• タグ別アーカイブ: 釣藤散
  • 患者さん本人と連絡が取れるのが一番

     以前にサポーターの開閉式の物を購入されたお客様が再訪。
     タイツの上に装着すると滑ってズレてしまい、肌に直に着けて上からタイツを履くとタイツが盛り上がってしまうという。
     ありゃん、開閉式を勧めたのは私。
     寒くなると足を引きずってしまうものの、いつもなる訳ではないというお話から、必要な時に装着するのが良かろうと思ってのこと。
     タイツを使用しているのを、確認しなかった……。
     返金を申し出たけど固辞されて、今度は『パテックス』のハイグレードタイプを購入された。
     うう……、ありがとうございますm(_ _)m

     『解熱鎮痛薬クニヒロ』を購入されたお客様に、念のため『イブA』と同じ内容であることを説明したところ、若い頃から頭痛に悩まされているという相談を受けた。
     病院では、骨格からくる頭痛と診断された以外には、特にこれといった治療は無く『ロキソニン』を処方されたという。
     難治療だとしても、それは無いんじゃないの、お医者さん(^_^;)?
     頭痛の方は、グワングワンと頭に響き、吐いてしまった事もあるそうだから、むしろ『ロキソニン』では駄目なんじゃないかなぁ。
     吐く事もあるとすれば、水分代謝の異常が考えられるから『苓桂朮甘湯』を紹介したところ、効能の目眩や耳鳴りも思い当たるようだった。
     骨格からの頭痛となると、血流も関係するかもしれず、『釣藤散』も候補に考えられるものの、これ以上の判断は私の手には余るため、漢方薬に詳しい病院を紹介する事にした。

     風邪の相談いらしたお客様から詳しい症状を訊くと、頭痛がして発熱しそうと感じている様子。
     喉は痛くないようで、症状は今日からという事から、『ルルアタックFX』と『ベンザブロックIP』を案内すると、明日は休めるというお話だったので、後者を勧めてお買い上げ頂いた。

     『キズニコ』と『マキロン』の違いをお客様から質問されたので、成分の違いを簡単に説明した。
     キズ薬の『デジンA』も紹介したけれど、常備しておく物とのことで、消毒だけであれば『キズニコ』で充分ですとお話して、お買い上げ頂いた。

     『ストナリニS』を服用していて使いきったため、追加を買いに来たというお客様。
     患者さんは家族で、代わりにいらしたそうなのだけれど、主訴は鼻水だけでなく、咳もあるという。
     そうであれば『ストナリニS』を継続するよりもと、『ストナデイタイム』を案内した。
     しかし、本人に連絡が取れるようでしたので、電話をして頂いたところ、今の主訴は喉の痛みだけという事だったため、『ルキノンエース』に変更して、お買い上げ頂いた。

     お客様から、咳の相談を受けた。
     今は出ておらず、常備薬を探しているという事で、夜中に咳き込むと目が覚めてしまうくらいだそうな。
     私も喘息持ちなので、状況は想像できる。
     以前は『アネトン』を使用していたそうなのだけれど、強い薬でもある事から、もう少し安心して使える物をという要望を受け、夜中の咳に適応する『五虎湯』を案内した。
     また、上半身が乾燥したり、胃を悪くして咳になるケースをお話して、『麦門冬湯』も紹介した。
     でも、本日は閉店間際で相談のみ。

     

  • 授乳期の頭痛や肩こりに使える漢方薬

     『桔梗湯』を見ていたお客様から、相談を受けた。
     喉の痛みの他に、体の節々が痛むということで、風邪の兆候と思われ。
     咳と鼻水もあるというし、鼻水は内臓が冷えていると考えられるから、冷やす力の強い『桔梗湯』は適応しないことを説明した。
     同じく、冷やして風邪を治す『銀翹散』は使えないから、鼻水と咳には『小青龍湯』が良いとは思うものの、喉の痛みをどうするか。
     今回は、『小青龍湯』を単独で使うか、『葛根湯』と『ペラックT』の組み合わせを提案したところ、後者を選択してお買い上げ頂いた。

     7歳の子供の鼻づまりの相談を、お客様から受けた。  もともと花粉症があり、鼻をかみ過ぎて鼻血が出ることがあるらしい。
     さらに詳しく症状を確認すると、鼻づまりが主であるものの、鼻水にもなるそうだから『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内して、購入して頂いた。
     鼻が詰まった時に通す方法として、首の横の頸動脈を押さえる方法を教えたところ、脇の下に物を挟む方法を知っていた。
     私の場合、脇の下に物を挟むと擽(くすぐ)ったいので、やったことは無いのだけれど。  大丈夫な人は、鼻づまりの時にお試しあれ。

     頭痛を訴える成人のお客様が、『小中学生バファリンルナJ』を購入。
     以前に別な登録販売者から「授乳中でも大丈夫」と説明されたそうで、確認を求められた。
     一応は、「大丈夫です」とは答えたものの、私としては子育て時のストレスや血圧の上昇、あるいは無理な姿勢での抱っこなどでの肩こりを伴う頭痛には、『釣藤散』を勧めたいので紹介した。
     今回は、結局『小中学生バファリンルナJ』を購入された。
     まぁ、同じく登録販売者だとしても個々人の方針があるから、それは批判するべきところではないけれど、授乳中と分かっていれば、痛み止めだけで症状を誤魔化すのではなく、付随する症状の緩和も考慮してあげた方が良いのではないか。
     ストレス寄りの時には、『コリッシュ』(治肩背拘急方)という便利な物もあるんだし。

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  • 効能書きだけでは適応するか分からない

     『ズッキノン』(釣藤散)を購入されるお客様に、念のため今までに服用した事があるのかを尋ねて確認した。
     どうしてもパッケージに書いてある効能で選ばれるけれど、その効能に書いてある症状の原因は千差万別で、適応するとは限らないので。
     まぁ、その点『ズッキノン』は、法律的には色々と厳しい制約がある中で、パッケージに血流と肩こりについても書いてあるから、親切ではある。
     今回のお客様の場合、以前から服用しているそうなので問題は無さそう。
     ただ、頭痛や肩こりが胃の不調から起きる事もあることをお話したところ、胃を悪くしている感じはあるという。
     『ズッキノン』はそのまま購入されたが、改善が見られなければ改めて相談して頂くよう伝えた。
     時間が無さそうだったから、具体的な候補を案内できなかったので。
     店頭にある物では『苓桂朮甘湯』を、病院で処方の相談をするのなら『呉茱萸湯』かな。

     喉の痛みと鼻水の相談で、お客様が来店。
     頭重などの風邪の兆候は無いとのこと。
     喉がイガイガして、鼻水が出るものの垂れてくるほどではないそうで、花粉症は思い当たるらしい。
     しかし、詳しく症状の話を聞いてみると、鼻水は主訴ではなく、体の中が冷えていて、そのために体が無理に熱を出そうとして喉で炎症を起こしている印象。
     そこで、『ペラックT』と『駆風解毒湯』を案内した。
     すると、これから3日ほど出張で家には帰れないと分かったため、出張先のドラッグストアーでも入手しやすいだろうと思い、『ペラックT』の方を勧めた。

     お客様から、『太田胃散』と『大正漢方胃腸薬』の違いを質問された。
     主訴は胃もたれという事なので、それを踏まえてザックリと説明。
     『太田胃散』は胃の働きを助ける健胃剤で、『大正漢方胃腸薬』は痛み止めの『芍薬甘草』の入った胃の安定剤というように。
     本当はもっと違うんだけど、主訴に対してどの説明を省くかというのも時には必要なテクニック。
     そして、これが難しい。
     なにしろ、お客様の言う主訴が、本当の主訴ではないケースもあったりするから。
     お客様の思い込みや単なる言い間違い、あるいはお客様自身が主訴には関係無いと判断して併発している別な症状を言わなかったり、とにかく言ってることが全てではないので。
     そうなると、省いた説明の中にこそ思い当たる症状や、その原因に関係した事柄があるなんてケースも想定される訳で、説明することの取捨選択をしながら、追加の質問も考え、聞いた話から情報を整理して、取りこぼしの無いように、かつ分かりやすく言葉を選ぶ。
     ……うう、目眩が(@_@;)
     今回のお客様は、痛みは無いとのことで『太田胃散』をお買い上げ。




     

  • 呉茱萸湯(ごしゅゆとう)
    ………習慣性偏頭痛、習慣性頭痛、嘔吐、脚気、衝心

    【第2類医薬品】クラシエ薬品 呉茱萸湯エキス顆粒 24包
    適応症状 

     手足の冷えやすい中等度以上の体力のものの次の症状:
     習慣性偏頭痛、習慣性頭痛、嘔吐、脚気、衝心

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
      タイソウ(大棗)4.0g  
      ゴシュユ(呉茱萸)3.0g
      ニンジン(人參)2.0g
       ショウキョウ(生姜)1.5g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス2.25g含有します。

    類似処方鑑別 

    釣藤散  中年以降の人で、高血圧の傾向があって、とくに早朝時に頭痛を訴える事が多く、肩こり、めまい、耳鳴、のぼせなどの症状を伴う場合。

    五苓散  頭痛の症状は本方の場合と似ているが、体質的に冷え症ではなく、肩こりが弱く、口渇、尿量減少の傾向がある場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4. 保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5. その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


     

  • 遠慮せず、面倒臭がらず、自分の体を大切に

     以前に、『ズッキノン』(釣藤散)を服用していたという、授乳中のお客様から頭痛と肩こりの相談を受けた。
     授乳中は服用できる薬が限られるし、出産直後は高血圧気味だったりするので『釣藤散』という選択は悪く無いと思う。
     ただ、抱っこ紐で肩がこるのと、授乳で体内の水分調整が上手くいっていない可能性に加え、育児のストレスも考慮すると『コリッシュ』(治肩背拘急方)の方が適応しそうな気がしたので、勧めてみた。

     脚のむくみのためにと、エスエス製薬の『アンチスタックス』を求めてお客様が来店されたけど、うちのお店には置いていないため、近くの他のお店を案内した。
     ただ、糖尿病の治療中だというから、他のお店でも販売してもらえない可能性は付け加えた。
     どうして担当の医師に相談しないのか、その辺の心理が分からない。
     科が違うからと遠慮してしまうのかもしれないけど、病院の科目は、あくまで医師の得意分野というだけで、ちゃんと勉強している医師なら他の科目の疾患についても分かるし、変にプライドの高い藪医者でなければ、他の病院や医師を紹介してもらえるから、言うだけ言ってみた方が良い。
     当てにならなければ、セカンドオピニオンが当たり前となる昨今、他の病院を頼れば良いだけの話である。
     面倒臭がらず、自分の体を大切に。

     

  • お薬手帳で一元管理のススメ

     お客様から頭痛の相談を受けたのだけれど、漢方内科の医院に通院していて『当帰芍薬散』を処方されているという。
     血流が原因と考え、『釣藤散』を案内し、担当医には市販で購入したことを報告するようお話した。
     どの患者さんに訊いても、市販で買った薬を担当医に報告しないというのが、どうも当たり前になってるようなので。
     お薬手帳で、病院から処方された薬も市販で購入した薬も、一元管理するのが一番良いのに、活用されてないんだよねぇ。
     『葛根湯』をレジに持っていらしたお客様に症状を尋ねると、風邪をひいたのは一週間ほど前の事で、現在の症状は、喉の違和感と痰が切れない事だという。
     他には風邪の症状は無いそうなので、上半身を温める『葛根湯』は喉の症状には適さない事を説明し、風邪の後の喉の乾燥を治す『麦門冬湯』を勧めたのだけれど、購入には至らず。
     『葛根湯』もキャンセルとなった。
     ショボーン(´・ω・`)
     以前に整腸剤として『HP新アペテート』を購入して頂いた、お客様が来店。
     効果が感じられたそうで、今回は『チョコラBB』の後発品を探しているという事で、『ビューティーアクトBB+』を案内した。
     娘さんが肌の痒みがあるらしく、花粉症とも関係していそう。
     アレルギー性の皮膚炎であれば、患部がジュクジュクしている場合の『十味敗毒湯』や、患部に熱感がある場合に用いる『消風散』を紹介した。
     高校生の息子さんの、胃もたれと腹痛の相談にご夫婦で来店。
     部活の合宿で食べ過ぎたらしく、空腹時も痛むとの事で、『安中散』と『芍薬甘草湯』を合わせた『大正漢方胃腸薬』を勧めた。
     ただ、部活でのストレスが関係している可能性もあるので、もし本人に思い当たるようであれば、『芍薬甘草湯』を抜いて『四逆散』を加えた『爽和』の方に変更を検討するようにお話した。
     それにしても、お話を聞く限り本人は痩せ型で食が細いのに、顧問の教師から残さず食べるように言われたようだというのが、本当なら憤りを覚える。
     顧問の教師が、どこまでスポーツ医学や食事療法などを勉強しているのかは知らないけど、部員の体調に気を配れないようじゃ、顧問失格なんじゃないのか。
     合宿の食事で体調を悪くするなんて、本末転倒すぎる=3

     

  • 知人からの勧めを試す時に専門家への確認はしないの?

     ダイエットの相談で、お客様から『ナイシトール』(防風通聖散)と『ミドルケア』の比較を尋ねられた。
     『ミドルケア』は、特定保健用食品とはいえ、あくまで食品だから、医薬品と比較されても困る(;´・ω・)
     まぁ、大正製薬の信用も加算して、「害は少ない」くらいしか言えませんが。
     という訳で、『ナイシトール』(防風通聖散)の方を勧めて、お買い上げ。
     もし医師からダイエットの指導を受けるようなら、『防風通聖散』は保険の適応が効きますから、処方してもらってはどうかとお話した。
     赤ん坊連れのお客様から、鼻水の鼻炎の相談。
     もちろん真っ先に確認するのは授乳の有無で、授乳はしてないそうなので『ストナリニS』と『ロートアルガード鼻炎薬』を候補に案内し、眠くなりにくい物として『小青龍湯』を紹介したところ、『小青龍湯』をお買い上げ。
     暑くなってきたのに鼻水が出るというのは、内臓が冷えている可能性があるので、冷たい飲み物を控えるようにお話した。
     以前に、乾燥性の咳で『麦門冬湯』を購入して頂いたお客様から、食欲不振と疲労の相談を受けた。
     患者はご主人で、目の下に隈(くま)ができているという。
     そういう状態では、栄養剤を飲んでも、その栄養を行き渡らせる力すら無いと考えられるため、『柴胡桂枝湯』で土台を整えたうえで、『HPヒストミンゴールド』で滋養する組み合わせを勧めた。
     男性が『グリセリン』を求めて来店し、用途を尋ねたところ女性からの頼まれ物だそうで、肌の乾燥に使うようだとのこと。
     その女性も、人に勧められて風呂に入れるつもりらしく、初めて使用するようだ。
     う~ん、「知人から勧められて未経験の物を物を試す」って、私からすると「度胸あるなぁ(;・∀・)」って思っちゃうんだけど。
     しかも、それを購入するのに、人に頼むって、怖くないのかしらん。
     何も確認しないで、そのまま会計するつもりだったみたいだし………。
     あっ、でも以前に日記に書いたら、「本当は自分が使うつもりなのを、頼まれ物と言うケースも有る」って指摘されたっけ。
     という事を思い出し、勧めた人と、本人の体質の共通点を比較するようにお話した。
     その人に良かったからといって、自分にも合うかどうかは分かりませんので。
     女性のお客様から、額の発疹の相談を受けた。
     赤くなったりはしていなくて、白いツブツブが見える。
     痒みは無いそうで、ご本人は化粧品を変えたからか、急に暑くなったからではないかと思っている様子。
     化粧品のせいであれば、メーカーに問い合わせる事も考えられるけど。
     肌が汗に反応したなら、赤味を帯びるだろうし、なんだろうな~。
     皮膚疾患は難しい………。
     ご本人が店頭の『桂枝茯苓丸』に興味を示されたので、まずは試していただく事に。
     本来は、のぼせや赤ら顔など、発疹に熱感がある場合に用いる物。
     とはいえ、血流の改善で良くなる事も考えられる。
     経過観察を怠らないで、改めてご相談をお願いしますm(_ _)m
     頭痛の相談でいらしたお客様から、以前に『バファリン』で薬疹が出た事があると聞かされた。
     その時に病院を受診したそうで、アセチルサルチル酸が原因と診断されたという。
     ちゃんと病院に行かれて、なによりです。
     頭痛の方は、肩こりも関係していそうなので『釣藤散』をご案内した。

     

  • 胃腸の風邪に柴胡桂枝湯

     小学校高学年の娘さんの頭痛と肩こりの相談を、お客様から受けた。
     病院では原因不明と言われたそう。
     お腹を壊しやすいそうなので、水分の代謝異常が頭痛に関係しているのかもしれない。
     『呉茱萸湯』が適応しそうだけど、うちには置いていないんだよねぇ。
     肩こりとの関連を考えると、本来は高血圧の中年以降向けの『釣藤散』も候補になるものの、市販薬だと15歳以下は服用できない事になっている。
     医療用なら、低学年からでも使えるのに。
     とにかく、うちのお店では対応できないため、漢方薬に詳しい病院を紹介した。
     咳と痰の薬をとお客様に求められ、『パイロンS』を案内した。
     熱は無いものの、風邪になりそうと言っていたので。
     喉の乾燥感が残ったら、『麦門冬湯』に移るよう勧めておいた。
     『麻黄湯』をレジに持ってきたお客様に症状を尋ねてみたら、微熱があって胃が気持ち悪いという。
     家に『太田胃散』があるそうで、一緒に服用して良いか質問されたけど、そもそも胃の具合が悪くなっている風邪には『麻黄湯』は適さないため、『柴胡桂枝湯』の方を勧めた。
     ご主人の代わりに来店したお客様から、風邪の相談。
     今は微熱で、普段から風邪をひきやすく、仕事で疲労しているという事から、胃腸障害を起こしていると推測し、『柴胡桂枝湯』を案内した。
     お客様は、微熱を「風邪のひき始め」と考えているみたいだったけど、ここのところ急に暑くなってきているし、仕事の疲労が重なって、熱を出す体力が無い可能性を説明した。
     なので、食事の方も消化の良い物に切り替えるよう、お話した。

     

  • 七物降下湯(しちもつこうかとう)
    ………高血圧に伴う随伴症状、のぼせ、肩こり、耳鳴り、頭重

    七物降下湯
    適応症状 

     身体虚弱傾向のあるものの次の症状:
     高血圧に伴う随伴症状、のぼせ、肩こり、耳鳴り、頭重

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       シャクヤク(芍薬)4.0g       
       トウキ(当帰)4.0g
       オウギ(黄耆)3.0g
       ジオウ(地黄)3.0g
       センキュウ(川きゅう)3.0g
      オウバク(黄柏)2.0g
      チョウトウコウ(釣藤鈎)3.0g
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス4.0g含有します。

    類似処方鑑別 

    八味地黄丸
     体力はあまり低下していないが、下腹部の腹壁緊張が低下し、陰萎や頻尿、夜間尿など排尿異常を訴えて高血圧のある場合に用いる。

    釣藤散
     
    中年以降の体力中等度の人の高血圧症で、慢性の頭痛、肩こりを訴え、怒りやすく、眼球結膜の充血などのある場合に用いる。

    黄連解毒湯
     体力充実している人の高血圧症で、赤ら顔でのぼせやすく、頭痛があり、不安、不眠、心悸亢進のある場合に用いる。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (3)著しく胃腸虚弱な患者。(軟便、下痢、腹痛、胃部不快感、食欲不振等の胃腸障害を起こすことがある。)


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

    七物降下湯
     

  • 釣藤散(ちょうとうさん)
    慢性に続く頭痛で、中年以降、あるいは高血圧の傾向のあるもの

    釣藤散
    適応症状 

     慢性に続く頭痛で、中年以降、あるいは高血圧の傾向のあるもの

    用方・容量(顆粒製品の場合) 

     1日3回、成人1回1包(2.5g)を食前にお湯または水で服用してください。
     ただし、15歳未満7歳以上は2/3包、7歳未満4歳以上は1/2包、4歳未満2歳以上は1/3包。

    組成(顆粒製品の場合) 

     3包(7.5g)中、次の成分を含みます。
       セッコウ(石膏)5.0g        
       チンピ(陳皮)3.0g
       バクモンドウ(麦門冬)3.0g
       ハンゲ(半夏)3.0g
       ブクリョウ(茯苓)3.0g
       ニンジン(人参)2.0g
       ボウフウ(防風)2.0g
       カンゾウ(甘草)1.0g
       ショウキョウ(生姜)1.0g     
       チョウトウコウ(釣藤鈎)3.0g
       キッカ(菊花)2.0g  
     以上の割合に混合した生薬より得たエキス4.5g含有します。

    類似処方鑑別 

    抑肝散抑肝散加陳皮半夏
     多くの場合は小児または若年者の神経過敏で怒りやすく興奮して眠れない場合に用いる。

    柴胡加竜骨牡蛎湯
     
    比較的体力が充実した人の頭痛、頭重、不安、不眠、不眠などに用いられる。この場合、便秘の傾向があり、季肋部の抵抗・圧痛を認める場合に用いる。

    半夏白朮天麻湯
     胃腸虚弱な人で、心窩部振水音を認め、頭痛、頭重、眩暈(めまい)などがある場合。

    使用上の注意 

    1.次の場合には医師または薬剤師に相談してください
     (1)本剤を服用後、症状の改善が認められない場合は、他の漢方薬を考慮する事。
     (2)甘草を含有する漢方薬を長期服用する場合は、血清カリウム値や血圧の測定などを充分に行い、異常が認められた場合は、服用を中止する事。
     (3)複数の漢方薬を併用する場合は、含有生薬の重複に注意する事。(特に甘草を含有する漢方薬の併用には、より注意を必要とする。)
     (4)胃腸虚弱な患者。食欲不振や吐き気などを起こす事がある。
     (5)長期運用により低カリウム血症、血圧上昇などが現れる場合があるので観察を充分に行う事。


    2.服用に際して、次のことに注意してください
     (1)定められた用法、用量を厳守してください。
     (2)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
     (3)本剤は、2歳未満の乳幼児に服用させないでください。


    3.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本剤の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本剤を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位(感冒、鼻かぜ、頭痛に服用する場合には、数回)服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。


    4.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管してください。
     (3)1包を分割した残りを使用する場合には、袋の口を折り返して保管し、2日以内に使用してください。


    5.その他
     本剤は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。

    釣藤散