やたらと薬は売れません

 やや高齢のお客様が来店し、ご主人が転んで腕を強打して患部が赤く腫れているとのこと。
 転んだのは一昨日のことで、38度まで発熱したという。
 頭は水枕で冷やしたそうだが、患部は湿布を貼っていたそうだ。
 貼った湿布は、自身に処方されたインドメタシンらしい。
 発熱が打撲と関係あるかは分わからないが、剥離骨折などの可能性もあるため受診を勧めた。
 しかし、お客様が知っている整形外科はあまり好きではないらしく、ご主人は解熱剤を望んでいる模様。
 ところが、ご主人は降圧剤や溶血剤など8種類ほどの薬を服用しているそうで、各薬の説明書を持参していた。
 説明書を持参しているだけマシではあるけど、本当はお薬手帳でこれまでの履歴が分かるほうが良い。
 履歴によっては、単発でどんな病気になったことがあるかや、医師の治療方針なども見えてくるので。
 一応、処方されている薬を調べたところ、イブプロフェンは使えそうなことを確認したが、発熱にも意味があるため、むやみに解熱させない方が良いことをお話し、近くの病院を2軒紹介した。
 すると、話に出てきた整形外科が嫌というのは、患部を固定するだけで薬を出してもらえなかったのが不満らしいと分かった。
 ということは、剥離骨折しているかどうかなどは医師が診断しているか。
 多くの薬を処方されているから医師が大事を取ったか、薬は不要と判断した可能性がある。
 やたらと薬を出すと批判され、薬を出さないと不満がられる医者も大変である。
 お客様には、薬が不要と診断された可能性もあるため、要望は医師に伝えて、よく相談してみるようお話し、本日はお帰りになられた。
 薬を売ってくれなかったと、うちのお店にも不満を持たれるだろうか……(´・ω・`)

 やや高齢のお客様から、『OS-1』のペットボトルと『ウィダーインゼリー』を購入される際に、嘔吐してるご主人に食事をさせた方が良いか尋ねられた。
 嘔吐の原因は分からないが、下痢はしていないようだから食中りや感染症ということではないだろう。
 とはいえ胃が正常に機能していないのだから、脱水症状さえ防げば、無理に食事をさせないようにと伝えた。
 また、『OS-1』はボトルに目盛りが書いてあるように、小分けにして飲ませるように説明した。
 お客様は人から「若い人はポカリスエットと聞いた」というので、確かに「飲む点滴」とも云われていて運動する人向けであり、そうでない人はマグネシウムやアミノ酸も配合されている『アクエリアス』の方が 適応することを伝えた。
 薬の相談だったら、水分代謝の異常を解消する『五苓散』か、胃腸炎に対応する『柴胡桂枝湯』を案内したかった。

 外国人のお客様から『GH-Creation』が欲しいと相談され、調べてみると「身長サプリメント」という怪しげなもので、ネット通販でしか入手できないことが分かり、お客様には取り扱っていないことと、あまりお勧めできないことを伝えた。
 他に、『滋養強壮薬α』についても欲しいと頼まれ、これも調べてみると『キューピーコーワゴールα』と『パワーアクトゴールドα』が同じ内容だと分かった。
 そう説明し、一度は銘柄が違うのは嫌ということだったが、改めて成分表示を見せると『パワーアクトゴールドα』を購入された。

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やたらと薬は売れませんへの2件のコメント

  1. アバター はぐれ薬剤師
    はぐれ薬剤師 コメント投稿者

    薬を売らない薬屋に、お客様の捨てゼリフ、まったく商売っけないんだから、薬を出さない医師にケチなヤブ医者、よく聴きますね。やはり、説明責任に尽きると思いますがいかがでしょうか。

     
  2. アバター 北村俊純
    北村俊純 コメント投稿者

     そうですね、やはり納得していただける説明をしているかどうかですね。
     語彙力とコミュニケーション能力も高めないと、難しそうです( ´Д`)=3