『パブロンSせき止め』をレジに持ってきたお客様に症状を詳しく訊いたところ、3日ほど前から咳が出て喉も痛むとのこと。
そのため、咳止めだけでなく喉の炎症も抑える成分が入っている『ルキノンせき止め』の方を勧めてみたけど、価格の安い物を望んでいると分かり、そのままお買い上げ頂くことに。
ただ、そうであれば咳以外の症状(今回なら喉の痛み)が残った場合には、薬の乗り換えね検討するようにお話した。
結構、一つの症状が治まったから、残った症状も同じ薬で治そうと思って、適応しないまま飲み続けて使い切ってしまうこと言うことがあり、その方がトータルでは勿体無いので。
個別包装になっている薬なら、残った分をそのまま使用期限まで次の機会に取っておいたほうが経済的なのだ。
目薬や瓶のタイプのビタミン剤などは、保管の状態にもよるけれど一ヶ月程度が限界。
塗り薬は……、自分の家族なら半年後くらいでも平気で使わせるけど、真似しないように(^_^;)
あと、お客様には咳や喉の痛みに発熱などの風邪の兆候が無ければ、胃炎の可能性もあることをあることを付け加えたら、「それはないです!!」と強く否定された。
ビックリした~(>_<)
何か売りつけられると思われちゃったのかな……。
まぁ、『麦門冬湯』は念頭にはあったけど。
お客様から、膝の痛みに『コンドロイチンZS錠』はどうかと質問を受けた。
病院ではヒアルロン酸の注射を受けているそうで、症状はというと、主に同じ姿勢をしていると動き始めた時に痛むという。
あー、それ私もです。
書道と柔道をやってたけど、すぐに立ち上がれない。
足は痺れないのに、他の人からは「足痺れたの?」って訊かれる。
私は湿気と低気圧も関係してるんだけど、お客様はそういうことを意識したことが無いそうで、分からないという。
いずれにしても、ヒアルロン酸の注射を受けているのならコンドロイチンまで摂る必要は無いかもしれませんねぇ。
よくある誤解として、コンドロイチンは軟骨に多く存在しているものの、コンドロイチンが軟骨になる訳ではないから、加齢によって減少した軟骨を増やしたりもしない。
主な効果は、軟骨の分解を抑制し、軟骨の保水力を保つことである。
だから、加齢による関節の機能の低下を防ぐための補助にはなっても、現に関節に異常がある場合の治療にはなりえない。
それに、体質によっては保水性が余計な水分となって寒気の影響を呼び込み関節痛を強める可能性もある。
だから、現に関節に異常があるようなら、まずは病院を受診してから使用するか判断したほうが良いだろう。
価格が高いしヽ( ´ー`)ノ
では他の物はどうかと尋ねられたので、疲労感を伴い下半身に力が入らないようなら『九味檳榔湯』が候補になり、湿気の影響を受けたり汗をかきやすいなどの水分代謝の異常があれば『コンドロイザー』や『防已黄耆湯』を、寒冷により悪化するようだと『桂枝加苓朮附湯』が適応する可能性がありますと案内した。
すると、寒冷は思い当たるようだった。
今日のところは相談のみとなったが、いずれかを使う場合は、一年を通して同じ薬ではなく、季節ごとに乗り換えるほうが効果的という事もあることをお話した。
あっ、そうそう、普段私は「栄養は血で運ばれるから血行が大事」と言っていますが、こと軟骨に限っては周囲に血管が通っておらず、代わりに軟骨まで栄養を運ぶのは骨と骨の間の関節腔を満たす『滑液』なので、滑液を動かすために曲げ伸ばしの運動が必要です。
お客様はヒアルロン注射をしているから、医師からの指導でストレッチをしているそう。
滑液の主成分が、ヒアルロン酸ですものね。