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  • 四逆散(しぎゃくさん)
    胆嚢炎(たんのうえん)、胆石症、胃炎、胃酸過多、胃潰瘍、鼻カタル、気管支炎、神経質、ヒステリー


    適応症状

     比較的体力のあるもので、大柴胡湯証と小柴胡湯証との中間証を表すものの次の諸症:
     胆嚢炎(たんのうえん)、胆石症、胃炎、胃酸過多、胃潰瘍、鼻カタル、気管支炎、神経質、ヒステリー

    用方・容量(ツムラ顆粒製品の場合)

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合)

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
      さいこ(柴胡)5.0g  
      しゃくやく(芍薬)4.0g
      きじつ(枳実)2.0g
      かんぞう(甘草)1.5g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス4.0g含有します。

    類似処方鑑別

    小柴胡湯
     体力中等度の人で、胸脇苦満はあるが、精神神経症状は無く、口中不快感、悪心などを伴う場合に用いる。

    大柴胡湯
     本方に比して、より体力のある人で、胸脇苦満の程度が強く、便秘する場合に用いる。

    柴胡加竜骨牡蠣湯
     
    本方と同様に胸脇苦満はあるが、精神神経症状はより顕著で、腹部大動脈の拍動亢進が認められ、腹痛を伴わない場合に用いる。

    柴胡桂枝湯
     本方と同様に胸脇苦満、精神神経症状、腹直筋の緊張などがあり、悪心、呑酸などを伴う場合に用いる。

    使用上の注意

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)体力の著しく衰えている患者。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 読み書きだけでは勉強になりません

     鼻水と喉の痛みで『ザジテンAL』を服用してみたが効かなかったという、お客様。
     薬は成分の違いによる症状や体との相性があるので乗り換えるのが良いだろうけど、花粉症のようなアレルギーなのか風邪なのかの見極めが、ちょっと難しい。
     鼻水に『小青龍湯』と、喉の痛みに『桔梗湯』の組み合わせを案内してみたけど、2つ購入するのは躊躇われたので、今度は風邪の方に振って『ベンザブロックSプラス』を勧めてお買い上げ。
     『総合かぜ薬クニヒロ』をレジに持ってこられたお客様に症状を尋ねると、頭痛と悪寒はするものの、鼻や喉には症状が出ていないようなので、『ルルアタックFX』と『ベンザブロックIPプラス』をご案内した。
     しかし、予算的に千円以下の物をと要望され、頭痛を先に抑えたいとして『イブA』を選ばれた。
     ええん?
     それなら、最初の『総合かぜ薬クニヒロ』の方が良かったような……。
     早い段階で、予算に気を回すべきだったか……orz
     『安中散加茯苓』の『リフレライフ』と、『安中散』『四逆散』の入った『爽和』を何度も交互に手にして比較しているらしいお客様に声をかけたところ、内面の心配事が思い当たるようなので、『リフレライフ』の方をお勧めした。
     どちらのパッケージにも、「ストレスによる胃の症状」と書いてあるから、迷われるのも無理ない。
     さらに、喉のつかえ感があって、「んんっ」と咳払いのような事を繰り返すようであれば、『半夏厚朴湯』も候補になるから、それこそパッケージの比較では候補から絞るのは難しい。
     先日、漢方薬に関するSNSで興味深い話題が出ていたので、改めて勉強のし直し。
     病院からの処方箋で、頭痛の患者さんに『麦門冬湯』が出ていたそうで、その理由を探るというもの。
     なにしろ、この日記でも繰り返し書いているように、『麦門冬湯』と言ったら「乾燥性の咳」に用いる物という思い込みがあったから、どうして頭痛の患者さんに処方されたのかと。
     高齢の患者さんで、担当医は精神不安に焦点を当てた上での選択らしい。
     実は『麦門冬湯』の生薬構成は胃薬になっており、胃を治すことによって咳止めとして働く。
     そして、胃を悪くするとストレスに影響を与え、ストレスは胃を悪くするし、胃の不調に拠る頭痛というのもあるから、その辺が鍵かもしれないと私は考えた。
     そうなると私の場合は、『半夏白朮天麻湯』を候補にするだろう。
     そして、高齢という点を考えると、手足の冷えがあれば『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』も候補に成り得る。
     というように、参加者の方々からも様々な見解が出された。
     知識や経験、あるいは流派での見解の違いなどもあり、大いに参考になった。
     同時に、店頭での漢方相談の大変さも痛感していたところ、「気の異常」による「冷えのぼせ」と「頭痛」や「動悸」に使用例があるという資料を提示された方がいて、なるほどと感心………あれ?
     この資料、見た事ある気がするぞ!?
     後で書庫を探してみよう。
     読んだり講習会に出てても身につかないんじゃ、しょうがないったら(;´・ω・)

     

  • お薬手帳で一元管理のススメ

     お客様から頭痛の相談を受けたのだけれど、漢方内科の医院に通院していて『当帰芍薬散』を処方されているという。
     血流が原因と考え、『釣藤散』を案内し、担当医には市販で購入したことを報告するようお話した。
     どの患者さんに訊いても、市販で買った薬を担当医に報告しないというのが、どうも当たり前になってるようなので。
     お薬手帳で、病院から処方された薬も市販で購入した薬も、一元管理するのが一番良いのに、活用されてないんだよねぇ。
     『葛根湯』をレジに持っていらしたお客様に症状を尋ねると、風邪をひいたのは一週間ほど前の事で、現在の症状は、喉の違和感と痰が切れない事だという。
     他には風邪の症状は無いそうなので、上半身を温める『葛根湯』は喉の症状には適さない事を説明し、風邪の後の喉の乾燥を治す『麦門冬湯』を勧めたのだけれど、購入には至らず。
     『葛根湯』もキャンセルとなった。
     ショボーン(´・ω・`)
     以前に整腸剤として『HP新アペテート』を購入して頂いた、お客様が来店。
     効果が感じられたそうで、今回は『チョコラBB』の後発品を探しているという事で、『ビューティーアクトBB+』を案内した。
     娘さんが肌の痒みがあるらしく、花粉症とも関係していそう。
     アレルギー性の皮膚炎であれば、患部がジュクジュクしている場合の『十味敗毒湯』や、患部に熱感がある場合に用いる『消風散』を紹介した。
     高校生の息子さんの、胃もたれと腹痛の相談にご夫婦で来店。
     部活の合宿で食べ過ぎたらしく、空腹時も痛むとの事で、『安中散』と『芍薬甘草湯』を合わせた『大正漢方胃腸薬』を勧めた。
     ただ、部活でのストレスが関係している可能性もあるので、もし本人に思い当たるようであれば、『芍薬甘草湯』を抜いて『四逆散』を加えた『爽和』の方に変更を検討するようにお話した。
     それにしても、お話を聞く限り本人は痩せ型で食が細いのに、顧問の教師から残さず食べるように言われたようだというのが、本当なら憤りを覚える。
     顧問の教師が、どこまでスポーツ医学や食事療法などを勉強しているのかは知らないけど、部員の体調に気を配れないようじゃ、顧問失格なんじゃないのか。
     合宿の食事で体調を悪くするなんて、本末転倒すぎる=3

     

  • 薬の価格と効き目とは必ずしも一致しない

      『大正漢方胃腸薬』をレジに持って来られたお客様に、服用経験があるか尋ねたところ初めてとのこと。
     『安中散』に痛み止めの『芍薬甘草湯』が入った処方なので、もしストレスが思い当たるようであれば他に『安中散加茯苓』『四逆散』が加わった『爽和』がある事を案内した。
     整腸剤の相談を受け、乳酸菌がメインの『新ビオフェルミン』と、乳酸菌を育てる納豆菌の入った『ザ・ガード』を比較して案内し、『ザ・ガード』に近い処方で価格の安い『アペテート整腸薬』をお買い上げ。
     花粉症による目の痒みで来店したお客様から、『ロートアルガード』と『アイリスAGガード』を比較しての質問を受けた。
     価格と効き目とは必ずしも一致しない事と、成分との相性がある事を説明して、今回は『アクアマリンAG』を試していただく事になった。
     価格と効き目が一致しないのは、例えば古い処方の場合、開発費を回収済みで価格を下げた製品もあるから。
     もちろん、新しい処方の製品の方が効果的という場合もあるのだけれど、古い処方は長年の使用において大きな事故が無かったという信頼性の証でもあるので、新しい製品を選ぶか、長年の信頼性を選ぶかというのは、お客様自身の判断に拠るところもある。
     私の方針は、新規な物より信頼性。
     それゆえに、効果の面では劣る可能性も。
     高齢の患者さんの代理でいらしたお客様から、痰が切れにくい症状の相談。
     患者さん本人は、何故か『新ルルA』しか服用しないという。
     その根拠が不明なのだけれど、痰が切れにくいのが体内の乾燥が原因だとすれば適応しない事を説明して、『ストナ去たんカプセル』と『麦門冬湯』を案内した。
     お客様は『麦門冬湯』に興味を示されたものの、患者さん本人が錠剤を希望していて、うちには錠剤の取り扱いが無いため『ストナ去たんカプセル』を購入された。

     

  • 神経に作用する風邪薬は体内を乾燥させてしまう

     高校生くらいの男性が来店して、消炎鎮痛剤の棚を忙しなく見ていた。
     急いでるのかなと思って声をかけたら、転んで打撲したらしいので、初期には冷やすようにお話した。
     ところが、手を見てみたら小さいながらも傷があり、しかも青黒くなっている。
     ギャッ∑(゚ω゚ノ)ノ
     いつからなのか分からないけど、化膿した後に放置して悪化したみたい。
     化膿止の塗り薬が必要ですと説明したうえで、病院での治療を勧めた。
    「分かりました」と答えていたものの、ちゃんと病院に行ってくれるか心配(;´д`)=3
     胃腸の具合が悪いというお客様。
     ストレスが思い当たるそうなので、『安中散』『四逆散』を合わせた『爽和』と、『安中散加茯苓』の『リフレライフ』を案内し、いろいろと考えて不安になってしまうというお話から後者を勧めた。
     声がれと喉の痛みの相談を、やや高齢のお客様から受けた。
     風邪の兆候は無く、お客様自身も「花粉症かもしれない」とのお話。
     世間的には花粉症は話題にならないけど、スギ花粉が同時期に多くの人に発症するのは、高い木から遠くへ広範囲に花粉が飛ぶからで、実のところ花粉症になる人は、自分の住宅周辺や通勤路など、腰よりも低い植物の花粉でも発症する。
     そして、腰よりも低いので花粉は遠くへ飛ばず、ほんの周囲の数人だけが発症していたりするのだ。
     そのため、風邪だと思っているお客様に花粉症の可能性を指摘すると、怪訝な顔をされてしまう事も。
     今回は、鼻汁が喉に落ちてくるそうなので、麦門冬を含んでる『チクナイン』(辛夷清肺湯)を案内した。
     だけど、お客様は『新コンタックかぜEX』を買っていかれた……。
     な、なんで(;・∀・)?
     喉の痛みと乾燥感を訴えて来店したお客様は、風邪を治すのに『新ルルAゴールド』を服用していたそう。
     熱が下がった後も喉の痛みがあるため服用を続けているというが、神経に作用する風邪薬は服用を続けていると体内を乾燥させてしまう事を説明して、『麦門冬湯』を勧めた。
     複数の症状が現れる風邪には、やはり総合の風邪薬は選びやすい物ではあるけれど、治ってきて症状が絞られてきたら、総合よりも症状に対してピンポイントの物に変更した方が良い。

     

  • 「人体実験」への協力のお願い

     鼻汁には色がついていて、喉に落ちてくるという話から『チクナイン』(辛夷清肺湯)を案内したら、病院から処方されていて服用をやめていたという。
     それって医師も、風邪ではなく鼻炎と診断していたんじゃ……。
     でもって、その漢方薬を風邪薬だと思っていたため、風邪は治ったからと服用していなかった模様。
     あうっ、それは服用を続けて下さいな。
     うーんうーん、診察した医師も、薬を出した薬剤師も説明しなかったのか、それとも患者さんが人の話を聞いていなかったのか。
     この、「自己判断で服用をやめる」というのは全方向に良い事が皆無なので、それこそやめてもらいたいところ。
     保険が適応されてるから医療費が無駄、患者さんも無料な訳じゃなくて負担割合があるんだから家計の無駄、そしてなにより「服用後の経過が不明」になるから、医師にも患者さんにも、もちろん調剤した薬剤師さんにも「経験として残らない」ので、本当になんにもならない。
     服用をやめるならやめるで、調剤した薬局か担当医師には、相談や報告くらいはしないと、薬が効いたか効かなかったかも分からないし、アドバイスもできない。
     意外なところから、副作用や他の効能が発見されるかもしれないのだ。
     一般的には、副作用=悪い作用って思われてるけど、字義通りに解釈すれば悪い作用の事ではなく、実際に偶然発見された副作用を主作用として当初の目的から転用された薬は多い。
     例えば、育毛剤の『リアップ』は血圧降下剤として開発された物だし、勃起不全の治療薬『バイアグラ』は血流改善のために開発された。
     自分も患者側になるから言うけど、医療の発展とか薬害を防ぐには、専門分野の人たちの研究だけじゃなくて患者さんからのフィードバッグも重要な訳で、実のところ薬は流通後も広範的かつ継続的な「人体実験」が行われてるようなもんなんである。
     薬害情報を故意に隠蔽したりした医療従事者や役人なんかは当然責められるべきだけど、単なる消費者のように薬を受け取って一切フィードバックしないのはサボタージュしているのと同様だと思う。
     少なくとも、薬害事件に過度に入れ込む人は、ちゃんと「自分が服用した薬が効いた時」にも、その声を適切な相手に伝えているのか、という疑問を私は持ってるんだけど、どうなんだろうね。
     という訳で、店頭で購入した薬でも、それが効いた効かなかったという事を後で教えてもらえると、他の患者さんの役にも立つし、巡り巡って自分にも還ってくる事だったりするので、是非お願いします。
     まぁ、効かなかったと言われたら普通に凹むんですけどね(;´・ω・)
     胃もたれに『キャベジンコーワ』の錠剤を買ったものの、飲みにくいとの事で他の胃薬を求めてお客様がいらした。
     と言っても、単純に同じ薬の細粒を買うのは躊躇われたので(気持ちは分かる(^_^;)、『第一三共胃腸薬』と『大正漢方胃腸薬』を案内して後者をお買い上げ。
     『子供用ストッパ』を買いにいらしたお客様から、自身の胃腸の相談を受けた。
     胃痛があり、腸内にガスが溜まるらしい。
     『大正漢方胃腸薬』の方が痛み止めの『芍薬甘草湯』が入っているから胃痛に向いてるかなと思ったけど、お話の中でストレスが思い当たるようだったため『四逆散』が入っている『爽和』の方を勧めた。
     『甘草湯』をレジに持ってきたお客様に、喉の痛み以外の症状があるか尋ねたところ、熱感があるというので風邪の兆候である可能性をお話して、『麻黄湯』『駆風解毒湯』の組み合わせを案内した。
     麻黄が重なるので、胃腸の弱い人には勧められないけど、今回は丈夫そうなお客様だったので。
     念のため、服用時間はズラすように説明した。

     

  • 効いても効かなくても後で教えて下さいな

     大正製薬の『爽和』をカゴに入れているお客様に声を掛けてみたら、今までに服用していた訳ではなく、ストレスについても精神的な緊張感よりも、家の中にいて色々と考えてしまい胃の具合が悪くなるというお話だったので、『安中散加茯苓』の方を勧めた。
     『四逆散』の入っている『爽和』は、私は外的要因から受けるストレス向けと考えているのだけれど、ちょっと枠に嵌めて考え過ぎかなぁ。
     でも、やはり家にいる事が多いと、運動不足で水分代謝が悪くなっているだろうから、茯苓が適しているようにも思えるし。
     効かなかったら効かなかったで、後で教えていただけると凹むけど参考になるので、是非とも教えて下さいな。
     ………効かなかったら来てくれなくなるだろうから、分からずじまいかも知れませんが(;´Д`)
     喉の痛みの相談で、患者さんが来店。
     風邪になりそうな予感が有るそうで、家に有った『ルルアタックEX』を飲んだら頭がボウッとするので、違う物をと思って探しに来たというお話。
     ううん、頭がボウッとするのが風邪の症状なのかEXのせいなのか、なんとも判然としない。
     いずれにせよ、EXの方は風邪の症状が、よりハッキリしてから服用するものとして、主訴の「喉の痛み」に焦点を当て、かつ頭がボウッとする成分の入っていない『銀翹散』を案内した。
     咳と鼻水が主訴で、寒気や頭重などは無いようなので、冷えが原因かアレルギー性と思い『小青龍湯』を案内したけど、現代薬を希望されたため『ブロン錠エース』を勧めた。
     痰が出るそうなので、適応する……はず。
     この辺、イマイチ自信が無い。
     なんかもう毎日、復習と自省の日々(;´д`)=3

     

  • 毎日快便なんて話は気にしない気にしない

     3歳の男児の便秘の相談で、お客様が来店。
     浣腸を繰り返し使う事が心配とのことだったので、そもそも幼児は内臓が未発達なため便秘をしがちであるものの、それが健康を害する事は少ないと説明した。
     使う目安としては、食欲が落ちて、横になってゴロゴロとダルそうにしている頃合いだろう。
     そうお話したら、実際に3日くらい間が空くと、そういう状態になるという。
     うちの次郎も、確かにそんな感じだった。
     あと、もし兎のようなコロコロ便をするようだったら、ストレス性の便秘と考えられるので、『小建中湯』を服用すると良い。
     この場合の「ストレス」というのは、実は楽しい事も含まれるのがミソ。
     ようするに、神経が興奮したり異常な状態になり、その結果として腸の働きを悪くしてしまうのだ。
     旅行とかに行って便秘になるのは、コレだったりする。
     とにかく、吐き気や腹痛など、本人が苦しそうな時には医師の診察を受けるようにして、あまり心配しなくても大丈夫ですよん。
     育児書では、毎日快便でなければならないような事が書いてあり、それで不安になったようだ。
     友人にライターさんがいるし、大叔父も某有名雑誌の編集者をしていたから、こういう事を言うのもなんだけど、「読者が気になるように煽る」のが基本だからね。
     大叔父は、その雑誌の創刊時には、読者投稿欄を「一人で執筆」してたそうな。
     創刊号なのに読者投稿が集まってるのが、そもそも捏造……ゲフンゲフン=3
     ご夫婦で、胃腸薬のコーナーに訪れたお客様に声を掛けてみた。
     旦那さんの方の主訴は、胃もたれで、空腹時には問題無しとのこと。
     奥さんの方は、胃もたれの他に胃痛もあるという。
     一緒に飲める物をという要望だったので、『安中散』『芍薬甘草湯』を合わせた『大正漢方胃腸薬』を案内した。
     ただ、本来は性別も体質も仕事環境なども違ったりするのだから、同じ薬をという選択は避けるというか、前提条件にしない方が良いのだけれど。
     その辺のお話が通じそうに思えたので、一応そのように説明しておいた。
     そして旦那さんの方は、胃痛は無くて、仕事でのストレスは思い当たるそうなので『安中散』『四逆散』を合わせた、『爽和』を紹介しておいた。
     ホント、大正製薬が『爽和』を出してくれて助かる。
     やっぱり、二つを買ってもらって一緒に服用して下さいとは、予算的にも効能書き的にも売りにくいから。

     

  • 患者さんの言葉を鵜呑みにしちゃいけません

     『キャベジン』と『大正漢方胃腸薬』を見比べて迷っているお客様がいたので、声をかけてみた。
     40代の旦那さんに頼まれたそうで、胃の不快感が主訴らしい。
     詳しくお話を聞くとストレスが思い当たるようなので、大正製薬の『爽和』と『安中散加茯苓』を案内してみた。
     『爽和』の方は、『安中散』『四逆散』を足したもので、誰かに怒られるとか外部的な要因のストレスによる胃炎に向いている。
     一方、『安中散加茯苓』は色々と考えて寝つけないとか不安感といった内面的なストレス向け。
     ご本人の体格や顔色なんか観察できると、他に『半夏瀉心湯』『茯苓飲合半夏厚朴湯』も候補になるのだけれど、頼まれもので、やたら候補を増やしても仕方がないので、この二つを比較していただいて、今回は『安中散加茯苓』に決まった。
     昨日、『アルガード鼻炎内服薬Z』を買われたお客様が再訪。
     昨夜いらした時には、主に鼻水とクシャミの鼻炎ということで、お客様自身が「花粉症かも」と言っていたのと、眠くならないものをとの要望だったため、『アルガード鼻炎内服薬Z』を案内したのだ。
     ところが、今朝から発熱があり37.5度ほどだという。
     あうっ、花粉症の季節とはいえ、風邪の可能性を見逃していた。
     風邪の相談で来たお客様には、必ず悪寒や頭重などの症状を尋ねているのに、「花粉症かも」と言われた瞬間に、スポーンと抜けてしまった……orz
     今日は、このまま仕事へ行き、翌日には休めるそうなので今度は熱風邪向けの『ルルアタックFX』を勧め、お客様の要望で栄養剤も一緒にとのことで『ユンケル黄帝液』をご案内して、お買い上げいただいた。 
     残尿感の相談で、お客様が来店。
     春になったとはいえ、雨で夜が冷えたせいか何度かトイレに起きてしまい、残尿感があるとのことで『猪苓湯』を紹介したら、まとめ買いされた。
     えーと、まとめて買っていただけるのは嬉しいんですが、まずは試してからの方が良いのでは(^_^;)?
     しかも買われた後で、尿道結石になりやすいという話が出た。
     『猪苓湯』も尿道結石に使いますが、排尿時に灼熱痛を感じると時には『竜胆瀉肝湯』に変更をと付け加えた。
     ううん、聞き上手になるには程遠いようで………。

     

  • 流行性感冒(インフルエンザ)

     インフルエンザは、ウィルスによって起こるとされており、呼吸器の粘膜から侵入し、3~4日の潜伏期の後に発症します。
     主な症状は、寒気と震えと共に高熱が出て、激しい頭痛や、手足の関節および背中や腰にかけて痛みをともないます。
     また、ウィルスが消化器官を侵すと、食欲が落ち、悪心(吐き気)、嘔吐、腹痛、下痢などを併発します。
     インフルエンザは急性的に推移しますので、下記の漢方薬の中から、ご自分が経験のある症状に合わせた漢方薬を備えておくのが良いでしょう。
    [:○:]寒気がする……ような気がする、頭が痛い……ような気がする、背中が痛む……ように気がする、というような初期
     葛根湯
    [:○:]鼻づまり、寒気、発熱、頭痛、身体の節々が痛む場合
     麻黄湯
    [:○:]筋肉質の人で、頭重、身体が重だるい、鼻水が出る
     小青龍湯
    [:○:]腹痛、しぶり腹で下痢をしている
     大柴胡湯
    [:○:]うわ言を言い、便秘をしていて、舌の色が黒味を帯びた赤の場合
     桃核承気湯
    [:○:]発病2~3日後に、舌に白い苔が増え、嘔吐や口渇等を訴える場合
     小柴胡湯
    [:○:]咽喉の痛み、空咳が出て胸に響いて痛む場合
     小柴胡湯加桔梗石膏
    [:○:]腹鳴下痢、悪心(おしん)、嘔吐
     半夏瀉心湯
    [:○:]咳が続き、痰が切れにくい場合
     麦門冬湯
    [:○:]咳や痰が多く安眠できない場合
     竹じょ温胆湯
    [:○:]虚弱体質や老人
     真武湯
    [:○:]四肢が冷えて、下痢をともなう場合
     四逆散
    [:にかっ:]いずれの場合も、熱さましと、体力低下を防ぐために、地竜の併用をお勧めします。