あまり効きそうにない薬を探すという変な事も

 小学校高学年の子供の鼻炎(鼻づまり)を相談されたので、漢方薬の『葛根湯加川きゅう辛夷』と現代薬の『パブロン鼻炎カプセルS小児用』を案内したら、『パブロンかぜ学童用』を選んで買っていかれた。
 お話の中でも風邪の兆候は無いみたいと言っていたのに、何故?
 風邪に進行した場合を考えたのかなぁ。
 でも薬の場合、特に現代薬の方は、合わない物を先に飲んでおいても良い事は無いんだけど。
 それならまだ、『葛根湯加川きゅう辛夷』の方が、鼻炎と風邪の兼用ができるのに……。

 成人の息子さんが胃痛を訴えているという事で来店したお客様から、詳しくお話を訊くと病院で検査を受ける予定だという。
 だから市販薬を買ってもらいたくはなかったんだけど、どうしてもと胃薬と栄養剤を希望された。
 なんで栄養剤もと思ったら、胃が痛むため食事をあまりしていないからと。
 いや、そんな状態では栄養剤だって胃に負担をかけてしまう。
 検査を受けて状態を把握してから、適応する薬を選定して栄養補給の方法を考えるのが良いのに。
 むー、親心に困ってしまう。
 心配なのは分かるけど、それが余計に悪い方に作用するパターン。
 これが、本人相手なら顔色は見れるし、症状の詳細を尋ねられるから、適応する薬の候補も考えられるものの、肝心の症状については「胃が痛いと言ってる」というだけで、それ以上の情報は無いときてる。
 それほど心配であれば、それこそ小さい子供に尋ねるように、どの場所が、どのように痛いのかとかまで訊いてきて欲しい。
 とにかく何か買っていってやりたいという要望に応えるため、とりあえず、服用してもあまり影響の無さそうな『液キャベ』と『ミオD』を案内した。

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