• タグ別アーカイブ: 五苓黄解
  • 適応を外しても相談に来て頂けて恐縮

     以前に、ご主人の仕事が夜勤で良く寝られないと相談を受けたお客様が、別件で再訪。
     ご主人には『加味帰脾湯』を勧めたのだけれど、服用して具合が悪くなったそう。
     具体的にどう具合が悪くなったのかは本人ではないため分からず、生薬構成からは強く反応する物は無いはずなんだけど、原因が不明。
     うう、ごめんなさい(;´・ω・`)ゞ
     その時に比較した『柴胡加竜骨牡蛎湯』なら、不適応な場合に副作用が強く出るとは思うんだけど……。
     機会があれば、本人にお越し頂きたいところ。
     で、今回の本題の方はというと、息子さんが大学受験で、栄養剤の他に何か必要かと尋ねられたため、風邪の予防と栄養を受け止める体づくりに、『柴胡桂枝湯』を案内した。
     すると息子さんは、みぞおちの辺りが痛むと訴えているとのお話が。
     ありゃ、それは受験のストレスなんじゃないでしょうか。
     そこで『半夏瀉心湯』を勧めてみたけど、今回のところはお話のみ。
     まぁ、ご主人の件で外してしまったからねぇ……。
     それでも相談に来てもらえて、恐縮ですm(_ _)m

     何処の国出身なのかは分からないけど、たどたどしい日本語で『ハイチオールC+』を男性にも使えるか質問された。
     もちろんビタミン剤に、そんな明確な男女差も無いので大丈夫ですと答えたものの、用途を確認したら疲労と肩こりというので『新パワーアクトEX』を案内した。
     どうやら、『ハイチオールC+』は自分が肌に使うため、一緒に服用しようと考えていた模様。
     でも薬は、症状は勿論、性別や年齢、生活環境に体質の違いなど、いくつも相違点があったりするから別々な物の方が効果的だったりして、一緒に服用するというのは勧められない。
     そんなお話を、こちらもつられて少し崩れた日本語で伝えた。
     今回は、『新パワーアクトEX』のみ購入された。

     『大正漢方胃腸薬』を手にされたお客様から、これから飲み会に行くにあたって、他に候補が有るか尋ねられたので、『五苓黄解』を紹介した。
     しかし、年末年始に飲み会が続いて以来、疲労もあり、やや体の具合が低調であるらしいため、『六君子湯』を勧めた。
     だけど『六君子湯』は、価格が手頃な小容量の物が無い。
     そりゃ確かに、これから飲み会に行くのに2千円以上もするのでは気乗りしないのは仕方の無いところ。
     まぁ、飲み会を抜きにして、胃腸の不調の改善には役に立つはずでは有るんだけど。
     とにかく予算面から考えると、最初の『大正漢方胃腸薬』が良いでしょうという事になり、お買い上げ頂いた。
     そして、飲み会に参加する前に温かい物を飲んで、胃に準備運動をさせるようにお話した。
     それをしていれば、胃腸薬は不要なんですが(苦笑)

     

  • 薬の頼まれ物は伝言ゲームというより連想ゲーム

     2歳児の咳と痰の相談を、お客様から受けた。
     発熱は無く、夜に咳が強くなるとのこと。
     『キッズバファリンかぜシロップ』ではどうかと尋ねられたけど、発熱がない時に解熱剤入りを使うと、かえって疲労させてしまうため避けるように説明して、『キッズバファリンせき止め』を勧めた。
     また、粉をお湯に溶いて飲ませられるようなら、『五虎湯』『麦門冬湯』が適応しますと紹介した。
     今回は、『キッズバファリンせき止め』を購入。
     それと、本人は食欲はあるというお話だったけど、頭が欲しがっていても胃は弱っているはずなので、甘い物を与えて満腹感を感じさせ、量を食べさせないようにとお話した。

     友人が二日酔いとのことで、「二日酔いに良く効く物を」と要望されたため『五苓黄解』を案内した。
     しかし症状を確認してみると、飲んだのは昨夜で、その後に嘔吐し、それがまだ続いていて頭痛もあるというので、『柴胡桂枝湯』の方を勧めた。
     下痢があれば『胃苓湯』をとも思ったけど、それは無いとのことだった。
     お客様自身は漢方薬に興味を示したものの、本人は顆粒も液剤も飲めず、錠剤を希望しているらしかった。
     液剤も飲めないというのは、私が知る限りでは珍しいパターンで困った。
     また、本人としては主訴は頭痛としているらしく、そのため二日酔いの薬より鎮痛薬へと要望が変わった。
     ううむ、鎮痛薬は胃に負担を掛けがちだから、今は避けてもらいたいんだがなぁ。
     一応は、そう説明して『バファリンプレミアム』を案内して、購入して頂いた。

     しもやけの相談でいらしたお客様に、血行を良くする物として『ヒビエイド』を案内したところ、隣の『ヒビケア』を購入された。
     まぁ、同じ内容なので全く問題無し。
     おそらく、『ヒビケア』のパッケージの方が説明書きが分かりやすかったのだろう。
     あと、しもやけを防ぐには、指先を温めて血流を良くすることが重要なので、お風呂に入る時には湯船にちゃんと手を入れたり、シャワーは指先に重点的に浴びるようお話した。
     特にシャワーの器具を手に持つ人は、手にシャワーを浴びることが案外と無いので注意が必要。
     頭や体を洗う時にも、手を動かしてるから、じっくりと指先に浴びるということが、やっぱり無かったりする。
     また、内服薬として『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を紹介した。

     

  • 他のお客様に薬の説明をしている時にはお待ち下さい……

     やや高齢のお客様から、成人の娘さんの咳の相談を受けた。
     正確には、最初に『コルゲンコーワトローチ』の錠数の少ない物をと希望され、症状を尋ねたら成人の娘さんで、頼まれた訳ではないというため、より詳しく訊いてみた。
     すると、当初は鼻づまりで『ベンザブロックS』を服用し、その後に咳になり今度は『ベンザブロックIP』を服用したものの、効かなくて咳が長引いているという。
     私としては、どうして咳なのに『ベンザブロックIP』に乗り換えたのかが謎(^_^;)
     おそらく、風邪薬で神経が正常に働かなくなり体内が乾燥して咳になっているのでしょうとお話して、乾燥を取り除いて患部を潤す『麦門冬湯』を勧め、咳き込む場合にと『五虎湯』も紹介した。
     また、仕事でのストレスも有るようだというお話が出たので、『麦門冬湯』は胃薬としても働くことを説明して、お買い上げ頂いた。
     ただ、本人は野菜が嫌いで、お風呂に入らずシャワーで済ませてしまうそうなので、もう少し養生についてお話したかったのだけれど、ペットフードを購入されるお客様がいらして、「早くしろよ!!」と怒鳴られたため、そこまで出来なかった。
     一応、医薬品を買わないお客様用の別なレジはあって、常連のお客様だと、私が薬の説明をしている時には察してくれて、会釈だけして別なレジの方に向かって下さるんだけど。
     うう……、相談用の別な窓口が欲しい(;´・ω・)

     ウコン関係の棚を眺めているお客様に声を掛けてみたら、これから飲み会で二日酔いを避けるために選んでいるとのお話。
     二日酔いは、アルコールの分解よりも脱水症状による水分代謝の異常の方が影響が大きいため、実のところ飲み会に参加する前に経口補水液を飲んでおけば充分なことを説明した。
     医薬品なら、『五苓黄解』がお勧めなんですけどね。
     一応、案内だけはしてみたけど、お客様自身は以前にウコンが効いた気がするとのことで、プライベートブランドのウコン入りドリンクを購入された。

     お客様から、『ルテイン』関係の2種類のサプリメントについて、内容の違いを質問された。
     医薬品と違って、サプリメントは効能めいたことは言えないし、メーカーから資料を貰ってない商品は、そもそも内容について把握していないから、実のところ説明に困る(;´∀`)
     一応、成分を確認すると、片方には植物油由来のビタミンEが入っているので、血流を良くすると考えられますと伝えた。
     そのうえで目的を尋ねると、目のかすみだそうで、以前にかすみ目の目薬を使ってみたら、涙が多く出て駄目だったというのだけれど、どの商品だったのかは覚えていないそう。
     覚えておきましょうよ、薬の合う合わないは重要な情報ですよん。
     内服薬として、『牛車腎気丸』を紹介したけれど、今回は飲み慣れているというビタミンEが入っていない方の『ルテイン』を購入された。

     やや高齢のお客様から、『ガストール』と『ガストールアクティブ』の違いを尋ねられ、アクティブの方は生薬の種類が多く入っていることを説明した。
     病院を受診していないものの、自身は逆流性食道炎かもと思っているというお話だったため、『半夏瀉心湯』を案内してみた。
     ただ、高齢の親には漢方薬が処方されていて、効いたかどうか分からないからと、漢方薬は好まない様子。
     また、自身も以前に『大正漢方胃腸薬』を胃痛に服用したことがあり、その時には効かなかったそう。
     もし本当に逆流性食道炎ではあれば、『安中散』『芍薬甘草』の『大正漢方胃腸薬』では適応しないだろうと思われるので、そう伝えてみた。
     すると、今回は生薬の方を試してみるとのことで、『ガストールアクティブ』を購入された。
     漢方薬が嫌だというのに、生薬系の方を選ぶというのは、やや分かりにくい心理。
     ううむ、分からないのは、こちらの修行不足か(^_^;)

     

  • 患者さんの要望をどこまで拾うか

     やや高齢のお客様から、指先の荒れの相談を受けて患部を見せてもらうと、ただテープで覆っているだけだったので、指キャップを案内してお買い上げ頂いた。
     塗り薬も勧めてみたのだけれど、大工さんで鉋(かんな)を使って仕事をするため、クリームや軟膏が使えず、手袋も駄目とのこと。
     『キューピーコーワゴールドαプラス』などで体の内側から血流の改善によって皮膚の材料が運ばれやすくするのと、『チョコラBB』などでその材料を補うことを提案してみた。
     今回は、それらの購入には至らず。

     水仕事でも落ちないケアクリームをと、お客様からリクエストされたものの、患部を見せてもらったら、手荒れで傷口がある状態。
     希望のケアクリームはハンドケアのコーナーにあるけれど、現状からすると期待するほどの効果は得られないことをお話したところ、お客様自身で『馬油』と『ヒビケア』を選んで購入された。
     保湿と血流改善で、良い選択だと思う。
     手荒れというと、一般的には「保湿」だけを重要視して、皮膚の再生のための血行については考慮しない傾向があるから。

     お客様から、喉の痛みと腹痛の相談を受けた。
     これは、対応が難しい。
     風邪の予兆がするというので、腹痛に胃腸炎向けの『柴胡桂枝湯』を当てて、喉の痛みには『ペラックT』をと考えた。
     そしたら、これから飲み会に行くという。
     ひえ~、ますます難しい(^_^;)
     『五苓黄解』の方が良いのかな、でも後日のことも考えると、やっぱり『柴胡桂枝湯』のような気もする。
     発熱に備えるには、麻黄が必要な気もするし……。
     考えあぐねた結果、『柴胡桂枝湯』を胃腸炎に使い、発熱には『ルルアタックFX』を使うという、異色の併用を提案して、お買い上げ頂いた。
     本当は、2日ほど何も食べないで、スープだけで過ごしてもらいたいことを、付け加えておいたけど。

     

  • ターゲットに的を絞らないと当たりません

     若い男性のお客様が『葛根湯』をレジに持ってきて、風邪に適応するか尋ねられた。
     風邪というのは、医学的には「風邪症候群」という複合的な病状の総称みたいなもので、実のところ定義は曖昧だったりする。
     つまり、「風邪に適応するか」という質問は、厳密には成立しない。
     なので、症状の方を細かに尋ねていくことになる。
     ところが、短気なお客様や、外出途中で急いでいるというお客様だと、この症状の確認すらさせてもらえないまま、「効くヤツを」と言われて困ったりする。
     効かせるためには、ターゲットの絞り込みが必要なのに。
     今回のお客様は、その意味では治す気マンマンで、こちらとしても下手にターゲットを外せない。
     ……良く考えたら、こっちの方が面倒だ(;^ω^)
     すでに発熱したうえ寝汗もかいているというから、『葛根湯』はもちろん『麻黄湯』の適応時期も過ぎていると考えられるため、『柴胡桂枝湯』を案内して、お買い上げ頂いた。
     他に、サプリメントの併用の効用も尋ねられたけれど、摂取した物を処理するのも体には負担になるため、もし使うとしても回復期になってからとお話した。
     また、同じ栄養素のサプリメントでの、メーカー別の効果の違いについて質問された。
     うーん、そればっかりはなんとも……。
     体内での吸収のされ方はメーカーによって違うと考えられますが、それはもう自分で飲んでみた時に、体感を継続的にメモしていくしかないかと。

     これから飲み会に参加されるとのことで、お客様から液剤の相談を受けた。
     アルコールによる脱水症状と上半身に篭もる熱を降ろすための『五苓黄解』を筆頭に、血行を良くして消化を助ける『液キャベコーワ』と、体内で起きる炎症を抑える『ソルマック 胃腸液プラス』を案内した。
     私のイチオシは『五苓黄解』なんだけど、なにしろ価格が競合する液剤と比べて高い。
     今回は、『液キャベコーワ』を購入された。
     ただ、この手の相談で忘れられがちというか、あまり知られていないのは、この「脱水症状」なんだよねぇ。
     トイレが近くなるとか、嘔吐するとか、水分が失われるというのはイメージしやすいはずなのに。
     アルコール度数の高いお酒を飲んだ後に、俗に『チェイサー』という水を飲んだりするけど、酔ってからでは遅い。
     なにしろ、アルコールで体の機能は低下してるんだから。
     なのでお客様にも、飲み会に参加する前に温かいお茶の小さいペットボトルを、1本は飲んでおくよう勧めた。

     

  • 五苓黄解(ごれいおうげ)
    ………二日酔いのむかつき、飲み過ぎ

    適応症状 

     二日酔いのむかつき、飲み過ぎ

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(液剤のみ) 

     1本(30ml)中、次の成分を含みます。
       タクシャ(沢瀉)0.833g      
       ブクリョウ(茯苓)0.750g
       ケイヒ(桂皮)0.500g        
       チョレイ(猪苓)0.750g
       ビャクジュツ(白朮)0.750g
       オウゴン(黄ごん)0.500g
       サンシシ(山梔子)0.333g
       オウバク(黄柏)0.333g
       オウレン(黄連)0.333g
     添加物として、安息香酸塩、パラオキシ安息香酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートを含有します。

    類似処方鑑別 

    安中散  痩せ型で腹部筋肉が弛緩する傾向にある人の、胃痛または腹痛に用いる。胃が冷えていて、温かい物を飲むと楽になる場合に適応する。

    平胃散  比較的体力のある人で、鼓腸、食欲不振、心窩部の膨満感などを訴える場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)発疹、痒み等の過敏症状があらわれる事がある。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4. 保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5. その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 「治療以外の相談をされる」というのを想定していなかった

     二日酔いにドリンクタイプの薬をお客様から求められ、『五苓黄解』を勧めようと思ったのだけど、すでに胃のムカムカは治まってるそうなので、普通に『液キャベ』を案内した。
     滅多に二日酔いになる事は無いというお話ではあったが、二日酔いになりにくい飲酒の仕方として、先に温かいお茶を飲んでおくよう伝えた。
     温かい物を飲んで胃に準備運動をさせておくのと、水分を摂っておく事で、飲酒後の脱水症状を軽減するためである。

     小学生の子供を連れたお客様から、「子供が日焼けしたから何かローションを!」とリクエストされたため、炎症を鎮める『桃の葉ローション』を提案したところ、「薬が欲しい訳じゃない!!」と怒鳴られ、帰られてしまった。
     ドラッグストアーに来て、薬が欲しい訳じゃないって、いったい……。
     ここのところ、日焼けの相談を受ける機会は多いのだけれど、男性客は10人が10人とも「じゃあ、それで」となる一方、女性客の半数以上の方からは「薬が欲しい訳じゃない!」「無いならいいです!」と、お叱りを受ける。
     だから、もう少し要望を詳しく尋ねようとしても、もうお客様の目が全力で質問を拒否しているため、それ以上訊けず、何が何やら。
     元々、長らく引き篭もっていて、「言われた事しかできない」「想像力が働かない」「人の気持ちが分からない」のナイナイ尽くしの自分。
     途方に暮れてしまい、同業者のSNSで間抜けを承知で質問してみた。
     「日焼けをした後」に、「治療以外の何を求められているのか」………と。
     そして各人から回答が寄せられて分かったのは、世の中には「ボディケア商品」があるという事と、治療を希望する人は別途そのように相談するでしょという事。
     ああ、そういえば確かに『シーブリーズ』とか『8×4』なんかがありました。
     担当していないから、仕入れ関係はノータッチで、棚に並べる機会も無いため、まったく失念していた。
     もっぱら、他の同僚から「薬のお客様でーす」とバトンタッチされるか、お客様から薬事相談をされるのが日常なので、「治療以外の相談をされる」というのを想定していなかった。
     お店のマニュアルでも、登録販売員の業務については、薬事相談と医薬品の販売についてしか書かれてなかったもの。
     ………やっぱり、この仕事は自分には向いていないんじゃないか(;´・ω・)?

     

  • ビール好きに大切な事

     お客様から、『第一三共胃腸薬』と『大正漢方胃腸薬』を比較しての質問を受けた。
     医師からは逆流性胃炎との診断を受けているという話だったけど、今は特に症状は出ていなくて備えておきたいからというので、症状が出る前、予感がするような段階で服用できる『大正漢方胃腸薬』の方を勧めた。
     それと、ビールを良く飲むそうなので、先に温かいお茶や味噌汁を飲んでおくようにお話した。
     私もビールは大好き。
     そのためにしている事として、事前に40度以下の風呂に30分あまり半身浴をして、温かい味噌汁を飲んでから、ビールを飲むようにしている。
     理由は、ビールを先に飲んでしまうと、胃の周囲の血管が冷たさで収縮して働きを悪くしてしまうから。
     イメージとしては、準備運動をしていない所に冷水を浴びせて、「さぁ、走れ!」と言ってるようなもので、それでは怪我をしてしまう。
     先に内蔵を充分に温めておく事で、胃に準備運動をさせるのだ。
     準備運動で充分に体を温めてから走り出せば、途中で冷水を浴びせられても、血行が良くなっているから体の機能が低下する事も無いという訳。
     ただ、この欠点は食欲が進んで食べ過ぎ飲み過ぎちゃう事なんだよねぇ。
     飲み過ぎたら、『五苓散』『五苓黄解』を飲むんだけど、そうすると「薬飲み飲み、酒を飲み」となって体に大変悪いです(・_・)ノ
     成人の息子さんのダイエットの相談で、お客様が来店。
     身長190cmで、医師から痩せるように助言されたとのこと。
     サプリメントの『フォースコリー』について尋ねられたけど、下痢しやすいという報告がチラホラあるようで。
     医薬品なら、『医薬品副作用被害救済制度』も整備されていますし、効能が確認されている『防風通聖散』『大柴胡湯』の方が安心ですとよ案内した。
     詳しく生活状況を確認してみたところ、寝付きが悪いそうなので『大柴胡湯』の方を勧めた。
     高齢の母親の代理でお客様が来店。
     症状は、突然の膝の痛みだそうで、急に冷えたのが原因かもと話された。
     普段はそういう痛みは無く、近日中に病院へは連れて行くというので、『フェルビナク』のバップ剤を案内した。
     花粉症で『アレグラ』を服用しているというお客様から、鼻炎は軽くなったが、寝ていて口が乾くという相談さをされた。
     これは、『辛夷清肺湯』『麦門冬湯』をと思ったけど、詳しくお話を聞いたら、病院で『温清飲』を処方されているそうな。
     自己判断で服用を中断しているらしい。
     そうであれば、『温清飲』は上半身の熱感を降ろす働きがあるから、口の渇きも治まるかもしれず、服用を継続するよう勧めた。
     合わせて、体の保湿のために根菜類を多く摂るようにお話した。
     真夜中に携帯電話が鳴って飛び起きた。
     夜中の電話は、誰かに不幸があったんじゃないかと思うから心臓に悪い(;´∀`)
     相手は10年来の女友達で、仕事に相当追い込まれてる様子。
     なにしろ女性社員なのに、ほぼ毎日、早朝出勤終電帰宅という状況らしい。
     奥さんの許可も得て、近いうちに気晴らしに遊ぼうと約束をする。

     

  • 湿潤療法はトンデモ理論から

     『葛根湯』を購入されるお客様に、念のため症状を尋ねたら、すでに発熱しているそうなので、『麻黄湯』に移った方が良いだろうと案内したところ、両方をお買い上げいただけた。
     「風邪の初期には『葛根湯』」と言われているけど、その「初期」とは「頭が重い……気がする」とか「悪寒がする……気がする」という段階なので、意外と使いどころが難しい。
     加えて、熱が下がったら『柴胡桂枝湯』を使うと、ぶり返しを防いで回復が早まる事を説明した。
     飲み会での胃薬の相談を受けた。
     飲み会の後に必ず調子が悪くなるそうなので、参加する前に温かいお茶などを飲んで、胃の働きを良くしておくように勧めた。
     胃痛になる訳ではないようなので、水分停滞による悪酔いを避けるため、『安中散加茯苓』を案内したけど、本当は『五苓黄解』が欲しいところ。
     という訳で、発注してみた。
     発注して気づいたけど、『液キャベ』や『ソルマック』の二倍の価格なんだよね。
     ………売れるか心配(;´・ω・)
     喉の痛みを相談され、鼻炎や熱感は無いとのことで『駆風解毒湯』を案内したものの、現代薬の錠剤を希望されたため『ルルアタックEX』を勧めて、お買い上げいただいた。
     実のところ、登録販売者にも得手不得手があって、喉の痛みは私の不得意分野。
     候補に挙げられる薬のレパートリーを増やしていかねば。
      昨日、私が出勤する前の時間帯に、早番の同僚が高齢のお客様から、パウダー式の止血剤(おそらく『キズドライ』だと思われる)の、お取り寄せの要望を受け、応対した同僚は、とりあえず「取り寄せが可能か調べてご連絡します」とお答えした。
     私が応対してたら、たぶん「今は湿潤療法が主流で……」と説明しただろう。
     知り合いの医師からは、「後で処置に困る」と言われた事もあるし、今のお店では仕入れた事が無いので、仕入れるべきか悩み、同業者のコミュニティーで他店の状況を尋ねてみた。
     やはり、棚の隅に「ひっそり」と置かれている状況らしいのだけれど、お客様の欲しい物を提供するのが小売業の基本姿勢だと明確にしている意見があるし、モイストヒーリング(湿潤療法)を個人的には支持していても、医療の進化で変わっていくものだから、デメリットとメリットをお話することが重要というようなアドバイスを頂いた。
     パウダー式の止血剤のメリットはギズ口を早く乾かす事にあるものの、水洗いしないまま使う人が少なくないため、後で本格的な治療をする時に薬剤が固まってしまっていて洗浄が大変になってしまうのがデメリットで、そこが医師に嫌われる所以。
     一方、改めて湿潤療法について調べてみたら、出自はかなり怪しげで、傷口の湿潤液こそが雑菌を倒して皮膚の再生を早くするという考え方の元、消毒すら否定するという内容だったらしい。
     消毒すると、雑菌ごと傷口周辺の細胞を弱らせてしまうからという。
     いやいやいや、どんだけ強い薬剤で消毒する気なんだよ(;´Д`)
     ただし、そういう怪しげな点を再考した上で、初期の傷口の消毒はして、その後の治癒は乾燥させずに身体の回復力を手助けするという商品が開発され、今や主流となっている。
     トンデモ理論でも、科学的なアプローチで実用になるんですな。
     さて、仕入れるかどうかと共に、そのお客様には、なんと説明するか。
     頂いたアドバイスの、「教える」というより「情報を共有する」という姿勢での説明が、ちゃんとできると良いなぁ。

     

  • 助けは「求める」のではなく「命じる」こと

     昨日は飲みすぎたせいか、起きて頭が重い。
     不摂生はいけません。
     五苓黄解(ごれいおうげ)を飲んでおこう。
     事務所に行く途中の空は曇り模様。
     台風が近づいているせいらしい。
     上陸こそしないものの、明日は近くの雨雲を呼び込んで荒れ模様になるという予報。
     明日は出かけたくないな(´・ω・‘)
     作業は捗(はかど)り、帰りが遅くなってしまった。
     次郎はすでに、寝る用意をしているくらい。
     明日には返却しなければならない『ベクシル-2077日本鎖国-』のDVDを観ながら夕食。
     でも、これが良くなかった………、と振り返ってそう思う。
     最後まで観れなかったので、詳しい感想は明日観直してから。
     で、何があったかというと奥さんと大喧嘩。
     発端は、私が夕食が足りなくて、一方で次郎がカップラーメンを食べたいと言い出し、自分も食べるつもりで許可したこと。
     このあいだ次郎の体調が悪い時に、奥さんがカップラーメンを食べさせたら次郎が吐いたことと(それは奥さんが悪いだろ)、夜遅い時間だから。
     奥さんだって、夜にアイスをあげたりしてるだろがよ。
     そして、カップラーメンを次郎に分けつつ食べている最中にも、クドクドと奥さんが言うもんで、ついにキレた私が中身の残ったカップをブン投げた。
     座布団と絨毯が汚れることとなり、奥さんもキレた。
     そこからは、お互いに罵り合い。
     私が仕事からの帰りが遅いのはお客さんへの対応もあるからとなれば、その事まで責められたり。
     お客に尽くすことが客商売の矜持と譲らない私に、お客さんを大事にし過ぎと怒られ、言い合いが収まらず。
     夫婦喧嘩を横目に、あるいは避難する為か、次郎は歯を磨いて布団に入った。
     JR東海道線の快速電車内で女性の腹などを殴って「言うことを聞かなかったら殺す」などと脅迫した上で、胸を触ったりした男性が、強制猥褻の疑いで、逮捕されたというニュース。
     車両に乗り合わせていた乗客が、女性から「痴漢です」と助けを求められても、通報する人はいなかったという。
     んー、これはあれだね、『社会的手抜き』が働いてしまったんだろうね。
    「痴漢です」と言われても、本当に痴漢なのかは近くにいるというだけでは判断しにくい。
     女性の勘違いかもしれないし、痴話喧嘩かもしれないと躊躇してしまう。
     こういう時には、協力者を自分から指定して、具体的な指示をすることが必要なのだ。
    「誰か」ではなく、協力してもらいたい人の目を見て指定し、「痴漢です。取り押さえて下さい」というように。

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