薬の効き具合の報告を

 やや高齢のお客様が『アネトンせき止めZ錠』を購入されるさいに「妹がよく効くから」といつも咳止めに使っていて「麻薬みたい」と言っていたというので、「その通りです」と答えて、あまり使いすぎないようにお話をした。
 高齢者の咳の原因は体内の乾燥であったり胃の不具合が多いのから、上半身を潤して胃薬も兼ねる『麦門冬湯』を紹介すると、お客様自身は病因から処方されている薬が多く、その中には『麦門冬湯』もあるものの効かなかったという。
 当然、効かないこともあるわけだが、それを担当医には伝えていないそうなので相談するよう勧めた。
 処方された薬が効かなくても担当医に伝えず、漫然と受け取ってる患者さんは少なくない。
 でもそれだと、国の医療費を増大させることになるし、もちろん個人の負担だってある。
 なにより、自身の病気を治すためには必要ななのだから、薬を使ってみて、良くなった悪くなった変わらないといった報告はしてもらいたいところ。
 一方、妹さんには効く可能性もある。
 本人でないから安易に、使ってみてはと勧めることもできないが。

 マスクとうがい薬を購入されるお客様に、うがい薬は症状が出ている時よりも周囲で風邪が流行っているような状況で予防として集中的に使うのが効果的なことをお話しした。
 すると、10歳の子供がカラ咳をしているらしく、カラ咳は胃炎と関係する可能性があり、子供は見逃されがちなことを伝えた。
 どうしても、咳は風邪とイコールで考えられてしまうので。
 様子を見た方が良いか尋ねられたので、『麦門冬湯』を紹介したうえで、咳のあるときは消化に良い食事をさせるよう勧めた。
 また、マスクは感染予防だけではなく、マスクをすることによる口腔内の保湿と保温の効果によって、ウイルスの活動を抑えられることを伝えた。
 これはつまり、家の中でもマスクをすることに意味があるということだ。

 若いお客様からマスクを求められたので売り場を案内しつつ症状を尋ねると、主訴は鼻水と喉の痛みで、鼻水は透明らしく春には花粉症になるというお話があった。
 花粉が喉で反応すれば、やはり目鼻と同じく炎症して痛くなるため、喉の痛みも花粉症の可能性を伝え、積極的に体の中から温めるよう勧めた。
 透明な鼻水は内臓の冷えが原因と考えられるし、花粉症を軽減するにはお腹周りを温めるのが有効だからだ。

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