『葛根湯』を手にしたお客様から、高校生の娘さんの喉の痛みに漢方薬をとの要望を受けたので、上半身を温める『葛根湯』は適さないことを説明したうえで痛み方について尋ねると、詳しくは聞いていないとのことだった。
喉が痛いという場合、喉の手前側が痛いとか奥の方が痛いといったような患部の場所と、ズキズキするヒリヒリするといったような炎症しているのか腫れているのか乾燥しているのかなど症状の違いがあるので、そこは代わりに買いに来るさいには確認しておいてもらいたいところ。
喉の手前側が痛む場合には外敵と戦っている炎症と考えられ、奥の方であれば胃炎などによる炎症の可能性も想定しなければならない。
今回は、患部の場所も状態も不明なため、患部を冷やす『桔梗湯』と、患部を冷やしながら熱を発散する『駆風解毒湯』に、患部を潤す『麦門冬湯』を案内してみたところ、『駆風解毒湯』をお買い上げいただいた。
患部の場所や状態が不明でも、喉が痛む時に共通する手立ては一つ。
普通の食べ物が喉を通るだけでも患部には刺激になるから、喉にも内臓に負担がかからないよう消化の良い食事にすることが大事なので、それをお客様に伝えた。
親と一緒に来店した高校生から喉飴を注文され、医薬品と医薬部外品があることを説明したうえで売り場を案内した。
喉は手前側が痛むようなので、消毒系の医薬部外品よりも、抗炎症の『パブロントローチAZ』と患部を冷やして熱を発散する『駆風解毒湯』を紹介したところ、前者をお買い上げいただいた。
どうやら漢方薬の味を気にされたようだが、生薬ごとに味が違い、代表的な『葛根湯』は苦いのと辛いのが入っているため飲みにくいことを説明した。
でも肝心の本人は他の売り場の方に行ってしまったため、母親に消化に良い食事をするようにと伝えた。
高校生にもなったら、自分の体のことであるから自分で責任を持つようにして欲しいと思うんだけどな。