やや高齢のお客様が『銀翹散』を買いにいらして、鼻水の有無を確認したところ、頼まれ物だとのこと。
『銀翹散』は『葛根湯』とは反対に、上半身を冷やすことで風邪を治すことを説明すると興味を持たれたので、頼んだ人の症状を詳しく訊くと、1週間ほど前から喉が痛むらしい。
他の症状は無いそうだから、『駆風解毒湯』と『桔梗湯』を紹介しながら、胃炎の可能性もあることをお話したところ、その時期には食欲が落ちていた模様。
そしてその時には咳もあったというから、そういう時に適応する物として『麦門冬湯』も紹介した。
本日は、そのまま『銀翹散』をお買い上げ。
使い分けについてのメモを希望されたため、汚い字で書いてお渡し。
恥ずかしい(u_u;)
『ロキソニン』を求めて来店したお客様に、うちのお店には置いていないため『イブA』を提案したところ、以前にイブプロフェンが処方されて効かなかったそう。
ただ、主訴は肩の痛みで、処方されている『ロキソニン』にしても効いていないらしく、別に座薬の鎮痛剤が処方されており、それは夜には効いているものの朝には痛むという。
でも、その座薬の内容は不明。
病院では、自律神経失調による疼痛と診断されているというのだけれど、これまた詳細が不明。
せめてお薬手帳があれば、他に処方されている薬とか、これまでの履歴で、関連する病状や担当医の治療方針を類推することもできるんだけどなぁ。
お話を聞く限りでは、頓服に『芍薬甘草湯』を用いて、『釣藤散』を併用するのが良いように思える。
『釣藤散』はパッケージに「高血圧」と書いてあるのもあって、血流を改善するのが主な効能だけど、案外と神経性の症状を緩和する生薬が入っているので。
一応はお話をしてみると、帯状疱疹に『十味敗毒湯』を処方されたことがあり、そのさいに血圧が高くなったため服用を中止したという。
なんだろう、甘草のせいなのかな。
『十味敗毒湯』の含有量じゃ、ちょっと考えにくいけど。
甘草が原因だとすると、『芍薬甘草湯』も使えなくなってしまうのだが、その『芍薬甘草湯』を試してみたいと買われてしまった。
ありゃん(^_^;)
お客様には、お薬手帳を持ち歩くことと、購入した市販薬も一元管理するよう勧めた。
やや高齢のお客様が『八味地黄丸』を眺めていたので興味が有るのかなと思い声を掛けたら、病院で処方されていて、効能を確認していたとのこと。
『八味地黄丸』に限らず、漢方薬には一読しただけでは繋がりが分からない効能が書いてあって混乱するとこがあるんだけど、お客様もそう思われたらしい。
そのため、血流が滞ると体の材料が行き渡らなくなり痒みを感じたり、腎臓の機能が低下すると目の機能も低下することなどを説明し、体の各部は相互に関係していることをお話した。
そして、病院で処方されているのが顆粒で、喉に引っかかり声嗄れしてしまうというお話があったため、水を少し口に含んでから薬を口に入れ、追加で水を飲んでみるよう提案した。
そういうや、粉薬が苦手という人に話を聞くと、たいてい粉だけを先に口に入れて水を後から飲んでたりするんだよね。
そりゃ、確かに苦しいわと思ったけど、どうしてそういう飲み方をするのか分らない。
他には、先に水を口に含んでからだと粉薬が飲めないという人もいたけど、先にめいいっぱい水を口に含むから開けられなくなる訳で、水を2回に分けるというのは思いつかないらしい。
そういう私も子供の頃は粉薬は、袋状のオブラートに包んで飲んでたんだよねぇ。
だけど、ほぼ毎日飲み続けるのに面倒になって、粉薬を直に飲むようになった。
その時にやったのが、先に少し水を口に含んで薬を口に放り込み、追加の水で飲み下すという方法。
誰に教わった記憶も無いから、たぶん自然にやってたんだろう。
しかしまぁ、人が薬を飲むところをマジマジと観察する事は無いから、意識しないと自分の飲み方が唯一の方法と思ってしまうかも?