暖簾に腕押し糠に釘でも、諦めたら駄目?

 若い夫婦のお客様が外用消炎剤の棚の前で選んでいて、奥さんが妊娠しているように見受けられたため気にかけていたところ、ご主人が「バンテリンでいいんじゃね? 分かんないけど」とか言ってるので心配していると、インドメタシン製剤をレジに持ってきた。
 現在はインドメタシン製剤の妊婦への使用は禁忌になっているので避けるようにお話ししたのだが、奥さんが腰痛でどうしても欲しいということで買われてしまった。
 鎮痛効果と浸透力の違いなんかもしたかったんだけど、夫婦揃って話を聞いてくれない(>_<)
 確かに胎児の動脈収縮が起きるといった症例は非常に稀で、報告された例でも大量に貼ったケースであるので、そこまでの心配はいらないのだが、 外用薬にも避けた方が良い薬があることは重ねて説明した。
 ご主人は分からないのならば適当なことを言わないで、目の前にいる専門家に質問するように促してもらいたかったし、奥さんも自分から尋ねてくださいな。
 いや、もっと早い段階で声をかけなかった私が悪いのか。
 でも、声をかけてもどのみち聞いてもらえたかどうか……(´・ω・`)

 お客様が『アスコラルL』を見て迷ってる様子だったため声をかけたところ、ご主人が膝下の骨にヒビが入っていて痛むため、家にあった以前にお客様自身に処方された湿布薬を使っているというのだが、内容は不明だった。
 病院で痛み止めを求めなかったら処方されなかったというのだけれど、ヒビということになると自然に治るのを待つしかないという判断なのかしら。
 とりあえず、痛みが強いのであれば最初に強い薬を使って、段階的に弱い薬に乗り換えていく方法を提案し、ジクロフェナクトリウム製剤をお買い上げいただいた。

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