鼻水と喉の痛みで『ザジテンAL』を服用してみたが効かなかったという、お客様。
薬は成分の違いによる症状や体との相性があるので乗り換えるのが良いだろうけど、花粉症のようなアレルギーなのか風邪なのかの見極めが、ちょっと難しい。
鼻水に『小青龍湯』と、喉の痛みに『桔梗湯』の組み合わせを案内してみたけど、2つ購入するのは躊躇われたので、今度は風邪の方に振って『ベンザブロックSプラス』を勧めてお買い上げ。
『総合かぜ薬クニヒロ』をレジに持ってこられたお客様に症状を尋ねると、頭痛と悪寒はするものの、鼻や喉には症状が出ていないようなので、『ルルアタックFX』と『ベンザブロックIPプラス』をご案内した。
しかし、予算的に千円以下の物をと要望され、頭痛を先に抑えたいとして『イブA』を選ばれた。
ええん?
それなら、最初の『総合かぜ薬クニヒロ』の方が良かったような……。
早い段階で、予算に気を回すべきだったか……orz
『安中散加茯苓』の『リフレライフ』と、『安中散』に『四逆散』の入った『爽和』を何度も交互に手にして比較しているらしいお客様に声をかけたところ、内面の心配事が思い当たるようなので、『リフレライフ』の方をお勧めした。
どちらのパッケージにも、「ストレスによる胃の症状」と書いてあるから、迷われるのも無理ない。
さらに、喉のつかえ感があって、「んんっ」と咳払いのような事を繰り返すようであれば、『半夏厚朴湯』も候補になるから、それこそパッケージの比較では候補から絞るのは難しい。
先日、漢方薬に関するSNSで興味深い話題が出ていたので、改めて勉強のし直し。
病院からの処方箋で、頭痛の患者さんに『麦門冬湯』が出ていたそうで、その理由を探るというもの。
なにしろ、この日記でも繰り返し書いているように、『麦門冬湯』と言ったら「乾燥性の咳」に用いる物という思い込みがあったから、どうして頭痛の患者さんに処方されたのかと。
高齢の患者さんで、担当医は精神不安に焦点を当てた上での選択らしい。
実は『麦門冬湯』の生薬構成は胃薬になっており、胃を治すことによって咳止めとして働く。
そして、胃を悪くするとストレスに影響を与え、ストレスは胃を悪くするし、胃の不調に拠る頭痛というのもあるから、その辺が鍵かもしれないと私は考えた。
そうなると私の場合は、『半夏白朮天麻湯』を候補にするだろう。
そして、高齢という点を考えると、手足の冷えがあれば『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』も候補に成り得る。
というように、参加者の方々からも様々な見解が出された。
知識や経験、あるいは流派での見解の違いなどもあり、大いに参考になった。
同時に、店頭での漢方相談の大変さも痛感していたところ、「気の異常」による「冷えのぼせ」と「頭痛」や「動悸」に使用例があるという資料を提示された方がいて、なるほどと感心………あれ?
この資料、見た事ある気がするぞ!?
後で書庫を探してみよう。
読んだり講習会に出てても身につかないんじゃ、しょうがないったら(;´・ω・)