やや高齢のお客様、主訴は頭重感と鼻炎で、家の中で平気なのが外に出ると発症することから、自身では花粉症ではないかと思うという。
ああ、それはありえますねぇ。
杉などの背の高い木が原因となる春の花粉症と違い、秋の花粉症は腰よりも低い草花が原因だったりするため、家の近所や、たまたま散歩する道端の花などに、ごく少数の人や個人だけが発症するもんだから、風邪との見分けも難しい。
以前に特定の中学校の運動部員が多く、目の痒みや鼻炎で訪れたことがあるけど、どうも共通しているのが同じ土手のコースをランニングしている事だった。
おそらく、その土手固有の草花による秋の花粉症だったのだろうと思う。
今回のお客様も、発熱や肩の張りといった風邪の兆候は無さそうなものの、鼻炎薬を提案すると、鼻炎はたいしたことが無いというお話だったため、花粉症にも風邪にも使える『葛根湯加川きゅう辛夷』を案内したら、もともと蓄膿症ということも分かり、お買い上げ頂いた。
本格的に蓄膿症だと、『葛根湯』で上半身を温めるより『荊芥連翹湯』で患部を冷やすのが必要になるけど、今回の主訴は頭重感なのでこれで良いはず。
ヨチヨチ歩きの子供が近づいてきて、「とろーちください」と言われた。
親が、子供に買い物の練習をさせているのだろう。
その意図は分かるんですが、トローチと言っても目的によって内容も変わります。
お菓子を買ってあげるんじゃないのだから、そういう練習は時と場合を選びましょ(^_^;)
なので、同伴している親に改めて用途を尋ねた。
すると、患者は旦那さんで、喉が腫れておりツバを飲むのも痛いと訴えており、トローチは旦那さんの要望らしい。
ひとまずアズレン製剤の『パブロントローチAZ』を案内しつつ、それほど患部が腫れてるのであればと、『ペラックT』と『駆風解毒湯』も提案してみた。
すると、『ルルアタックEX』を服用したというのだけれど、主訴は喉の痛み以外には無いそうなので、発熱していない時に解熱剤を使うと疲労してしまう可能性をお話したところ、明日以降も休めないというお話なため、なおさら症状にピンポイントで対応したほうが良いですと伝えた。
すると『のどスプレー』にも興味を持たれたものの、消毒系ではすでに遅く、抗炎症系はアズレン製剤で『パブロントローチAZ』と同じことを説明すると、トローチと一緒に『駆風解毒湯』を購入して頂いた。
そのお会計の時にも、財布ごと子供に渡して、お金は出せたけどポイントカードが見つけられなくて、親が子供を叱る。
あのー、次に並んでるお客様がいないから待ちますよ~。
お金とポイントカードを渡して支払わせるならともかく、お財布ごと渡して任せるとなれば、そこは叱らないで待ちましょうよ。
待ってる私の方に、気を使ったのかもしれませんが。
子供の頃に、何かをしなさいと言われて、その途中での手順やら失敗やらを怒られるのって、そのうち嫌になるんだよね。
私が、家で食事の用意や食器の片付けをしなくなったのは、食器を落として割っちゃって親父に殴られたからだ。
………と奥さんには家事を手伝わない言い訳にしてるヽ( ´ー`)ノ
いや、あの時のことは今でも鮮明に覚えてて、食器を運ぶのが苦手なのは事実なんだけど。
ファーストフードなんかのセルフサービスの店でトレーを運ぶのとか、本気で心臓がバクバクいって困る。
もうね、挙動不審なくらいソロソロとしか動けなくなるから、1人の時には注文時に「持ち帰り」と言っておいて、店内で食べてたり。
袋に入れてもらえば、運ぶのに気が楽なんで。