お客様から目の充血の相談を受け、コンタクを外した翌朝によく起きるという。
以前は『バイシン』を使っていたというのだけれど、うちにあるのは『バイシンUV』のみ。
まぁ、成分としては大して変わらないから、それで構わないのかもしれないけど、『バイシン』でやってるのは血管を収縮させることなんだよね。
つまり、血流をわざと悪くすることで、充血しないようにしているだけ。
充血するのは、体としては血流を多く送り込むことで患部に材料を運んで修復し、不要になった物を回収したいから。
なので、『養潤』でのケアや『新緑水』で炎症を抑えるように勧めたんたけど、お客様の要望は「目を白くしたい」ということだった。
まぁ、それはそれでお客様の要望だから、それを優先するのも大事なことである。
ただ、同時に「強い薬は嫌」と言っていたのが解せない。
それなら、血管を収縮して強制的に白目にする『バイシン』は、効果の点から言えば目薬としては「強い薬」である。
どうもお客様としては、ビタミン類やコンドロイチンなど成分が多い物を「強い薬」と認識しているようだった。
薬は、単味剤の方が効果は強く出ることが多いんだけどね。
こういう思い込みに対して、ちゃんと説明しようとすると、説教や嫌味と捉えられかねないのが難しい。
しかし、教えないままだと勘違いも続く訳で、どうしたものか……。
とりあえず『バイシン』の作用を説明すると、『バイシンUV』を使うのも嫌になったらしく、強くない目薬として人工涙滴の『ソフトサンティア』を案内したら、「考えてみます」と帰られた。
上手く対応できなくて、スマソ(´・ω・`)
スキンケアの棚を眺めているお客様に声を掛けてみると、案内を断られたのでレジで待機。
やがて『メンソレータムAD』を持ってきたさいに、痒みが治まってきたら、より痒み止め成分の少ない物や保湿目的の物に乗り換えるようお話したらキョトンとされて、どうも話が噛み合わない。
主訴は踵の痒みと乾燥肌で、どうやら『メンソレータムAD』に尿素が入っていると思われているようだった。
いや、一応は尿素も入っているけれど、添加物程度で乾燥を防ぐための保水効果を期待するには微々たるもの。
そして、お客様のお話では、『メンソレータム』のシリーズで尿素が10%入っている物を使っていたという。
ええ?
そんなのあったかなぁ?
調べてみると、『メンソレータムAD乳液』が尿素10%だけど、クリームだったというお話で、クリームだと『メンソレータム AD20クリーム』で尿素が20%になってしまう。
踵に使うのであれば『メンソレータム やわらか素肌クリームU』もお勧めだけど、尿素20%の他の物を使った時にピリピリと刺激を感じたということで嫌だそう。
すると他のお客様がレジに来てしまい、少々お待ちくださいと伝えてお会計をしていると、先のお客様自身が『メンタームEXプラス』を見つけて、お買い上げ頂いた。
アチャー(。ノω<。)
『メンソレータム』の名前に引っ張られすぎて、『メンターム』の存在を忘れてたわ。
確かに、『メンタームEXプラス』は尿素10%のクリームだ。
いや、お客様が元々使っていたのが『メンタームEXプラス』なのかは分からないけど。
自店にある商品の把握が、甘かった………。