やや高齢のお客様が『ボラギノールA軟膏』を購入されるさいに症状を確認すると、いつも使っているからとのことだったが切れ痔で痛みは弱いようなため、止血剤の入った『プリザエース軟膏』も案内してみた。
連用しているわけではないようなので大丈夫ではあるけれど、ステロイド剤は皮膚が薄くなり菌への抵抗力が弱まることを伝えたうえでそのままお買い上げいただいた。
痔の外用薬には、炎症に強いタイプと止血に優れたタイプとがあり、それはパッケージには書かれていないので、分からなければ店員に尋ねましょう。
女性のお客様が『ヒビエイド』などを見ているところへ、 やや高齢の男性のお客様が訪れハンドクリームの売りり場を訊かれたが、手の皮膚が荒れているため医薬品をと勧め『ヒビケア』を案内するとお買い上げいただいた。
養生として、豚汁の食材が肌のケアに良いことを伝え、また入浴による血流改善が皮膚の材料を体に行き渡らせるのに大事なことを話すると、続いて先ほどの女性も『ヒビエイド』を購入されるため同じお話をした。
豚汁の食材は、豚肉と人参が皮膚の材料となり、牛蒡が炎症を抑え、大根が胃腸の働きを良くして栄養の吸収効率を上げるから、皮膚疾患に悩んだら食事のメニューに取り入れてみて下さいな。
毎日同じメニューで飽きてしまうようなら、同じ食材を煮たり焼いたりと調理法を工夫。
やや高齢のお客様から、降圧剤を飲んでいて『ベルエムピL』(荊芥連翹湯)を鼻炎に使って良いか尋ねられたが、薬の名前を覚えておらず、おくすり手帳も持っていなかった。
お客様は「大した薬じゃない」と言っていたが、同じ降圧剤でも種類によって利尿作用を使っている物や血管を拡張する物などがあり、作用機序が違うことを説明した。
作用機序が違えば、当然起こりえる副作用も他の薬との相互作用も違うんである。
利尿作用がある物なら、漢方薬といえども利尿作用のある物を重ねたら脱水症状や口渇を起こしかねないし、反対に利尿作用を打ち消す物を使えば、その薬の効果を減じてしまう。
そこまでお話すると、実は糖尿の薬など6種類以上の薬が処方されていることを告げられた。
それでは市販薬を買おうとすることが、そもそもいけません(^_^;)
そのうえ、鼻づまりにしても鼻汁が喉に落ちてくるというから『荊芥連翹湯』よりも『チクナイン』(辛夷清肺湯)の方が適用すると考えられることをお話し、本日はお帰りになった。
いずれにしろ鼻炎について担当医に伝えていないそうだから、病状と関係があったり処方されてる薬の副作用も考えられるため相談するよう勧めた。
『辛夷清肺湯』にしても、保険の適用薬なので、担当医に相談して処方してもらえるかもしれないし。
とにかく、おくすり手帳さえあれば飲み合わせを調べることはできるし、調剤した薬局への問い合わせもできるので、家に置いておかずに持ち歩いてもらいたいところ。