お客様から『太田胃散』の散剤と錠剤の効果の違いを尋ねられ売り場に案内したうえで特に違いは無いことを説明したところ、いつも使っているのは『太田胃散A錠』だと分かった。
『太田胃散』が健胃剤として働く生薬が多いのに対して、『太田胃散A錠』の方は生薬を減らし消化剤の成分を増やしている。
鎮痛剤や風邪薬などもそうだが、同じブランド名でも名前の後ろに数字やアルファベットが付いていると、目的の効能も成分からして違うので注意が必要だ。
すると、お客様の主訴は胃もたれで、睡眠障害により病院を受診していて、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬など複数の薬が処方されており、胃もたれについては担当医に相談していないとのことだった。
胃もたれは大きく分けて胃の機能低下によるものと、腸の機能低下によるものとがあり、胃腸の機能障害は睡眠とも関係するため、薬の副作用の可能性も考えられるので、科目が違っても悩んでいる症状は医師に伝えるよう勧めた。
そしてお客様の睡眠については、寝つきが悪く眠れても浅いというため『加味帰脾湯』を紹介した。
今回は、『太田胃散』の散剤をお買い上げいただいた。
それから、 シャワー派だというので睡眠の質を上げるには、 入浴をして血流を良くするのも必要なことを伝えた。
もしどうしてもシャワーだけで済ますのであれば、少しでも血流を良くするために、正面から浴びるのではなく首から腰にかけて後ろを重点的に浴び、浴びてる間に髪や体を洗うなどして、皮膚が薄くて太い神経が通っている場所を長く浴びるよう勧めた。
やや高齢のお客様から『キンカン』と『ムヒSクリーム』の違いを尋ねられ、前者は痺れ感と灼熱感で痒みを誤魔化しているだけなのに対して、後者には痒み止めと抗炎症剤が入ってることを説明したうえで、同じ『ムヒS』の名前でも液剤の『液体ムヒS』は抗炎症のステロイド剤が入っており、より炎症が強い場合に向いていると説明したところ、『液体ムヒS』を購入された。
こういうクリーム剤と液剤とで、剤形が違うと成分が違うという薬があるから、やはり注意が必要。
中学生の子供を連れたお客様が来店し、『ナザールスプレー』を購入されるさいに主訴を確認したところ、鼻づまりだと言うので、原因として熱が上半身に篭っていることが考えられると説明した。
子供はシャワー派のようなので、 熱を循環させるには血流が大事なこと、そのためには入浴をした方が良いことをお話ししたうえで、シャワーで済ますならば首回りなどの皮膚が薄く太い血管の通っているところを重点的に浴びるよう勧めた。
すると母親からは、「やはり冬場には入浴した方が良いのか」と尋ねられたので、冷たい物を飲んで内臓が冷える夏場もまた入浴することで体温の調節機能を保つのが大事ですとお話した。