病気のせいで判断力が低下しているとも考えられる訳ですが

 咳を訴えるお客様が来店し、 夜が激しいとのことだったのだが、一方的にまくしたてられてこちらの話をあまり聞いてもらえない。
 ひとまず、『アネトンせき止めZ錠』と『五虎湯』を案内したところ、 喉も痛いという話が出たので桔梗の入っている『ルキノンせき止め錠』を候補に加えたところ購入を決められた。
 お会計してから、数日前に風邪で発熱したと話されたので、発熱により体内が乾燥したか胃炎を起こした可能性を伝えると、「胃は丈夫」との返答だった。
 しかし、胃には痛覚神経が無いために胃が悪くなっても自覚症状は現れにくく、胃が痛くなったりするのは近くの神経が脳に代わりに知らせているということをお話しし、体内の乾燥や胃炎による咳の場合に適応する『麦門冬湯』を紹介すると気になったらしく、未練があるそぶりでお帰りになられた。
 ううん、初めからお話を聞いてもらえれば、早い段階で咳と胃の関係も伝えられたのだけれど。
 患者さんに対して、こう言っては何ですが、まくし立てて要求だけしていると得られる情報が少なくなることがあります。
 ただし、 病気のせいで判断力が低下しているとも考えられるので、 こちらの方もそれを想定した上で応対しなければならない。
 ふむぅ……、お話の聴き方が下手だったかな(´・ω・`)

 『ストナジェルサイナス S』 を購入されるお客様にヒアリングすると、患者はご主人で鼻水は白いとのことだったので適応をすると思ったものの、すでに1週間くらい症状が続いているというため、消化に良い食事をして量を控えるように伝えると、大食だとのことだった。
 あまり知られていないが、鼻の症状は胃との関係も深く、胃炎を起こせば鼻づまりに、胃が冷えて機能が低下すると鼻水になったりするため、胃の調子を整えると鼻の状態も良くなるのだ。
 また、風邪だとすると食べた物を消化するのにもエネルギーを使い、風邪を治す方のエネルギーが不足してしまって長引くということがある。
 せめて、風邪の間だけでも食べる量を控えさせるようにと伝えた。

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