パッケージの効能効果は宣伝のためです

 仕事でパソコンを使っているというお客様から、専用の目薬をと要望された。
 以前に『サンテFXネオ』を使用していたそうで、あまり効果を感じられなかった模様。
 実のところ、販売しやすく流行りの用語をパッケージに入れているだけで、パソコン使用者の専用の目薬という物はない。
 パソコンの画面のブルーライトによるダメージを軽減すると謳っている目薬にしても、要は目の粘膜の再生や栄養の循環を改善するという事なので、内容が既存の目薬と大きく変わる訳ではない。
 なので、選ぶとすれば成分の違う同じ、あるいは近い効能の物という事になる。
 今回は、『サンテPC』と『ロートデジアイ』を案内し、目の痛みはそれほどでもないというお話から、『サンテPC』を試していただく事になった。
 また、他のアプローチとして『蒸気でホットアイマスク めぐリズム』などの使用や、職場はエアコンで冷えているそうなので、上半身を温めて血流を改善する『独活葛根湯』の服用を勧めた。

 『葛根湯』をレジに持ってこられたお客様に用途を尋ねたところ、置き薬として購入したいとの事だった。
 一応、頭が重い気がするとか悪寒を感じるといった風邪の初期には『葛根湯』として、発熱してから発汗するまでの中期には『麻黄湯』を、熱が引いてきて疲労する後期には『柴胡桂枝湯』というように、状況によって変更する事で早い回復を目指す方法を案内したところ、興味を持って頂けた様子。
 ただ、『葛根湯』は上半身しか温めないのか問われて、つい「その通りです」と即答してしまったのだけれど、もしかすると質問の意図が別にあったのかもしれないと後から思った。
 例えば、肩こりには使えても、膝の痛みには適応しないといった補足説明が必要だったかもしれない。

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