どんな薬でも乳児への移行は意識しましょう

 子供用の風邪シロップで迷っている様子のお客様に声を掛けてみたけど、案内は断られた。
 その後しばらくして、『キッズバファリン』と『ムヒのこどもかぜシロップ』の比較を尋ねられた。
 両者には大して違いは無く、熱・鼻・咳にまんべんなく効く全方位の物であることを説明。
 ただし、そういう総合風邪薬は広く浅くなうえ、出ていない症状に対する成分は余計な物と言える。
 そして子供は3歳で、白く濁った鼻水が出いるというから、何かしら異物を追い出そうとしているのだろうと推測できるものの、鼻水以外に目立った症状は無いというので、『ムヒのこども鼻炎シロップ』を提案した。
 そのうえで、グッタリしておらず元気そうであるのなら心配いらない事と、単純に寒気のせいかもしれないため、体を温めてあげるだけでも充分に回復できると考えられることを付け加えた。
 でも心配そうだったので、『葛根湯』を紹介し、上半身を温めることかがあることと、風邪の初期にも使えることを説明すると、自分も使えるとのことでお買い上げ頂いた。

 夫婦で来店したお客様から、子供用の目薬をと注文されたけど、訊けば子供はまだ乳児だそう。
 それなら使うとしても、涙の成分に近い人工涙滴の『ソフトサンティア』くらいしか無いし、症状を詳しく訊くと目ヤニに使いたいとの事だった。
 いやいや、それなら基本的に心配は不要です。
 目ヤニは、ホコリ等を追い出すための正常な防衛機能なので。
 そうお話すると、安心したようでお帰りになられた。
 しかし、買えられてからハタと気がついた。
 目ヤニが固まってしまった時の対処法を、教えるのを忘れていた(;´Д`)
 目ヤニが固まってしまったら、濡れタオルを目蓋に当てて、目ヤニを柔らかくしてから拭き取ればいいんだけど、ネットで検索して調べてもらえるだろうか……。

 夫婦で来店したお客様、奥さんが授乳中で痔に『ボラギノールA注入軟膏』を使っていたものの、効果が無かったという。
 出産後に痔になる女性は多いし、現状を把握するために一度は受診するよう勧めたうえで、成分違いの『プリザエース軟膏』と、内服薬として『乙字湯』を紹介した。
 すると、内服薬は心配とのことで『プリザエース軟膏』を購入された。
 ただ、リスクは軟膏や貼り薬にもあるため、飲み薬じゃないから安心とはならないことを伝えた。
 まぁ、確かに『乙字湯』なんかは母乳から伝わり乳児が下痢する可能性はあるんだけどね。
 それを言ったら、授乳婦に風邪薬として処方される『葛根湯』にしても、乳児に移ると興奮して眠りにくくなる可能性はあるから、服用するのは授乳した後に服用して、次の授乳まで時間が離れるようにするか、服用期間だけでも粉ミルクに替えるのが万全。

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