• タグ別アーカイブ: 小青龍湯
  • 前に効いた薬が合うとは限りません

     以前に咳止めに『五虎湯』を案内したところ、良く効いたとのことで追加の購入を、やや高齢のお客様から希望された。
     しかし、現在の症状を尋ねると、咳の他に鼻水も出るという。
     ありゃ、鼻水が出るというのは体の中が冷えてますから、患部を冷やして咳を止める『五虎湯』は今回は合いません。
     体を温めて、熱を発散することで咳と鼻水を止める『小青龍湯』にしましょうと勧めた。
     すると、実は片方の耳が難聴で、補聴器を使っても自分の声が篭って聞こえ、病院では老人性難聴と診断されたという話が出た。
     詳しくお話を訊くと、耳が聞こえづらくなったキッカケは、自分では蓄膿症になってからだと思っているという。
     ううむ、確かに関係しそうにも思えるけど、店頭ではなんとも判断しづらい。
     『八味地黄丸』『牛車腎気丸』を試してみたいものの、今日のところは咳の方に重点を置く事にした。
     そして、さっきは『小青龍湯』を勧めたが、蓄膿症になった時には鼻汁が喉に落ちてきたという話から、胃が丈夫ではない可能性を考えて、『麦門冬湯』に変更してお買い上げ頂いた。

     咽頭炎と診断されたというお客様が、処方された薬を使い切って無くなったという事で来店した。
     しかし、処方された薬の内容は覚えておらず、もちろんお薬手帳も持ってきていない。
     それどころか、詳しく症状を尋ねると、喉の痛みの他に鼻水が出るという。
     症状が変わっているのに、どうして病院で処方されたのと同じ薬を買おうと思ったのか。
     しかも、覚えていない薬なのに、どうして同じ薬を買えると思ったか。
     普段から、いい加減なのか、病状のせいで思考力が低下しているのか分からないナリよ(;´・ω・)
     発熱は無いそうだけど、一度病院の診察を受けているのであれば、もう一度行ってみるよう勧めた。
     自分の体の事ですから、もう少し興味を持って下さいな。

     

  • 麻黄湯(まおうとう)
    ………感冒・風邪の中期、インフルエンザ(初期のもの)、関節リウマチ、喘息、乳児の鼻閉塞、哺乳困難

    麻黄湯
    適応症状 

     悪寒、発熱、頭痛、腰痛、自然に汗のでないものの次の症状:
     感冒・風邪の中期、インフルエンザ(初期のもの)、関節リウマチ、喘息、乳児の鼻閉塞、哺乳困難

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
      キョウニン(杏仁)5.0g
      マオウ(麻黄)5.0g
      ケイヒ(桂皮)4.0g
      カンゾウ(甘草)1.5g 
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス1.75g含有します。

    類似処方鑑別 
    葛根湯  本方と同様に感冒の初期で、悪寒、発熱、頭痛があり、腰痛や四肢痛を伴わない場合で、自然に汗が出ないで首筋から背筋にかけて凝る場合に用いる。

    桂枝湯  体力が無く、自然に発汗する場合に用いる。

    小青龍湯  微熱、うすい鼻水、くしゃみの出る場合に用いる。

    麻杏甘石湯  発熱が無く、喘鳴、咳嗽が激しく、口渇や発汗傾向のある場合に用いる。

    麻杏よく甘湯  熱が無く関節痛、筋肉痛のみの場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の人は服用前に医師または薬剤師に相談してください
     (1)体の虚弱な人。 著しく体力が衰えている場合。発汗傾向が著しく、すでに強く発汗し脈が弱い場合。(脱水する事がある)
     (2)著しく胃腸虚弱な人。(軟便、下痢、胃部不快感、食欲不振等の胃腸障害を起こすことがある。)
     (3)血圧の高い人または高齢者。狭心症、心筋梗塞など循環器系の障害がある人、または既往歴のある人。
     (4)心臓または腎臓に障害のある人。
     (5)むくみのある人。 
     (6)今までに薬により発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人。
     (7)妊婦または妊娠していると思われる婦人。
     (8)医師の治療を受けている人。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4. 保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5. その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

    麻黄湯
     

  • 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
    ………小児喘息、気管支喘息、激しい咳


    適応症状 

     比較的体力のある人で、咳嗽が強く、口渇、自然発汗、熱感などがあるものの次の症状:
     小児喘息、気管支喘息、激しい咳

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
      セッコウ(石膏)10.0g
      キョウニン(杏仁)4.0g
      マオウ(麻黄)4.0g     カンゾウ(甘草)2.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス1.75g含有します。

    類似処方鑑別 

    麻黄湯  咳が激しく、喘鳴を伴うが、自然発汗が無く、発熱、悪寒、頭痛、関節痛などがある場合に用いる。

    小青龍湯  本方の場合に比べて体力がやや低下した人で、喘鳴、咳嗽、呼吸困難があるが、泡沫水様性の痰や水様性鼻汁、クシャミなどを伴う場合に用いる。

    麦門冬湯  体力のやや低下した人が、顔を赤くして激しく咳込み、痰の切れにくい場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください  (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)著しく胃腸虚弱な患者。(軟便、下痢、胃部不快感、食欲不振等の胃腸障害を起こす事がある。)
     (5)狭心症、心筋梗塞など循環機器系の障害のある患者、または既往歴のある患者。
     (6)長期連用の場合は、観察を充分に行い、異常が認められた場合は投与を中止する事。
     (7)不眠、発汗過多、頻脈、動悸等の症状が現れる事がある。
     (8)交感神経興奮薬との併用により、動悸、頻脈等の症状が現れる事がある。


    2.服用に際して、次のことに注意してください  (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください  (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4. 保管及び取扱い上の注意  (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5. その他  本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 麦門冬湯(ばくもんどうとう)
    ………痰の切れにくい咳、気管支炎、気管支喘息、感冒の後に咳だけが残った場合

    麦門冬湯
    適応症状 

     体力中程度もしくはそれ以下の人の激しい咳嗽で、発作性に咳が頻発して顔面紅潮するものの次の症状:
     痰の切れにくい咳、気管支炎、気管支喘息、感冒の後に咳だけが残った場合

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(9.0g)中、次の成分を含みます。
      バクモンドウ(麦門冬)10.0g
      ハンゲ(半夏)5.0g
       タイソウ(大棗)3.0g        
      カンゾウ(甘草)2.0g
       ニンジン(人參)2.0g      
      コウベイ(粳米)5.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス6.0g含有します。

    類似処方鑑別 

    半夏厚朴湯  体質的には似ているが、胃腸が弱く、不安感を伴い、咽喉部にものがつまったような感じ(いわゆるヒステリー球)を訴える場合に用いる。

    麻杏甘石湯  体力中程度で以上で、口渇や発汗傾向があり、ときに熱感を訴え、喘鳴、咳嗽が強い場合に用いる。

    小青龍湯  体力中程度の人の喘鳴、咳嗽で、泡沫性の痰や水様性鼻汁、くしゃみなどを伴う場合に用いる。

    柴陥湯  体力中等度以上で、季肋部の充満感、圧迫感を訴え、痰が切れにくく、咳が出るときや、深く呼吸した時に胸が痛む場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください  (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)長期運用により低カリウム血症、血圧上昇などが現れる場合があるので観察を充分に行う事。


    2.服用に際して、次のことに注意してください  (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください  (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4. 保管及び取扱い上の注意  (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5. その他  本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

    麦門冬湯
     

  • 秋の花粉症で漢方薬のお浚い

     『ロートアルガード鼻炎内服薬Z』を購入されたお客様に症状を尋ねたところ、家族揃って鼻炎を起こしていて、風邪の兆候は無いようだから、やはり秋の花粉症だろう。
     お客様自身も、花粉症だと思うと言っていた。
     ただ、同じ鼻炎でも、鼻水と鼻づまりでは、体の中で起きている反応は違うから、家族で同じ薬を使うのは、必ずしも適切ではない事を伝えた。
     漢方薬では、鼻水は体内が冷えていると考えられるため温める『小青龍湯』を使い、鼻づまりと鼻水を繰り返すようであれば上半身を温めつつ熱を発散する『葛根湯加川きゅう辛夷』を使うのが基本。
     より鼻づまりが酷くて寝られないくらいなら、患部を冷やす『荊芥連翹湯』を使い、詰まった鼻汁が喉に落ちてくるようなら胃が弱っていると考えられるため『辛夷清肺湯』を使う。

     やや高齢と思われるお客様から、ローションを探していると頼まれ、てっきり日焼けのためのローションかと思ったら性交渉のだった。
     いや、前回は別なお客様からローションを尋ねられて、お客様が探しているのは日焼け止めローションだったのに、性交渉のローションを案内して赤っ恥をかいてしまったので(^_^;)
     『リューブゼリー』と『SOFT ON DEMAND』を案内して、『リューブゼリー』の方が昔から『日本家族計画協会』の推薦商品である事を説明すると、『リューブゼリー』の方をお買い上げ頂いた。
     でも、『SOFT ON DEMAND』のDVDは「息子」がお世話になっています……、ゲフンゲフン((( +д+))o=3=3

     

  • 相談してもらえない側にも問題がある?

     お客様ご自身が『パブロン鼻炎カプセルS小児用』を選んでレジに持ってきたのだけれど、会計する段になって「眠くなりにくい物を」とリクエストされた。
     それなら、選ぶ前に相談すれば良いのにとも思ってしまうが、やはり不安になって要望を伝える気になったのかもしれない。
     子供のためなのだから、そういう労力は掛けてもらいたいところ。
     小学校高学年で、主訴は鼻水、体質虚弱という事は無いそうなので『小青龍湯』を勧めて、そちらに変更となった。
     キュウリが大好きというお話から、症状が出ている間は避けて、食材の方は思いっきり根菜類に偏らせ、お風呂には半身浴で遊ぶくらい長めに入るようにお話した。
     鼻炎は、内臓を温めるのが肝心要。

     やや高齢のお客様から痰と咳の相談を受けた。
     喘息があり吸入器を使用しているそうなので、影響しない物として上半身の乾燥を取り除いて潤す『麦門冬湯』と、神経を緩めて気管支を拡げる『半夏厚朴湯』を紹介した。
     今回は、痰の方に焦点を当て『麦門冬湯』をお買い上げ頂いた。

     

  • 病気の時にオススメのレトルト食品

     やや高齢のお客様から、開口一番「ローションくれ( ゚д゚)」と言われて、性行為に使うローションかなと思ってしまった。
     詳しく訊くと、日焼けで皮が剥けてピリピリと痛むそうなので、『桃の葉ローション』を勧めて、お買い上げ頂いた。
     服用薬として『黄連解毒湯』『消風散』を紹介してみたけど、興味を持ってはもらえなかった。
     仕入れてはみたけど、なかなか売れず、残念(;´・ω・)

     奥さんが風邪気味とのことで、授乳中でも飲める薬を要望された。
     主訴は、喉の痛みと鼻水という事から、『麻黄湯』『小青龍湯』を候補に考えてみたが、ご本人はアレルギー性鼻炎であるものの、今回は喉の痛みを取り除きたいと伝えているらしい。
     そのため、『銀翹散』を勧めた。
     それと、食欲はあるという話だったけれど、症状の悪化を回避するために、もう消化に良い物に食事は変更するようお話したところ、レトルト食品を求められたので、介護食を紹介した。
     介護食のレトルト食品は噛む必要の無いくらい柔らかいけど、ダイエット食のレトルト食品と違って、味付けが薄いという事はなく栄養豊富なので、病気の時にオススメ(・∀・)

     

  • 健康な子供の方を個室に隔離

     幼児の虫刺されにと『ムヒベビー』を購入されたお客様から、大人も使用できるか尋ねられた。
     成分からしても問題は無いけれど、薬を家族で一緒に使う事は勧められないとお話した。
     風邪薬など、特に家族での共用を考えがちだけど、年齢・性別・体質などでの相性があるから、一人一人別な物を対応させた方が良い。
     これは別に、その方が儲かるからというのではなく、………儲かるけど、ゲフンゲフン(( +д+))o=3=3
     食事だって、教育関係者は家族バラバラでの食事が悪いみたいに言うけど、本来なら日常生活でのエネルギーの消費も、身体の代謝能力も違うのだから、同じ時間に同じメニューをというのは、医学的な面からは適切ではない。
     うちの場合、家族で一緒に居間にいても食事の時間は別々だったりする。
     酔い止めを買いに来たお客様から、さっきと同じように子供用の『アネロンキャップ』を大人も服用して良いか尋ねられた。
     一部の薬は、大人用と子供用とでは同じブランド名でも成分からして違う物はあるため、大人用を子供に用いるのは危険だけど、子供用を大人に用いる分には大丈夫だとお話した。
     しかしやはり、これまたさっきと同じように、薬は家族でも別々に用意した方が良いと付け加えた。
     一番危ないのは、やっぱり風邪薬や解熱鎮痛剤かな。
     子供用の現代薬だと市販薬では、ほぼアセトアミノフェンの一択しか無い。
     イブプロフェンなどは、子供の脳に悪影響があるとされている。
     ところが困ったもので、世の中には「大人の分量を少なくすれば大丈夫だろう」くらいに考えている人がいて、困る。
     食べ物じゃないんだから(食べ物だってアレルギーがあって油断できない)、家族で分け合うという発想は避けて下さいな。

     小学校低学年の子供の鼻炎の相談を受け、『ムヒ鼻炎こどもシロップ』と『小青龍湯』を案内したところ、下の2歳の子供が先に風邪を引いているという話が出た。
     上の子には花粉症があるそうなので、現時点では下の子の風邪との関連は確定できないため、今回は本人が粉よりもシロップを希望した事もあり、『ムヒ鼻炎こどもシロップ』で経過観察をするように伝えた。
     子供に薬を飲ませて、自室で眠らせようと考える人が多いみたいだけど、これはあまり勧められない。
     子供の症状は目まぐるしく変化する事が多いから、できれば居間にでも布団を敷いて一緒にいるのが望ましい。
     もちろん、風邪のような感染症だと隔離するという考え方もあるのだけれど、隔離するのは「元気な子供の方」であって、病気の子供の方にはつきっきりの方が良い。
     もちろんその場合、自分に感染しないようにマスクの着用とこまめな着替えと手洗いなんかは必須だけど。
     大切な事なので、もう一度。
     もし子供が2人以上いて、別室や子供部屋があるのなら、健康な子供の方を個室に隔離して、病気の子供は側に置き経過観察を怠らないように(・o・)ノ

     

  • お医者さんレベルをドラッグストアーに期待されても困ります

     女性のお客様から、「生理を遅らせたい」と相談された。
     スポーツの試合とか旅行の時期とズラしたいとか、わりとある相談の方かと思った。
     まぁ、相談されても病院で低用量ピルを処方してもらうくらいしか方法は無いと思いますが。
     何かの漫画で、漢方にあるらしい描写を読んだ事があるものの、ちょっと想像がつかない。
     生理を早くするなら、『黄連解毒湯』とか『三黄瀉心湯』とか考えられるけどね。
     正式に認められている効能じゃないから、その目的では店頭では売れないし。
     そんな事を考えていたら、一回ごとの生理の話じゃなくて、「閉経を遅らせたい」という事だった。
     一介のドラッグストアの店員に、そんな事を相談されても困るσ(^◇^;)。
     しかも、よくよく話を聞いたら、お客様本人じゃなくて人から頼まれたらしい。
     頼んだ人は、40代前半らしく漢方薬を探しているそうな。
     う~ん、血流からアプローチする『加味逍遙散』『桂枝茯苓丸』、気からアプローチする『補中益気湯』『人参養栄湯』、水からアプローチする『五苓散』『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』などなど、候補になる物は多いですが、やっぱり本人の体質に合わせない事には選びようがありません。
     やはり、漢方薬に詳しい病院を受診するよう、ご本人に伝えて下さいとお話した。
     鼻水とクシャミが頻発し、咳も出るというお客様。
     風邪薬を案内した方が良いかなと思ったけど、花粉症の方が思い当たるらしい。
     普段は、同様の症状が出るとアレルギー薬の『アレグラ』を服用しているという。
     『小青龍湯』と『ストナリニS』を紹介したところ、『ストナリニS』の方を購入された。
     鼻水が出るという事は、内臓が冷えていると考えられるので、意識的に温かい物を飲むように伝えた。
     『小青龍湯』なんかは、まさに体を温める物だから、個人的にはお勧めだったんだけど。
     お客様から喉の痛みと、しわがれ声の相談を受けた。
     数日前に熱風邪をひいたらしく、服用した風邪薬で体内が乾燥したのだろうと考え、一度は『麦門冬湯』を案内したものの、やはり主訴は喉の痛みの方だと考え直し、『駆風解毒湯』を勧めて、お買い上げ頂いた。
     しわがれ声だけなら、『響声破笛丸』という選択もあったんだけど。
     それと、喉が痛いと、つい水気のあるキュウリやトマトなどの夏野菜が食べたくなるだろうけど、体を冷やしたり、水分代謝を悪くして、体内を乾燥させる方に働くから、当面は避けるようにお話した。

     

  • 読み書きだけでは勉強になりません

     鼻水と喉の痛みで『ザジテンAL』を服用してみたが効かなかったという、お客様。
     薬は成分の違いによる症状や体との相性があるので乗り換えるのが良いだろうけど、花粉症のようなアレルギーなのか風邪なのかの見極めが、ちょっと難しい。
     鼻水に『小青龍湯』と、喉の痛みに『桔梗湯』の組み合わせを案内してみたけど、2つ購入するのは躊躇われたので、今度は風邪の方に振って『ベンザブロックSプラス』を勧めてお買い上げ。
     『総合かぜ薬クニヒロ』をレジに持ってこられたお客様に症状を尋ねると、頭痛と悪寒はするものの、鼻や喉には症状が出ていないようなので、『ルルアタックFX』と『ベンザブロックIPプラス』をご案内した。
     しかし、予算的に千円以下の物をと要望され、頭痛を先に抑えたいとして『イブA』を選ばれた。
     ええん?
     それなら、最初の『総合かぜ薬クニヒロ』の方が良かったような……。
     早い段階で、予算に気を回すべきだったか……orz
     『安中散加茯苓』の『リフレライフ』と、『安中散』『四逆散』の入った『爽和』を何度も交互に手にして比較しているらしいお客様に声をかけたところ、内面の心配事が思い当たるようなので、『リフレライフ』の方をお勧めした。
     どちらのパッケージにも、「ストレスによる胃の症状」と書いてあるから、迷われるのも無理ない。
     さらに、喉のつかえ感があって、「んんっ」と咳払いのような事を繰り返すようであれば、『半夏厚朴湯』も候補になるから、それこそパッケージの比較では候補から絞るのは難しい。
     先日、漢方薬に関するSNSで興味深い話題が出ていたので、改めて勉強のし直し。
     病院からの処方箋で、頭痛の患者さんに『麦門冬湯』が出ていたそうで、その理由を探るというもの。
     なにしろ、この日記でも繰り返し書いているように、『麦門冬湯』と言ったら「乾燥性の咳」に用いる物という思い込みがあったから、どうして頭痛の患者さんに処方されたのかと。
     高齢の患者さんで、担当医は精神不安に焦点を当てた上での選択らしい。
     実は『麦門冬湯』の生薬構成は胃薬になっており、胃を治すことによって咳止めとして働く。
     そして、胃を悪くするとストレスに影響を与え、ストレスは胃を悪くするし、胃の不調に拠る頭痛というのもあるから、その辺が鍵かもしれないと私は考えた。
     そうなると私の場合は、『半夏白朮天麻湯』を候補にするだろう。
     そして、高齢という点を考えると、手足の冷えがあれば『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』も候補に成り得る。
     というように、参加者の方々からも様々な見解が出された。
     知識や経験、あるいは流派での見解の違いなどもあり、大いに参考になった。
     同時に、店頭での漢方相談の大変さも痛感していたところ、「気の異常」による「冷えのぼせ」と「頭痛」や「動悸」に使用例があるという資料を提示された方がいて、なるほどと感心………あれ?
     この資料、見た事ある気がするぞ!?
     後で書庫を探してみよう。
     読んだり講習会に出てても身につかないんじゃ、しょうがないったら(;´・ω・)