お客様の勘違いを訂正するのって難しい

 アルコール頭痛に使う『アルピタン』(五苓散)を購入されるお客様から『ロキソニン』の有無を尋ねられ、うちのお店には置いていないことと『ロキソニン』でなければならない理由が無ければイブプロフェン製剤でも代用できることを伝えた。
 用途を訊いてみると頭痛持ちでズキズキするタイプだと言うから、原因は胃の不具合が考えられるため、まさに『アルピタン』が適応することを説明した。
 他の選択としては、『呉茱萸湯』も考えられる。
 ズキズキタイプの頭痛がしたら、とにかく胃に負担をかけない方が症状の回復に役立つので、食事をスープなどの温かくて噛まない物にするよう勧めた。

 やや高齢の常連のお客様が来店し、久しぶりにスポーツクラブに行ったら足がピクピクと痙攣するのが気持ち悪いと相談された。
 そういう痙攣の症状は瞼が痙攣するのと同じで、ストレスや疲労で起きることを説明し、寒暖差によるストレスと久しぶりの運動で足の筋肉に負荷が掛かったのでしょうとお話した。
 運動をするのは良いことだけれど、歳と共に運動量を減らすことも適度な運動には必要なことを伝えた。

 男性と一緒の女性のお客様が、『エルペインコーワ』を購入されるさいに使用経験を尋ねたところ初めてとのことだったので、イブプロフェン系は胃の保護機能が低下するため服用するときにはスープ物などの消化しやすい食事をするよう勧めた。
 すると男性が「強い薬なんだね」と言われたので、薬の強い弱いではなく痛みを伝達するホルモンであるプロスタグランジンが胃を護るよう命令する役割も兼ねているため、痛みの伝達を止めるということは胃を護る命令も止めてしまうことを説明した。
 こういう情報の訂正をする場合には、お客様に恥をかかせないよう言い回しを工夫しなければならないので気を使う。
 ポイントは、オトクな情報を知ったと思ってもらえるようにすること。

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