やや高齢のお客様が『アンメルツゴールドEX』を購入されるので、念のため症状を確認すると肩こりとのことだった。
『アンメルツゴールドEX』は、同じアンメルツの名前が付いていても『アンメルツヨコヨコ』とは中味が別物で、どちらかと打ち身や捻挫などといった急性症状に適している強めの消炎鎮痛剤である。
飲み薬はどうですかと『独活葛根湯』を紹介してみたら、以前に『葛根湯』を使って体が熱くなったそう。
確かに『葛根湯』は上半身を温めて血行を良くする物だから、そうなるだろう。
お客様は手足が冷えたことは無く、年の割には筋肉質な方で、お風呂上がりにはクーラーと扇風機の両方の風に当たるというくらい暑がりなんだとか。
ううむ、となると体の機能が亢進していて、その負担が肩こりになっているのかもしれないから、『釣藤散』の方が適しているかもしれない。
若い頃に剣道をやっていたそうで、その感覚でいるのは、ちと危ない。
そうお話をして、『アンメルツゴールドEX』をそのままお買い上げいただいた。
やや高齢のお客様から『ナボリンS』を求められたので、案内したうえで症状を尋ねると主訴は肩こり。
お風呂などで温まると楽になるというお話から『独活葛根湯』を案内したところ、病院で手足のしびれや神経痛に用いるビタミンB12製剤と『半夏白朮天麻湯』が処方されていると分かった。
『半夏白朮天麻湯』は水分代謝の異常による水毒に関連する症状、例えば目眩や頭痛などに適応する。
肩こりが温めると楽になるという話と合致するし、ビタミンB12製剤が処方されているのなら『ナボリンS』は不要なことをお話した。
ただ、目眩は回転性ではないそうだから、『半夏白朮天麻湯』より『釣藤散』の方が合うようにも思える。
かといって医師の診断に口は出せないので、どうしようかと思ったら、漢方薬に詳しい別な病院を知っているらしいため、そこで適応しているか相談をしてみてはと勧め、本日はお買い上げは無しとなった。