やや高齢のお客様が『のどぬ~るスプレー』をレジに持っていらして、症状を尋ねたら、喉の奥に痰が張り付く感じがするという。
それは、喉の消毒をしても治りません。
上半身が乾燥しているからで、水分が充分であれば痰は唾と一緒に外に出るところが、水分が不足しているから痰が粘ってしまうのです。
そこで、上半身を潤す『麦門冬湯』を案内したところ、お買い上げ頂いた。
やや高齢のお客様が、お姉さんから便秘薬を頼まれたそうなのだが、その薬の名前が分からない。
「さん」の付く漢方薬だというのだけれど、『三黄瀉心湯』くらいしか思い当たらない。
しかも、お姉さんがその漢方薬を欲しがっているのは、知人から勧められたからだという。
じゃあ、その知人とお姉さんは、体格や体質が似ていそうなのかというと、知人はガッチリ体型で、お姉さんは痩せ型だそうな。
駄目じゃないですか(^_^;)
他人から薬を勧められた時には、勧めてくれた人と自分との間に、どれくらい共通項があるかをチェックしないと適応する可能性が少ないというお話をした。
そして、今日のところは似た名前の物という事で『センナ茶』を購入された。
漢方薬じゃないし、名前で合ってるのは「ん」の一文字だけなんだけど、良いのかしら……。
店頭でよく経験されると思います。
他人に良い物が自分に良いとは限らない ですね。
以下が全て共通ならば、そこから話が進められますが。
性別・体格・体質・年齢・嗜好・生活環境・経済環境・教養レベル・社会的地位・仕事の性質。一般の方からすれば、なんでこんな事がと思われかもしれません。治療に重要なヒントになります。現代の医師がここまで考えているか疑問です。むしろ、薬屋さんの方がお客様から聞きやすい環境にあると思いますね。
結論は、個人差、同じ人はいないということですね。
病院だと、診察時間が限られていますし、診察室では緊張してかえってお話しにくいという事もあるかもしれませんね。
同じ環境のはずの家族でだって、外出先での行動は違いますし、同じ人間はいないという事は、もっと意識してもらいたいと思います。
そのためには、お話してもらいやすいお店づくりが重要というところでしょうか。