お客様から、『メンソレータムAD』と『ムヒソフトGX』の比較を質問され、基本処方は同じものの、前者には局所麻酔が入っていることを説明した。
お客様の用途は脹脛(すね)の痒みだというので、皮膚の痒みへの対処は強めの薬でまず抑えて、症状に合わせ段階的に弱い薬に乗り換えていくのが適していますとお話し、『メンソレータムAD』を使って頂くことになった。
ただ、詳しくお話を訊くと、寝る時に足の冷えのために靴下を履いているということと、痒みが強くなるのは寝る時と、お風呂に入っている時ということが分かった。
ふむぅ、寒暖差アレルギーか血行不良が原因痒みかも。
血液が多く流れようとするのに血管が開いていなくて、狭いところを一気に通ろうとする刺激を痒みとして感知してるんじゃないかと。
湯船に入っている時間は10分くらいだというから、体が湯温に慣れる前に出てしまっている可能性がある。
温めのお風呂に入って、20~30分くらい入っても痒みが続いてしまうか試してみるよう勧めた。
もちろん、入浴時間を長くすることで痒みがより強まるようなら中断するということで。
そして、寝る前に靴下を履くのはやめるよう伝えた。
人間の体はサボりやすいので、靴下で保温していると自分で温めようとする努力をしなくなってしまう。
寝る時に寒さをしのぐのには、熱ければ蹴り出せるアンカや湯たんぽのほうが良い。
温かかったのが急に冷えると、やっぱり自分で温めなきゃと体が認識してくれる。
寝る前に痒くなるというのは、副交感神経のスイッチが入るのと、靴下で血流が悪くなっているのとが重なっているのかもしれないし。
あと、飲み薬として『十味敗毒湯』を紹介した。
寒暖差アレルギーなら、『十味敗毒湯』が適応するので。
鼻水と咳の相談をお客様から受け、症状の経過を確認すると3日前くらいからで、鼻水に色があるという。
それなら風邪としての対処が適しているだろうと、『ルルアタックNX』と『エスタックイブNT』を比較しとして提示しつつ、眠くなりにくい物として『小青龍湯』も候補に加えた。
すると、咳の方が鼻水より気になり、でも痰が絡むことは無いということから、『エスタックイブNT』を勧めて、お買い上げ頂いた。
痰が絡むようなら、『ルルアタックNX』の方が向いていると思う。
あと、お客様は食欲はあるというお話だったけれど、気管支の炎症というのは近くの食道から胃へも及びがちなため、食事は消化の良い物にして量を控えるように伝えた。
家族連れのお客様で旦那さんが、『パブロンゴールドA』と『アデロンコールド』を比較していたので様子を見ていたところ、風邪薬の購入はやめたらしく、イソジンのうがい薬をレジに持ってきたので、喉が痛い時には使用を避けるようにお話した。
消毒薬の刺激により痛みが一時的に緩和した感じはするとしても、粘膜を傷め、体を守る常在菌も倒してしまうため、常用するのも勧められない。
毎日ちゃんと、欠かさずにうがいをしているというのなら、水道水で十分である。
じゃあ、うがい薬はどういう時に使うかといえば、家族が風邪を引いたとか、職場で風邪が流行っているというような時に、期間を限定して集中的にというのが、お財布にも体にも優しい。