『ヨクイニン』を求めて来店したお客様に売り場を案内しつつ用途を尋ねると、自分と高校生の娘さんのニキビに一緒に使おうと思っているとお話された。
大変申し上げにくいのですが、成長期のニキビと大人のニキビは違います。
成長期のニキビは体の仕組みが変わる過程での機能亢進みたいなもので、原因のアクネ菌に過剰に対抗してしまったり、皮膚の形成時に脂質や栄養が偏って起きる。
娘さんの症状を訊いてみたら、両頬に赤みが強く現れているみたいだから、やはり熱性のニキビと考えられ、『ヨクイニン』による皮膚の材料の補給より『清上防風湯』で上半身を清熱した方が良い。
一方、大人のニキビは血行不良によって脂質や栄養の偏りが起き、アクネ菌との戦いが局地戦になり、その残骸が血行不良で回収されないことと、皮膚の再生能力が低下していることが関係しているから、『ヨクイニン』に血流改善の『桂枝茯苓丸』を組み合わせた『桂枝茯苓丸料加よく苡仁』が適応する。
いずれにしても、年齢や家の外での生活環境が違うことからして、家族間でも薬は使い分けたほうが良いことをお話した。
ただ、ニキビが繰り返すようだと本格的な治療には薬の用量も必要なため、病院に通院して処方してもらうほうが良いかもしれないことも付け加えた。
特に娘さんは、医療費の補助が出る年齢ですし。
どう判断されたかは分らないが、本日のところは『ヨクイニン』のタブレットのみを購入された。
そうそう、娘さんは入浴は長いそうなので、それは続けるように伝えた。
一方、食べ物の好き嫌いは多いらしく、嫌いな物は徹底して食べないそう。
それはもう治すのは本人の意志が関わることなので、個人的には放置で良いような気もするけど、親としてはそうもいかないだろうから、好きな物の栄養の内容をチェックして、好きな物の組み合わせでビタミン類を広く多く摂れる組み合わせのメニューを考えてみましょうとお話した。
『コルゲンコーワIBα』をレジに持ってきた夫婦のお客様から、旦那さんの悪寒と喉の痛みに適応するかを尋ねられた。
発症したのは今日さっきというので、発熱前の悪寒の段階で解熱剤の入った風邪薬を使うと、ジャンプしようとしゃがんだところを蹴り倒すようなものですと説明して『葛根湯』の方を勧めた。
また、『葛根湯』は早ければ早いほど良いので、すぐに服用することと、普段から持ち歩いて、予感がしたら先に飲むという使い方を案内した。
旦那さんからはお酒を飲んでよいか尋ねられ、同じくお酒好きの私としては気持ちは分かるし、玉子酒という物もありますが、アルコールの分解にエネルギーを持っていかれてしまうため、我慢するか、飲むにしてもお猪口で一杯程度で飲んだ気になってくださいとお話した。
食事についても同じ考え方で、消化吸収にエネルギーを必要とするため、食欲が落ちていなくても消化に良い食事をしてくださいと伝えたら、「おかゆを食べるのって、そういう意味なんですね!?」と驚かれて、声の大きさに私のほうが大層驚いた(;´∀`)
そして、「そうなんですよ~」とお返事。
ドラマなんかのフィクションの影響かイメージなのか、風邪をひいて“寝込んでから”お粥をと思われがちだけど、もうのどが痛いなとか頭が重いなという段階で食事を切り替えて体の負担を減らせば、上手くすると症状を進行させずに一晩寝ただけで回復ということも狙えるんである。
風邪をひいたら、無理に栄養をと思う必要は無い。
一人暮らしなどで栄養を摂らないのは心配ということであれば、レトルトの介護食で区分1(容易に噛める固さ)の物を食べるのが良いだろう。
介護食は、なにも被介護者のためだけでなく病人食として使えるので。
でも先に栄養ドリンクを買っておいて、回復のタイミングで使うのは良いので買っては頂きたい。
ええ、ドリンク剤の売上向上は本部指示だから、完全に商売上の理由です( ̄▽ ̄)