選べる市販薬だからこそ乗り換えも検討を

 やや高齢のお客様、奥さんから『キューピーコーワ』を頼まれたとのことで、『キューピーコーワゴールドα』と『キューピーコーワゴールドαプラス』を案内した。
 どちらを頼まれたか分からないそうだから、滋養強壮作用のあるエゾウコギとオキソアミヂンに新陳代謝を促進して関節部などの炎症を抑えるオウギが入っているのが共通で、そこにそれらの成分を体に行き渡らせるために血流を改善するトウキをプラスしているのが『αプラス』であることを説明した。
 奥さんは介護職だそうだから、どちらにしも『キューピーコーワ』は良いだろう。
 ところが、当初は『キューピーコーワ』を頼まれたという話だったのに、奥さんはビタミンC剤を希望しているという話になった。
 ん?
 価格に怯んだかしらん?
 でもお話を訊いてみたら、それは別件のようで、風邪の予防か肌のケアのためらしい。
 でも、その辺りは詳しく聞いてきていない模様。
 ううん、男の人って何歳になっても「子供のお遣い」なのか(;´∀`)
 いや、他のお客様とのお話であったんだけど、「旦那は、買い物を頼んでも、ちゃんと買ってこない」とか。
 ええ、私もなんですけどね(笑)
 お釣りで余計な、お酒が加わっていたり┐(´∀`)┌ ←まさに子供レベル
 ひとまず最初の話も兼ねて、上半身の疲労と肌のケアの両方に適したビタミン剤として『新パワーアクトEX』を紹介してみたところ、『αプラス』をお買い上げ頂いた。

 やや高齢のお客様から、総合風邪薬の『ルキノンKB』が聞いたことの無い銘柄とのことで質問され、『新ルルAゴールドS』に近い処方で、主に鼻炎と咳に適していることを説明した。
 すると、普段は『新ルルAゴールドS』を使っているというのだけれど、いつも喉から風邪になるというお話。
 ううん、それなら同シリーズの『新ルルAゴールドDX』か、喉の風邪に思いっきり偏らせた『ルルアタックEX』の方が良いのではないかと。
 そう思いながら、もう少し詳しく訊いてみると、喉は痛くなっても発熱まで行くことは無く鼻の症状も出ない代わりに、咳になることが多いそう。
 それは、風邪でもないかもしれません。
 胃炎などで体内が乾燥して起きている可能性を伝え、発熱などが無く喉が痛む場合の『駆風解毒湯』と、上半身を潤して咳を止める『麦門冬湯』を紹介してみたところ、室内に入ると咳が出るというから、やはり『麦門冬湯』が適応しそうに思える。
 体内の乾燥で、気管支が敏感になっているのだろうから。
 でも今回は、常備薬にと『新ルルAゴールドS』を購入された。
 『ルキノンKB』の方が安いんだけど、やはり安心のブランドか。

 『新ルルAゴールドDX』を2つ購入されるお客様に、用途を確認。
 危ない薬ではないけれど、たまに1週間以上服用し続けているなんてケースもあるので。
 風邪に2日も飲んで効果が現れなければ、それは処方が合っていないと考えられるため、他の薬に乗り換えたほうが良い。
 今回のお客様は、いつも喉から風邪になり、常備薬にしているとのこと。
 この「いつも喉から」というのは、ある種の思い込みで、風邪のウイルスは200種類以上あり種類によって主に症状の現れる患部は変わる。
 喉が防衛機構として過剰に反応しやすいというのもあるかもしれないが、季節や感染してくる場所によって風邪は様々なんである。
 そして今回のお客様は、ついこの間も風邪をひいた時に『新ルルAゴールドDX』を服用し、治るまで1週間くらいかかったという。
 ううん、それはやはり合っていなかったか、薬を飲みながら体に無理をさせていたのでは……。
 今回はそのままお買い上げ頂いたけど、風邪薬はいつも同じ物と決めるより、乗り換えていく方法もあることを伝えた。

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