ご主人がお腹周りが痒いと訴えてるとのことで、「汗疹の薬を」とお客様が来店。
ところが、痒みの強さや患部の見た目の状態などは聞いてきていないという。
皮膚疾患は、目で見ても判断が難しいのに、何も情報が無いのでは汗疹と言われても本当か分からず判断のしようが無い。
しかし、本人からの頼まれ方によっては何も売らないという訳にもいかない。
例えば、すぐに激昂するタイプのような人だと、買いに来たお客様に危害が及ぶというケースがある。
特に、今回のように何も伝えていないという男性は、私の経験から言うと少なく無いと思う。
そういう場合は、買いに来た人の戸惑いぶりや怯えぶりから分かったりする。
今回の場合も、どうも本人が「汗疹と言ってるから汗疹の薬でなければならない」という雰囲気だった。
痒みが強ければステロイド剤の使用も考えられることをお話して、ステロイド剤としてはマイルドに分類される『ロコイダンクリーム』と『あせもジェル』を案内しすると、後者を買っていかれた。
一応、補足として帯状疱疹の可能性もあることを伝えたけど。
お腹周りというと、ありえないことでは無いので。
帯状疱疹の場合は、腹部から背中にかけて左右どちらかに偏っているはずなんで、患部の状態が重要な情報になる。
人に薬の買い物を頼むときには、頼まれた人が困らないように、ちゃんと症状を伝えてあげて欲しい。
ホント、頼まれる人が可哀想だから。
数日前に、ご主人の咳に『麦門冬湯』を勧めたお客様が再訪し、あまり効かなかったとのこと。
ありゃん、すいません(;´д`)
ただ、前回の時には話に出てこなかったのだけれど、ヘビースモーカーらしい。
それじゃあ、『麦門冬湯』では効かないのも通り。
乾燥を取り除いて保水しても、冷やす力が全く無いので。
今は夜中に咳き込むというので『五虎湯』も考えたが、ヘビースモーカーとなれば患部の血流改善も必要だろうから、『ダスモック』(清肺湯)を提案し、お買い上げ頂いた。
『麦門冬湯』が効かなかったことについて本人がなんと言っていたかは分からないけど、お客様からは「子供なら心配だから観察するけどねぇ、本人に治す気が無いんだから」と笑って許して頂いた。
まぁ、煙草に気がつかなかったのは、私のヒアリング不足なんですが。