やや高齢のお客様が来店され、湿布の相談を受けた。
暖かくなってきて職場で冷房が入るようになり、首から左手にかけて痺れを伴う痛みがあるというお話から、温感タイプを勧めてみた。
すると、お客様自身はジクロフェナクトリウム製剤に興味を示されたので、比較としてインドメタシン製剤とフェルビナク製剤も紹介した。
ジクロフェナクトリウム製剤はインドメタシン製剤と並んで、市販の外用鎮痛薬としては強い方だから、これが効かなければ病院でより強い鎮痛薬を処方してもらうしかない。
フェルビナク製剤は、鎮痛効果は少し劣るものの皮膚への浸透力があり、鎮痛剤は体が慣れてくると効き目が落ちてくることを考えると、強い物は後のために取っておくという考え方もできる。
そんな話をしたところ、以前に病院で頚椎症と診断されたことがあるという。
ありゃん、それは重要な情報。
訊きそびれた私も迂闊。
言い訳すると、受診の有無を訊くのは、タイミングが難しいんですけどね。
訊いた途端に機嫌を悪くする人や、プイッと帰ってしまう人がいるので。
すでに受診済みで、たいした治療効果を得られなくて諦めたというような事があるのかもしれないけど。
でも、お話を聞かせてもらえたらもらえたで、病院を何軒も乗り換えた……というのは意外に少なく、最初に行った病院だけで改善しなくて、以来ずっと市販の湿布だけを使ってるという話の方が多い。
そんな訳で、本来なら現在の症状と経過の確認をしてから、受診や投薬歴を尋ねて、そのうえで薬の候補をとするところを、ひとまず要望に答えてから、現在の症状と経過を訊きつつ、通院歴を探るという手順になる。
地雷が人によって違うので、本当に気を使う。
そして、ビクビクしているうちに訊きそびれるという次第。
決して楽するために言う訳じゃありませんが、「現在の症状、発症からの経過、病院の受診歴と投薬歴」は三点セットで相談をお願いしますm(_ _)m
で、今回のお客様に確認したところ、病院から処方された『リリカカプセル』『トラマドール』『麻杏よく甘湯』を服用していることが分かった。
『リリカカプセル』と『トラマドール』は作用機状が違うけど、どちらも神経障害性の疼痛を抑えるから、なるほど確かに痺れを伴う痛みという症状に合致する。
『麻杏よく甘湯』は、患部を温めて水分代謝を改善するから、冷えが原因となる痛みに効くだろう。
ただ、温めて楽になるのであれば、水分代謝を措いておいて『葛根湯』でも良さそうな気がする。
するとどうやら、担当医からも『葛根湯』は提案されているらしい。
現代薬と漢方薬を組み合わせて考えて頂ける医師ならば、ドラッグストアーで湿布を買うより、もっと担当医を頼ってみて良いと思いますよ。
患部の痺れ感を考えると、『疎経活血湯』も候補になりそうだし。
それでも何かを買っていきたいということで、お客様が選ばれたのはインドメタシン製剤の湿布。
選んだ理由は、「特売で安いから」だそうな。
………なんか一気に疲れたorz
ご主人の肥満の相談で、お客様が来店。
冬の間に太ってしまったそうで、朝はヨーグルト、昼は麺類、夜に接待等で多く飲食するとのこと。
………それは、太りますねぇ(^_^;)
せめて朝に一般的な和食を食べるか、目玉焼きでも良いからタンパク質を摂ってもらいたいところ。
そのうえで、内服薬として『防風通聖散』を紹介した。
本日のところは、相談のみ。
お客様から口内炎の相談を受けて、塗る物・貼る物・飲む物をそれぞれ紹介した。
内服薬で炎症を抑える物は、喉の痛み止めのトラネキサム酸と甘草の組み合わせや、アズレン系があることを教えると、どうやら自宅に有るらしい。
そして、口内炎の多くは神経性胃炎とも関係があるため、『半夏瀉心湯』を紹介した。
今回は、喉の痛み止めで該当する物が自宅に有ることから、お買い上げは無し。