ご主人の咳と声嗄れの相談を、お客様から受けた。
咳は1週間ほど続いていて、その前にあった鼻水が治まったと思ったら咳になったそう。
発熱したかを訊くと「無い」と即答されたものの、その後に「38度くらい」と訂正。
どうやら、それくらいの熱は発熱の範囲に入ると思わなかったらしい。
症状のヒアリングの時、人によって感覚や尺度や解釈の違いがあるから油断できません。
さて、発熱したとなると体内が乾燥している可能性をお話して『麦門冬湯』を案内してみたけど、「粉はちょっと……」というため、『ブロン錠エース』と『ブロン錠』を紹介した。
痰が出にくい時には『ブロン錠エース』を、痰が出るのなら『ブロン錠』という使い分けになる。
しかし、痰の状態を訊くと分らないとのこと。
ですよねー(^_^;)
市販薬を買うのにも、簡単な問診票みたいなフォーマットはできないものだろうか。
薬を買うのを、人に頼んだり頼まれたりする時のチェックリストみたいな。
喉の痛みもあるのならば、桔梗の入った『ルキノン咳止め』という選択もあるんだけど、喉の痛みについても分らない。
粉が飲めれば、声嗄れに焦点を合わせて『響声破笛丸』も候補に挙げたいところなれど、剤形の好みで初めから候補から外さなければならないのはモッタイナイところ。
実際、患者さん本人だと自分の苦手さと症状の苦しさを天秤に掛けて、苦手な剤形でも試してみますとなる事はあるから、剤形が苦手というのがど程度なのかも知りたいんだよねぇ。
それでも追加情報として、咳が酷くなる時間帯を尋ねてみたら夜だということが分かったので、『アネトンせき止めZ錠』を案内して、お買い上げ頂いた。
でも、養生についての話も伝えようとしたら、聞いてもらえずサッサッと帰られてしまった。
色々と訊いたから、面倒臭がられたか何か気に障られたか(;´Д`)
お客様が『パテックス機能性サポーター』の膝用をレジに持ってきて、太もも用は無いかと尋ねられた。
えっ?
太もも用?
………知らない(゚∀゚;)
サポーターは関節の動作をサポートする物だと思っていたから、太もも用があるなんて知らなかった。
勉強不足で申し訳ありませんm(_ _)m
話を逸らかすため……、もとい、主訴を尋ねたら足の付根が痛むそう。
病院に行ったことは無いというので、一度は行ってみるよう勧めたら「どうせ治らないから」と言われ、膝用を買っていかれた。
やや高齢のお客様が、友人に頼まれたとのことで酔い止めを買いにみえた。
でも、銘柄を指定されておらず、酔い止めも当然成分違いの物が複数存在し、使用感は人によって違うため、使ったことのある物が無難なとこを説明した。
すると、本人に選んでもらうという事になったので、パッケージを写真に撮って訊いてみるよう勧めた。
そして、お客様自身は皮膚炎の薬が欲しいと注文された。
痒み止めということかなと思い、軽いステロイド剤と非ステロイド剤を案内しつつ、飲み薬に『十味敗毒湯』と、それに現代薬を合方した『タウロミン』を紹介してみたら、南半球に旅行に行くから日光皮膚炎に使いたいというため、『黄連解毒湯』を勧めた。
口内炎を含めて皮膚や粘膜の炎症を冷やすので、夏場の日焼け後のケアにも使える漢方薬である。
ただ、冷やす力が強く、胃腸が弱い人は軟便や下痢に注意。
お客様も胃腸が弱いというので合わないかなと思ったものの、詳しく訊くとストレス性のようだったため、そちらには『桂枝加芍薬湯』を案内して、一緒にお買い上げ頂いた。