• タグ別アーカイブ: 響声破笛丸
  • 関係無さそうでも胃に優しい食事を

     お客様から咳の相談を受け、発症したのは1週間以上前からで、特に夜中に咳き込むとのこと。
     『ブロン錠』と『ブロン錠エース』に興味を持たれたため、痰の状態を確認すると、咳と一緒に出るタイプの模様。
     となれば、『ブロン錠』の方が適応する。
     痰が引っ掛かって出にくいのなら、『ブロン錠エース』の方である。
     症状からすれば『五虎湯』も合いそうなため紹介したところ、漢方薬は嫌いではないものの粉が苦手で、以前に『麦門冬湯』で苦労したとの話。
     ちなみに、『麦門冬湯』は上半身に保水するので、痰の出にくい咳のときに向いている。
     今回は、『ブロン錠』の方を勧めお買い上げいただいた。
     夏野菜を避けるようお話しすると、好きらしく苦笑されてしまった。

     ご主人が声枯れとのどの痛みに鼻水を訴えているという相談を受けて、鼻水は色を確かめていないというものの、症状としては落ち着いてきているという。
     お客様は『ルルアタックNX』を手にされていたので、鼻炎をメインに喉の痛みにも対応していることから、良い選択ですとお話ししつつ、発熱はしていないということから、風邪薬より主訴に合わせてみてはと提案し、合わせて胃炎の可能性も指摘した。
     声枯れには『響声破笛丸』を、喉の痛みには『駆風解毒湯』を紹介したところ、ご主人と連絡を取り後者を購入された。
     そして喉の痛みというのは案外と原因の特定が難しく、扁桃炎なのか風邪なのか胃炎なのか、いずれの場合においても炎症を抑えるために胃に優しい食事をして、入浴をする事で内臓を温めるのが大事ですと伝えた。

     

  • 医者をドコで信頼するか

     3歳の子供の咳に病院で処方された薬が効かないということで相談を受け、現物を持ってきていたので調べたところ、咳止めの他にアレルギーの薬も出ているようだった。
     担当医が抗生剤を出してくれなかったと不満を漏らされたけど、それは悪いことではない。
     抗生剤は菌を倒す薬であって風邪の原因となるウイルスにはそもそも効かないし、主訴が咳だけだというのであれば抗生剤を使う理由がそもそも無い。
     そして、抗生剤は副作用として体の中を乾燥させてしまうため、咳を悪化させてしまう可能性すらある。
     薬が効くかどうかは相性も関係するから、効かなければ乗り換えを検討する必要はあるものの、安易に抗生剤を出さないその医師は信頼できると思う。
     そうお客様には説明したうえで、喘息があるようだったため胸に塗る『ヴィックスヴェポラップ』と体内を潤して咳を止める『麦門冬湯』を紹介したところ、後者を購入された。
     そして、処方された薬はおくすり手帳に記録しておくことと、購入した薬も一元管理するよう勧めた。
     特に、アレルギーのある子供には重要な事である。

     のどスプレーとトローチを買いにいらしたお客様に、消毒系と抗炎症系があることを説明すると抗炎症のアズレン製剤である『パブロントローチAZ』の購入を決められた。
     また、主訴の喉の痛みは強くはなくガサガサする感じがするというお話だったから、体内の乾燥が原因と考えられることを伝えて『麦門冬湯』を紹介しようと思ったものの、コーラスをしているというお話から『響声破笛丸』を紹介し、一緒に購入していただいた。

     親子で来店し、成人の娘さんが『イボコロリ』を買うか迷ってる様子だったので話を聞いてみると、娘さんの手にイボができているとのこと。
     痛みは無いという話だがイボは見た目に大きく、『イボコロリ』は患部の皮膚をわざと腐らせて新しい皮膚が早くできるよう新陳代謝を促すという作用の物なので、手に塗るのは好ましくない。
     絆創膏で覆ったとしても、うっかり目をこすってしまうと大変だ。
     そう説明したうえで、ニキビ用の『ペアアクネクリームW』を紹介しつつ、病院の受診を勧めた。
     娘さんに患部を触らないようにと話すと、「でも、つい触っちゃうのよねぇ」と言いながら何度も何度もグリグリと触られて困ってしまった。
     や~め~て~(;´Д`)
     病院に行ってみるとのことで、本日はお買い上げは無し。

     喉のつかえ感がするというお客様から、「テレビで見た薬を」と注文されたのだが銘柄は覚えていないようだった。
     でもまぁ、主訴からすると『半夏厚朴湯』だろうから、そのうえでテレビCMをしているとなると『ストレージH』だろうとを案内すると間違いないようだった。
     すると、『ストレージH』ではなく『半夏厚朴湯』を購入された。
     あれ(笑)?
     本部から送り込まれた『ストレージH』が、売れ残ってるんだけどな(^_^;)

     

  • 市販薬を選ぶための3つの天秤

     高齢の父親から、皹(あかぎれ)の薬を頼まれたというお客様が来店。
     本人は「テレビで見たハンドクリームを」と言ってるらしいんだけど、商品名は本人も覚えていないんだとか。
     ええと……、それは困りましたねぇ(^_^;)
     指の関節部が切れているというから、傷口があるのならハンドクリームではなく治療薬のほうが良いのではとお話して、『ヒビケア』を案内してみた。
     そして、普段のケアには綿の手袋やワセリンでの保護を勧めたけど、それは本人が嫌がるそう。
     う~ん、ワセリンを「ベトつくから」という理由で嫌がる人がいるけど、大抵は単なる「付け過ぎ」だったりするんだよねぇ。
     掌に広げるのなら、小指の爪の先にワセリンを引っ掛けるぐらいの量で充分。
     それを、人差し指の第一関節あたりくらいまでワセリンを取ってしまい広げるとベトつくことになるのだ。
     そして、充分に塗り広げて30分~1時間もすれば、ベトつきなんか気にならなくなるはず。
     本人ではなく頼まれた人にそこまで説明しても、かえって負担感が残るかもと思い『HPローション』を案内してみたが、そっちは価格が高めで今度は予算が問題に。
     ですよねぇ~(;´Д`)
     こうなるともう、本人に「症状のつらさ」と「嫌だというケア」と「予算」を天秤に掛けてもらうしかないかと……。
    「そうよねぇ」と応じながら、『ヒビケア軟膏』を買って帰られた。

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     一昨日、病院から喉の痛み止めと咳止めを処方されていて鼻水が止まらないとのことで『小青龍湯』を試して頂いたお客様が再訪。
     鼻水がピタリと止まったと、大変喜ばれた。
     しかし、喉が乾燥したような咳が出るというので、上半身を温める『小青龍湯』の服用は中止して、『麦門冬湯』に乗り換えるよう提案した。
     病院から処方されていた喉の痛み止めも体内を乾燥させてしまうので服用状況を確認したら、そちらは飲み切ったそう。
     私の立場では処方されている薬の中止までは指示できないので、タイミング的には良かった。
     まだ、喉の痛みが続くようならと『駆風解毒湯』を案内したところ、声を使う仕事をしているというので、『響声破笛丸』も紹介した。
     本日は、『麦門冬湯』を試して頂くことになった。

    【第2類医薬品】響声破笛丸料エキス顆粒 KM 9包

     やや高齢のお客様から、『マグネシウム』単独のサプリメントは無いかと尋ねられた。
     市場にはあるのかもしれないが、うちのお店には置いていない。
     用途を訊いてみたら、不整脈で通院しており、医師からカルシウムを制限してマグネシウムを積極的に摂るよう指導されたそう。
     ふむぅ、でも処方はされなかったんですね。
     マグネシウムに限った話じゃないけど、ミネラル系の栄養素は多く摂り過ぎると弊害もあるから、正直勧めにくい。
     そして、大抵は単独では役に立たず、それゆえカルシウムと一緒の組み合わせや、マルチミネラルといったサプリメントが多い。
     本日は、鉄分も含まれているマルチミネラルをお買い上げ頂いた。
     食事でカルシウムを制限するとなると、栄養表示を確認しないとならないから結構大変だと思う。

     

  • お客様から訊かれて初めて知ることは多い

     ご主人の咳と声嗄れの相談を、お客様から受けた。
     咳は1週間ほど続いていて、その前にあった鼻水が治まったと思ったら咳になったそう。
     発熱したかを訊くと「無い」と即答されたものの、その後に「38度くらい」と訂正。
     どうやら、それくらいの熱は発熱の範囲に入ると思わなかったらしい。
     症状のヒアリングの時、人によって感覚や尺度や解釈の違いがあるから油断できません。
     さて、発熱したとなると体内が乾燥している可能性をお話して『麦門冬湯』を案内してみたけど、「粉はちょっと……」というため、『ブロン錠エース』と『ブロン錠』を紹介した。
     痰が出にくい時には『ブロン錠エース』を、痰が出るのなら『ブロン錠』という使い分けになる。
     しかし、痰の状態を訊くと分らないとのこと。
     ですよねー(^_^;)
     市販薬を買うのにも、簡単な問診票みたいなフォーマットはできないものだろうか。
     薬を買うのを、人に頼んだり頼まれたりする時のチェックリストみたいな。
     喉の痛みもあるのならば、桔梗の入った『ルキノン咳止め』という選択もあるんだけど、喉の痛みについても分らない。
     粉が飲めれば、声嗄れに焦点を合わせて『響声破笛丸』も候補に挙げたいところなれど、剤形の好みで初めから候補から外さなければならないのはモッタイナイところ。
     実際、患者さん本人だと自分の苦手さと症状の苦しさを天秤に掛けて、苦手な剤形でも試してみますとなる事はあるから、剤形が苦手というのがど程度なのかも知りたいんだよねぇ。
     それでも追加情報として、咳が酷くなる時間帯を尋ねてみたら夜だということが分かったので、『アネトンせき止めZ錠』を案内して、お買い上げ頂いた。
     でも、養生についての話も伝えようとしたら、聞いてもらえずサッサッと帰られてしまった。
     色々と訊いたから、面倒臭がられたか何か気に障られたか(;´Д`)

     お客様が『パテックス機能性サポーター』の膝用をレジに持ってきて、太もも用は無いかと尋ねられた。
     えっ?
     太もも用?
     ………知らない(゚∀゚;)
     サポーターは関節の動作をサポートする物だと思っていたから、太もも用があるなんて知らなかった。
     勉強不足で申し訳ありませんm(_ _)m
     話を逸らかすため……、もとい、主訴を尋ねたら足の付根が痛むそう。
     病院に行ったことは無いというので、一度は行ってみるよう勧めたら「どうせ治らないから」と言われ、膝用を買っていかれた。

     やや高齢のお客様が、友人に頼まれたとのことで酔い止めを買いにみえた。
     でも、銘柄を指定されておらず、酔い止めも当然成分違いの物が複数存在し、使用感は人によって違うため、使ったことのある物が無難なとこを説明した。
     すると、本人に選んでもらうという事になったので、パッケージを写真に撮って訊いてみるよう勧めた。
     そして、お客様自身は皮膚炎の薬が欲しいと注文された。
     痒み止めということかなと思い、軽いステロイド剤と非ステロイド剤を案内しつつ、飲み薬に『十味敗毒湯』と、それに現代薬を合方した『タウロミン』を紹介してみたら、南半球に旅行に行くから日光皮膚炎に使いたいというため、『黄連解毒湯』を勧めた。
     口内炎を含めて皮膚や粘膜の炎症を冷やすので、夏場の日焼け後のケアにも使える漢方薬である。
     ただ、冷やす力が強く、胃腸が弱い人は軟便や下痢に注意。
     お客様も胃腸が弱いというので合わないかなと思ったものの、詳しく訊くとストレス性のようだったため、そちらには『桂枝加芍薬湯』を案内して、一緒にお買い上げ頂いた。

     

  • 紹介されると緊張します

     常連のお客様が、友人らしき人の手を引いて来店。
    「良く効くのよ~」と私を紹介され、嬉しいやら恥ずかしいやら、恐縮です゚+。(〃ノωノ)。+゚
     てか、日々「当てずっぽう」なんて言えない………。
     その連れられてきた人の主訴は咳と喉の痛みで、一週間ほど前に風邪をひき、微熱があったとのこと。
     もともと体温は高めらしく、体内が乾燥している可能性をお話し、喉の痛みはそれほどではないということから、『麦門冬湯』を案内してお買い上げ頂いた。
     それと、仕事で声を使うというお話があったため声嗄れに使う『響声破笛丸』を紹介し、症状に合わせて乗り換えていくのが効果的なことを伝えた。
     喉のケアのためも血流が大事だから入浴を勧めたけどシャワー派だそうなので、首周りに重点的に浴びるよう勧めた。

     お客様から、成人の息子さんが疲労と喉の痛みを訴えているという相談を受け、まず疲労に『柴胡桂枝湯』を案内したうえで、喉の痛みについては、元々お腹が弱いというお話から冷やす力の強い『桔梗湯』は避けて、『駆風解毒湯』を勧めた。
     しかし、本人は粉薬が苦手らしく、体の土台を支える『柴胡桂枝湯』はなんとか飲ませてみるが、喉の方は錠剤をと希望され『ペラックT』に変更してお買い上げ頂いた。
     息子さんは帰りが遅くシャワーで済ませてしまうという話だったから、睡眠時間を削ってでも入浴したほうが睡眠の質が上がることを説明した。
     ただ、どうしても入浴を嫌がるようであれば、首周りや膝の裏など、皮膚が薄くて太い血管が通っている場所に重点的にシャワーを浴びるようにと伝えた。
    「お風呂を沸かし直すと光熱費が上がるからねぇ( ´Д`)=3」と言われたけど、それが薬代に変わるだけですとお話した。

     

  • ストレス社会での喉の痛みは胃が原因かも

     『新ビオフェルミンS』が便秘に効かなかったという相談を受け、まずは同系統で『ザ・ガード』を案内した。
     乳酸菌は腸に届くまでに多くが死滅すると云われ、それを納豆菌で繁殖させようというのが『ザ・ガード』というのは、説明としては端折り過ぎだけど、まぁ分かりやすいだろう。
     ただ、今回のお客様は声がか細く弱々しかったのが気になり、便の状態を尋ねるとコロコロ便であるらしい。
     コロコロ便は腸がストレスにより弛緩していると考えられ、そういう事なら整腸剤より『桂枝加芍薬湯』の方が向いている。
     これが子供なら、水飴を加えた『小建中湯』である。
     また、腸内の水分を集めて便を柔らかくするとともに嵩を増やす『サトラックス』を使うという手もある。
     お客様も迷われたが、ストレスは思い当たるらしく今回は『桂枝加芍薬湯』を試して頂くことになった。
     それと、右の脇腹から大腸を温めるようお話したところ、カイロも一緒に購入された。

     『のどスプレー』と『新コルゲントローチ』をレジに持ってきたお客様に、選ばれた物はどちらも消毒系であることを伝えて症状を尋ねると、喉が痛いというよりも違和感があるというお話だった。
     そして、病院で何か喉の薬を処方されたというのだけれど、内容は分からないという。
     レジの近くに、「お薬手帳をご持参ください」とでも書いたポップを貼っておこうかしらん。
     そこまでやると、お客様に引かれるかな(^_^;)?
     薬の名前は分からなくても何か説明を受けたかもしれないので、抗生剤と説明されたか訊いてみると、今回は覚えていないが以前に喉の痛みで受診した時に、逆流性食道炎と診断されたことがあるという。
     なるほど、そうでしたか。
     この日記でも繰り返し書いているように、喉の痛みというと「風邪のひき始め」と考える人が多いけど、他に頭重感や肩の張りといった風邪の兆候が無い場合は、胃炎や逆流性食道炎が「喉の痛み」として現れることがあるのだ。
     というか、ストレス社会と云われる現代の日本においては、喉の痛みの原因は、むしろ胃の方が多んじゃないかと思う。
     まぁ、正確な統計データが存在しませんが。
     ただ、そういう喉の痛みには、消毒系の『のどスプレー』やトローチなんかは適応しない。
     抗炎症系のアズレン製剤の『のどスプレー』や、『パブロントローチAZ』といった物の出番となる。
     または、胃を癒やして炎症による体内の乾燥を防ぐ『麦門冬湯』か、喉の冷やして不快感を取り除く『響声破笛丸』が適応する。
     お客様の話では、飴を舐めていると良い感じというから、やはり患部が乾燥していて、唾液が集まると癒やされるんだろう。
     そうなると、はやりお客様がチョイスした消毒系は、かえって粘膜を荒らしてしまい宜しくない。
     むしろ、普通ののど飴のほうが害が少ないくらいだと思われる。
     というお話をしたところ、『響声破笛丸』と『龍角散のどすっきり飴』に変更して購入された。

     

  • いくつになっても「片想い」は切ないね

     『ヴィックスドロップ』を購入されるお客様が、痰が絡んでるような咳払いをしていたので、飲み薬を使ってみてはと提案してみた。
     今日のところは『ヴィックスドロップ』でという返事だったけど興味は持ってもらえたようだったから、体内が乾燥している可能性をお話して『麦門冬湯』を紹介した。
     すると、他に鼻の奥に鼻汁がある感じで、鼻が詰まる訳ではないものの、それが気になっているという。
     それは上半身の、さらに上部に熱気が篭ってるんじゃないですかねぇ。
     そういう時には、鼻腔から肺にかけて冷やしながら乾燥を取り除く『ダスモック』(清肺湯)が適応すると思いますよん。
     『ヴィックスドロップ』以外の購入には至らなかったけど、まぁ情報提供ということで。

     喉の違和感の相談というのも案外あるもので、今回のお客様は病院で抗生剤が処方されたというから、まず体内が乾燥しているのは間違いないだろうと思い、私としては定番の『麦門冬湯』を案内した。
     でも、パッケージにデカデカと「こみあげる咳」と書いてあるため「違う」と一蹴されてしまった。
     パッケージ書いてあるのは、いわば売り文句であって、効能の一部に過ぎないんだけどね。
     もう少し話を聞いてもらえそうなら、『麦門冬湯』の効果は胃薬として働き、胃熱を取り除いて胃の上部にある肺の乾燥を抑えるとともに、水分代謝を改善して上半身に保水することによって、咳にも喉の違和感にも効果を発揮しまうとまで説明できるんだけどな。
     一蹴されてしまうと、そういう説明も一切できなくなってしまう……。
     仕方がないので、パッケージの表記で納得してもらえそうな『響声破笛丸』を紹介してみると今度は興味を持って頂けた。
     名前が効能みたいなもんだからね、この漢方薬は。
     でも、「飴を舐めると楽になるのよ」と言われて、顆粒を避けたいような様子も。
     飴を舐めて楽になるというのは、要するに唾で喉が潤うからで、それこそ『麦門冬湯』の出番なんだけどねぇ。
     そしてお客様が選んだのは、同じ棚の並びの『龍角散ダイレクト』だった。
     えっ……、それも顆粒………。
     どういう基準で選ばれたのか、よく分からない(;´Д`)

     ロキソニンを買いに、お客様が来店。
     置いていないことを告げた途端に、「無いならいい!!」って怒って帰られてしまった。
     目的の物が無いのだから、そりゃ機嫌も悪いよね。
     でも、切ない(´;ω;`)ウッ……。
     いつもなら、近隣の置いてあるドラッグストアーを紹介するんだけど、その隙も無く怒っちゃうんだものなぁ……。

     『パブロンSゴールドW』を購入されるお客様に主訴を確認すると鼻水で、透明なサラサラタイプだそう。
     他に症状は無いというし、風邪ではなく内臓の冷えが原因だろう。
     『パブロンSゴールドW』は、痰の絡む咳のある風邪に向いているから、鼻炎薬のほうが良いのではと提案してみたけど、そのまま購入された。
     大正製薬の公式サイトに載ってる臨床試験のデータでも、鼻炎への効きは一番弱いんだけど……(^_^;)
     せめてもと、入浴したり積極的に温かい物を飲食して内臓を温めるように伝えた。

     

  • 新人にしか出来ないこと

     『プレコール持続性カプセル』をレジに持ってきたお客様に症状を尋ねると、咳はそんなに出るわけではなく、むしろ気になるのは嗄声(しわがれごえ)だという。
     それはおそらく体内が乾燥しているからでしょうとお話して『麦門冬湯』を案内してみたけど、顆粒は飲めないというから、それだと『響声破笛丸』も使えない。
     他に何か使える物はないかと、顆粒以外の喉の薬の成分を確認して探し、『ルキノン咳止め錠』を勧めるとお買い上げ頂けた。
     これだって、ジヒドロコデインリン酸塩だのクレマスチンフマル酸塩が入っていて、勧めるのには躊躇うんだけどね。
     神経に作用して、余計に体内を乾燥させてしまうから。
     それでも、甘草で炎症を発散させ、桔梗で患部を冷やすのを期待してのこと。
     そして、胃を悪くして胃炎を起こしているのが原因かもしれないため、消化の良い食事をするよう伝えた。
     それにしても、解熱剤と鼻炎薬と咳止めが入っている薬を、どれ一つとして現れていない症状のために使おうとする人は多い。
     私としては、良く分からない考え方なんだけど。
     登録販売者の講師のブログを覗いたら、新人の登録販売者から「良く効く薬を教えて下さい」と質問されるというのを読んだことがあるけど、それはお客様にされることが多い注文。
     思わず、「下には下がいるもんだなァ」と安心してしまった(゜゜☆\(–メ)ポカッ
     でも、それは実は凄いアドバンテージなんだよねぇ。
     子供の頃から、喘息だアトピー性皮膚炎だのと患ってきた自分は、現代薬も漢方薬も自分で色々と使ってきたから、「とりあえず症状を抑える薬」と「根治治療を目指す薬」の使い分けを身を持って学習してしまった。
     これが今ではネックとなって、お客様から「良く効くのを」と注文されても、「とりあえず症状を抑える薬」と「根治治療を目指す薬」は別と考えてしまい判断に迷って、時にお客様から「面倒くさい」とか「分らないの?」と思われてしまう。
     いわばお客様と同じように考えることができる登録販売者の方が、お客様に寄り添って薬を選べるということ。
     当面の私の課題であるε-(‐ω‐;)

     『リポビタンDスーパー』10本入りを購入されるお客様が、会計時に1日2本ずつ毎日飲んでいるというので、本数を減らして『ユンケル』などの生薬系にしてはどうかと提案すると、3千円以上する物まで含めて全部飲んだことがあるんだとか。
     ありゃ、もしかして依存症になっているのでは……(・_・;)
     そう心配したのが顔に出てしまったのか、子供たちが医療関係者で同じように本数を減らすように言われているという。
     そして、『リポビタンDスーパー』自体は家にまだ残っているというので、今日のところは購入を控えるというお話になった。

     風邪薬の棚を見ていたお客様が、マスクだけをレジに持ってきたので状況を尋ねてみたら、旦那さんから「発熱しそう」と連絡があったそう。
     発熱前なら、自宅に『葛根湯』があれば使ってみてはとお話したら、あるとのこと。
     ただ、『葛根湯』は発熱してからでは遅いため、実際に発熱してしまったら『麻黄湯』を、疲労感が出てきたら『柴胡桂枝湯』をと紹介した。

     

  • 声が嗄れた時の発声方法

     お客様から咳が止まらないと相談され、酷くなる時や楽になる時があるか尋ねると、そういう区別が無いくらいらしい。
     痰は出ないそうなので、神経に作用して止める『ブロン錠』と、乾燥した体内を潤す『麦門冬湯』を説明しながら案内したところ、この時期に毎年なるという話があったため、季節変化によるストレス性の咳に用いる『半夏厚朴湯』も紹介した。
     でも、梅雨の時にはならないそうなので、今回は『麦門冬湯』を試して頂くことになった。

     喉の痛みで薬を買いに来たというお客様から『のどスプレー』を希望され、声を使う仕事をしているというお話もあったため、抗炎症のアズレン系を案内した。
     そして、確かに声嗄れが酷いようだったため、同じくアズレン系のトローチである『パブロントローチAZ』も勧めると、病院から何かトローチが処方されたそう。
     でも、お薬手帳も現物も無くて内容が不明。
    「薬じゃない」とお客様は言うけど、処方されたなら何かしら薬のはず。
     ただ、医師からはしばらく声を出さないようにと指導されたらしく、しかし幼稚園の先生だからそういう訳にもいかないという事が分かった。
     職業も、薬を選ぶうえで重要な情報なので、早い段階で教えてもらいたいところ。
     まぁ、病院で処方された薬があれば、それこそ最初に言ってもらいたいんですが(;´Д`)
     もちろん職責上、こっちから訊くべきなんですが、最初に質問に質問を重ねるようなことも難しいから……。
     ともかく事情が分かったから、内服薬も検討するようお話して、炎症している患部を冷やしつつ熱を発散する喉の痛み止めの『駆風解毒湯』と、患部を冷やしつつ潤して声嗄れを緩和する名前が効き目の『響声破笛丸』を案内した。
     そして順番としては、喉の腫れを解消するのを優先するのが良いでしょうと『駆風解毒湯』の方を推し、お買い上げ頂いた。
     あと、幼稚園の先生だと講習を受けた事があるかもしれませんが、と前置きして喉に負担の掛からない声の出し方を教えた。
     最初は「知ってる」みたいな素振りだったけど、説明してみたら知らなかった模様。
     具体的には、息を前歯の裏側に当てるように意識する。
     そして声を自分の頭蓋骨で響かせると、少ない声量で良く通る声が出せる。
     舌で上顎の内側を撫でると奥が柔らかくて、前歯の方にいくと骨で固いのが分かると思うけど、その柔らかい部分と硬い部分の境目より少し前辺りに声を反響させるのだ。
     要するに、口からだけで声を出そうとすると喉に負担がかかるので、頭蓋骨をスピーカー代わりにすることで喉の負担を減らす。
     と言っても、実際に頭蓋骨に反響させるには相当の練習が必要。
     それを簡易にしたのが、先の前歯の裏側に息を当てるよう意識するという方法である。
     一時的であれば、これでも充分なはず。
     子供の頃、教科書を読み上げる時とか発表なんかの時に、よく学校の教師から「もっと大きな声で!」と注意された人もいると思うけど、あれは教師が馬鹿。
     ………おっと、つい恨み節を込めてしまったヽ( ´ー`)ノ
     いくら大きな声を出せと言われても、その声の出し方をちゃんと教えてくれないのは、筆使いを教えないで「もっと綺麗に色を塗れ!」と言ってるようなもんで、声を出すというのは一種の技術なんだから、しっかり教えてやって欲しい。
     しかも、そんな注意の仕方をされては、緊張して喉が締まってしまい、なおさら声が出なくなる。
     正しく、「もっと声を響かせる」方法を教えてくれないと。
     そういえば、やたら店員に大声を出させる居酒屋チェーンがあるけど、ただの大きな声って喉に引っ掛かってて聞くと不快なだけだから、あれもちゃんと声の出し方を教えてあげれば良いのに。
     私が身につけたキッカケは某演劇人に教わったからだけど、これができると色々と応用が効く。
     私なんかは、子供たちのキャンプの指導をやっていたため、集合の呼び掛けなんかで役に立った。
     他の人が声を張り上げても遠くまで届かないのが、この発声法を使うと遠くまで良く通るのだ。
     災害時に救助求める際に笛があると良いと言われているものの、笛を携帯している人は多くないだろうから、そういう時にも使える。
     そして、今回のように喉が痛む時や声が嗄れてしまったという時にも便利なので、ぜひ練習をしてお試しあれ(・o・)ノ

     

  • 押しの弱さは良いのか悪いのか

     やや高齢のお客様が知人から頼まれたとのことで、『チミコデシロップN』を求められた。
     薬を特定の銘柄で探すだけでも無理があるのに、人に頼むのは酷ですよぅ(^_^;)
     置いていないので、成分が近い『ルキノンせき止め液』と『パブロンせき止め』を紹介してみたけど、『チミコデシロップN』の成分じゃなくてイチゴ味を気に入ってるようだとお手上げ(笑)
     一応は、頼んだ人は、風邪をひいたと思ったらすぐ飲むようにしてると言ってるらしい。
     咳止めだから、そういう飲み方をする薬じゃないですよぅ(;´Д`)
     お客様自身は、電車に乗ると咳が出たり、喉がいがらっぽくなるというお話があったため、観劇などで咳が出ると困る場合に用いる『麦門冬湯』と、喉のいがらっぽさを取り除く『響声破笛丸』を紹介した。
     頼まれ物については同じ物が無いで諦めるものとして、『麦門冬湯』をお買い上げ頂けた。

     以前に旦那さんの咳の時に『麦門冬湯』を案内して使っていただいたことがあるお客様が訪れ、今回は旦那さんが咳に加えて鼻水もあるという相談。
     家にあった『五虎湯』を使ったそうだけど、どうやら合わなかったらしく改善しないとのこと。
     『五虎湯』は患部を冷やして咳を止めるから、鼻水が出ている時には使えませんね(^_^;)
     旦那さんは発熱しそうと言ってるようなので、『麦門冬湯』とアセトアミノフェンを合わせた『パブロン50』を紹介した。
     一方、以前に喘息があるという話を聞いていたため、季節的には『半夏厚朴湯』が適応する可能性をお話したところ、他にも病院で処方された漢方薬が残っているそうなので、覚えている物を挙げてもらうと、『小柴胡湯』があるそう。
     あっ、それは使えるかも。
     『半夏厚朴湯』『小柴胡湯』を一緒に服用すれば、風邪にも喘息にも使える『柴朴湯』になりますから。
     せっかくある『小柴胡湯』を、活用してみてはいかがでしょうと提案した。
     でも前回に使って効いた印象があるためか、『麦門冬湯』を購入された。
     うむぅ、熱が出そうというのが気になるんだけどなぁ。