お客様から、のど飴を希望されたので、菓子類で良いのか、医薬部外品なのか医薬品なのかを尋ねると、医薬品ではないと言うことから菓子売り場に案内した。
ただ、現に喉が痛むのであれば医薬品を使うよう勧め、喉の痛みは胃炎でも起きることを伝えた。
ネットを検索すれば、喉の痛みや咳が逆流性食道炎などとも関係するという情報は結構あるはずなのだけれど、認知度が低いのは何故だろう(・_・?
やや高齢のお客様が、『キャベジン』などを見て迷っているようだったので声をかけてみた。
胃痛がするそうで、空腹時に感じるとのこと。
ただ、痛みは強くなく、食べて治るのかと訊いてみても、よく覚えていない模様。
胃の機能亢進か機能低下かを簡易に鑑別する方法として、空腹時と満腹時の症状の変化を意識するというのがある。
空腹時に痛くなるのであれば、食べていないのに胃液が分泌されていて亢進気味だと考えられるし、食べると痛くなるのなら機能が低下して消化に無理している可能性がある。
また、冷たい水を飲んで楽になるか、温かいお湯を飲んで楽になるかも試してみると良い。
冷たい水で楽になるのは胃の働きすぎによる胃炎の可能性が高く、温かいお湯を飲んで楽になるのなら機能が低下し、胃内停水を起こしていると推測できる。
今回は、鑑別できていないため、無難なものとして『大正漢方胃腸薬』と『スクラート胃腸薬S』を案内し、後者をお買い上げいただいた。
余談として、『キャベジン』の元にもなったキャベツは、芯の近くが栄養豊富なので、湯通しして食べてみることを提案した。
特にキャベツの絞り汁から発見された「塩化メチルメチオニンスルホニウム」は、「ビタミンU」と名付けられたけれど、正確にはビタミンじゃなくてアミノ酸の一種で、胃粘膜の保護作用があり肝機能を助けるとされている。
そして、このビタミンUは必須栄養素ではないから欠乏したからといって顕著な症状が現れることは無く、人間の体内には存在しないため外部から摂取するしかない。
そこで、『キャベジン』の出番となるわけだが、味気ない薬で飲むくらいなら、食べてしまう方が私としてはオススメ。
キャベツの芯に近いところを湯通しして塩で味付けするだけで、これがけっこう美味いんである。