• タグ別アーカイブ: 十全大補湯
  • 同じ食材を違う調理法で摂るのが効果的

     以前に、『十全大補湯』試して頂いたお客様が再訪。
     ドンピシャで適応したらしく、やはり『柴胡加竜骨牡蛎湯』『半夏厚朴湯』が駄目だったとなると、下半身と血流に働きかける物が合うのかもしれない。
     ただ、普段あまり出る物ではなく、このあいだ買って頂いた分で品切れの入荷待ちなため、生薬構成の近い『人参養栄湯』を紹介した。
     また、『補中益気湯』を知人が使っていたそうで興味を持たれたけど、「気力を益す」という名前が表しているように、気力が出ないほど疲労している時でないと、効果は感じにくいだろう。
     本日のところは『十全大補湯』の入荷を待つとのことで、『ハイクタンD』のみを購入された。

     やや高齢のご夫婦から、ファンケルの『えんきん』と他社の『ブルーベリールテイン』の効果について質問された。
     『えんきん』は「機能性表示食品」なので、メーカーを信頼できれば効果も期待できることを説明した。
     勘違いしている人がいると困るから付け加えると、この「機能性表示食品」というのは効果を国が保証するものではない。
     あくまで、メーカーか独自のデータに基いて効果を証明する用意があるという曖昧なもの。
     一応の審査はあるけど、書類審査みたいなものなので、メーカーが信頼できるかどうかという、ほとんどなんの参考にもならないというのが私の感触。
     そして、ブルーベリーが目の機能を一時的に回復することについては、眼科医の間でも既知のことであるらしい。
     ただし、あくまで摂取直後の一時的なものだそう。
     そう説明すると、ひとまず試してみるとのことで両方を購入された。
     また、他に『キューピーiPLUS』を購入しようとされ、二人で一緒に使うというお話だったけど、サプリメントを摂るのであれば不要と考えられることと、体質な疲労の度合いが違えば夫婦でも合わないことがあるため、実際に服用後には検証が必要なことをお話した。
     すると、家には『キューピーゴールドαPLUS』かあるというので、なおさら『キューピーiPLUS』は要らないと思われることを伝えたところ、『キューピーゴールドαPLUS』を追加購入された。
     それから、食事で栄養を補うことを勧めると、自家製の野菜ハチミツジュースを飲んでいると言われた。
     悪くはないと思うものの、よく云われる「熱でビタミンが破壊される」というのは一部正しく一部間違っている。
     例えばビタミンAは熱で壊れやすいが、ビタミンAになるベータカロチンは熱には比較的強く、脂質と一緒に摂取すると吸収率が上がるから、ニンジンは生ジュースより油で炒め物にしたほうが良いと考えられる。
     これらを栄養素別に考えると結構複雑だから、生だけで摂るとは考えずに、同じ食材を違う調理法で摂るのが、より効果的くらいに緩く考えるのが現実的だろう。
     なので、お客様にも生ジュースの効果自体は否定せずに、栄養を摂る幅を広げましょうとお話した。
     そういえば次郎がまだ幼児の頃に地元の大きめの病院に連れて行った時に、奥さんが野菜ジュースを飲ませていることを医師に言ったら、鼻で笑われて「そんなの役に立たないよ」と言われたけど、待合室に『ゲーム脳の恐怖』を執筆した森昭雄教授の妄言を張り出しているような病院の医師に言われたくはないわと思った( ̄^ ̄)
     

    Screenshot of www.asyura2.com

     

  • 市販薬の「効能」の意味

     常連のお客様が以前に私が勧めた『ハイクタンD』をまとめ買いされようとするので、どうかしましたかと尋ねると疲れが抜けないとのこと。
     もともと精神不安があり病院での治療も受けているため、お薬手帳も拝見したところ漢方薬も幾つか処方されていた。
     しかし、今まで肝臓に働きかけてイライラを鎮める『柴胡加竜骨牡蛎湯』や、緊張を緩和させ気管を開く『半夏厚朴湯』を使ったことがあるものの、どれも良い結果を得られなかったそう。
     ふむぅ、本格的に体質や生活環境を元に適応する漢方薬を探る『弁証論治』をした方が良いと思うのですが。
     担当医は親切に話を聞いてもらえるらしく、なかなか他の医師を頼るという気になれないらしい。
     『柴胡加竜骨牡蛎湯』は肝臓を助けるとはいえ、イライラを鎮めるという点では上半身に作用するとも考えられ、上半身に作用するというのは『半夏厚朴湯』にも共通する。
     ここは一つ方向性を変えて、『十全大補湯』はどうでしょうと提案してみた。
     漢方で言うところの、気・血・水の面倒を見ることから「十全(完全)に大きく補う」とも、「十の生薬で全てを大いに補う」とも云われている漢方薬で、病院では手術後の回復期に処方されることもある、体の土台を支える処方。
     ただし注意点もあって、胃腸機能が極端に低下している時には使えない。
     つまり、疲労はしていても食欲はあるのが使用条件となる。
     興味を持たれて試して頂くことになったので、担当医には報告するようお願いした。
     そしてお会計の後に、本人の興味なのか仕事が関係しているのか、『ボルタレン』や『ロキソニン』の作用機序を化学構造式の面から質問されて困った。
     あうっ、そこまでの知識はありません(^_^;)
     この仕事に就いてから、初めてそんな質問を受けたよ……。

     『オロナインH軟膏』を求めて来店したお客様に売り場を案内すると、怪我から火傷から万能薬のようなことを言われるので用途を尋ねたら、洗い物での手荒れに使っているという。
     ワセリンが入っているから水は弾くけど、基本的には消毒薬に過ぎないため、皮膚のケアにはならない。
     実際に手を見せてもらったら、明らかに皹(あかぎれ)の状態。
     効くと信じている物を「効きませんよ」とストレートにも言えず、薄手の手袋をしたり、そのつど洗わないで浸け置き洗いにするよう提案してみたけど、手袋は装着するのが面倒なのと外した時の匂いが嫌で、洗い物を溜めるのも気分が落ち着かないそう。
     それではやはり皮膚のケアが必要なことをお話すると、化粧品のハンドクリームを使っているという。
     でも患部の状態を見ると、皮膚の再生が追いついていない。
     そのため、血行促進が必要なことを説明して『ヒビケア』などを案内してみたが、効能に書いてある症状が全て該当しないとならないと考えているらしかった。
     それでいて、『オロナインH軟膏』には多くの効能が書いてあるのは信じているのだから、その心理が良く分からない。
     『オロナインH軟膏』に多くの効能が書いてあるのは、いわば主な効用が消毒で、外傷なら消毒が適応しない訳が無いから該当するだけ。
     そして市販薬というのは、症状の緩和が目的であって必ずしも治療目的ではないため、完治しなくても一定の効果があれば効能として認められる。
     つまり、繰り返しになるけど、外傷に消毒が一定の効果があるのは当たり前。
     でも、同時に緩和が主な目標だから、長期的な継続状態ならば、病院を受診するなりして治療は検討した方が良い。
     現に、お客様の手荒れの状態は、うっすらと血が滲んでいる。
     しかし、『オロナインH軟膏』の効能に「しもやけ」とあり、自分はしもやけにも使っていて、やはり「なんにでも効く」のではないかと言われる。
     む~、患者さんを論破したい訳じゃないから強く否定はできない、かといって症状が改善しないのを放置しておいて良いものかと悩む。
     一応は、内服薬に『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』も紹介してみたけど、やはり興味は持たれず、受診勧奨も気乗りしない様子。
     病院に行ったという話が出てこないから、病院を回って諦めたというのでも無さそうだし。
     そう思っていたら、唐突に黒ジンジャーのサプリメントを飲んでると言われた。
     血行改善のために、という事だろうか?
     にしても、患部を見る限りじゃ効いてないんじゃないかと……。
     『オロナインH軟膏』はお買い上げ頂いたけど、何か他に良いアプローチは無かっただろうかと自問自答。
     頭では、患者さんの希望に沿うのが鉄則で、「助けよう」などと考えるのは思い上がりだと分かってはいるんですが(-_-;)

     

  • 薬の利用者の意識というのは難しい

     『九味檳榔湯』に興味を持たれている様子のお客様に声を掛けてみたら、脚の浮腫みと疲労が主訴の模様。
     脚の重だるさに関節痛が顕著なようなら適応すると思われるものの、そこまでいかないなら『防已黄耆湯』をと案内した。
     ただ、お客様の体格は『防已黄耆湯』を勧めるには、やや痩せ型でもあるため判断の難しいところ。
     疲労に焦点を当てた方が良いのではないかと思い、寝汗の有無を確認すると、寝る時にエアコンがタイマーで切れるようにしているため汗をかいているそう。
     一方、仕事中は定時の休憩にしか水分補給ができず、トイレもままならないため、水分を摂っていないという。
     となると、同じ水分代謝でも利尿系より保水系の『五苓散』の方が向いていそう。
     そのうえで疲労のフォローをするとなれば『十全大補湯』が良いでしょうと案内して、試して頂くことになった。

     家族から頼まれたということで、お客様から「パブロンをくれ」と言われ、そのうえ「一番高いのをって頼まれてるんだ」とも言われたけど、用量で値段も変わるから困った。
     しかも、症状を尋ねてみたら、それは聞いてきていないという。
     風邪かどうかすら分からないまま、結局『パブロンS α』を買っていかれた。
     ううん、今度から症状は聞いておいてくださいね(^_^;)
     そういえば、大正製薬の営業さんから聞いた話じゃ、今回の商品のリニューアルで、カスタマーセンターに苦情が殺到しているんだとか。
     苦情の内容は、「同じ価格なのに容量が少なくなった」というもの。
     以前は1回4錠だった物が1回3錠になり、それはつまり1錠に含まれる成分が濃縮されたからでもあるんだけど、お客様としては「容量が減ったのに同じ価格なのは損した気分」という事らしい。
     お菓子じゃないんだから量で比較するのがオカシイし、1回に飲む錠数が減ったのだから、むしろ便利になったはずなのに、利用者の意識というのは難しいもんである。


     

  • 不要な薬を選んで勧めるのって難しい

     頭痛に肩こりが関係しそうというお客様から、『ズッキノン』(釣藤散)について質問された。
     病院から処方された鎮痛剤が効かなかったそうなんだけど、内容は不明。
     むー、「何が効かなかったのか」というのも大事な手掛かりなんだけど。
     頭の横が痛むという話から、ストレス性の肩こりを考えて『コリッシュ』(治肩背拘急方)と、水分代謝の異常による頭痛に適応する『苓桂朮甘湯』の方を勧めてみた。
     一方、一般的な鎮痛剤に、痛みの適応範囲の広さから『バファリンプレミアム』を案内したところ、以前に『エキセドリンA錠』を服用して効いたというので、効いた物を選択するのも悪く無いですよとお話したら、そちらを購入された。
     あっ……、『ズッキノン』の話が、どっか行っちゃったよ。
     なんか、ここのところオカシイな、自分。
     大丈夫か(;´・ω・)?

     『柴胡加竜骨牡蛎湯』を手にされているお客様に声を掛けてみたところ、男性の更年期障害と思われる不定愁訴を相談された。
     主訴としては、疲労と手足の冷えである。
     病院では、医師から「年を取ったから」と言われて、特に薬は処方されなかったそう。
     ただ、眠れない時に睡眠改善薬を使うことはたまにあり、でもトイレに起きた後に寝直すとグッスリ眠れるという。
     それだと、『柴胡加竜骨牡蛎湯』は合わない感じ。
     手足の冷えに『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を考えたけど、疲労の方に焦点を当てて『十全大補湯』を勧めてみると、隣に置いてある『補中益気湯』に興味を持ったようで、そちらを購入された。
     あうっ、どうだろう(^_^;)
     『補中益気湯』は、土台を支える方だから、「効いたー(゚∀゚)!!」という実感が乏しかったりするんだよねぇ。
     そのうえ、冷えを改善する力は弱いし。
     自分では力不足なので、もし漢方薬に興味が有るのでしたらと、近くの漢方医を紹介しておいた。

     成人の息子さんに頼まれたそうで、ドライアイの目薬を買いにお客様が来店。
     パソコンのやり過ぎが原因と本人は考えているようで、だけど『新ドライエイドEX』は、ドロッとした感じが嫌だと言っているそうな。
     そういう注文がある時には、本人に来てもらいたいところ。
     あと、価格は安めの物をとも要望されたから、『新・なみだロート』と、PC用を謳っている『サンテPC』に『ロートデジアイ』の3種を案内してみた。
     今回は、成分的に組織代謝に優れていると思われる『サンテPC』を推して、お買い上げ頂いた。
     血行についてお話しすると、本人は入浴が長めだそうなので、それは続けて下さいと伝えた。

     『ムヒソフトGX』を購入された後に、膝の痒みと乾燥に適応するか、お客様から尋ねられた。
     買った後でも、相談してもらえるのは良いこと。
     ただ、それで返品や交換になると、伝票を切らなきゃならなくなるんで、処理する上司に嫌がられるけど。
    「決めてから買えばいいのに」って、上司が薬の販売に理解が無いのは、どうなのか(;´・ω・)
     ああ、愚痴っぽくなってしまった。
     愚痴そのものですが。
     お客様は、今まで『オロナインH軟膏』を使っていたそうで、患部が赤くなったりはしていないそう。
     『ムヒソフトGX』に痒み止めが入っているので、消毒薬に近い『オロナインH軟膏』より適応するのは確実。
     もし痒みが強い時には、一時的にステロイド剤に乗り換えるのも悪くありませんと付け加えた。
     あと、乾燥は血流も関係するので、お風呂で撫でるようにマッサージするのも良いですよとお話した。

     やや高齢のお客様から、目の充血について相談された。
     痒みや目ヤニなどは無く、充血自体も治ってはきている模様。
     そうであれば薬は不要ですとお話してみたものの、何かしら目薬を使いたいと要望されたので、無難なところで『ロート養潤水α』と『ロート新緑水α』を案内したところ、後者を購入された。
     何が一番困るって、不要な薬を選ぶ時かもしれないと思った(;´∀`)

     

  • 抱き合わせで買ってもらえたのに嬉しくないの

     やや高齢のお客様が、健康診断でLDLの増加を指摘されたそうで、サプリメントの『DHA』と『EPA』の、どちらが効果があるかと質問された。
     明確に効果があると言える物ではないことを説明したうえで、『DHC』から両者を合わせた物があるので、そちらを紹介してみた。
     まずはお客様の要望の物を提示したうえで、取り込んだ栄養を活かすためには血流も良くなければならない事をお話して、『アスタキサンチン』も案内してみたら、一緒にお買い上げ頂けた。
     あうっ、こんなに簡単に引っ掛かってもらわれると……ゲフンゲフン(( +д+))o=3=3もとい、お話を聞いて下さるとなると、もう少しお役に立たねばと思う。
     という訳で、詳しくお話を訊いてみたら、健康診断では他に指摘された事項は無いそうなので、それほど心配は必要ないでしょうと伝えた。
     そうしたら、お客様を話しをしやすくなったのか、以前に頻尿と坐骨神経痛で『八味地黄丸』を処方され、症状が軽減したという事が分かった。
     あうっ、そういうお話の方を先に聞き出すべきだった。
     更にその前に『六味丸』が処方された時には、胃を悪くされたという。
     それはつまり、栄養の吸収や代謝機能と無縁では無いから、最初の相談の件に重要な情報である。
     複数の商品を買ってもらえたけど、なんというか、「試合に勝って勝負に負けた」みたいな?
     ちと違うか。
     ショボーン(´・ω・`)

     『アリナミン』の棚を眺めていたお客様に声を掛けてみたところ、以前に服用した時に、ビタミン剤独特の匂いが胃から口内に上がってきて嫌だったというお話を聞いた。
     ははぁ、胃の機能が亢進し過ぎているのか、感覚が敏感すぎるのか。
     私も、病院で点滴を受けた時に、口の中に甘い味が広がって気持ち悪くなり、看護師に伝えたら「点滴の味を言われたのは初めて」と呆れられたのを思い出した。
     もともと体質虚弱だというお話から、『十全大補湯』を勧めたところ、ご主人についても相談された。
     坐骨神経痛があるらしく、そのうえ片足が外反母趾だという。
     しかし、あまり病院に行きたがらず、整体マッサージに通っているそうな。
     ううん、外反母趾は漢方薬ではどうにもならないけど、痛みについては『疎経活血湯』や『牛車腎気丸』が使えそうだし、改めて病院を受診して、処方してもらえないか相談してみるよう勧めた。
     なにより、外反母趾は歩き方に影響しているだろうから、坐骨神経痛の原因の可能性があるのだから、整体マッサージでは対応しきれないのではないか。
     靴についても、価格的に高いかもしれないけれど、オーダーメイドを頼った方が良いでしょうと提案した。
     今回のところは、何も購入には至らず。
     今日は、先のお客様で慢心してたからねぇ。

     

  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
    ………夏痩せ、病後の体力増強、結核症、食欲不振、胃下垂、感冒、痔、脱肛、子宮下垂、陰萎、半身不随、多汗症


    適応症状

     消化機能が衰え、四肢倦怠感著しい虚弱体質者の次の症状:
     夏痩せ、病後の体力増強、結核症、食欲不振、胃下垂、感冒、痔、脱肛、子宮下垂、陰萎、半身不随、多汗症

    用方・容量(顆粒製品の場合)

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合)

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       おうぎ(黄耆)4.0g
       そうじゅつ(蒼朮)4.0g
       にんじん(人参)4.0g   とうき(当帰)3.0g
       さいこ(柴胡)2.0g
       たいそう(大棗)2.0g
       ちんぴ(陳皮)2.0g    かんぞう(甘草)1.5g
       しょうま(升麻)1.0g   
      しょうきょう(生姜)0.5g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス5.0g含有します。

    類似処方鑑別

    小柴胡湯  体力中程度の人で、季助部の苦満感を訴え、肋骨弓下部に抵抗・圧痛が顕著に認められる場合に用いる。

    十全大補湯  全身衰弱は本方と同様であるが、顔色の悪さが顕著で、慢性の化膿巣の存在する場合に好んで使われ、あまり食欲の無い患者に対しては使用が制限される。

    帰脾湯  貧血が顕著で、これに不安・不眠などの精神症状が強い場合に用いる。

    使用上の注意

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)今までに薬により発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人。
     (5)医師の治療を受けている人。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください  (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4. 保管及び取扱い上の注意  (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5. その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 「お得な情報」として届ける術は無いものか

     「塩タブレット下さい!!」と女性のお客様に怒鳴り込まれて面食らう。
     ええと、まず落ち着いて下さい(;・∀・)
     用途を尋ねると、スポーツジムに通っていて、そのトレーニング中に体力が長く持たないため、指導者(インストラクター?)に勧められたらしい。
     その指導者は、何か資格を持っている方なんでしょうか?
     しかし、その点は分からない模様。
     ただ、とにかく指導者に勧められたから探しているという。
     ううん、申し訳ありません。
     当店では扱っていません。
     ただ、塩タブレットのような塩分補助は不要だという説は、もう十年くらい前に云われているのですが……。
     大量の汗をかいた時には、それこそ塩を舐めれば良いし。
     あっ、それはさすがに女性だとミットモナイか。
     代わりに塩キャンディを案内してみたけど、甘い物は苦手で、『ポカリスエット』も駄目だという。
     なるほど、それで塩タブレットという選択になるんですね。
     でも、体力が持たなくなるなら必要なのは塩分じゃなくて糖分の方のはず。
     甘い物が苦手であれば、炭水化物とタンパク質の補給の方が必要なのでは……と思ったものの、その指導者とお客様の関係性が分からないため言わなかった。
     その指導者を貶めてるように思われて反感を買うのも困るし、そもそもどんな人か分からないのに信用を傷つける事もできない。
     何か私が見落としている、あるいは聞き出せていない理由で、塩タブレットを勧めたのかもしれないし。
     スポーツ医学に関しては、むしろ私の方が門外漢だから、その指導者の方が詳しい可能性は高い。
     一方、私の立場からお客様を見た印象としては、痩せ型で肌色がくすんでいるから、『当帰芍薬散』『十全大補湯』の方を勧めたいところなのだけれど。
     お客様の要望の品が無い状況では、押し売りしてるみたいに取られかねないし、素直に聞いてもらうのも難しい雰囲気。(最初の勢いからしても)
     こういう時、押し売りにならないで、「お得な情報」として届ける術は無いものか(;´・ω・)

     高校生の息子さんが口内炎という事で、塗り薬を求めてお客様が来店。
     口内の奥にできているそうなので、パッチより『ケナログ軟膏』を綿棒で塗布する方が良いだろうと思って勧めた。
     そして、お話の中でヘルパンギーナ(夏風邪)を心配されていたので、『柴胡桂枝湯』を案内して、お買い上げ頂いた。
     今回は違ったとしても、口内炎自体は胃が関係している事が多いし、『柴胡桂枝湯』は夏風邪の予防にも使える。
     食事に関しては、口内炎が痛くて普通の食事はできないため、麺類が好きな息子さんに、うどんや蕎麦を食べさせているという話が出たので、蕎麦は避けるようお話した。
     案外と蕎麦は、胃に負担をかけるので。
     むしろ、うどんに根菜を煮溶かしたような物が良い。

     

  • 他にも処方されている薬はありませんか?

     お客様から、『ケラチナミンコーワ』と『ケラチナミンコーワW』の比較を尋ねられた。
     洗剤で手荒れを起こしているらしく、痒みが強いようなので『ケラチナミンコーワW』の方を勧めた。

     栄養剤を求めて来店されたお客様から疲労について相談されたのだけれど、病院から『加味逍遙散』と『補中益気湯』が処方されているという。
     ただし、『補中益気湯』は効果を感じられない模様。
     まぁ、『補中益気湯』は「効いたァー!!」というような劇的な変化をもたらすものではなく、体の土台を支えるような裏方的な処方なので、さもありなんとも思う。
     お客様は痩せ型で肌の色がくすんで見えるこら、血流が悪いように考えられるので、『十全大補湯』『人参養栄湯』が適応するかもしれないとお話した。
     でも、お客様の要望は栄養剤という事もあり、ツムラの『ハイクタンD』を紹介したら、お買い上げ頂けた。
     鹿茸と午黄が、効きそうに思えたのかもしれない。
     ところが、お会計を終えた後に、以前に『清暑益気湯』を処方された事があり、それがまだ家に残っていると分かった。
     ありゃん、それは使わいないのはモッタイナイ。
     以前に処方された薬を自己判断で服用しないというのは良い判断ですが、それは先に言ってもらわないと……。
     いや、これは最初に病院から処方されている薬があると知らされた段階で、他にも処方されている薬が無いか重ねて尋ねなかった、こちらのミスか(;´・ω・)

     

  • 人参養栄湯(にんじんようえいとう)
    ………病後の体力低下、疲労倦怠感、食欲不振、寝汗、手足の冷え、貧血

    人参養栄湯
    適応症状 

     病後の体力低下、疲労倦怠感、食欲不振、寝汗、手足の冷え、貧血

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。 
        ジオウ(地黄) 4.0g       
       トウキ(当帰) 4.0g
       ビャクジュツ(白朮) 4.0g    
       ブクリョウ(茯苓) 4.0g
       ニンジン(人参) 3.0g      
       ケイヒ(桂皮) 2.5g
       オンジ(遠志) 2.0g
           シャクヤク(芍薬) 2.0g
       チンピ(陳皮) 2.0g        オウギ(黄耆)
    1.5g
       カンゾウ(甘草) 1.0g      
       ゴミシ(五味子) 1.0g 
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス2.25g含有します。

    類似処方鑑別 

    補中益気湯
     比較的体力の低下した人で、本方の使用目標に似ているが、軽度の胸脇苦満があり、貧血症状や皮膚乾燥が著明でない場合に用いる。

    十全大補湯
     
    胃腸虚弱で顔色が悪く、心窩部の振水音が顕著で、胃部膨満感、食欲不振、倦怠感、手足の冷えあり、腹痛をあまり訴えない場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)長期運用により低カリウム血症、血圧上昇などが現れる場合があるので観察を充分に行う事。
     (5)著しく胃腸虚弱な患者。(軟便、下痢、腹痛、胃部不快感、食欲不振等の胃腸障害を起す事がある。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。 


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。 


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。 


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

    人参養栄湯
     

  • 清暑益気湯(せいしょえっきとう)
    ………暑気あたり、暑さによる食欲不振・下痢・全身倦怠感、夏痩せ


    適応症状

     暑気あたり、暑さによる食欲不振・下痢・全身倦怠感、夏痩せ

    用方・容量(顆粒製品の場合)

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合)

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
      蒼朮(ソウジュツ)3.5g      当帰(トウキ)3.0g
      人参(ニンジン)3.5g       黄柏(オウバク) 1.0g
      麦門冬(バクモンドウ) 3.5g   甘草(カンゾウ)1.0g
      黄耆(オウギ)3.0g        五味子(ゴミシ) 1.0g
      陳皮(チンピ)3.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス5.0g含有します。

    類似処方鑑別

    補中益気湯
     比較的体力が低下した人で、全身倦怠感、食欲不振などは同様であるが、季肋部の軽度の抵抗・圧通を認めたり、微熱のある場合に用いる。

    十全大補湯
     
    比較的体力が低下した人で、全身倦怠感が著しく、食欲不振があって、皮膚の栄養低下や乾燥傾向が認められる場合に用いる。

    人参養栄湯
     比較的体力の低下した人で、全身倦怠感、食欲不振、皮膚の栄養低下や乾燥傾向とともに呼吸器症状を伴う場合に用いる。

    六君子湯
     体質虚弱な人で、心窩部の膨満感、食欲不振、疲労倦怠感などは似ているが、心窩部振水音を認める場合に用いる。

    使用上の注意

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)


    2.副作用
     (1)電解質代謝:長期連用により低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重の増加等の偽アルドステロン症が現れる事があるので、観察を充分に行い、異常が認められた場合には投与を中止する事。また、低カリウム血症の結果としてミオパチーが現れる事がある。
     (2)消化器系:下痢、腹痛、食欲不振等の胃腸障害を起こすことがある。


    3. 保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    4. その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。