やや高齢のお客様が『パブロン鼻炎カプセルSα』を2箱購入されるので、まとめ買いは好ましくない事と長期連用は避けるようお話ししたところ、 以前は『アネトンせき止めZ錠』を繰り返し使っていて、その目的は元気になるためだという。
ミ( ノ_ _)ノ=3ズコーッ!!
要するに、副作用として現れる興奮や反対の倦怠感を目的にしているのだ。
この手の目的外使用に対しては販売を拒むのが本筋ではあるが、ちょうど近くで上司が作業していて販売を拒むこともできず。
しかも、お話を聞くと『アネトンせき止めZ錠』では便秘をしたから『パブロン鼻炎カプセルSα』に乗り換えようと考えたという。
便秘もまた副作用と考えられるし、それは『パブロン鼻炎カプセルSα』でも同様になる可能性があるとお話ししたが、そのまま購入されてしまった。
そのうえ何故か、『バイアグラ』を個人輸入の業者から買ったということを自慢された。
個人輸入の6割以上が偽物の薬という話もあるから、『バイアグラ』は病院で処方してもらうよう勧めると、「大丈夫」「めんどくさい」と受け入れてもらえなかった。
なんたる敗北感……orz
お客様から「強い風邪薬を」と注文され、発熱があるのかを尋ねると熱感はあるというのだが計ってはいないとのこと。
主訴は鼻づまりと疲れ、そして熱感は微熱というところだろうか。
風邪薬に強いも弱いも無いことを説明し、この後に休めるのなら現代薬を、休めないなら体力維持のため漢方薬をと提案した。
というのも、風邪で起きる症状のうち発熱はウイルスの活動を鈍らせながら免疫機能を高め血行を良くすることで生命活動を活発にして、咳や鼻水などはウイルスを追い出すためだから、それらを薬で止めるというのは長期戦に入ることを意味する。
確かに症状が抑えられると身体感覚としては楽になるが、ウイルスの活動を止められる訳ではないため、薬の効果が切れれば症状がぶり返すうえ、服用した薬の処理にも体力を使うことになり、疲労感は残る。
漢方薬を使う場合は、一部に例外はあるものの『葛根湯』は上半身を温めて血行を良くすることで風邪と戦う体を支援し、『麻黄湯』は武器弾薬を補給して戦いを有利に運び、『柴胡桂枝湯』は損傷箇所(主に胃と肝臓)をメンテナンスして体力の低下を防ぐ。
また、明日は用事があるというのであれば今夜は漢方薬で体には戦ってもらって、朝起きてから現代薬に乗り換えて表に出ている症状を軽減し、帰ってきてからまた漢方薬に乗り換えるという方法も考えられる。
今回は、休めそうにないというので『葛根湯』で自身と一緒に戦うか、『柴胡桂枝湯』で体力を下支えするかという選択肢を挙げたところ、疲れてるというお話から『柴胡桂枝湯』を使っていただくことになった。
微熱というのが曲者で、多くの人が微熱を「風邪の初期」と考え油断してしまいがちだが、疲労感があるようなときは、「熱を出す体力がすでに無い」という可能性がある。
その場合、微熱が続くわりに症状が激しくならないため、さらに無理をして肺炎に進むケースもあるので気をつけてもらいたい。
ええ、私なんですけどねソレやったの(;´Д`)
高齢の父親が便秘ということでオリゴ糖を求めて、お客様が来店。
しかし以前に、亡くなった母親に処方されていた漢方薬を使った時には良くなったというお話が出た。
内容は覚えていなかったが、ツムラの青い帯のようなので『桂枝加芍薬湯』と予想されることと、他に『潤腸湯』というものがあることを紹介し、担当医に相談してみるよお勧めた。
そこまで話したところで、父親は糖尿病を患っているという話が出た。
オリゴ糖は消化されにくいため、だからこそ便秘への効果が期待されるわけで、だからこそ血糖値が上がりにくく糖尿病患者には最適。
とはいえ、それを知っている様子ではなく知人から勧められたということから、まずは担当医に相談したうえでと伝えた。