疲れ目の相談で、お客様が来店。
疲れ目の目薬は、何しろ商品点数が多いので、まず価格と効き目に直接的な関係は無いことを説明した。
例えば、安い物は処方が古くて開発費を回収済みなのに対して、新製品は成分的には珍しくなくても新しい組み合わせの場合だと改めて治験をしなければならず、それだけで数十億円が掛かったりする。
だから選ぶ際の考え方として、古い処方のほうが安全性が高いと考えて安い物から試して段階的に高い物へ乗り換えていくとか、反対に最初に新開発の物を体感してみるというのは、好みみたいなもんである。
原因として思い当たることがあるか尋ねたら、スマホの見過ぎとのことから、『サンテPC』と『ロートデジアイ』を案内した。
どちらも、デジタル系の目の疲労という顔をしたパッケージだけど、中身はなんのことはない、ごく標準的な疲れ目対策の内容。
でもまぁ、種類を絞ったほうが選びやすいかなと(笑)
一応は、同じような角膜の保護と細胞の修復の成分に、『サンテPC』の方が炎症を抑える処方を加えてあるかなくらいの違いはあるけど。
以前に「シンプルな処方を」とリクエストされたお客様は『ロートデジアイ』を選んだけど、今回のお客様は『サンテPC』を購入された。
いずれにしても、成分表示は取っておくように伝えた。
よくあるパターンが、「今度はコッチを試してみよう」と選んだ物が、実は同じ処方内容です、なので。
『カコナールはちみつジンジャー』を購入されたお客様に、『葛根湯』は発熱したら他の物への乗り換えを検討するよう伝えたところ、他の物を知らなかった模様。
そうだよねぇ、「風邪には葛根湯」のフレーズが突出して有名になってしまったもんねぇ。
発熱したら『麻黄湯』に乗り換えて熱を発散して、発熱で汗をかき始めたら『柴胡桂枝湯』に乗り換えて体力の低下を防ぐことで、風邪を比較的短期間に済ませて、なおかつぶり返しを回避することができる。
よくあるのが、発熱から解熱まで『葛根湯』で通して、『葛根湯』は上半身を温めるから体内が乾燥してしまい咳となり、咳が出ているのを「まだ風邪が治っていない」と思って、なお『葛根湯』を飲み続けるというパターン。
そういう時には、上半身を潤す咳止めの『麦門冬湯』に乗り換えると良いんだけど、これもあまり知られていない。
あと、これからの季節、『葛根湯』は胃腸を悪くする夏風邪には向かないので、その点にも注意が必要。
先にも書いたように、上半身を温めるのが『葛根湯』の働きのため、気温が高い季節には余計に頭が痛くなったりボウッとしてしまうし、なにより胃を傷めてしまい、夏バテや暑気あたりを起こしていたりすると、なおさら風邪を悪化させてしまう。
使うとすれば、雨に濡れて体が冷えたとか、冷房の効いた屋内で過ごしていて鼻風邪をひいたというような時だろう。
夏場の風邪には、胃と肝臓の働きを助ける『柴胡桂枝湯』か、胃腸の風邪に使う『かっ香正気散』が最適なのでお忘れなく(・o・)