≪通巻10号≫
「好きな歴史上の人物」/総合感冒薬は気をつけて/人に勧める時には調べてから/痙攣性便秘の場合/笠間不倫紀行/ビデオ評『TRICK』(劇場版)/病院で薬の受け取りを待たされる理由

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★彡☆-=★彡  それさえもおそらくは平凡な薬局  ★彡☆-=★彡
                ≪通巻10号≫
提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
編集 : 北村俊純
窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
※6月24日(火)……「好きな歴史上の人物」
※6月25日(水)……総合感冒薬は気をつけて
※6月26日(木)……人に勧める時には調べてから
※6月27日(金)……痙攣性便秘の場合
※6月28日(土)……笠間不倫紀行
※6月29日(日)……ビデオ評『TRICK』(劇場版)
※6月30日(月)……病院で薬の受け取りを待たされる理由
******************* 先週の平凡な日記 *********************
                                   
◆6月24日(火)/2003年◆
 ハンガリーの高校生対象の世論調査で、「好きな歴史上の人物」の6位にヒトラーの名前が挙がり、非営利の教育機関FISZが驚いたという記事をニュースサイトで見た。
 確かに意外とは言えるが、ナポレオンが2位に入ってる事を思うと、あまり不思議では無いかもしれない。
 当たり前ではあるが、ヒトラーが歴史に残る悪行をしたのは、総統になってからだ。
 ヒトラーを忌み嫌うあまり知られて無いかもしれないが、国家元首としてのヒトラーは総統の地位だったが、軍での階級は伍長だったりする。
 まぁ、「庶民出身なんだよ」という、国民に親近感を抱かせるための誤魔化しなんだろうが、庶民出身だった事は事実だ。
 小男で小心者で、写真を見れば分かるが決して美男子でもない男が出世して権力を手にするなんて、ある種の憧れを抱かせるのは当然だろう。
 権力を手にした後の残虐非道さは非難されてしかるべきだが、逆に良い逸話も残っていて、この御仁なかなかに魅力的なのだ。
 まず、ヒトラーは菜食主義者だった。そして、動物が可哀想という理由で、動物実験を禁じていた。(でも、ユダヤ人は虐殺した。)
 また、ヒトラーは女性に対しては非常に潔癖で、かつ愛情を注ぐ事を惜しまないタイプだったようだ。そのためかヒトラーが自殺をする時、愛人でもあったエヴァ・ブラウンはヒトラーの手を取り「わたしはあなたと一緒にとどまります。わたしは絶対に離れませんよ。」と言ってキスをしたと伝えられている。
 一方、映画『独裁者』で痛烈にヒトラーを批判して戦争に断固として反対した喜劇王であるチャールズ・チャップリンは、3度の離婚を経験し莫大な慰謝料に苦しんだと言う。しかし、世界の名声を手に入れた。
 1人の女性に死を共にするほど愛されながら世界に憎まれた男と、世界の名声を得ながら愛を得られなかった男。
 これもまた歴史の皮肉だろうか。
 ちなみに私が好きな歴史上の人物は、前田利家の甥、前田慶次郎利益(まえだけいじろうとします)だ。
 http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Suzuran/7660/kabuki0.html
 NHKの大河ドラマ『利家とまつ』では及川光博が演じていたが、作り直しを要求したいぞ(笑)
 厚生労働省研究班がまとめた診療指針によると、失明の原因となる白内障について、点眼薬投与は日本独自の治療で、「科学的根拠は無い」と発表された。
 手術を主要な治療に位置づける一方、広く使われている目薬や飲み薬には「効果に関する十分な科学的根拠がない」という指摘のようだ。
 白内障の目薬は、ウチではけっこう売れ筋なので、これは痛い。
 肘を怪我していて膿んでしまったという患者さんが来店。
 どうやら怪我をした時にキズドライを使ったらしい。
 怪我をキズドライを使うと、まず間違いなく医者に怒られる。傷口の洗浄ができないからだ。
 とりあえず化膿止めと滅菌ガーゼを勧めて、傷口を良く洗ってから手当てするように伝えた。
 しかし、キズドライを使った後に化膿した傷口を洗うのはそうとうに痛い。
 私は遠慮したいな。痛いのには弱いので(^-^;;;
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◆6月25日(水)/2003年◆
 梅雨にあるまじき大雨。
 シトシトと降る雨なら風流だが、土砂降りでは風情も何もあったもんじゃない。
 この雨では午前中は閑古鳥が鳴くかもしれない。
 
 雨がやむと、やはり患者さんが次から次へと来店。
 またいつ降り出すか分からないから、一時に押し寄せてくるかのよう。
 風邪が治った後に咳だけが残ってしまったという患者さんが来店。
 咽喉がつまったようになり、咳が止まらないのだそうだ。
 麦門冬湯(ばくもんどうとう)をお出しした。
 詳しくお話を訊くと、風邪のひき初めには何も飲まなくて、風邪をこじらせてから総合感冒薬を飲んだらしい。一番悪いパターンである。総合感冒薬は、種類にもよるが風邪を長引かせてしまう事があるのだ。
 しかし、その患者さんはその辺りの事をちゃんと理解していて、「いやぁ、失敗しました。いけないと分かってはいたんですけどねぇ」と言っていた。
 こうゆう患者さんならば、合った薬さえ渡せば経過は良好だろう。
 最近になってK病院から処方箋が良く来るようになった。
 今まで薬剤師会からの再三にわたる院外処方箋を出すようにとの働きかけに対して、「患者さんに対する嫌がらせじゃないのか」と思えるほど抵抗していたのに。
 なにしろ院内の壁に、「院外処方箋に切り替えた場合は院内処方に戻す事はできません」などと、患者さんに躊躇させような張り紙をしていたくらいなのだ。
 いったい、どうゆう心変わりか。
 しかし、なんの予告も無かったのでウチはテンヤワンヤ。
 出してる薬が、どれも市内の他の病院ですら扱っていない特殊な物ばかりなのだ。おそらく患者さんの費用の負担が少ないように、同じ効能の薬価が安い物を選んでいるのだろうが、せめて近辺の薬局には通知しておいて欲しかった。
 なにしろ問屋さんに注文したら、入荷が来週になると言う返事があったくらいだ。それほど流通が少ない薬なのだ。
 下手に在庫を抱えると赤字になるし(すでに毎月20万円)、これからどうしよう(^-^;
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◆6月26日(木)/2003年◆
 今日は風も爽やかで快適な気温。
 冷房を入れないで、お店のドアを開け放した。
 
 胃の調子が悪いという患者さんが来店。
 病院からもらっている薬のせいではないかと相談され調べてみると、患者さんの予想通りだった。
 胃酸過多の薬が出ているのだが、患者さんにはそんな症状は無い。
 どうも、一緒に出されている薬の副作用に胃腸障害が起こる可能性があるため、それに備えるという事で出されたようである。
 しかし、胃腸障害に備えると言っても、胃酸過多の薬は症状が現れていない時に服用すると、便秘がちになったり体に熱がこもって火照ったりしてしまい体調を崩す原因になる。
 ここのところ、同じようなケースの患者さんが何人か来ているのだが、どうも医師が良く分からずに乱発しているようだ。なんだかなぁ。
 ところが、今回の患者さんはそれだけで終わらなかった。
 風邪の薬として漢方薬の葛根湯(かっこんとう)が出されていたのだ。
 しかし、患者さんのお話によると寝汗をかなりかくという事で、それをちゃんと医師には伝えているとの事。だとしたら、葛根湯を処方したのには感心しない。 
 葛根湯は適応症状の条件として、「自然発汗が無く」と指定されており、また「比較的体力のあるもの」となっている。
 だが、目の前の患者さんはどう見ても痩せていて体力は衰えているし、寝汗をかくと言っているのだから、葛根湯を「飲ませてはいけない」患者さんだ。
 風邪には葛根湯と思い込んでる人が確かにいるが、医師がそんな事でどーする。
 なんだか、落語の『葛根湯医』を思い起こさせる。
 なんでもかんでも葛根湯を出す医者がいて、屋根から落ちて骨折した大工にも「葛根湯をやっとけ」というオチなのだが、それを実際にやられては笑えない。
 すぐにでも医師に薬の間違いを指摘してあげたいところだが、ウチのお店で処方した薬ではないので、直に連絡する事はできない。
 患者さんには、他に有効な漢方薬があるので医師と相談するようにだけ伝えた。
 マックスファクターの営業マンが来訪。
 営業マンとしては優秀なのかもしれないが、本当にお客さんの事を考えてるのか?
 企業の論理をお客さんに押し付けてるような言動ばかりでイライラさせられる。
 そう言えば、ウチのお店の近くの量販店ではマックスファクター商品が半値以下で売られていた。パッケージを見ると英語で内容に関しての事が書かれているので、アメリカなどから逆輸入してきた物なのだろう。
 結局、こうゆう商品を抑えることなんて出来ない訳で、正規取扱店が攻勢に出られないというのは、なんともやりきれない。
 
 胃腸が弱く疲れやすいという事で補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を渡した患者さんから、具合が悪くなったと言う電話が入った。
 寝汗がひどく、寒気がして便秘しているらしい。
 ううむ、間違えた漢方薬を渡してしまったのだろうかと文献などを調べるが、該当するような副作用などは見当たらない。
 そもそも、補中益気湯を服用してそんな症状が出ること自体が考えられない。そこでもう少し詳しく話を訊いているうちに、予想外の事が分かった。
 ポカリスエットを飲んだのだそうだ。
 それだーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!
 普段から寝汗がひどくて、誰だかに「汗をかいたらポカリスエットが良い」と勧められたらしい。
 そりゃ確かにポカリスエットは汗をかいた後の水分補給とミネラルの摂取には「役に立たないこともない」が、あくまで“健康”で“体力のある人”が、“運動”した後に飲むものだ。
 体力が低下していて、体の中に熱が篭ってしまって寝汗をかく場合には適さない。むしろ、今回のように気分が悪くなり便秘を起こすことになる。
 誰が勧めたのかは知らないが、人に勧める時には調べてからにしてもらいたい。
 原因が分かったので、ポカリスエットを飲むのをやめて引き続き補中益気湯を服用するように伝えた。
 都立高生らが美人局をしていたというニュース。
 雑誌で「美人局は儲かる」とか、「被害者は罪の意識があるから警察に届けない」というような記事(投稿か?)を読んでやっていたらしい。
 しかし、実際にはホテルに入る前に脅してるんだからズルイなぁ。←論点がズレてるぞ。>俺
 笑ったのが、通っていた高校の校長先生のコメント。普段から素行が悪くて、喫煙をしたり教師に暴力を振るったりしていたという。
 いやぁ、大抵は「そんな事をするような生徒ではなかった」とか「そんな様子は見られなかった」とか庇ったりするもんなんかだが、こうまでボロクソに言われるとは、なんだか逆に彼らを褒めてやりたいくらいだ(笑)
 悪者は一見してワルな方が世の中のためには良いし(⌒▽⌒)
 池田小の児童殺傷事件で、殺人などの罪に問われ、死刑を求刑された宅間守被告は今日の公判でも、弁護士が一生懸命人間性が残ってる事を訴えようとしているのに、まったく反省した様子を見せなかったという。
 近年まれに見る、犯罪者の鑑である。
 惜しむらくは、これほどハッキリした完全無欠の悪人だったのに、それを見過ごした警察と、人権を守ろうとした人たちのせいで、子供たちが殺された事だ。
 ぜひ最後まで改心しないで、死刑廃止論や刑務所での受刑者の待遇改善論を抑えるのに貢献してもらいたい。
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◆6月27日(金)/2003年◆
 昨日、薬を渡した患者さんから電話。
 薬が一種類足りないとの事。
 ───すわっ! 入れ忘れか!?
 ひとまず調べてから折り返し連絡をさしあげますと電話を切って、在庫をチェック。
 1日に同じ薬が出る事はそんなに無いので(1日に来る患者さんが少ないからでもあるのだが……。ちと情けない。)、すぐに確認できた。在庫は、ちゃんと予定通り無くなっている。
 となると、用意をしたのにどこか別な所に置いて渡し忘れたのか。
 右往左往して探していると、さっきの患者さんから電話。薬は入っていて、勘違いだったとの事。
 ホッ=3
 子供が便秘しているとの事で子供用の浣腸を買いにお客さんが来店。
 便秘を治すためには、やはり牛乳などが良いのかと相談を受けた。
 詳しくお話を訊いてみると、便秘はしているが兎の糞のようなコロコロした便は出ているようである。
 しかも、家族と出かけたりした時に特に便秘になりやすいという。
 どうやら、便秘は便秘でも精神的なストレスからくる痙攣性の便秘のようだ。
 おそらく、その子にとっては家族と外出する事が緊張を強いられストレスになっているのだろう。もしかすると、親が外での躾に厳しいのかもしれない。これはあくまで憶測だが。
 それはともかく、痙攣性便秘の場合は、腸を刺激してはいけない。
 便秘を治そうとして食物繊維などを摂取すると、腸閉塞になってしまう可能性もある。牛乳や冷たいジュースなどはもってのほかである。
 温かくて消化の良い食べ物を与えた方が良い。 
 漢方薬としては小健中湯(しょうけんちゅうとう)が適応だろう。お腹を温め、自然排便を促す事が出来る。しかも、乳幼児から服用する事ができるので安心して使う事が出来るだろう。
 私も子供の頃に体質改善として、ほぼ毎日飲んでいた。
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◆6月28日(土)/2003年◆
 昨日の夜、Iちゃんとメールでケンカしてしまい、今日のデートはお流れと思っていたら、明け方に待ち合わせに関するメールが入った。
 怒りは解けたのかしらん。
 ウッカリそのまま2度寝して、起きたら予定の時間を過ぎていた。
 1日家にいるつもりでいたのだが、出かける支度を始めたら奥さんがオカンムリ(^-^;
 まぁそれでもちゃんと見送ってくれるんだから、出来た嫁なんだか何なんだか。ホテルに行っちゃダメと釘を刺されたが、行かない訳が無かろう(苦笑)
 家を出るのが遅れたため、待ち合わせ場所にも大幅に遅れて到着。
 Iちゃん運転の車に乗って、ひとまず昼食のとれる所へ向かった。
 ケンカの件については、まだ怒ってる模様。
 ただし、そっちよりもIちゃんの運転の方が怖い( ̄▽ ̄|||
 なにしろ、何件か食事ができるお店を見つけたものの、駐車場に車を入れにくくて断念したくらいだ。(おいおい)
 そんな訳で駐車場が大きくて車を入れやすいジャスコのテナントに入ってるレストランで食事をした。
 味は可も無く不可も無く。取り立てて憶えておくようなお店ではなかったので、ホームページがあるかどうかの確認はしなかった。
 食事をしてホテルへ……という欲求一直線はさすがに前回と同じでIちゃんの方が気恥ずかしくなったらしく、日動美術館に行く事になった。
 なんでも、北大路魯山人展をやっていて、明日が最終日なのだとか。
 私が北大路魯山人が好きだから、あらかじめ調べておいてくれたらしい。
 感謝(⌒人⌒)
 しかしIちゃんは魯山人に興味は無いので、最初は車で待ってると言い出す。
 まぁ、その方が私も気兼ねなくじっくりと見て回れていいのだが、それではデートの意味が無い。別にセックスだけが目的で会いに来た訳では無いのだ。
(もちろんソレも目的だけど)
 不倫には違いないが、普通の恋人同士のようなデートもしてみたい。少なくともIちゃんとは、そうでなければならないとも勝手に思い込み、少し強引に誘って一緒に美術館に入った。
 http://www.nichido-garo.co.jp/museum/
 館内は撮影禁止なので、できるだけ目に焼き付けようとして、ちょっと心に余裕が持てなかったかもしれない。
 しかし、やはり魯山人の作った器は素晴らしい。
 美術館の方も、お膳の上に魯山人の器や箸置きを配置して、掛け軸や壷なども和室の中をイメージした展示台に置いてあり、心憎い演出をしている。
 魯山人の作品は、日常の中で使ってこそ美しい。ただ並べて展示するだけでは、その真価は分からない。
 それを美術館のスタッフも良く理解しているのだろう。
 く~、この器で食事をしたい!
 杯だけでも、持って帰っちゃダメですか(笑)←窃盗はやめとけ。>俺
 http://www.ne.jp/asahi/cyber/japanesque/rozanjin.htm
 魯山人の作品に夢中になりすぎて、ムリヤリ誘っておいたくせに、結局はIちゃんをほったらかしにしてしまい反省。
 美術館の駐車場から車を出して笠間稲荷神社に行くと、また駐車場に車を入れるのに苦労しそうなので、置いたまま移動する事にした。
 美術館の敷地内にある野外彫刻庭園を通り抜けると、恒例(?)の意図不明な銅像などが展示されていたので写真をパチリ。←古い表現だな。
 笠間稲荷神社までは、歩いて5分程度なのだが日差しが強くて、通りは日陰が無いのでちょっとヘロヘロに。お土産物屋さんのラムネで喉を潤した。
 神社などの古い建物を見るのは好きなのだが、私自身は4代続くキリスト教徒なのでお参りはできない。……事になっている(苦笑)
 なので、ここでも写真をパチリパチリ。
 Iちゃんの写真も撮ったのだが、「消してーっ!!」と言うので、とりあえず取っておく事にした。公開はしないけど。
 境内にあった木と空とのファインダーに収めた写真は、けっこうイイ線いってるのではないかと自画自賛。
 美術館の駐車場に戻って。車を出してからホテルへ移動。
 しかし、ホテルの近くでIちゃんが行くなら歩きにしたいと言い出した。
 自分が運転して入るのは、男を連れ込んでるみたいで恥ずかしいと言う。
 歩きで入る方が恥ずかしいと思うがなぁ(笑)
 女心は分からん。
 じゃあと言う事で、図書館の駐車場に車を置いて、ホテルに行く事にした。
 駐車場は夜まで利用できて、図書館を利用した証明証があれば駐車料金が割引になるらしいので、図書館にも立ち寄った。
 Iちゃんが勉強に使う資料を借りる。私が借りても返しに来れないしね。
 ホテルに行く道々で、歩道に花が植わっていたので、その写真を撮りながら目的地に到着した。
 花の写真は思いのほか良く撮れたと思うのだが、いかんせん名前が分からない(苦笑)
 分かる人がいたら、教えて下さい。
 ホテルのゲートから玄関に辿り着くまでIちゃんが妙に照れていて可笑しい。
 ほ~ら、よけいに恥ずかしいでしょ(笑)?
 入ったホテルは、外観はなんの変哲も無いラブホテルだったが、室内が檜造りという珍しいものだった。お風呂まで檜造りで、木の香りが心地良い。
 やる事は当然やったが、何故かIちゃんに歯まで磨かれてしまった。実習があるので、その練習台として。
 う~む、人に歯を磨いてもらうというのも照れるな。つーか、裸のまま歯を磨く事もなかろう(^-^;
 Iちゃんに駅まで送ってもらってお別れ。
 来る時には2時間で着いたのだが、帰りは特急待ちで何度か足止めを食って3時間もかかってしまった。
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◆6月29日(日)/2003年◆
 なにやら元気ハツラツ(?)な患者さんが来店。
 症状を捲くし立てて何か効く薬は無いかと尋ねられたので、効果のありそうな薬を勧めると、ナニが気に入らないのか「そんなの効かないでしょう」と言う。
 成分や効能を説明しても「嘘ばっかり」とキッパリ。なんなんだ(^-^;
 「嘘ばっかり」と断言されても……。
 そして、「~した方がいいんでしょ?」と言う事が、ことこどく間違った知識で往生した。
 いったい、どこでそうゆう間違った情報を仕入れてくるのだろう(^-^;
 結局尋ねてくるくせに、こちらの答えを悉(ことごと)く否定して、自分で選んだ薬を買っていった。
 えーと………、ホントになんだったんだろうσ(^◇^;)?
 大田誠一議員が少子化対策のシンポジウムだかで、早大生の集団レイプ事件を絡めて「レイプする人はまだ元気があっていい」と発言したとかで、報道番組で大きく取り上げていた。
 女性議員が、すかさず抗議して謝罪を要求してるのには苦笑するしかない。
 番組のコメンテーターなども「けしからん」という意見にまとまっていたが、1人くらい冷静な人はいないのか。
 最初にこの報を聞いた時には私も、「また失言か」と呆れた気持ちでいたのだが、そのシンポジウムの実際の映像を観て考えを変えた。
 良く観れば分かる…と言うより、良く観なくても分かるはずだが、大田議員はレイプを悪い事として前置きしていない。
 女性議員などは、これを「認識不足だから」と思っているようだが、太田議員は問題の発言の後で、「その元気があるなら」と話を続けている。要約すると、「レイプする人は元気があっていい。しかし、それなら家庭をしっかり持つべきだ」というような事を言っている。
 つまり、レイプする元気があるなら、その元気を別な事に使えと言ってる訳だ。すると、わざわざ「レイプは悪い事だ」と前置きしていない理由が分かる。
 レイプが悪いのは“当然”だからだ。当然だから、わざわざ前置きしなかったに過ぎない。
 女性議員の暴走は止まらず、「レイプ被害者に謝罪しなさい」とまで言っていたが、普通そうゆうのは“言いがかり”である。
 太田議員の例え話は、面白味が今一つで決して評価できる代物ではないが、それを「けしからん」と批判する方は国語力が衰えてるんじゃなかろうか。
 昨日、予定より帰りが遅くなったため、罰として奥さんが観たがってるビデオに付き合うことに。
 前々から奥さんが「観たい観たい」と言ってはいたのだが、テレビCMからしてハズレの匂いがプンプンしていたので避けていた作品である。
 その作品とは、『TRICK』(劇場版)。
 
 ストーリーとしては、自称売れっ子天才奇術師の奈緒子(仲間由紀恵)が、仕事を干されているところへ、ある村の村人たちの不安を取り除くため神を演じてほしいと村の青年団の団長と副団長の男女から依頼を受けて村へ。
 しかし、村に奈緒子が到着して神を演じてみたら誰も相手にしてくれない。
理由は、何でも実体化する神、足の裏に目を持つ神、確率を支配する神など、自分こそが神であると称してる連中がすでにいたからだ。
 そこで、お互いに奇跡を村人たちの前で見せると言う神様対決をするハメに。
 その合い間合い間に不可思議な現象が次々と起こり、さらに殺人事件まで起きてしまう………。
 これだけ面白い条件が揃っているのに、どうしてこれほどツマラナイ作品が出来てしまったのか。それこそ、何かトリックがあるんじゃないかと思ってしまった(笑)
 テレビ版は未見なのだが、映画化されたという事はテレビ版の方はそれなりに良かったのだろうか。だとすると、合点がいく事がある。それは、映画としての映像美が無く、テンポがブツ切れで、いちいち気持ちが醒めてしまうのだ。
 キャラクターは面白かったので、これならもっとキャラクター性で愉しませてくれれば良かったのに、妙に物語を付けてしまったせいで失敗している印象がある。
 なにしろ、殺人犯の動悸があいまいだったり、盛り上がるシーンでハズレぎみのギャグを入れたりと、物語の方も観るべきところが無いのだから。
 う~、浮気の代償とはいえ、なんとも拷問に近い作品を観せられたものだ。
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◆6月30日(月)/2003年◆
 今日は、お母んが学校のプール検査に行ってるので、午前中は私とパート薬剤師さんだけ。
 そこを狙いすましたかのように、処方箋がFAXで次々と舞い込む。
 中でも往生したのが、一包化(いっぽうか)。
 朝・昼・夕食後などに飲む薬の量が多い場合、同じ剤形(粉薬とか錠剤とか)の薬を、朝に飲む物は朝に飲む物で、昼に飲む物は昼に飲む物でというように、一包みにまとめて入れる事である。
 処方箋を見ると、朝だけで10種類の錠剤を飲む事になっている。だから飲み間違えの無いように、それを1回に一包みで飲めるようにするのだが、それはつまり一錠づつパッケージから出して袋に入れていくという作業になるのだ。
 30日分だと、30錠を10種類で300個の錠剤をパッケージから出して、分包機という機器に入れて袋に包む事になる。
 お……、終わらん(^-^;
 ちなみに、これがその時の錠剤の空きシート
 そして、錠剤を分包機に乗せたところ。
 病院内で薬をもらう場合、かなり待たされる事があると思うが、その原因の1つは、この分包作業にある。
 待合室からは中の様子が良く見えなくて、どうして錠剤を入れるだけなのに時間がかかるのだろうとか、粉薬を袋につめるだけでそんなに待たされるんだろうと不思議に思っている人がいるかもしれない。
 だが、病院に来る患者さんの多くは子供でありお年寄りだ。
 すると、何種類かの薬を一包みにした方が間違いが無いと言う事で一包化するのというのは、さっきの通り。
 他には、患者さんによっては錠剤が1錠では多いと判断された場合には、カッターで割って半錠にする事がある。1日3回で30日分ならば、45錠もの錠剤を半分に割らなければならない。手作業で1錠づつである。
 また、散剤(粉薬)や液剤の場合は計量してから袋に詰める訳だが、ミリグラム単位で計る事になる。食べ物ならば、ちょっと多くてもお得と言う事で良い
だろうが薬はそうはいかない。少しでも多ければ重大な副作用につながる事もある。
 何度も繰り返すようだが、袋詰めは機械でも、計量はあくまで手作業なのだ。
 さらに、散剤同士や液剤同士を混合する事もある。軟膏などの外用薬も、複数の薬剤を練り合わせる事がある。
 そんな訳で、そのような作業が必要な患者さんが1人ならいいが、病院ともなれば1日に何十人何百人も同様の患者さんが重なる。
 機械は確かに手早く正確に「袋に詰めてくれる」が、錠剤を割ったり計量したりするのに1件5分かかれば、それが重なっていって1時間2時間と時間が押せ押せになってしまうのだ。
 それは病院の目の前の、いわゆる門前薬局も同じ事。
 だから急病でもない限り、家の近くに調剤を受け付けてる薬局があれば、病院からはサッサと帰って、近所の薬局で調剤をしてもらった方が待ち時間が少なくて済む。
 ただし、薬の在庫が無い場合もあるので、先に薬があるか電話を入れたり、もしくは処方箋を薬局に預けて後で取りに行くのが良いだろう。
 ウチの薬局の場合は、病院からFAXで処方箋を送ってもらって、患者さんが来店するまでに用意するようにしており、同じような事ができる薬局も最近は増えてきてるので、一度近所の薬局で尋ねてみる事をお勧めする。
 ちなみに、コレは分包機で薬を袋に詰めているところ。
 早いんだコレがまた。
 遅いのは、人間の手作業の方σ(^◇^;)。
 病院の薬を受け取りに来た患者さんが、出されている目薬を付けると痒くなると漏らした。
 その事を医師に告げたかどうかを尋ねると、ちゃんと伝えたとの事。
 ところがその医師、「嫌なら出しませんよ」みたいな事を答えたらしい。
 おいおい、それはないだろう。患者さんが不安になってるのに。
 とりあえず目薬は渡したが、痒みが強いようなら使わない方が良いと伝えた。
 しかし、いるんだねぇ。患者さんを患者として見ていない医者って………。
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 また、筆者が思った事や感じた事を率直に書いている事柄に関しましては、反証可能な事実誤認以外の訂正には応じられません。
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