お客様から、中学生の男の子の貧血について、サプリメントの『マルチビタミン』と『マルチミネラル』のどちらが良いかと質問されたので、まずは食生活に合わせて不足していると考えられるほうに重点を置くようにと説明した。
本人は肉中心で、根菜は煮物なども食べないということだから、だいぶ偏っていると思われる。
でも肉は豚肉の方を好むというお話から、それは悪くないことを伝えた。
できるだけ、良いと思われることは肯定しておくのは接客のテクニックであり、他の情報も話したいと思ってもらうために必要なんである。
貧血は、目の前が暗くなるタイプのようだったので、他の候補として『鉄・葉酸・カルシウム』も案内してみた。
ただ、サプリメントを使おうというのは本人が朝食を食べないため、父親が提案したのだそう。
そして、食べない理由は朝にお腹が空かないからという。
詳しく訊くと、夕食の後にお風呂に入り、すぐに寝るということなので、それでは消化不良で朝にお腹が空かないはずである。
食事の前に入浴することと、食後は2時間は起きているようにして消化を促すよう勧めた。
食後にお風呂に入るのが良くないのは、血液が体表部に行ってしまい胃の働きが悪くなるからで、2時間以内に寝るのが良くないのは、肉の脂肪分は胃では消化できず、腸に運ばれてから胆汁によって消化されるため、適切に消化する時間が足りなくなってしまうのだ。
本には、以前はグレープフルーツなどの果物を朝に食べていたと分かり、それは良いことを伝えると、改めて検討してみますと、本日のところはお帰りになった。
帰られてから気が付いたのだが、貧血と言っている症状は低血糖の可能性も考えられる。
肉を先に食べると血糖値が急激に上がり、インシュリンが分泌されたさいに今度は急降下して眠気を覚える。
これが食後に眠くなる原因でもあるのだが、それが極端だと貧血と見分けがつかないことがある。
貧血のタイミングも、もう少し確認しておくべきだったかも。
この辺りは、本人に訊いてみないと分からないんである。
親が子供のためを思って買いに来るのであれば、本人を連れてきてもらいたいと切に思う。
お客様から、虫刺されの薬について質問され、『キンカン』は蚊ぐらいにしか効かないため、『ウナ』や『ムヒ』をお勧めした。
すると、子供がキャンプに行くのに持たせるというお話で、ブヨなどを心配されていたことから、 ステロイド剤を用意しておくと安心なことを話ししたところ、家にあるかもとのことだった。
『ムヒアルファEX』なんかは、そのステロイド剤が入ったタイプで、強い炎症に効果的。
ステロイド剤を怖がる人も、「少し強い痒み止め」くらいの認識で買っていくんで、「○○が怖い」というのは本当にイメージだけの話なんだなと思う。
今回のお客様には、『ムヒ』の他に虫除けスプレーもお買い上げいただいたので、スプレーは手に取って手首など服から出ているところに塗るのが効果的であることを話しした。
スプレー式の虫除けは、薬剤を「吸わないように」と思うためか、体から離して吹き付ける人が多いから、それだと効果を発揮しないで虫に刺されてしまう。