今日は朝から、バタバタとしてしまった。
在庫の無い薬が、次から次へと処方箋のFAXで舞い込んだのだ。
長期治療の患者さんの薬はある程度予測を立てて入荷しているのだが、季節の変わり目で病態に変化があったのかもしれない。
FAXが入るたびに問屋さんに発注をかけていったものの、締め切り10分を過ぎて入ったFAXの薬は慌てて問屋さんに電話したが間に合わず、後で備蓄センターに取りに行くことになった。惜しい。
残尿感があるというお年寄りの患者さんが来店。
膀胱炎の漢方薬をとの事であったが、疲労倦怠感もあるという。
それならばと、八味地黄丸(はちみじおうがん)を勧めてみた。これは特に、加齢による腎機能の衰えに効果がある。
ただし、含まれている地黄(ジオウ)という生薬は胃腸への負担があるので、食欲は落ちていない事などを確認する事。
雨の中備蓄センターに薬を取りに行こうと自転車で出かけたら、途中で雨の中で本をバラまいてしまったらしい小学生の男の子がいた。
他に通行人もいて、一度は通り過ぎたのだが、なんだか気になって取って返した。
男の子に声をかけると、学校から持って帰ろうとした本の重みで紙袋が破けてしまったらしい。
本を拾い集めるのは簡単だが、持たせる袋の持ち合わせがない。
そこで、「本を集めてちょっと待ってて」と言い残して、お店に取って返した。お店のビニール袋を手にして、また男の子の所に戻ると、言われた通りに本を集めて男の子が待っていた。この間、2~3分だったと思う。
拾い集めた本をビニール袋に入れて手渡すと、その男の子はお礼を言って去っていった。
唯一腹立たしいのは(苦笑)、本をビニール袋に入れる段になって通りかかったオバサンが、私が男の子に何か悪い事をしたかのように咎(とが)める口調で声を掛けてきた事。逆じゃい凸(`、´X=3
それから私は備蓄センターに向かった。
しかしなんだな、「らしくねー」というのが自分の感想。
私は、無償の人助けというのが大嫌いである。テレビや雑誌で“ちょっといい話”があると虫酸(むしず)が走る。
たまに奥さんが部屋を掃除するのを手伝って「ありがとー」などと言われると、途端に手伝うのをやめて散らかしたくなる天邪鬼なのだ。
で、今回の事を冷静に分析すると、幾つかの条件が重なったのだろうと推測できる。
まず最初に男の子を見つけた時、その子は傘をひっくり返して、そこに本を集めようとしていた。おそらく紙袋が破れたため、その代わりにしようとしたのだろう。雨が降っているのだから、“濡らさない”という目的からすれば傘を普通に上に向けて置き、その下に本を集めた方が地面に接して濡れるのは一冊で済むのだが、そこまでは考えが及ばなかったと思われる。そして、その行為が私の目には奇異に映った。
もう1つは現場がお店から近く、出かけてからすぐであった事。自分の行動の軌道修正が容易だった。これは、“リスク”と関係してくる。
いま1つは、心理学で言うところの『社会的手抜き(Social
Loafing)」』の事を知っていたというのもあるかもしれない。
最初の“奇異に映った”というのは、実は人に助けを求める時の重要な要素である。
例えば、動悸で苦しんでいたお年寄りがバス停のベンチで1時間も座り込んでいても誰も声をかけてくれなかったのが、ベンチの“前”でしゃがみ込んだらすぐに声をかけてくれる人がいたそうだ。
そして、2つ目は平たく言えば“面倒な事には関わりたくない”という気持ちと、“手に負えない事もない”というのを天秤にかけて、リスクが少ないと判断する事である。時間的なものや、自分の能力などが判断基準となるだろう。
もしも、もっと遠くまで出ていれば主要な目的を果たす方の重要度が自分の中で上がり、手を出さなかったかもしれない。
最後の『社会的手抜き』というのは、よくニュースなどで人ごみの中で人が病気などで倒れても介抱する人がいなかった時に「都会では他人の事に無関心」と言われる。しかし、これは正確には「誰かがやるだろう」という心理が働くためである。
私の場合は、その子供の行動が奇異に映ったものの、遊んでいるようにも見え、誰も関心を持たないのではないかと思ったのだ。
まぁ、なんにしても滅多にしない事をしてしまったので、バチが当らなければ良いなと(笑)
ちなみに、自分が助けを求める時に『社会的手抜き』を防ぐためには、まず相手を指名して“誰かがやるだろう”という心理を払拭すると同時に周囲からの圧力を感じさせ、事情を端的に説明して冗談ではない事をアピールしたうえで、「救急車を呼んで下さい」と具体的に何をすればよいのかを指示する事。
ここまですれば、安心して気を失っても良いだろう。
珍しくバラエティー番組を観ていたら、ゲスト出演していた叶姉妹、穀類がなんだか知らない様子(^-^;
司会者にプロポーションを美しくする秘訣を訊かれて叶姉が「美香さんは穀類ばかり食べて……」と言い、司会者が「穀類って、何を食べてるんですか?」と尋ねたら「キャベツとかシイタケとか、ニンジンとか…」と答えていた。
1つも穀類が入っていないぞ(笑)
しかも、シイタケは、野菜でさえないし。
なんで誰もツッコミを入れないんだ?
もしかして、司会者も他のゲストも、穀類がなんなんだか分からなかったんじゃ……(汗)。
穀類とは、農作物のうち、種子を食用とするために栽培される物のこと。米・麦・粟(あわ)・稗(ひえ)・豆・黍(きび)・トウモロコシなどですよー。
しかし、粟(あわ)や稗(ひえ)は食べたことないな(・_・)