷った。
     『第一三共胃腸薬』に限らず総合胃腸薬は、胃酸が出るのを抑える制酸剤と消化を助ける消化酵素が一緒に入っているという、わりとカオスな処方内容なので、症状に合わせた薬選びも重要なことを伝えたうえでお買い上げいただいた。
     また、胃の症状を簡易的に鑑別する方法として、お湯を飲むと水を飲むのとでは、どちらが楽になるのかを確かめるというのを教えた。
     お湯を飲んで楽になるようならば、胃が冷えているか疲れていると考えられ、健胃剤の入っている胃腸薬がお勧め。
     水を飲んで楽になるようであれば、胃炎を起こしていたり胃熱の状態なので、制酸剤が入っているか胃の内壁を保護する成分の入っている物が望ましい。
     お客様は、「伝えてみます」とのお返事だった。

    「ホントは難しい胃薬の選び方」

    「ホントは難しい胃薬の選び方」

     

  • 漫画やドラマなどで、朝起きられないのを「低血圧だから」というのは嘘

     お客様が『ファイチ』購入されるさいにヒアリングすると、検診で貧血について要観察になったとのことだった。
     一口に貧血と云っても鉄不足だけとは限らず、鉄不足の場合は落ちるような感覚になりやすく、疲労を伴う場合には血流の不順、天井が回るような場合には水分代謝の異常、雲の上を歩いているようにフワフワするなら高血圧、そして人間の体は機械ではないから、これらが複合的に現れることもある。
     お客様は、落ちる感覚というほどではないというため、血流の不順により摂った栄養の巡りが悪い可能性をお話して『人参養栄湯』も紹介してみた。
     水分代謝の異常なら『苓桂朮甘湯』が、高血圧には『釣藤散』や、より直接的な名前の『七物降下湯』が候補となる。
     特に、「貧血のような症状」と高血圧はイメージが結びつかないだけに、見逃されがち。
     漫画やドラマなどで、朝起きられないのを「低血圧だから」というのは、作家が良く分からないままセリフにしたか、実は作者は知っているけど言い訳するキャラクターの性格付けに使っているだけだから、勘違いしないようにお気をつけ下さい。
     すると、他にもシミが気になるとのことで『ハイチオールC』を1ヶ月ほど使ってはやめてしまうようというお話から、長期連用が必要と伝えたうえで専門家の意見を聞くために皮膚科を受診してみることも勧めた。
     お客様からは、「詳しくて助かった」と言ってもらえた。

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     お客様が『ルルアタックNX』をレジに持ってきたけれど、主訴は鼻水と喉のイガイガで咳は無いというため、鼻炎薬が喉の面倒も見てくれることをお話しして勧めたところ、『パブロン鼻炎カプセルSα』に変更となった。
     ただ、鼻水が出るというのは内臓が冷えてると考えられ、また喉のイガイガはそれに反して胃炎を起こしていることも想定されるため、スープなどのように温かくあまり噛まずに済む食事をするよう伝えた。

     

  • ネット上の健康情報とのモグラたたきが日常だけど、この記事もウッカリ拡散してしまうとモグラになるかも?

     乳幼児を連れたお客様が風邪薬の棚の前で長考していて『ルルアタックNX』を選ばれたのでヒアリングしてみたところ、主訴は鼻水と喉のイガイガというお話だった。
     花粉症は無いとのことだったが、スギからヒノキに変わってから反応する人もいることを伝え、『パブロン鼻炎カプセルSα』も喉の面倒を見てくれることを説明し変更となった。
     多くの鼻炎薬の効能書きに「のどの痛み」と書いてあるのを知らない人は、案外と多いので確かめてもらいたいところ。
     また、鼻水は内臓の冷えが原因とも考えられるので、温かくて消化に良い食事を勧めると「鍋じゃん」と言われたので、「その通りです」と答えた。

     お客様が、DHA・EPA・鉄・ビタミンのサプリメントが目眩(めまい)に良いというのを「ネットで見た」というのでヒアリングしてみると、病院に行ったことは無く、起きている目眩は回転性だというため、『苓桂朮甘湯』を紹介した。
     そして血圧の関係で通院してるというため、担当医に相談してみるよう勧めた。
     ネットでどういう情報を見たのか分からないけれど、目眩にも種類があるから、サプリメントを使うにしても選別は必要。
     漢方的に考えれば、回転性の目眩は水分代謝の異常で、落ちるような目眩なら血流の改善が必要なので『人参養栄湯』が適応し、雲の上を歩いてるようなフラフラする目眩は血圧が原因と考えられるので『七物降下湯』が候補になる。

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     お客様が『アレグラFX』を購入される際にヒアリングしてみると、連続で服用するといった指導を受けたことは無く、あまり効いていないというお話だった。
     同じ鼻炎薬の棚に並んでいるから分かりにくいかもしれないけど、アレルギーに反応させないための予防薬でもあるから、すでに症状が激しく出ている場合には遅いし、飲み始めたら花粉が飛んでいようが飛んでいまいが毎日続けないと意味が無い。
     お客様の主訴は鼻水と鼻づまりということだから、漢方薬の『葛根湯加川きゅう辛夷』を勧めたいところではあるものの、現代薬を希望されているようでもあるので『コンタック600プラス』を案内してみたところ、以前に『コンタック風邪総合』を飲んだけど効かなかったというため、同じブラン名でも成分が異なることを説明した。
     今回は『アレグラFX』を続けてみるということになったので、飲み切るまでは欠かさないようにと改めて伝えた。

     やや高齢のお客様から、花粉症の目薬に『ロートアルガード』を求められたけれど、一時的にメーカーが品切れを起こしていたため、成分の近い『サンテAG』を案内してお買い上げいただいた。
     お客様には、花粉症は内臓が冷えると症状が強く出るため、積極的に温かい物を飲んだり入浴をしたり下半身に厚着をするなどして、体内を温めると症状が軽減できるかもと伝えた。
     花粉症は外敵と闘うつもりで害の無い花粉症に攻撃してしまう誤認によるもので、その敵味方の識別は腸がやっている。
     つまり、腸の働きを整えることで敵味方の識別が正常になれば、花粉症は軽減できるという次第。
     腸の働きを整えることとしては、消化に良い食事をするとか、ヨーグルトなどの発酵食品を食べるということなどが考えられるものの、色々と考えるのは面倒なので温めるというのが一番単純で実行しやすいだろう。