足が運べる時には患者さん本人に来て欲しい

 中学生のお客様から、喉の痛みと鼻炎の相談を受けた。
 たいていは家族の人が代わりにいらして、症状を又聞きのようになってしまうので、ご本人に来てもらえると大変助かる。
 寝込んでて動けないならともかく、病院に本人不在で訪ねてくるという事が有りえないように、ドラッグストアーにも出来るだけ本人に来て頂きたいところ。
 本人にしか分からない症状とか、思い当たる原因とか、薬剤の好みの形状とか、尋ねたい事柄は少なくないし、体格や肌の色艶や目元口元の状態などから得られる情報は多いので。
 今回のケースでは、花粉症があるため風邪と判別できなくて相談されたようだ。
 偏頭痛持ちで今も少し痛むものの、悪寒や発熱は無いという点から、『駆風解毒湯』を案内した。
 鼻炎については、いつもの花粉症では鼻水になるところが、今回は鼻づまりだという。
 鼻づまりは、上半身に熱が篭ると起こる症状。
 『駆風解毒湯』には冷やす効果と熱を発散する効果があるから、喉の痛みを緩和する過程で鼻づまりも軽減するはず。
 ただ、鼻水になるようだと、今度は温める必要がある事を説明して、お買い上げ頂いた。
 そして、鼻水にしても鼻づまりにしても、アレルギーの症状は基本的に下半身、特に大腸を温めると症状が穏やかになるので、ゆったりお風呂で半身浴をするよう勧めた。

 高齢のお客様が、御主人の膝の痛みの事で相談にみえた。
 昨夜に、御主人が外出先から、膝が痛くて動けなくなったと連絡があり、迎えに行ったという。
 どうやら、これまでも気温が下がったりすると同じような事があったらしい。
 ドラッグストアーに関節痛や腰痛の薬を買いに来る人の99.9999%くらいは、外用の消炎鎮痛剤を希望されるのだけれど、珍しく内服薬をと注文された。
 むしろ、この店に勤めるようになってから初めて。
 『桂枝加苓朮附湯』を案内しつつ、歩けない程では直接的に痛みを取り除くのも必要だと思い、フェルビナクの『リフェンダ』ゲルも勧めて、両方をお買い上げ頂いた。
 あと、高齢でもあるので、次の選択として『牛車腎気丸』も紹介しておいた。

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