料理のレシピを確認するように薬の成分も確認を

 『ルキノンエース』をレジに持ってきたお客様に症状を尋ねると、現在の主訴は喉の痛みと鼻水で、すでに発症して3日ほど経過しており、初期に鼻水だったのが喉に降りてきた感じがするという。
 その間に発熱は無く、鼻水については解消されつつあるらしい。
 当初は鼻水に色が付いていたそうだから、その時点では体が外敵と戦っていたのは間違いないだろう。
 しかし、その際の炎症で体内が乾燥してしまい、喉が痛くなったのだと思われる。
 そう説明すると、乾燥感はあるとのこと。
 そのため上半身を保湿する『麦門冬湯』を案内して、喉の痛みが強いようであれば『駆風解毒湯』をと案内した。
 しかし、現代薬を希望されたため、無駄に広範囲な症状に対応する成分が入っている『ルキノンエース』より、処方がシンプルな『ルルアタックEX』を勧めて、お買い上げ頂いた。
 鼻水については、すでに透明になっていることからすると、下半身を温めれば充分に対応できるはずなので、ゆったりと入浴をして特に下半身を温めるよう伝えた。

 バップ剤を求めて来店したお客様に症状を尋ねると主訴は膝の痛みで、たまになるだけというお話。
 今まで使っていたというバップ剤は、どうやらサリチル酸グレコール製剤のようだったので、同系統の『サロンパス』や『トクホン』を案内して、中でもバップ剤の真ん中に切れ込みを入れて伸ばすと膝を包むように貼れる『のびのびサロンシップ』を勧めた。
 でも、価格が高いと思われている様子だったため、『アスコラルL』を紹介して、お買い上げ頂いた。
 予算のことは、つい忘れちゃうんだよねぇ(^_^;)

 バップ剤を求めて来店したお客様に今まで使ったことがある物を尋ねると、サリチル酸グレコール製剤を使っていた模様。
 シップの匂いが気になるというので、成分によって匂いが違うことと、浸透力や鎮痛効果も違うことを説明した。
 よく「サロンパスの匂い」と言われるのはサリチル酸グレコールで、サリチル酸メチルのほうが匂いは弱い。
 あと、匂いは添加物によっても変わるから、やはり成分表示は取っておいた方が良い。
 私としては、気に入るにしろ気に入らないにしろ、成分表示を取っておかないのが不思議なんだけどね。
 料理なんかは、レシピで材料やら調味料とか調べるはずなのに。
 薬の「処方」は、まさに「レシピ」と同義だし。
 ……と思ったら、グーグル翻訳で「Recipe」を日本語に翻訳したら「レシピ」って表示された(^_^;)
 いや、そりゃ確かに薬の処方は英語では「Prescription」だけどさ。
 歴史的には、医者からが薬剤師への材料の指示が「レシピ」で、それが料理用語になったのに。
 面白いのは、「レシピ」というのは「受け取る」というラテン語の「レキピオ」から派生して、命令語としての「レシピ」になったそうな。
 こういう語源は、調べだすと止まらなくなって困る(笑)
 ああ、話が逸れた。
 今回のお客様、成分の違いを説明したところで症状を尋ねたら、「肩が~」とか「背中が~」と患部も状態も曖昧にされ、上手く説明できないのかなと思い訊き方を変えようかと思うと、今度は皮膚のかぶれについても心配された。
 確かに、かぶれを心配されることは多いので、改めて使っていたバップ剤を絞り込もうと見憶えのある物は無いとか尋ねたら、面倒に思われたのか、それとも何か治療中の疾患を隠しているのか、「分らない」というより「答えまい」としている感じになっていった。
 そして、浸透力があり鎮痛剤としては中等度ですと案内したフェルビナク製剤を買っていかれた。
 ううん、面倒がられたなら私の反省だし、何か隠してて上手く聞き出せなかったのなら、やっぱり反省(´・ω・`)
 ところで、『ルートビア』って『サロンパス』の匂いがするよね。
 友人の一人がえらくお気に入りで、会うたびにプレゼントしてくれるんだけど困る(笑)

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