治療は患者さんの参加が必要

 外用消炎剤の棚で迷ってる様子のお客様に声をかけたところ、5日ほど前から歩いていると膝に痛みを感じるようになったとのこと。
 階段の上り下りではどちらがつらいかや、温めて楽になるかどうか、天候に左右されるかなどについては意識したことがなく分わからないそう。
 大変だとは思うけど、自己観察は重要なので意識して欲しいところではある。
 痛みは強くないと言うので、成分によって鎮痛効果と浸透力が違うことを説明し、動く部分でもあるためフェルビナクの液剤を勧めてお買い上げいただいた。
 何かしらの炎症が起きてるのが原因とは思われるので、痛む間は炎症を強めてしまう夏野菜を避けるようにお話しした。

 お客様が『たこの吸出し』を求めて来店されたが、最近では取り扱ってるお店は少ないだろうとお話しした。
 吹き出物に使うつもりらしいが『たこの吸出し』は硫酸銅の腐食作用とサリチル酸の角質軟化作用によって腫れ物の口を開くだけで抗菌作用が期待できない。
 まぁ、その名前のとおりに「吸い出す」効果はあるわけで、膿を排出すれば手当しやすいのは確かだが、その手当を適切にできなければ患部を化膿させて悪化してしまう。
 こう言ってはなんだけど、膿を排出した後の手当は絆創膏を貼って貼りっぱなしだとかする人は少なくないと思う。
 だから、吹き出物には抗生物質の塗り薬を勧めたところ、家にゲンタマイシンがあると分かったので、まずはそれを使ってみてはと提案し、お帰りになった。
 あと、うちのお店には置いていないが、内服薬として『排膿散及湯』を紹介した。
 個人型の薬局か、ネット通販であれば入手できるはずである。

以下の記事も読まれています。


 
登録販売者から一言 壱の巻 登録販売者から一言 肆の巻「おくすり手帳と個人情報の使い方」 市販薬購入前チェックシート