『新ルルA錠s』をレジに持ってきたお客様に症状を訊くと、一週間前にひいた風邪がぶり返したらしく、使い切ったため買い足しにいらしたという。
主訴は、喉の痛みと咳に悪寒というから、ぶり返したというより継続中といったところだろう。
薬で症状を抑えたのを治ったと思い無理をしてしまったか、薬が合っていない可能性もある。
喉の痛みなんかは、アセトアミノフェンしか入っていないから、抗炎症の効果はあまり期待できない。
飲み慣れているというのも薬を選択する上での重要な要素なので、そのままお買い上げいただいたが、乗り換えも検討するようお話しした。
特に風邪は、喉の痛みや咳といった表に現れる症状よりも、内臓のダメージの方が大きいので、お腹が空いても食べ過ぎないよう伝えた。
初めから現代薬と決めていなければ、胃腸炎にも風邪の後期にも使える『柴胡桂枝湯』を勧めたいところだったのだが。
効能的に喉の痛みや咳は関係無いように思えるが、胃腸炎を起こしていると上部の肺や気道も炎症するから、胃を治すとそれらの症状も治まるんである。
閉店作業中にお客様が飛び込んできて、『ルキノンせき止め液』を求められた。
しかし、すでに飲み続けて、もう1週間近く咳が続いているという。
そのため、体内が乾燥している可能性をお話して『麦門冬湯』を紹介した。
でも、ひとまず続けたいというため、そのまま『ルキノンせき止め液』をお買い上げいただいた。
お会計の時に、風邪を引いた覚えは無いというお話だったので、胃炎による咳の可能性を伝えた。
胃炎を起こすと、胃にかぶさるようになっている肺が乾燥して咳になる。
だけど、どうにも認知度が低いんだよねぇ。
それこそ咳止めの『麦門冬湯』なんか、咳を止める成分は入っていなくて、その生薬構成は胃薬なくらいで。