お客様から、高齢の母親の乾燥肌と痒みに対して、尿素の入った物を使った方が良いか尋ねられたので、尿素の保保水効果は皮膚内に水分をガッシリと捕らえておくことだと説明して、対比にワセリンは表面を覆うことで乾燥を防ぐというお話をした。
考え方として、もともと水分がある若い人は尿素で水分を逃がさない対応が適しているが、そもそもの水分が少なくなっている高齢者には尿素は刺激物でもあるので、表面を覆って乾燥を防ぐほうが良い。
お客様は、ワセリンのベタつきを心配されたが、大抵は塗りすぎなとことを説明した。
例えば、手の甲の範囲に塗るのに人差し指で真珠の粒ほども掬い上げていたら、それは塗り過ぎである。
手の甲の範囲ならば、小指の爪にちょっと引っ掛けた米粒くらいの量で充分。
今回は、痒みが強いというお話から、まずはステロイド剤で抑えることを提案したところ、病院から処方されてる薬を多く服用していると分かり、塗り薬でも影響がある可能性と、肌の乾燥や痒みが内服薬の副作用というケースも考えられるため、担当医に相談してみるよう勧めた。
その上で、範囲が広いということから他の薬との影響が少ない『桃の葉ローション』を紹介し、お買い上げいただいた。
『アリナミンf25』を求めてお客様が来店したが、あれは処方薬なので、代わりに『アリナミンEXプラス』を紹介した。
高齢の母親の口内炎に使うとのことだったが、詳しくお話を聞いてみると、病院からもビタミン剤が処方されており、しかも『ケナログ軟膏』も使ってるという。
どうも本人が、人から聞いたり自分で広告などを見ては飲みたがって、以前には『にんにく卵黄』を飲みたいと言って担当医から止められたそうだ。
脳梗塞を患って治療中というお話もあったので、担当医に相談して偽薬を処方してもらってはと提案し、本日はお帰りになった。
偽薬というのは字の如しで、効能を持たない、粉薬や錠剤に似た物。
あるいは、効能も副作用もあまり大したことのない薬を代わりに使ったりする。
なんの薬を代わりに使うかは、バレると困るから書かないでおくけど、認知症などで必要無いのに薬を飲みたがる人に処方されることがあるのだ。
怖いのが、お薬手帳を持ってきておらず、薬の現物だけを見せられて、調べてみたら偽薬だったというケース。
偽薬だから、本人にバレちゃ困るんである。
お薬手帳で他の薬も含めて見れば、医師の治療方針が分かり偽薬を使っている理由を察することもできるが、現物だけ見せられると「アレ?」となって、うっかり口走りそうになる。