血圧を下げる薬にも色々あります

 お客様が『ハイチオールCホワイティア』を購入されるさいに、病院から処方されている血圧の薬と併用して良いか尋ねられた。
 しかし、お薬手帳なども無く内容が不明なため、血圧の薬には結果が同じでも作用機序が違う物があり、安全だとしてもどちらかの薬の効果を落としてしまう可能性があることを説明した。
 よくお客様は「血圧の薬」の一言で通じると思ってるけど、血圧を下げるとしても血管を広げるタイプ、血液をサラサラにするタイプ、排尿を促して水分を減らすタイプというように効果が違うんである。
 中には、この水分を減らす作用をダイエットかなんかと勘違いして使ってる人がいるから困りもの。
 そして、もし排尿タイプの降圧剤だとすると、せっかく『ハイチオールCホワイティア』を服用しても水溶性のビタミンCなどが排泄されてしまう。
 そう説明したうえでお買い上げいただき、市販薬も成分表示をお薬手帳で管理し、担当医には報告するよう伝えた。
 また、肌の状態というのは日々変わるものでもあるため、スマホで写真を毎日撮って変化を記録する方法を勧めてみた。

 酔い止めを求めてお客様が来店し売り場を案内したところ、以前は『アネロンニスキャップ』を使っていたとのことで購入を決められた。
 しかし、そのままお会計をしようとすると夜行バスに乗車予定で、病院から処方されている眠剤との併用を考えていると分かり薬事相談となった。
 夜間はその眠剤のみで対応できるのではとお話し、昼間の移動のためにはシンプルな処方の酔い止めを提案した。
 すると、お客様に確信は無いものの、以前に『トラベルミン』のどれかを使い、起きた後も頭がボーッとしてしまったというため『センパアQT』を進勧めて、お買い上げいただいた。
 ただ、『トラベルミン』という同じブランド名でもシリーズの中で成分が違うから、本当はそれが分かったほうが良いのだけれど。
 そうそう、先ほどの眠剤は常用している訳ではなく、登山のさいに山小屋で眠るのに使っているとのことだった。
 なるほど、そういう使い方があるのかと勉強になった。
 私の方も、乗車前には温かい食事をして温かい物を飲み、乗車中は冷たい物を少しずつ飲むことで乗り物酔いを軽減できることを伝えた。

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