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★彡☆-=★彡 それさえもおそらくは平凡な薬局 ★彡☆-=★彡
≪通巻14号≫
提供 : まぐまぐ http://www.mag2.com/
発行 : 北園薬局 http://plaza2.mbn.or.jp/~kitazono/
編集 : 北村俊純
窓口 : kitazono@a1.mbn.or.jp
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~~~~~~~~~~ 今回の日記の主な話題 ~~~~~~~~
※7月22日(火)……来て欲しくない患者
※7月23日(水)……三大新聞社を例えるならば
※7月24日(木)……踊る! 栄養欲しい病
※7月25日(金)……「痛みに耐えてよく頑張った。感動した!!」
※7月26日(土)……劇評『松本ヒロ ソロライブ』
※7月27日(日)……『イラク復興支援特別措置法案』
※7月28日(月)……『乾布摩擦』で体質改善
日記の最後に、《クリックアンケート》を設置しました。
今後の参考にしたりしなかったりするので、ご協力をお願いしますm(_ _)m
******************* 先週の平凡な日記 *********************
◆7月22日(火)/2003年◆
歯科医からの処方箋を持った患者さんが来店。
出ている薬は、消炎鎮痛剤と化膿止めである。
ところがその患者さん、こともなげに「消炎鎮痛剤の方は飲まなくていいんだろ?」と言う。
消炎鎮痛剤を飲まないで、どうやって炎症を抑えるというのだろうか。
「いえいえ、こちらの薬も飲んで下さい」と薬の説明をした。
しかし、「でもこの薬の成分は△△と同じなんだろ? 本で見たから知ってるんだ」と言って話を聞かない。
む~、いったいどこでそんな間違った知識を( ̄▽ ̄|||
とりあえず渡したが、ちゃんと飲むか心配。
薬歴簿を見ると先月も来ている。
もしかして前回の薬を飲まなくて歯痛が悪化したのではあるまいか。
この日記は正直に書くのが真情(誤字にあらず。誤用だけど)だから書いてしまうが、一番来て欲しくない患者さんは精神病疾患の患者さんである。
とにかく話が通じない。
種類が多い薬を飲み間違えるといけないので、医師の指示もあり一包化しておいても、家族の話だと全部開けてしまい、結局飲まない患者さんがいる。(飲み方の説明書はお話した上で渡してある)
それでいて毎回毎回、「この薬効かないんだよ」と愚痴をこぼしていく。
「アンタが飲まないからだ」と言いたくても言えない。
でもまぁ、性格としては穏やかだったり人当たりが悪くなければかまわない。
問題は……、今日来た患者さんのような例が後を絶たない事だ。
どんな患者さんかというと、「薬をくれ」と言う患者さんである。
病院と同じ薬を薬局に買いに来る患者さんは多い。しかし、大抵の薬は医師の処方箋が必要だ。ただし、一部の薬は以前に処方された事があり同じお店でなら販売しても良い物もある。おそらく、それがまた混乱の原因でもあるのだろう。
ともかく原則的には病院でもらった薬は、医師の処方箋が無ければ薬局では買えないと思って間違い無い。
大抵の患者さんは不承不承(ふしょうぶしょう)ながら、納得してくれる。
ところが、精神病疾患の患者さんは、何を言っても話を聞かないし理解しない。
そもそも、この患者さんはいつもは病院に行ってちゃんと診察を受けているのだから、処方箋をもらってくれば良い。
そう勧めたが、「担当の先生が変わったから嫌だ」と言う。医師が変わると行きづらいという気持ちは分かる。
気持ちは分かるが、それなら病院を変えても良いのだから、本当に薬が欲しいのであれば、まず正規の手続きを踏んで欲しい。でないと、こっちが根負けして売ればウチが警察にお縄になってしまう。
そんな事情も説明したが、「ずいぶん買ってやってるんだぞ! それくらい融通しろ!」と怒鳴られた。
自分に都合のいい理屈は理解してるんだから、手に負えない。
しまいには、完全に逆ギレされた。
「もういい! こんな店には2度と来ないぞ!(来なくていいです(^-^;)このクソババァ!(私、男ですけど(^-^;?)病院でもらってくるよ!!(だから最初からそうしろって(^-^;)」
確か先々月のニュースで、病院に入院していた男性が夜中に看護婦に薬の投与を求めて、看護婦が医師の判断を仰いでからと一度断ったら、その場でナイフで看護婦を刺し殺したという事件があったが、明日は我が身である。
((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル。
子供(高校生)の瞼(まぶた)が腫れているというお客さんが来店。
モノモライであれば目の中がゴロゴロしたり充血していたりする事があるが、そうゆう事は無い模様。
詳しく話を聞いてみると、普段はソフトコンタクトを装着しているらしい。
ソフトコンタクトが目の中で移動してしまい血管を傷つけたりするケースがある。
確証は無いが、もしかすると本人が気づかない時に傷ついて、そこに雑菌が入って炎症を起しているのかもしれない。
その辺りの事を説明して、抗菌目薬を勧めた。
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◆7月23日(水)/2003年◆
定期的に病院から薬を処方されている患者さんの処方箋がFAXで入った。
前回と同じ内容だと思ったら、薬が1種類変更になっていた。
在庫が無いので問屋さんから仕入れようと思って価格表を見たら、100錠で1万5千円以上。
今回必要なのは14錠で、あまり使用される薬剤ではないため、もし次回以降にこの患者さんに同じ薬が処方されなかったら、そのまま死蔵になってしまう可能性がある。
ただでさえ赤字経営なのに、あまり傷口が広がるのは困る。
問屋さんに注文するのはやめて、備蓄センターに貰いに行く事にした。
毎日新聞のネットニュースで、小泉首相が朝日新聞に対して毒づいたという記事を見つけた。
小泉首相は「支持率が下がると1面で、上がると(記事が)小さくなる」と漏らし、「朝日新聞も抵抗勢力になったのかな」と毒づいたとか。
これだけを読むと「何言ってんだ」と思うかもしれないが、朝日新聞を読み続けてると納得してしまう(苦笑)
ウチは子どもの頃から朝日新聞を読んでいたが、どうゆうワケだか途中まで応援していた政治家も、政権の座についた途端に扱き下ろすのだ。
よく左翼系などと言われるが、左翼系ですらない。つねに、「政府に物申す」という態度なのだ。まぁ、悪くは無いが、ともすると自身の主張はまったく無くて、ただ権力に立ち向かってる姿勢を示せば市民の味方でいられると思ってるような、カンチガイ野郎にしか見えなくて、「だだっ子かい(^-^;」と失笑してしまう。
戦時中は政府にすり寄って戦争バンザイの姿勢だったものだから、戦後にそれを払拭しようとした後遺症かもしれない。
ちなみに、朝日・読売・毎日の三大新聞社の事を『ザ・ニュースペーパー』というコント集団が、こう評していたのをステージで観た事がある。
「捏造の朝日、誤報の毎日、(右翼)機関紙の読売」
なるほど、その通り! と手を叩いて笑ってしまった(_ _)ノ彡☆ばんばん!
http://www.dop.co.jp/
同じく夕刊フジでは、パナウェーブ研究所に関するニュースを伝えていた。
題して、“お久しぶり、白装束集団はまだ健在でした ”。
上手い。座布団一枚(笑)
福井県が23日に、河川法に基づき、月末までに白布撤去を命じる監督処分を行ったのだそうだ。
団体側は例によって、「(上部団体の)千乃正法の会長で同施設で生活する女性の命を電磁波兵器の攻撃から守るため、外せない」などとする楽しい(?)弁明書を提出し、県側は集団側が応じない場合は、8月後半にも行政代執行による強制撤去に乗り出すとの事。
こうゆう時は、お役人は大変だなぁと同情してしまう。
コチラがパナウェーブ研究所のホームページ。
http://www.panawave.gr.jp/
コッチがパナウェーブ研究所を“研究”しているホームページ。
http://www.geocities.co.jp/Beautycare-Venus/8964/
http://www.geocities.co.jp/NeverLand-Homeroom/8880/
大きなニュースとしては、フセイン元大統領の長男ウダイ氏と二男クサイ氏が死亡したとの報。
今までも何度かそんな報道があったが本当だろうか。
現金なもので、アメリカの株価は急上昇だとか。
お金にキレイもキタナイも無いのだなとつくづく思う。
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◆7月24日(木)/2003年◆
病院の処方箋を持った患者さんが来店。
ところが、病院からFAXを送ったとの事なのに、ウチには届いていなかった。
急いで用意しようとしたが、足りない薬剤があって問屋さんに発注した。
患者さんには、申し訳ない。後で配達する事に。
しかし、本当にFAX受信した形跡は無い。いったいなんなのだろう。
機械は時として原因不明のトラブルを起す。人間が動機の不明な犯罪を犯すようなものか。(違う)
『葉酸サプリメント』を欲しいというお客さんが来店。
ところが、“酸”という字じゃないと言う。うう~ん?
「酸素の酸ですよね?」と尋ねてみても、「いや、山荘の山」だと言われる。
そんなモノは初耳だけどなぁ。
どんな効能があると聞いてきてるのかも尋ねてみたが、「何に効くのかは知らない。友達に“ようさん”がいいよと聞いたから」との答え。
ますます、ワケ分からん。
そんなこんなで、しばらくトンチンカンな会話をやり取りしていたのだが、先日テレビでやっていたようだという話が出て、やっぱり『葉酸』だと確信。
昨日、『発掘 あるある大辞典』という番組で取り上げていたのだ。
http://www.ktv.co.jp/ARUARU/
「またかよ(^-^;」という気分である。
確かに葉酸は胎児の成長の助けにるので、妊婦が摂取すると良い栄養素だ。
しかし、普通の女性が特別必要な物ではない。
だいたい、豆類やグレープフルーツなどの果物を食べていれば必要量は摂取できる。
よくもまぁ、毎回毎回「△△が足りない」とかいう話を持ち出してくるもんだと感心してしまう。
「日本人の○○%の人が不足している」って言ったって、実際には一人一人で不足しているモノは違うのだから、そんなにアレもコレもと飛びつく必要もあるまいに。
なんだか、あろひろし氏の漫画『無敵英雄エスガイヤー』を思い出してしまった。
http://paranoia.s5.xrea.com/comics/c_esgaia.html
異星人が造った女性型のアンドロイドが主人公の男の身の回りの世話をするのだが、彼女が作った料理は“食材から抽出した栄養素だけ”だったりする。
つまり、皿には砂鉄のようなモノ(鉄分)、炭のようなモノ(炭水化物)、などが乗っているのだ。
主人公が「こんなのが食えるか」と言うと、アンドロイドの方は「栄養の摂取としてはこの方が効率的です。料理の合理性が理解できません」と答える。
ウチでもサプリメント(健康食品)は売っているが、明確な目的が無ければ、やはり日常の食事で楽しみながら栄養を取ってもらいたい。
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◆7月25日(金)/2003年◆
病院から処方されている目薬が切れて次の診察予約日まで日にちがあるので、目薬だけをもらえないかという患者さんが来店。
何度も日記で書いている事であるが、基本的にそれはできない。医師の書いた処方箋が必要だ。
ただし、例外もある。以前に薬局で同じ薬を受け取っていて、その薬が指示薬に指定されていなければ販売が可能なのだ。調べてみると、今回の薬は売っても大丈夫な種類だった。
ところが、値段が高い。目薬1本が約1万円である。その患者さんの保険による負担割合は2割なので病院で診察を受ければ2千円ちょっとで済む。
その事をお話しすると患者さんも驚いて、やはり病院に行ってみるとの事。
もちろんそれが基本なのだら、その方が良い。
話の通じる人で良かった。たまに、「値引きしろ!」と言う人もいるので。
マックスファクター関連のポスターを総張替え。
小さいお店だが、割りと体力仕事となる。
暑さでボーッとしていたのか、貼る位置を間違えてしまった。
グアッ!!Σ( ̄□ ̄;)
慎重に両面テープをはがして張り直し。
ウダイとクサイが米軍の攻撃で死亡したニュースで、なぜかあまり取り上げられないのだが、クサイの14歳の息子が邸内に米軍が突入した時に銃を持って応戦し、そしてやはり射殺されたのだそうだ。
可哀相と言うより、小泉首相の弁を借りれば「痛みに耐えてよく頑張った。感動した!!」と思ってしまった。
例え父親が国民からも恨まれるような悪人だとしても、父親の敵を討つために、いや、かなわないまでも一矢報いるために戦いを挑んだその姿を想像すると、むしろ日本人のメンタル性に訴えかけてくるモノがあるのではないだろうか。
おそらく戦う事を普通に教育されてきたであろうクサイの息子が育ったイラクという国と、平和教育を受けているはずなのに人を私欲のために殺す子供が育ってしまった日本を比べると、“教育”の実効性と幻想について考えられずにはいられない。
教えた事の何割かは確実に実を結び、教えた事の何割かは結局のところ無駄になる。『ゆとり教育』が、本当に子供たちの学力低下の原因になっているのか、本当に子供たちの情操を豊かにする事ができるのか、追跡調査と冷静な分析をしなければならないだろう。
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◆7月26日(土)/2003年◆
昨夜、寝る前に宮城県を中心に震度6弱の地震があったが、今朝も7時頃に震度6強の地震があった様子。
ちょうど(?)奥さんと夜の営みを朝やっていたら地震の揺れに気がついたのだ。変に冷静だな。>俺
地震直後ではテレビを点けてみても情報が集まっておらず被害状況は分からなかったが、後で観ると連日の雨と昨夜の地震で地盤が緩んでいたらしく、今度はかなり大きな被害が出た模様。死者が出ていないのが不思議なくらいだ。
なんでも昨夜の地震の時点で自主的に避難をしていた住民が多かったそうで、それが功を奏した。
ところが政府の方はというと、昨夜の地震の直後に政府内に対策本部を設置したものの、気象庁が今後の余震は少なくなり震度5を越える地震が起こる確率は20%以下と発表したため、午前7時に対策本部を解散した。
その僅か13分後に、今朝の地震となったのだ。先週の長崎での土石流災害では、県からの避難命令が被害が起こってから30分後に発令されたと言う事で住民やマスコミの批判にさらされたが、「またもや」と言われかねない判断ミスだ。
しかし、私は仕方が無いと思っている。いや、これは“あきらめ”ではなく、現実的な話としてである。
長崎県の土石流の時には、深夜の0時過ぎに市の職員を招集、2時頃になってなんとか人員が揃い、それから情報収集にあたったという。そして、4時頃に避難命令が必要かどうかを検討しているうちに30分頃に土石流が発生し、5時頃になって県から避難命令が発令された。
さらに気象庁の発表によると、この日の深夜の大雨の時、通例ではまず大雨注意報が発令されるが、それをすっ飛ばして大雨警報を発令していた。いかに予想外の事態が起こっていたかが分かる。同時に、何が起こるかは予想が困難だったと思われる。
そう、少なくとも“現地にいる人間”以外には。
今回の地震で住民が自主的に判断して避難したのは、普段から自分が住んでいる場所の危険さを認識していたからだろう。でなければ、例えば私なら知識として震度6を越える余震は滅多に起こらないと認識しているから、避難しなかっただろうと思う。
市だの県だの国だの、いくらデータを集めたところで現地での経験を持たず、状況を目の当たりにしていなければ、なんの判断もしようがないのは、むしろ当然だ。
長崎での悲劇では、災害対策を県に陳情していたという報道もあり県への批判が高まっているが、むしろ地元での対策を立てなかった事の方が問題だったのではないだろうか。
マスコミの一部などは、「例え誤報になってしまってもいいから情報を出して欲しいですね」などと言うが、それで予測がはずれた時に誰も損害賠償を請求しないならそれも可能だろう。
だが現実には、ダイオキシン問題などで騒がれたように風評被害などが出れば、損害賠償を請求したりするのである。地元の人たちは。
こう言ってはなんだが、人間は勝手なものなのだ。
だからおいそれとは、避難命令など出せない。国民が本当に理解して財源を用意できれば、災害などの被害予測の情報を出してはずれてしまった時に損害を賠償する制度も導入できるかもしれないが、必ず反対する者は出てくるだろう。
押井 守監督の映画『紅い眼鏡』の宣伝で「正義を行えば、世界の半分を怒らせる」というキャッチフレーズが付いていたが、まさに世の中はそうゆうモノなのだ。
http://www.sa.sakura.ne.jp/~straydog/oshii/akai_megane.html
今日は地元の医療センターがお休みで患者さんは少ないはずなので、私もお休みを取った。
午後から、久しぶりにT姉と真昼間から飲む約束をしていて、家で軽くお昼を食べて出かけた。
T姉と合流して、さてどこで飲もうかと訊くと「ワインが飲みたい」という事で、近くの『カプリチョーザ』に入った。
http://www.capricciosa.com/
私が良く言う、“味と値段のバランス”が取れていて申し分の無いイタリア料理のチェーン店である。
パスタはカルボナーラを、ピッツァはマルゲリータをと、基本的な物にして、白ワインをボトルで注文した。ワインの名前は残念ながら失念。
イタリア料理のお店を選んでおいてなんだが、T姉はあまり香りが強かったり辛いのは苦手なのだ。私が自分の好みで注文したら、きっと何も食べられないだろう。
ただ、白ワインで甘口というのにはお店の人も困ったようで、いちおう軽めの物を選んでもらったのだが、ハズレでは無かった。チェーン店というのはどうしても低く見てしまうのだが、すごいねどうも。
おかげで楽しく食事ができた。
で、このT姉であるが、一言で言えば私に色々と悪い事を教えてくれた人である。
という紹介でメルマガのネタにするけどいいかと尋ねたら、「肉体関係は無いって強調しといてよ」と釘を刺された。つまり、そうゆう誤解を受けやすい人なので(苦笑)
例えばT姉が結婚する時に私はビデオカメラの撮影を頼まれて、当然のごとくお相手の男性も紹介されたのだが、結婚式に行ってみると相手の男性が別な人になっていた(笑)
結婚前もそんな調子で、「恋愛とセックスの相性は別」・「好きな人とのセックスは幸せ、相性がいい人とのセックスは楽しい」という事を私に教授してくれたのである。
もう少し分かりやすく言えば、何人か友達がいるとすれば、映画を一緒に観に行くのが合う友達もいれば、遊園地などのアトラクションをワイワイと楽しむのが合う友達もいる。そしたら、セックスが合う友達というのもいるワケである。
じゃあ、いわゆるセックスだけの“セックスフレンド”かと言うとそれもちょっと違う。
映画やなんかを楽しむ友達が困っていれば相談に乗ったり助けたりもする。
友達としては真剣に付き合うように、セックスを楽しむ友達とも真剣に付き合うのである。
しかし、世間一般では“性の氾濫”などと言われる現代においてもセックスは特別な意味を持たされ、なかなか理解を得られない。
でもって、これまた当然のように浮気が旦那さんにバレて(もっともT姉にしてみれば映画を観に行ったのと同じレベル)離婚して、独身を楽しんでいる。
しきりに、「アンタが羨ましいよ」と言われた。確かに、ウチみたいに奥さんが浮気を許してくれるというのは珍しいかもしれんが。
T姉も、そうゆう人と出会えるといいねぇ。
そんなT姉のもっかの悩みは、現在付き合ってる彼氏がまたも一途なタイプで浮気を許してくれそうにない事と、浮気している相手(繰り返すが、セックスの相性が良い“友達”の事)が付き合ってる彼女が鬱病らしくて友達ともども心配だという事であった。
そんなこんなで近況を語りあっていたらボトルが1本空いてしまい、デカンタで追加した。ほとんど飲んだのは、T姉だけど。
実は今日T姉と会う事になったのは、共通の用事があったからでもある。
地元の会館で『松本ヒロ ソロライブ』があるのだ。
http://www.winterdesign.net/hiropon/
ううむ、酔っ払ったまま観に行くのか(^-^;
カプリチョーザは料理を注文すれば紅茶のお代りが自由なので(店舗によって違うかも)、酔い醒ましに少しねばってから会場に向かった。
松本ヒロ氏の芸を観るのは久しぶりである。
まだコント集団『ザ・ニュースペーパー』の旗揚げに参加していた頃から観続けているが、最近はすっかりご無沙汰していた。
http://www.dop.co.jp/
松本氏も久しぶりに川口市で公演するのをネタに使って「また来て下さいねと言われても、その『また』は大抵2年以上先なんですよね」と言っていた。
主催者までもネタにする毒気(なにしろ自身のホームページの名前が『ヒロポン(麻薬)である』)と、それを許せてしまう飄々としたキャラが松本氏の持ち味だ。
そして何よりも、その裏付けとなる芸の確かさを持ってるのが強みだ。
特にパントマイムは、腹話術師のいっこく堂の芸を観て腹話術の奥の深さを知るのと同じように、パントマイムが“壁に手をつく”とか“階段の昇り降り”だけではないという事を魅せつけてくれる。
http://www.ikkokudou.com/
そして、そのパントマイムと同じようにモノマネもまた、テレビのモノマネ番組で“モノマネ名人”などと持ち上げられている芸能人のモノマネなど、本業の片手間でやってる程度じゃないのと思えるくらい、質の高い芸として魅せてくれる。
中でも松本氏はザ・ニュースペーパーで活躍していた頃から、歴代の首相のモノマネを得意としていて、今回も小泉首相のモノマネで楽しませてくれた。
「私、小泉純一郎の改革路線は揺るぎません! 何も変わらないんですから!」
「イラクに自衛隊を派遣する法律が成立しましたが、みなさんは心配する事はありません! 行くのは自衛隊です!」
その他にも宗教ネタなども面白かったが、馬鹿な人が松本氏の公演に乗り込んできたりすると邪魔なので割愛。
後半は一転して、松本氏の家族の事をネタにしながら、お祭りの思い出などをパントマイムで楽しませてくれた。
さっきも書いたが松本氏のパントマイムは、一般的に思われている無言劇とは違う。セリフがありナレーションがあり、それらも相まってよりいっそう楽しませてくれるのだ。
映画やビデオのような再現性が困難なだけに(たとえ録画しても、1回1回同じという事は物理的にありえない)、松本氏が生きているうちに(もしろん私も)あとどれだけ観る事ができるかが気がかりなくらいである。
それはT姉も同じで、松本氏の一挙手一投足を見逃さないように、セリフの一つ一つを聞き逃さないように、この貴重な時間を自分の中に取り込もうと、真剣に鑑賞していた。
ある意味、“娯楽を楽しむ”という点から言えば“邪道”かもしれないが。
松本氏のオリジナル芸、“今日のニュース”も観れて大満足で公演終了。
本当に“今日のニュース”の朗読に合わせて、その場でパントマイムで表現するのだ。
しかも、その場のノリのためパントマイムとは言えないような表現も混じるので、それが大爆笑となる。
例えば、「イラク特措法を巡って揉めましたが……」という部分では、自分の胸を揉んだりするのである。
いわば、動きでダジャレをヤルわけで、子供も大人も分け隔てなく笑い転げていた。
子供と大人が同じ物を観て笑うという共有体験は、どちらにとっても大切だろうと思う。
公演が終わって場内が明るくなると、懐かしい面々も来ているので挨拶に回った。
ホームページの作成を頼まれたり、『子どもキャンプ』への参加を打診されたりと、用事を増やしてしまった。
「ひさしぶりぃー♪」という聞き覚えのある声に振り返ると、女子高生のAちゃんだった。そしてすかさず、目に制汗スプレーをかけられた。
ううっ、目が痛い(/_;)
「なにすんねん!」
「痴漢撃退用なのぉー」
「してないじゃん」
「するでしょ?」
「うっ……」
言い負かされてどーする(苦笑)>俺
T姉の方も懐かしい顔ぶれと談笑していて、そこから一緒に飲みに行こうという話になった模様。さっきまで飲んでたんですけど(^-^;?
そんな訳で、私も昔一緒に『子どもキャンプ』の実行委員をやったHくんと、今年初めてその実行委員長をやる事になったというSくんと、T姉との4人で飲み屋街に繰り出した。
Hくんが行きたいと言った落ち着いた感じの居酒屋に入ると、偶然にもSくんの中学時代の同級生の女性が働いていた。
みんなで、「バイト代でおごってもらえないかなぁ」と初対面なのにひどい話を(笑)
ところが言ってはみるもんで、本当に飲み代を少しサービスしてもらえる事になった。
そのため、せっかくの美味しいお店だったのだが店名は出せない。店員の判断による値引きは場合によっては横領になるので。(チェーン店やフランチャイズの店で値引きをせまる人には良く覚えておいてもらいたい。たとえ店長でも、下手をすると横領罪に問われる事があるのだ。)……と偉そうに書いたところで、調子に乗って牛タン尽くしを注文してしまっては説得力が無い。
まずは乾杯をしてから、私とT姉はSくんと初対面なので自己紹介。2人の結婚話をすると、大抵はすぐに打ち解けてくれる。ネタ尽くしである。
ただし、まだ二十代のSくんには結婚という将来の夢を粉々に粉砕してしまうネタだったかもしれないが。
そして、Sくんからは今年のキャンプの実行委員会での悩み相談などをされた。
なんでも、各班のリーダーがとして5人の高校生がいるのだが、そのうちの4人がもともと仲良しグループで、どうしても1人が会議などでも孤立してしまい、リーダー同士をなんとか仲良くできないものかという。
私もT姉も、その昔同じ年頃に同じような問題にぶつかった経験がある。そして、同じように悩んで右往左往したものだ。
その経験から言えば、「ほっといていいよ」の一言なのだが、それではせっかく相談してくれたのに、なんといい加減なと思われるだろう。なので、言ってる事は同じでも、多少含蓄があるように装って、思う事を述べた。
「あなたの隣人を愛しなさい」
キリスト教の新約聖書に何度となく、キリストの言葉としてこの文句が出てくる。これは“隣人愛”という言葉で知っている人もいるだろう。
良い言葉ではあるが、実際には難しい。なにしろキリスト教徒でさえ、異教徒との戦争を二千年以上も続けてるのだから、絵に描いた餅、高邁な理想論にしか過ぎない。
しかし、こう考えたらどうだろう。
タモリの番組ではないが、「友達の友達はみな友達だ」と。
なにも無理に、仲良くなれない相手と仲良くなる必要など無い。自分が仲良くやれる人と親しくして、その相手がまた誰かと親しくして、その相手がまた誰かとつながっていれば良いではないか。
身近なところで言えば親兄弟、大きなところでは国同士、お互いに「分かり合えるはず」などと勝手な妄想を抱いてると、思い通りにゆかない時に湧き上がってくる感情は“怒り”である。
所詮は他人。「分かり合えるはずなど無い」とまず認識するべきなのだ。しかるのちに、「せめてどこかで折り合いを」と思えば良い。
今回のキャンプの実行委員で言えば、その孤立してる子と少なくともSくんは対話ができているのだし、聞けばその子は年下の子供たちとのつながりもある様子。
それならば、キャンプを実行するにあたって必要な事は、仲良くする事ではなくて、目的のために折り合いをつける事だ。仲良くしようなどと極めて感情に基づいたメンタルなつながりを重視すると、感情のもつれがさらに悪い方向へと進む事もありえる。
感情ではなく理性で割り切って、自分にできる事、自分が認めてもいいと思える枠を設定しておけば、ちょっとした感情の軋轢くらいは、自分の成すべき事を割り切って行う事ができるだろう。
そんな事を話してみた。どう判断するかは、もちろんSくん次第だが。
0時を過ぎてお店も閉店となったので、外に出て解散しようと思ったら、なんとHくんはバイクで来ているとの事。おいおいおいおい(^-^;
このまま帰す訳にもいかず、別なお店に入ってそこで酔いを醒まさせる事にした。
………つもりだったのだが、そこでも飲み始めてしまった。このやろ( ̄▽ ̄|||
それでもさすがにHくんは飲めなくなってきたのか、お茶へと移行してホッと一安心。
しかし、SくんとT姉は止まらず、そのあおりで私も飲み続けるハメに。
話題の方も、好きな映画の話や下ネタな話題などになだれ込み、とうとうそのまま朝を迎えてしまった。『松本ヒロ ソロライブ』を観に行って2時間ほど休憩したとはいえ、T姉と私は12時間飲み続けた事になる。
三十を越えて二十代に付き合うとは、ずいぶんと無茶をしたもんだ。そして、久しぶりに無茶をすると爽快感がある。単に寝不足とアルコールで、脳が麻痺してるだけだろうが。
とっくに電車の始発も動いていて、陽も昇っており、駅前で解散。
私は家に帰ってバタンキューであった。
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◆7月27日(日)/2003年◆
奥さんが洗濯などをしている家事の音で、ウトウトしながらお昼過ぎに目覚めた。
うう……、気分が悪い( ̄▽ ̄|||
奥さんは呆れるとともに、小言を言っても無駄だと分かってるので静かに怒っている模様(苦笑)
居心地悪いので、昼飯を食べてお店に出た。
すると、近所の歯科医からの患者さんが処方箋を持ってきたようで、お母んがデータをパソコンに入力するのに四苦八苦していた。
正月以外年中無休のウチもどうかしているが、日曜日に受診している歯科医もどうかしている。
もちろん患者さんのためというのもあるのだろうが、仕事が趣味でもあるのではなかろうか。
ウチのお店など、本来なら赤字を抱えてとっくに店を閉めててもおかしくないのだが、爺ちゃんがお店で仕事をしてるのが好きなので、自分の年金を使って経営しているくらいだ。
爺ちゃんが生きてるうちに、経営再建しておかねば(苦笑)
『イラク復興支援特別措置法案』が成立し、野党やマスコミは一斉に非難を始めた。もちろん、前から“ポーズ”で反対してはいたけれど。
ちなみに私は、イラク特措法を支持していたりする。
なんと言うか、「ヤクザな友達に恩は売っとけ」みたいなものだ。
例えば日本が軍事的な脅威に晒された時(必ずしも直接的な攻撃ではない)、国連はすぐには報復措置という事は取らないだろう。
米・英のイラクへの攻撃も、平和的な解決を模索しているうちに結局は止める事はできなかったように。
警察に「嫌がらせをされてるんです」とか「脅迫されてます」と相談しても、「まぁ、まずは話し合いで」と諭されて後で、もし本当に襲われたら?
その時に頼りになるのは、警察よりもヤクザな友達なんじゃないかと私は思う。
自衛隊がイラクに行くなど、日本を守る事と関係無いように思えるかもしれないが、後でアメリカを頼りにするつもりならスリ寄っておかなくちゃならんのだ。
理想を持ちながらも現実的な対処をしていくのが政治家の役目だろう。
小泉首相の事を「具体的な政策に欠ける」と批判する人たちがいるが、これほど分かりやすく、かつ具体的な話は無いと思うのだが。
理想だけを語って自由党を吸収合併した民主党こそ、「武力に頼らず」に「国際社会と協調しながら」という具体性に欠ける事しか言っていないではないか。
もっとも、“ヤクザな友達”は、感情で動くから次の行動が読めず、論理的に話しても通じなくて、話に積み重ねが無いうえに、人の話は聞かないし、自分が気に入らないと怒り出して、自分の正義しか認めないので、付き合っていくのも厄介なんですけどね。
日本も、戦後に軍事力を放棄するのと同時に、外交手腕も鍛えておけば、ヤクザな友達に頼らなくても済んだのだが、そんな歴代政府の尻拭いを小泉首相にさせておいてその方法が許せないってのは、むしろ手前勝手なような気もする。
マスコミはともかく、野党は具体的な「ヤクザな友達と手を切る方法」と「警察が頼りにならない時の防衛方法」を国会に提出すれば良かっただろうに。
民主党と自由党なんか、政権奪取という国民にとっては“どーでもいい”具体策は立てたクセにねぇ。
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◆7月28日(月)/2003年◆
孫から、銀行への入金を頼まれたというお客さんが来店。
どこの銀行だろうかと尋ねられる。
どこの銀行かと尋ねられても………(^-^;
電話で頼まれたらしいので、その時にメモはしませんでしたかと訊くとメモはしたらしい。したらしいのだが、持って出るのを忘れたとの事。
そ、それは家に戻ってメモを確かめた方が良いのではとしか答えようが無かった。
それよりも最近は、子供や孫を装った“オレオレ詐欺”というのもあるので、そっちの方が心配になったが、一応大丈夫らしい。
となると不思議なのは、なぜウチに尋ねに来たのかしらんσ(^◇^;)。
歯科医の処方箋を持った患者さんが来店。
薬を渡す時に、蚊取り線香でも喘息になる事があるのかと相談された。
なんでも、渦巻状で火をつける昔ながらの蚊取り線香を焚いたら、子供が喘息を起こして入院してしまったという。
私は私で、液体の電気蚊取り線香でここ2週間以上に渡って喘息を起していたので、当然普通の蚊取り線香でも起こす事があるでしょうと答えた。
子供を診察した医師は「珍しい」と言っていたそうだが、そんな事は無いだろうに。
特にアレルギー性の喘息の場合は、殺虫成分が無いような物でも反応して喘息になる事があるのだから。ちょっと、その医師は認識が甘すぎるのではないだろうか。
お母んが、子供の喘息のためには『乾布摩擦』が良いと勧めた。
乾布摩擦をすると皮脂腺から分泌される皮脂を取り除く事で肌が清潔に保たれるのと同時に、血行が良くなり、免疫細胞が活発になる事が知られている。
ところが、どうも乾布摩擦は冬場の寒い時期にやるものだと勘違いしていたり(寒風摩擦だと思っていた人もいた)、肌を強く擦らなければならないと思い込んでいて、肌が痛くなるので嫌だと言う人がいる。
しかし、正しくは乾いた布、それもタオルなどよりもっと柔らかい布で軽く撫でるようにするだけで良い。
また、この時には布を心臓の方へ心臓の方へと一方通行でやるのが望ましい。
つまり、腕の先から腕の付け根に向かって、足の先から足の付け根に向かって、お腹から胸に向かってである。
1人でやる時には、どうしても背中は風呂場で背中を洗うように布を一本に持ってゴシゴシと擦るようになってしまうが、できれば人にやってもらうのが良い。
その時も腰の方から肩のところから心臓に向かって擦る。
これを子供にやってあげると、てきめんに風邪を引きにくくなるし、喘息も完治はしないまでも、かなり軽くなる。子供の場合には、成長期に体の仕組みが大きく変わるので、その時に治る事も期待できる。
お母んも、私が幼い頃に一時期やっていて、生後40日目から発症していた私の喘息も一時は良くなったそうである。ところが、めんどくさくなって途中でやめてしまったと言う。
おいおいおい、頼むよ、ちゃんとやっておくれよ(^-^;;;
ウコンが欲しいというお客さんが来店。
ウコンそのものかを尋ねると、錠剤に加工されている物が欲しいとの事。
しかし、この日記でも何度か書いているが、ウコンは単体で長期的に摂取を続けると、肝臓に脂肪がつきやすくなってしまう。
ところが、ウコンの効能として肝機能の治療が謳われていたりするので、一時のブームが今も尾を引いているらしい。
念のために、何か治療目的があるのか尋ねたら、やはり肝臓を少し患っているので治療のために飲みたいと言う。
目的が“治療”とハッキリしているのならば、健康食品よりも、ちゃんとした医薬品の方が良いと、原沢製薬の『ネオレバルミン』を勧めた。
ハッキリ言って宣伝なので、思い当たる方はご覧下さい。
そのお客さんは、内容を説明するとアッサリと買ってくれた。
30日分で6千5百円もする商品なので、本当にただ案内するつもりで勧めたのだが。
ウコンなどは販売しているホームページを覗いてみると、「奇跡の薬草!」とか「命のウコン」とか「史上最強の健康食品」などの煽り文句が付いている。
あれくらいブチ上げると、ウチでももっと売れるのだろうか。
でも、ちょっと躊躇うよなぁ……。
そう言えば、インターネットの通信販売で売り上げを上げるコツは、「嘘にならない程度に大げさな宣伝文句をつける事」とアドバイスしているサイトもあった。
それができない辺りが、成功しない原因なのかなと小心者な自分を小1時間ほど問い詰めてみたり(苦笑)
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